要点独占禁止法 7 条は、カルテルや私的独占に対し公正取引委員会が差止め等の排除措置を命じられると定める。行為が既に終了しても、なくなった日から 7 年以内なら命令が可能。
Q · 排除措置命令って、要するに罰金のことですか?
違反行為を止めさせ元に戻させる行政命令で、罰金とは別系統です
独占禁止法 7 条の排除措置命令は、公正取引委員会がカルテルや私的独占の違反行為に対し、差止めや事業の一部譲渡など状態を回復させるために命じる行政処分です。金銭を取る課徴金納付命令(7 条の 2)や刑事罰(89 条以下)とはまったく別系統で、一つの違反で三方向から来ることがあります。第 2 項では、行為が既に終了していても、なくなった日から 7 年以内であれば周知措置等を命じられ、合併・分割・事業譲渡による承継先まで対象に含まれます。
ライバル会社が結託して価格を吊り上げ、あなたの会社が下請けとして買い叩かれ続ける。あるいは業界の巨人が取引先に「うちと取引するなら競合とは切れ」と圧力をかけ、あなたの市場参入が物理的に潰される。こうした場面で最後に出てくる強制力が、独占禁止法 7 条の排除措置命令だ。「公正取引委員会は、事業者に対し、当該行為の差止め、事業の一部の譲渡その他必要な措置を命ずることができる」。罰金や課徴金とは別の、行為そのものを止めさせ、状態を元に戻させる行政命令である。注目すべきは第 2 項。違反行為が既に終わっていても、行為がなくなった日から 7 年以内なら、公取委は「もうやっていません」と周知させる措置を命じられる。さらに、違反した会社が合併で消滅しても、分割や事業譲渡で逃げても、承継した法人や譲受人を追いかける。組織を組み替えて責任を消す、その逃げ道を 7 条 2 項は塞いでいる。あなたが知るべきは、この命令が出る前に意見聴取手続があり、出た後に取消訴訟で争えるという、攻防の全体像だ。
独占禁止法 7 条は排除措置命令を定める規定であり、公正取引委員会が第 3 条又は第 6 条に違反する行為に対し、当該行為の差止めや事業の一部譲渡等、違反状態を排除するために必要な措置を命ずる権限を規律する。課徴金納付命令や刑事罰とは別系統の、状態回復を目的とする行政処分である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公正取引委員会が独占禁止法違反行為を止めさせ、状態を元に戻させるために命じる行政処分です。差止めや事業の一部譲渡等が含まれ、金銭を取る課徴金とは別系統です。
確定した排除措置命令に違反すると罰則の対象となります。命令は行政処分として法的拘束力を持ち、無視すれば刑事罰や追加の措置を招くため、不服なら取消訴訟で争うべきです。
正当な理由なく拒否・妨害すると罰則があります。立入検査の時点で独禁法に強い弁護士を関与させ、初動対応を誤らないことが後の全手続を左右します。
平成 25 年改正で審判制度は廃止され、東京地方裁判所への取消訴訟に一元化されました。命令を知った日から原則 6 か月以内に提起する必要があります。
証拠(価格の不自然な一致、強制された条項、メール等)を整理して公取委へ申告します(独禁法 45 条)。自社も巻き込まれているなら課徴金減免の対象になるか確認します。
カルテル等を自主申告し調査に協力した事業者の課徴金を減免する制度です。申告順位が早いほど減免幅が大きく、最初に手を挙げるかどうかが最終的な金額を左右します。
できます。優越的地位の濫用やカルテルの被害を受けた下請事業者・消費者も公取委に申告でき、認められれば 7 条で違反状態の排除が命じられます。
排除措置命令を出す前に、名宛人に主張・立証の機会を与える手続です(独禁法 49 条以下)。ここで証拠と反論を組み立てることで命令の範囲を狭められる最大の機会です。
違います。排除措置命令(7 条)は違反行為を止めさせ、状態を元に戻させる行政処分で、お金を取る制度ではありません。お金は別系統の課徴金(7 条の 2)で、さらに悪質なら刑事罰(89 条以下)もある。一つの違反で複数が重なって来ます。業界裏話ヒント: 実務では、排除措置命令より課徴金の金額のほうが企業に響くことが多い。だが命令で「再発防止策の公表」を義務づけられると取引先や市場からの信用に直接効く。金額だけ見て命令を軽視すると、レピュテーションで足をすくわれる
来る可能性があります。7 条 2 項は、行為が既になくなっていても、特に必要があれば「もう違反はしていない旨を周知する措置」などを命じられると定めています。ただし、行為がなくなった日から 7 年を過ぎていれば命じられません。業界裏話ヒント: やめた後でも命令が来る典型は、業界全体に同種のカルテルが蔓延していて、見せしめ的に再発防止を周知させる必要があると公取委が判断する場合。「自社はもうやめた」では終わらず、7 年の時計が止まるまでは記録の保全を続けるのが実務の鉄則
逃げられません。7 条 2 項は、違反した法人が合併で消滅しても存続・新設法人を、分割で事業を承継した法人を、事業を譲り受けた事業者を、それぞれ名指しで対象に含めています。組織を組み替えても責任は承継先を追いかけます。業界裏話ヒント: M&A の買収側がこれを知らずに「問題のある事業」を買うと、過去の違反に対する排除措置を引き継ぐリスクを背負う。だからデューデリジェンスでは独禁法違反の有無を必ず洗う。買収契約に表明保証と補償条項を入れておくかどうかで、後の負担が大きく変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 法的性質 | 7 条 排除措置命令:行政処分(違反状態の回復) | — |
| 主たる目的 | 違反行為の差止め・状態回復・再発防止の周知 | — |
| 手続主体 | 公正取引委員会(意見聴取手続) | — |
| 不服申立ての方法 | 東京地方裁判所への取消訴訟 | — |
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