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昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律) 第7条の2

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  1. 事業者が、不当な取引制限又は不当な取引制限に該当する事項を内容とする国際的協定若しくは国際的契約であつて、商品若しくは役務の対価に係るもの又は商品若しくは役務の供給量若しくは購入量、市場占有率若しくは取引の相手方を実質的に制限することによりその対価に影響することとなるものをしたときは、公正取引委員会は、第八章第二節に規定する手続に従い、当該事業者に対し、第一号から第三号までに掲げる額の合計額に百分の十を乗じて得た額及び第四号に掲げる額の合算額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。
  2. 当該違反行為(商品又は役務を供給することに係るものに限る。以下この号において同じ。)に係る一定の取引分野において当該事業者及びその特定非違反供給子会社等が供給した当該商品又は役務(当該事業者に当該特定非違反供給子会社等が供給したもの及び当該事業者又は当該特定非違反供給子会社等が当該事業者の供給子会社等に供給したものを除く。)並びに当該一定の取引分野において当該事業者及び当該特定非違反供給子会社等が当該事業者の供給子会社等に供給した当該商品又は役務(当該供給子会社等(違反供給子会社等又は特定非違反供給子会社等である場合に限る。)が他の者に当該商品又は役務を供給するために当該事業者又は当該特定非違反供給子会社等から供給を受けたものを除く。)の政令で定める方法により算定した、当該違反行為に係る実行期間における売上額
  3. 当該違反行為(商品又は役務の供給を受けることに係るものに限る。以下この号において同じ。)に係る一定の取引分野において当該事業者及びその特定非違反購入子会社等が供給を受けた当該商品又は役務(当該事業者から当該特定非違反購入子会社等が供給を受けたもの及び当該事業者又は当該特定非違反購入子会社等が当該事業者の購入子会社等から供給を受けたものを除く。)並びに当該一定の取引分野において当該事業者及び当該特定非違反購入子会社等が当該事業者の購入子会社等から供給を受けた当該商品又は役務(当該購入子会社等(違反購入子会社等又は特定非違反購入子会社等である場合に限る。)が他の者から供給を受けて当該事業者又は当該特定非違反購入子会社等に供給したものを除く。)の政令で定める方法により算定した、当該違反行為に係る実行期間における購入額
  4. 当該違反行為に係る商品又は役務の全部又は一部の製造、販売、管理その他の当該商品又は役務に密接に関連する業務として政令で定めるものであつて、当該事業者及びその完全子会社等(当該違反行為をしていないものに限る。次号において同じ。)が行つたものの対価の額に相当する額として政令で定める方法により算定した額
  5. 当該違反行為に係る商品若しくは役務を他の者(当該事業者の供給子会社等並びに当該違反行為をした他の事業者及びその供給子会社等を除く。)に供給しないこと又は他の者(当該事業者の購入子会社等並びに当該違反行為をした他の事業者及びその購入子会社等を除く。)から当該商品若しくは役務の供給を受けないことに関し、手数料、報酬その他名目のいかんを問わず、当該事業者及びその完全子会社等が得た金銭その他の財産上の利益に相当する額として政令で定める方法により算定した額
  6. 2.前項の場合において、当該事業者が次の各号のいずれかに該当する者(その者の一又は二以上の子会社等が当該各号のいずれにも該当しない場合を除く。)であるときは、同項中「百分の十」とあるのは、「百分の四」とする。
  7. 資本金の額又は出資の総額が三億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であつて、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第四号までに掲げる業種及び第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
  8. 資本金の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であつて、卸売業(第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
  9. 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であつて、サービス業(第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
  10. 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であつて、小売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
  11. 資本金の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であつて、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
  12. 協業組合その他の特別の法律により協同して事業を行うことを主たる目的として設立された組合(組合の連合会を含む。)のうち、政令で定めるところにより、前各号に定める業種ごとに当該各号に定める規模に相当する規模のもの
  13. 3.第一項の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が公正取引委員会又は当該違反行為に係る事件について第四十七条第二項の規定により指定された審査官その他の当該事件の調査に関する事務に従事する職員による当該違反行為に係る課徴金の計算の基礎となるべき事実に係る事実の報告又は資料の提出の求めに応じなかつたときは、公正取引委員会は、当該事業者に係る実行期間のうち当該事実の報告又は資料の提出が行われず課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握することができない期間における第一項各号に掲げる額を、当該事業者、その特定非違反供給子会社等若しくは特定非違反購入子会社等又は当該違反行為に係る商品若しくは役務を供給する他の事業者若しくは当該商品若しくは役務の供給を受ける他の事業者から入手した資料その他の資料を用いて、公正取引委員会規則で定める合理的な方法により推計して、課徴金の納付を命ずることができる。

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点独占禁止法7条の2は、カルテルを行った事業者に対し、公正取引委員会が違反期間中の対象売上額の10%(中小企業4%)を課徴金として国庫に納付させる規定である。

Q · カルテルで摘発されたら、儲けた分を返せば済むの?

違反期間中の対象売上の10%(中小4%)を国庫に納めます

独占禁止法7条の2により、カルテル等の不当な取引制限を行った事業者は、違反期間中の対象売上額の10%(中小企業は4%)を課徴金として国庫に納めます。原価も経費も差し引かず、赤字取引でも算定され、実際の利益額は計算式に入りません。公正取引委員会に裁量はなく「命じなければならない」と規定されています。額を左右できる唯一の手段は課徴金減免制度(リニエンシー、7条の4)で、調査開始前に最初に申請すれば全額免除されます。

解説

談合やカルテルで公正取引委員会に摘発されたとき、多くの経営者が最初に犯す誤解がある。「儲けた分を返せばいい」と思うのだ。違う。課徴金は不当利得の没収ではない。違反期間中、その商品や役務であなたの会社が上げた売上の10%(中小企業は4%)を、まるごと国庫に納める。原価も経費も差し引かない。赤字で売っていても払う。しかも公取委に裁量はない。条文は「命じなければならない」と書いている。情状酌量も温情の分割払いもなく、機械のように算定される。2019年の改正でこの装置はさらに牙を剥いた。算定期間は最長3年から10年へ延び、子会社の売上や談合金(受注を譲る見返りの手数料)まで課徴金の対象に組み込まれた。一件のカルテルで動く金額は数十億円規模。そしてこの額は、刑事罰金とも被害者への損害賠償とも、すべて別腹である。

法的な位置づけ

独占禁止法7条の2は、カルテル等の不当な取引制限に対する課徴金を定める規定である。公正取引委員会は、違反期間中の対象商品・役務の売上額に10%(中小企業4%)を乗じた額を国庫に納付するよう命じる。課徴金は不当利得の没収ではなく、実際の利益額を問わず対象売上を基礎に機械的に算定される行政上の金銭的負担である。

よくある質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1課徴金とは何ですか?

独占禁止法違反に対し公正取引委員会が課す行政上の金銭的負担です。カルテルの場合、違反期間中の対象売上額の10%(中小4%)を国庫に納めます。刑事罰金とは別物です。

Q2カルテルの課徴金はどう計算しますか?

違反期間中の対象商品・役務の売上額に率(原則10%、中小企業4%)を乗じます。2019年改正で子会社の売上や談合金も算定基礎に加わり、算定期間は最長10年に延びました。

Q3リニエンシーはいつまでに申請できますか?

立入検査など調査開始の前に最初に申請した1社は全額免除です。調査開始後や二番手以降は減算率が段階的に下がるため、一秒でも早く申請するほど有利になります。

Q4課徴金の除斥期間は何年ですか?

違反行為がなくなった日から7年を経過すると納付命令を出せません。令和元年改正で5年から7年に延長されました(最新の改正状況はご確認ください)。

Q5課徴金から経費は差し引けますか?

差し引けません。課徴金は対象売上額に定率を乗じるだけで、原価も経費も控除されず、赤字取引でも算定されます。実際にいくら儲けたかは計算に一切入りません。

Q6談合金も課徴金の対象になりますか?

対象になります。2019年改正で、受注を譲る見返りに得た手数料等(談合金)も課徴金の算定に組み込まれました。売上10%分とは別に上乗せされます。

Q7主導的役割を果たすと課徴金は増えますか?

増えます。カルテルを主導した事業者や繰り返し違反した事業者には、7条の3により課徴金が割増されます。「指示されただけ」でも参加事実で課される点も要注意です。

Q8課徴金納付命令に不服がある場合はどうしますか?

命令の取消しを求めて裁判所に取消訴訟を提起できます。ただし課徴金額に情状酌量の余地はほぼなく、争点は違反の存否や算定基礎の当否が中心になります。

この条文についての質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1課徴金って罰金と何が違うんですか。まさか両方払うんですか

両方あり得ます。課徴金(7条の2)は公取委が課す行政上の金銭的負担、罰金は裁判所が科す刑事罰(89条)で、性質が別です。最高裁は両者の併科は二重処罰(憲法39条)に当たらないと判断しています。業界裏話ヒント:社内の予算想定が課徴金だけで止まっていることが多く、刑事罰金と被害者への損害賠償(25条)まで合算した本当の負担額を最初に試算できている会社は少ない

Q2リニエンシーって本当に全額免除されるんですか

されます。調査開始前に最初に申請した一社は課徴金が全額免除され(7条の4)、二番手以降や調査開始後は減算率が段階的に下がります。協力義務の履行が条件です。業界裏話ヒント:あなたが迷っている間に、同じ談合に加わった競合がすでに公取委と話しているかもしれない。相手が先に一番手の枠を取った瞬間、あなたの全額免除は永遠に消える。早さが全てを決める制度

Q3うちは中小企業だから課徴金は安いんですよね

率は10%から4%に下がりますが(7条の2第2項)、ゼロにはなりません。なお算定額が100万円未満なら納付は命じられません。業界裏話ヒント:軽減を受けるには資本金(または出資総額)と従業員数の両方の基準を満たす必要があり、しかも『主たる事業』がどの業種かで線引きが変わる。複数事業を持つ会社は、ここの判定で軽減を受けられないことがある

間違えやすい点 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

  • 「儲けた分だけ返せばいい」と思われているが、課徴金は不当利得の没収ではない。違反期間中の対象売上の10%(中小4%)を、利益が出ていようが赤字だろうが算定する。実際にいくら得したかは計算式に一切入らない
  • 「課徴金は痛いが、それで終わり」と多くの人は理解している。だがその深刻さを見誤っている。課徴金は刑事罰金(独占禁止法89条)とも、被害者からの損害賠償(同25条)とも別建てで課される。公共調達なら指名停止も重なる。一つの違反が四方向から会社を削る
  • 「うちは指示されただけ、主導していない」という弁解そのものが的外れである。課徴金は主導したかどうかを問わない。合意に参加した事実だけで課される。むしろ主導者には7条の3で割増が乗る。あなたが立てた「軽くなるはず」という前提が、最初から成立していない
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制裁の性質7条の2:行政上の金銭的負担(課徴金)
誰が科すか公正取引委員会
裁量の有無なし。要件充足で自動算定・強制(命じなければならない)
金銭の帰属先国庫(被害者には配分されない)

想定される場面と対応 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

こんなときに使う

  • ある朝、公取委の職員が立入検査(臨検)に来たとの一報が入る。標的は、あなたの会社が3年前から続けてきた業界内の「価格調整」だ。リニエンシーは早い者勝ちで一番手は全額免除。残された猶予は、競合が申請窓口に駆け込む前のわずか数時間。今すぐ動くか、数十億円を払うか
  • あなたは部長として、長年の慣行で同業他社と受注を「順番に回して」きた。悪気はない、業界の知恵だと思っていた。だがそれが不当な取引制限なら、会社には違反期間最長10年分、対象売上の10%が課される
  • 下請けの中小企業として、元請けの談合に巻き込まれた。資本金3億円以下なら課徴金率は4%に下がるが、ゼロにはならない。「元請けに言われるままだった」という言い訳は、原則として通らない
  • 公共工事の入札で、発注側の役所の職員から予定価格を漏らされ、業者間で受注を割り振ったとしたら。課徴金に加えて官製談合防止法による責任、さらに指名停止処分。一つの談合で三方向の打撃が同時に来る

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昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)の全文に戻る所属する編章節を開く:第二章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

事実サマリー

以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。

  1. 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第7条の2は、日本の昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)に含まれる条文です。
  2. 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第7条の2の条文原文は「事業者が、不当な取引制限又は不当な取引制限に該当する事項を内容とする国際的協定若しくは国際的契約であつて、商品若しくは役務の対価に係るもの又は商品若しくは役務の…」で始まります。
  3. 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第7条の2は第二章に置かれています。
  4. 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)の公布日は昭和22年4月14日です。
  5. 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)第7条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。