第七条第一項及び第二項(第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第七条の二第一項(第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)、第七条の九第一項及び第二項、第八条の二第一項及び第三項、第十七条の二、第二十条第一項並びに第二十条の二から第二十条の六までの規定は、公正取引委員会が前条第三項の認定(同条第八項の規定による変更の認定を含む。次条、第六十五条、第六十八条第一項及び第七十六条第二項において同じ。)をした場合において、当該認定に係る疑いの理由となつた行為及び排除措置に係る行為については、適用しない。
要点独占禁止法 48 条の 4 は、公正取引委員会が確約計画を認定すると、その行為について排除措置命令や課徴金納付命令を適用しないと定める。ただし認定が取り消されれば処分は復活する。
Q · 公取委に睨まれた会社が、課徴金も払わず違反認定も受けずに幕引きできる方法があるって本当?
確約計画が認定されれば課徴金も排除措置命令も課されません
独占禁止法 48 条の 4 により、公正取引委員会が確約計画を認定すると、その疑いの理由となった行為について排除措置命令(第 7 条)も課徴金納付命令(第 7 条の 2)も適用されません。違反認定を受けず、巨額の課徴金も回避できます。ただし価格カルテルや入札談合などのハードコア違反、繰り返し違反、刑事告発相当の悪質事案は対象外です。また認定後に確約計画を履行しなければ認定が取り消され(次条)、消えたはずの処分が復活します。確約はゴールではなく履行を条件とする決着です。
公正取引委員会から一通の通知が届く。あなたの会社の取引慣行に独占禁止法違反の疑いがある、と。普通ならここから排除措置命令(やめろという行政命令)と課徴金納付命令(国庫への金銭支払命令)という二つの処分が待っている。課徴金は売上額の数%を最大3年分、業種によっては数億円規模になることも珍しくない。ところが本条は、もう一つの出口を用意している。あなたが自主的に是正計画(確約計画)を出し、公取委がそれを認定すれば、その疑われた行為について第7条の排除措置命令も第7条の2の課徴金納付命令も、一切適用されない。違反の烙印を押されず、巨額の課徴金も回避できる。ただし認定が後に取り消されれば(次条)、この保護は消える。公取委との全面対決か、頭を下げて早期決着か、その分岐点に立つのがこの一条だ。
独占禁止法第 48 条の 4 は、確約手続における処分の適用除外を定める規定である。公正取引委員会が前条の確約計画の認定をした場合、当該認定に係る疑いの理由となった行為について、排除措置命令(第 7 条)や課徴金納付命令(第 7 条の 2)等を適用しないものとする。ただし認定取消しの決定があったときは、この限りでない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
独占禁止法違反の疑いがある事業者が、公取委と協力して自主的な是正計画(確約計画)を作り、認定を受けることで排除措置命令や課徴金を回避できる手続です(48 条の 2〜9)。
公取委から確約手続通知を受けてから、原則 60 日以内に確約計画の認定を申請する必要があります。期限を過ぎると意見聴取手続へ移行し、確約の道は閉じます。
使えません。価格カルテル・入札談合などのハードコア違反、過去 10 年以内の繰り返し違反、刑事告発相当の悪質事案は公取委の対応方針で明確に除外されています。
リニエンシーは自主申告で課徴金を減免する制度、確約手続は自主的な是正計画で処分自体を回避する制度です。適用対象と手続の流れが異なります。
確約手続通知の受領→対象行為の確認→確約計画の作成→公取委との事前協議→認定申請→公取委の認定、という流れで進みます。原則 60 日の期限内に申請します。
確約計画を履行しないと次条により認定が取り消され、いったん適用除外された排除措置命令や課徴金納付命令が復活します。履行は法的義務です。
違反認定処分は出ませんが、公取委は確約手続通知の概要や認定の事実を公表します。問題視された行為類型が明らかになる点には注意が必要です。
企業規模による制限はありません。優越的地位の濫用など確約対象となる違反類型であれば、中小企業でも確約計画を申請して認定を受けられます。
その事件については、第7条の2の課徴金納付命令も第7条の排除措置命令も適用されません(本条)。つまり課徴金はゼロです。ただし確約計画には自主的な金銭的価値の回復(被害者への返金等)を盛り込むのが通例で、実質的な負担が完全に消えるわけではありません。業界裏話ヒント:課徴金は売上額の最大10%×3年分にもなる。確約計画での自主返金額はこの潜在的課徴金より小さく設計できる余地があり、そこが弁護士の腕の見せ所になる。
確約認定は違反を正式に認定する処分ではなく、疑いの段階で自主的是正により決着させる仕組みです。排除措置命令のような違反認定は出ません(本条)。ただし公取委は確約手続通知の概要や認定の事実を公表します。業界裏話ヒント:確約手続を選ぶ最大の動機は課徴金回避だと思われがちだが、実務家がむしろ重視するのは違反の公的認定(クロ認定)を避けることによる評判ダメージと派生訴訟リスクの遮断。違反認定なしという事実は、後の民事訴訟や海外当局対応で大きな盾になる。
泣き寝入りではありません。確約認定で使えなくなるのは独禁法第25条の無過失損害賠償(命令確定が前提)だけで、民法709条の不法行為に基づく損害賠償は別途請求できます。業界裏話ヒント:第25条は相手の故意・過失を立証しなくてよい強力な規定だが、確約決着では封じられる。代わりに709条では自分で過失を立証する必要がある。確約手続の公表前後で、公取委の公表資料や自社の取引記録を証拠としてどう確保するかが、被害者側の実質的な勝負どころになる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の有無 | 48 条の 4:認定で排除措置命令・課徴金を適用除外 | — |
| 違反認定 | 違反認定は出ない(疑いの段階で決着) | — |
| 被害者救済への影響 | 命令不成立のため 25 条の無過失賠償は使えない | — |
| 保護の失効 | 48 条の 5 の認定取消しで適用除外が消滅し処分が復活 | — |
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