要点独占禁止法48条の5は、確約計画が実施されていないとき、または虚偽・不正で認定を受けたと判明したとき、公正取引委員会が認定を取り消さなければならないと定める。取消し後は命令権限が復活する。
Q · 確約手続で認定をもらえば、独禁法違反はもう蒸し返されないの?
いいえ、計画不履行や虚偽認定なら取り消されます
独占禁止法48条の5により、公正取引委員会は、認定した排除措置計画が実施されていないとき、または虚偽・不正の事実で認定を受けたことが判明したとき、認定を取り消さなければなりません。取消しは公取委の義務であり裁量はありません。取り消されると、確約で止まっていた排除措置命令や課徴金納付命令が復活します。さらに取消しが除斥期間満了の2年前以後なら、取消決定日から2年間は改めて命令が可能で、稼いだ時間が巻き戻ります。
独占禁止法の調査を受けた企業には、確約手続という抜け道がある。違反の疑いを指摘されたとき、自主的な改善計画(排除措置計画)を提出して公正取引委員会の認定をもらえば、排除措置命令も課徴金納付命令も免れる。多くの企業はここで一安心する。だが第48条の5を読んでいない。認定は永久ではない。計画どおりに改善が実施されていないと判断されたとき、または虚偽や不正の事実で認定を取り付けたことが判明したとき、公取委は認定を「取り消さなければならない」。任意ではなく義務だ。さらに恐ろしいのは第3項。本来なら違反行為がなくなった日から一定期間で時効(除斥期間)が来て命令を打てなくなるはずが、取消しがその満了の2年前以後にあれば、取消決定の日から2年間、改めて排除措置命令や課徴金納付命令を打てる。確約で稼いだはずの時間ごと、巻き戻される。
独占禁止法48条の5は、確約手続における排除措置計画認定の取消しを定める規定である。公正取引委員会は、認定計画に従って排除措置が実施されていないとき、または認定が虚偽・不正の事実に基づくと判明したとき、決定によりその認定を取り消す義務を負う。取消し後は除斥期間の特則により、命令権限が一定期間復活する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
独禁法違反の疑いがある企業が、自主的な排除措置計画を提出して公取委の認定を受けることで、排除措置命令や課徴金納付命令を回避できる手続です。平成30年(2018年)に導入されました。
公正取引委員会が認定します。認定は独禁法48条の3に基づき、認定を受けると48条の4で命令を行わない効果が生じますが、48条の5で取り消されうる暫定的なものです。
ありません。48条の5は「取り消さなければならない」と定める義務的取消しです。計画不履行または虚偽・不正認定の要件に該当すれば、公取委は必ず取り消します。
計画に定めた実施期間中、公取委は履行状況を継続的に確認します。期間や報告頻度は個々の認定計画により異なり、この期間こそ取消しリスクの正念場です。
違反行為がなくなった日を起算点として、一定期間を過ぎると排除措置命令等を行えなくなる期間です。48条の5第3項は、取消し時にこの期間を実質的に延長します。
取消決定は独禁法上の処分であり、公取委の実務では公表されることが一般的です。認定・取消しはいずれもレピュテーションに影響します。
公取委が公表する排除措置計画の内容を確認し、従来運用の継続など不履行の具体的事実を整理して、公取委へ情報提供します。
リニエンシーは自主申告で課徴金を減免する制度、確約手続は自主改善計画の認定で命令自体を回避する制度です。根拠条文も要件も異なります。
そうとは限りません。第48条の5は、計画どおり排除措置が実施されていないとき、または虚偽・不正の事実で認定を受けたことが判明したとき、公取委に取消しを義務づけています。取り消されれば、止まっていた排除措置命令や課徴金納付命令が復活します。業界裏話ヒント:確約はゴールではなく「監視付きの停戦」です。弁護士は認定取得後すぐ社内に実施体制とモニタリング報告の準備を促しますが、企業側はつい「終わった案件」として現場任せにしがち。この温度差が後の取消しリスクを生みます
第1項1号は「排除措置が実施されていないと認めるとき」と定め、公取委が実施状況を評価します。形式的な軽微の遅れと、約束した是正そのものを実行していない実質的不履行とでは扱いが異なりますが、後者は取消しに直結します。業界裏話ヒント:公取委は認定計画の履行状況を継続的に確認します。社内に実施の証拠(議事録、運用変更の記録、通知履歴)が残っていれば反証できますが、記録がないと「実施していない」と評価されやすい。証拠化の有無が分かれ目です
可能性があります。第3項・第4項は、取消しがあった場合に第7条第2項の排除措置命令や第7条の2の課徴金納付命令等を、本来の除斥期間にかかわらず取消決定の日から2年間行えるとしています。確約で回避した制裁が戻ってくる構造です。業界裏話ヒント:第3項が効くのは「除斥期間満了の2年前以後の取消し」という条件付き。逆に言えば、違反終了から相当年数が経過し、満了2年前を過ぎる前に取り消されると、この巻き戻し条項は使えない場合がある。タイミングが攻防の核心です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 48条の5:認定の取消し(義務的) | — |
| 対象 | 既に受けた排除措置計画の認定 | — |
| 発動要件 | 計画の不履行、または虚偽・不正認定の判明 | — |
| 効果 | 命令権限が復活、除斥期間が2年延長されうる | — |
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