国家賠償法 第2条
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- 道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。
- 2.前項の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家賠償法第2条は、日本の国家賠償法に含まれる条文です。
- 国家賠償法第2条の条文原文は「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」で始まります。
- 国家賠償法の公布日は昭和22年10月27日です。
- 国家賠償法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国家賠償法第2条の前の条は国家賠償法第1条です。
- 国家賠償法第2条の次の条は国家賠償法第3条です。
- 国家賠償法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000125 - 本サイト収録
国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000125/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家賠償法2条は、公の営造物の設置・管理の瑕疵で損害が生じたとき、国または公共団体が無過失で賠償する責任を定める。道路には高い安全性が要求され、放置された陥没は瑕疵と認められやすい。
Q · 道路の陥没でケガをしたら、役所のミスを証明しないと賠償は取れないの?
いいえ、過失の証明は不要。施設が危険だった事実だけで賠償が立ちます
国家賠償法2条は、道路・河川その他の公の営造物の設置または管理に瑕疵があって損害が生じたとき、国または公共団体が無過失で賠償する責任を定めます。担当者がサボっていたかを立証する必要はなく、営造物が「通常有すべき安全性」を欠いていた客観的事実だけで責任が成立します。ただし対象によって基準が変わり、道路には高い安全性が要求される一方、未改修の自然河川には財政・技術的制約を加味した緩やかな基準が適用されます(大東水害訴訟)。
解説
陥没した道路でバイクごと転倒した、台風後に放置された倒木が車を直撃した、整備不良の公園遊具で子どもが大けがをした。これらに共通するのは、加害者が「人」ではなく「物」であり、その物の管理者が国や自治体だという点だ。国家賠償法2条は、道路・河川その他の公の営造物(国や自治体が公の目的のために設けた施設や構造物)の設置または管理に瑕疵があって損害が生じたとき、国または公共団体が賠償責任を負うと定める。ここで決定的に重要なのは「過失」を問わないこと。役所の担当者がサボっていたかどうかを証明する必要はない。営造物が「通常有すべき安全性」を欠いていた、その客観的事実だけで責任が立つ。同じ国家賠償でも1条(公務員の故意・過失が必要)とは構造がまったく違う。あなたが背負う立証は、役所の落ち度ではなく、その物が危険だったという事実一点に絞られる。
法的な位置づけ
国家賠償法2条は営造物責任を定める規定であり、道路・河川その他の公の営造物の設置または管理に瑕疵があって損害が生じた場合に、国または公共団体が無過失で賠償責任を負う旨を規定する。瑕疵とは営造物が通常有すべき安全性を欠いている状態を指し、管理者の主観的な落ち度は責任の要件とされない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.補修される前に瑕疵の状態を証拠化 現場が片付けられる前に、瑕疵の状態(陥没の深さ、破損部、警告表示の有無)を写真・動画で確保する。陥没なら定規を当てて深さも撮る。営造物責任は「物が危険だった」客観的事実が命であり、補修後は証拠が永遠に消える
- 2.損害を項目別に整理 治療記録・修理見積・休業損害を項目別に整理し、領収書を保管する。後の賠償額算定と過失相殺の議論に備える
- 3.管理者と費用負担者を特定 営造物の管理者(国・都道府県・市町村のどれか)を特定する。設置者と費用負担者が別なら、国賠3条で両方に請求できる
- 4.過去の通報記録を情報公開請求で取得 管理者への過去の通報・苦情記録を情報公開請求で取りに行く。「住民から危険を指摘されていたのに放置した」記録が出れば、瑕疵の予見可能性と回避可能性が一気に固まる
- 5.示談交渉、決裂なら国賠請求訴訟 まず管理者と示談交渉を行い、決裂すれば国家賠償請求訴訟(民事訴訟として提起)へ進む。賠償額と弁護士費用を試算してから動く
よくある質問 AI による整理
Q1国家賠償法2条とは何ですか?
公の営造物の設置・管理の瑕疵で損害が生じたとき、国や公共団体が無過失で賠償する責任を定めた規定です。担当者の落ち度ではなく、物が危険だったという事実を問います。
Q2公の営造物とはどこまで含まれますか?
道路・河川・橋などの不動産に限らず、公園遊具・公用車・拳銃・テニスコートの審判台など、国や自治体が公の目的で設けた施設・物まで判例上含まれます。
Q3国賠1条と2条の違いは何ですか?
1条は公務員の故意・過失を要する責任、2条は営造物の瑕疵に基づく無過失責任です。2条は役所の落ち度を立証しなくても、物の危険性だけで責任が立ちます。
Q4国賠2条は本当に過失がいらないのですか?
はい。瑕疵(通常有すべき安全性を欠く状態)の客観的存在だけで責任が成立し、管理者の主観的な落ち度は要件ではありません(高知落石訴訟)。
Q5道路の事故と河川の水害で勝率は同じですか?
違います。道路など人工構造物には高い安全性が要求されますが、未改修の自然河川には財政・技術的制約を加味した緩やかな基準が適用され、勝率が大きく下がります。
Q6国賠2条の賠償はどう請求しますか?
管理者(国・都道府県・市町村)を特定し、まず示談交渉、決裂すれば国家賠償請求訴訟を民事訴訟として提起します。瑕疵の証拠確保が出発点です。
Q7賠償した国は誰かに費用を回収できますか?
できます。損害の原因に他に責任を負うべき者(工事業者等)がいれば、国や公共団体は同条2項の求償権を行使して負担を転嫁できます。
Q8営造物の瑕疵は誰が立証するのですか?
被害者が瑕疵(通常有すべき安全性の欠如)と因果関係を立証します。陥没の状態や過去の通報記録など、客観的事実を押さえることが鍵になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路の穴ぼこで車が傷ついたんですが、本当に役所から賠償取れるんですか?
取れる可能性は十分あります。国賠2条は過失を問わず、道路が通常有すべき安全性を欠いていたかだけを問います。判例は道路管理に高い安全性を要求しており、放置された陥没は瑕疵と認められやすい。実務のポイント:管理者は「発見してすぐ補修した」「夜間で予見困難だった」と反論してきます。だからこそ事故直後の写真と、過去に通報があったかの情報公開請求が勝負を決める。補修された後では証拠が消えるので、その場で撮るのが鉄則
Q2台風で川が氾濫して家が水浸しになったら、これも国賠2条で県を訴えられますか?
理屈の上では対象ですが、道路より格段にハードルが高い。最高裁は大東水害訴訟(最判昭和59.1.26)で、未改修の自然河川は財政・技術・社会的制約を考慮した緩やかな瑕疵基準を採ると示しました。一方、改修済み河川や計画水準を満たすべき箇所は基準が厳しくなる。実務のポイント:勝敗は「その河川が改修済みか、改修計画のどの段階か」で大きく変わる。同じ水害でも、堤防が一度整備された区間の決壊は責任が認められやすい。まず河川の改修履歴を調べるのが入口
Q3学校のグラウンドや遊具でうちの子がケガしたら、先生個人を訴えるんですか?
いいえ、設置者である自治体(または国)に対し国賠2条で請求します。教師個人の過失を立証する必要はなく、施設や遊具が安全性を欠いていた事実が責任の入口です。営造物は不動産に限らず、遊具や設備も含まれます。実務のポイント:教育現場の事故は、施設の瑕疵(2条)と教師の指導上の過失(1条)の両方を同時に主張できる場合がある。どちらか一方で諦めず、二本立てで構成すると、片方が崩れてももう片方で賠償を確保できる
Q4事故から2年以上経っちゃったんですが、もう手遅れですか?
まだ間に合う可能性があります。国賠請求権は損害と管理者を知った時から3年、生命・身体の被害なら5年です(民法724条、724条の2、国賠法4条)。起算点は「管理者を特定できた日」なので、誰が管理者か分からなかった期間は進行していないと主張できる場合もある。実務のポイント:時効が迫ったら、内容証明郵便で催告すれば6か月延長される(民法150条)。その間に訴訟提起すれば権利は守れる。一通の書面の有無で、数百万円の請求権が生死を分ける(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所が悪いことをした証拠がなければ国からは取れない」と思い込んでいる人が多い。これは前提そのものが誤っている。2条が問うのは役所の落ち度ではなく、営造物が客観的に危険だったかどうか。担当者が誠実に働いていても、物が安全性を欠いていれば責任は生じる。あなたが立てるべき問いは「役所はサボったか」ではなく「その物は安全だったか」だ
- 「道路の事故も河川の水害も、同じ2条だから同じように賠償される」と考えがちだが、深刻な落差がある。判例は道路には高い安全性を要求する一方、未改修の自然河川には財政・技術的制約を加味した緩やかな基準を適用する。同じ条文でも、対象が何かで勝率が大きく変わるという事実を知らないと、戦略を誤る
- 「営造物だから建物や道路のような固定物だけ」と狭く捉えている人が多いが、判例上の「公の営造物」は不動産に限らない。公用車、警察の拳銃、テニスコートの審判台まで含まれうる。あなたが「これは営造物ではない」と決めつけて諦めた事故が、実は2条の射程に入っていることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 責任の根拠 | 国賠2条:営造物の設置・管理の瑕疵(無過失責任) | 国賠1条:公務員の故意・過失(過失責任) 民法717条:土地工作物の瑕疵(占有者は過失責任、所有者は無過失) |
| 過失の要否 | 不要。瑕疵の客観的存在だけで責任が立つ | 必要。公務員の故意・過失の立証が前提 所有者責任は無過失だが、対象は私人の工作物 |
| 立証の中心 | 営造物が通常有すべき安全性を欠いていた事実 | 公務員の職務行為と落ち度 工作物の設置・保存の瑕疵 |
| 費用負担者が別の場合 | 国賠3条で設置者・費用負担者の双方に請求可 | 国賠3条で双方に請求可 民法上の所有者・占有者に請求 |
他国ではどう定めているか 5 か国
公有公共施設の設置・管理の欠陥による無過失賠償責任を定め、日本国賠2条をほぼそのまま継受した条文。台湾の判実務でも瑕疵の客観的判断を採る
営造物(영조물)の設置・管理の瑕疵に基づく国家の賠償責任を定める。日本法を母体とし、瑕疵概念・相対的安全性の議論も類似する
ドイツは無過失の営造物責任という統一規定を持たず、職務責任(Amtshaftung)と道路の交通安全確保義務で処理する。過失構成が原則の点で日本と構造が異なる
フランス行政法は公共営造物の通常の維持の瑕疵について無過失責任を早くから認め、日本国賠2条の発想上の母体とされる。利用者・第三者の区別で立証負担が変わる
米国は主権免責を一部放棄する形で政府の施設管理責任を認めるが、裁量行為免責(discretionary function exception)が広く、無過失とは限らない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夜道で街灯のない市道の陥没にタイヤを取られ、転倒して鎖骨を骨折した。修理費と治療費を市役所に請求したいが、相手は「不可抗力だ」と渋る。だが国賠2条で問われるのは役所の落ち度ではなく、その道路が「通常有すべき安全性」を備えていたか。陥没を長期間放置していた事実が出れば、過失の有無に関係なく責任は立つ
- もし、河川が氾濫して自宅が床上浸水したら、国や県の河川管理の瑕疵を理由に賠償を取れるのか? 答えは「道路ほど簡単ではない」。最高裁は大東水害訴訟(最判昭和59.1.26)で、未改修の自然河川については財政・技術・社会的制約を考慮した緩やかな基準を示した。道路と河川では、同じ2条でも勝てる確率がまるで違う
- 公立学校の校庭にあった老朽化した防球ネットの支柱が倒れ、子どもが負傷した。学校の設置者である自治体が営造物責任を負う。教師個人の過失を立証する必要はない。支柱が安全性を欠いていたという事実が責任の入口だ
- あなたが自治体の道路管理課の職員だったとしたら? 住民から「ガードレールの破損を3か月前に通報したのに放置した」と訴えられた。その通報記録の有無が、賠償責任の成否を分ける分水嶺になる。記録が残っていれば「予見可能で回避可能だった瑕疵」とされ、自治体は逃げられない
- 事故から時間が経ち、気付けば2年半。国賠請求権にも時効がある。損害と加害者(管理者)を知った時から原則3年、人の生命・身体の被害なら5年。請求の準備に手間取っているうちに、権利そのものが消える。残り時間を今日数えるべきだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現場が補修される前に瑕疵の状態を写真・動画で確保。陥没なら定規を当てて深さも撮る2. 治療記録・修理見積・休業損害を項目別に整理し領収書を保管3. 管理者(国・都道府県・市町村のどれか)を特定。費用負担者が別なら国賠3条で両方に請求できる4. 過去の通報・苦情記録を情報公開請求で取得し、瑕疵の予見可能性を固める5. まず管理者と示談交渉、決裂すれば国賠請求訴訟(民事訴訟として提起)へ。賠償額と弁護士費用を試算してから動く
訴えられた側:1. 営造物が「通常有すべき安全性」を備えていたかを客観資料(点検記録、補修履歴、基準適合性)で立証する準備2. 損害との因果関係や被害者側の過失(過失相殺、民法722条2項)を検討3. 河川など財政・技術的制約が問題になる事案では、改修計画の合理性・段階的整備の妥当性を主張4. 損害の原因に他に責任者(工事業者等)がいれば、賠償後に国賠2条2項の求償権を行使して負担を転嫁する
時効(請求できる期限):国賠請求権は民法が準用され(国家賠償法4条)、損害および加害者(管理者)を知った時から3年、人の生命または身体を害する場合は5年(民法724条、724条の2)。不法行為時(事故時)から20年で除斥(民法724条)。起算点は事故日と管理者を特定した日が一致しないことがあるので注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
客観説(通説):瑕疵を「営造物が通常有すべき安全性を欠いている客観的状態」と捉え、管理者の主観的な義務違反を要件としない立場。判例の基本的枠組みであり、被害者の立証負担を物の危険性の一点に絞る
義務違反説(安全確保義務違反説):瑕疵を管理者の安全確保義務違反として把握する立場。回避可能性・予見可能性を瑕疵判断に取り込み、河川管理など制約のある場面で管理者の限界を考慮しやすくなる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法17条の国家賠償請求権保障を受け、国家賠償法(昭和22年法律第125号)として制定。2条で公の営造物の設置・管理の瑕疵に基づく無過失責任を明文化
- 国家賠償法 第1条公務員の故意過失を要する責任、2条との構造的対比
- 国家賠償法 第3条設置者と費用負担者が異なる場合の双方責任
- 国家賠償法 第4条民法の補充適用、時効・過失相殺の根拠
- 民法 第717条土地工作物責任、営造物責任の民事上の対応規定
- 民法 第709条一般不法行為、国賠が排除する原則的責任類型
- 民法 第722条過失相殺による賠償額の減額、4条経由で適用
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