受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 7 分7 分7 分

国家賠償法 第3条

クイックジャンプ
  1. 前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。
  2. 2.前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国家賠償法第3条は、日本の国家賠償法に含まれる条文です。
  2. 国家賠償法第3条の条文原文は「前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与そ…」で始まります。
  3. 国家賠償法の公布日は昭和22年10月27日です。
  4. 国家賠償法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  5. 国家賠償法第3条の前の条は国家賠償法第2条です。
  6. 国家賠償法第3条の次の条は国家賠償法第4条です。
  7. 国家賠償法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第3条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000125
  • 本サイト収録国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000125/3
裁判例 5件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国家賠償法3条は、国・公共団体の賠償責任が生じる場面で、施設等の管理者と費用を負担する者が異なるとき、費用を負担する者もまた賠償責任を負うと定める。被害者はどちらにも請求できる。

Q · 道路の陥没で車が壊れたとき、市と国のどちらに賠償を求めればいいの?

管理する者と費用を負担する者、どちらにも請求できます。

国家賠償法3条1項により、施設の設置管理に当たる者(例:県)と、その費用を負担する者(例:国)が異なるときは、費用を負担する者もまた賠償責任を負います。被害者は管理者と費用負担者のどちらか一方、または両方を被告にできます。資力や賠償保険の手厚い方を選んで請求を組み立てられます。誰が最終的に負担するかは、3条2項の求償権により行政内部で後から精算されるため、被害者が事前に突き止める必要はありません。

解説

国道の陥没にタイヤを取られて車が大破した。だが管理しているのは都道府県、整備費用の一部を出しているのは国。あなたは誰を訴えればいいのか。国家賠償法3条はこの問いに、両方訴えていい、と答える。1条(公務員の違法行為)や2条(公の営造物の欠陥)で国や公共団体が賠償責任を負う場面で、管理する者と費用を負担する者が違うとき、費用を負担する者もまた賠償責任を負う、と定めるからだ。日本の行政は、管理と費用負担が分離しているのが普通だ。道路、河川、公立学校の施設、補助金で建てた公園の遊具。だから被害者にとって被告候補は一つではない。資力や保険の手厚い方を選べる。そして3条2項は、賠償した側が内部で本当に負担すべき相手に求償できると定める。つまり「誰が最終的に払うか」は行政の内部で後から精算する後始末であって、あなたが事前に突き止める義務はない。

法的な位置づけ

国家賠償法3条は賠償責任の主体を拡張する規定である。1条・2条により国または公共団体が責任を負う場面で、施設等の管理に当たる者と、その費用を負担する者とが異なるとき、費用を負担する者にも賠償責任を及ぼす。さらに2項は、賠償した者が内部関係で最終的な負担者に対し求償権を有すると定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.施設の管理者と費用負担者を特定する 事故現場の施設について、設置・管理する主体と費用を負担する主体を調べる。現地の看板、自治体サイト、所管法令で確認できないときは情報公開請求で開示を求める
  2. 2.管理者と費用負担者の双方を被告候補に並べる 両者が異なれば、3条1項により管理者と費用負担者の双方を被告にできる。資力・賠償保険・過去の対応実績を比較し、回収しやすい方を主たる被告に選ぶ。両方を同時に訴えることも可能
  3. 3.損害を項目別に証拠化する 修理費・治療費・休業損害・慰謝料などを項目ごとに領収書・診断書・見積書で固める。役所の補修履歴や同種事故の記録を情報公開請求で取り寄せ、瑕疵の立証材料を揃える
  4. 4.時効前に内容証明で請求し時効を止める 誰を訴えるか決めかねている間に時効が迫る場合、管理者と費用負担者のいずれかへまず内容証明郵便で請求し、時効の完成猶予を確保する。3年(人身損害は5年)の起算に注意

よくある質問 AI による整理

Q1国家賠償法3条とは何ですか?

賠償責任の主体を広げる規定です。管理者と費用負担者が異なるとき、費用を負担する者にも賠償責任を及ぼし、被害者がどちらにも請求できるようにします。

Q2公の営造物とは何ですか?

国や公共団体が公の目的に供する有体物で、道路・河川・公園・公立学校の施設などを含みます。その設置管理の瑕疵は2条、費用負担者の責任は3条が扱います。

Q3国家賠償の時効は何年ですか?

4条により民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体侵害は5年)、不法行為時から20年で除斥されます(民法724条・724条の2)。

Q4国家賠償は最終的に誰が払うのですか?

被害者にはまず請求された機関が払い、その後3条2項の求償権で内部の本来の負担者に精算します。被害者が事前に特定する必要はありません。

Q5国家賠償法1条と2条と3条の違いは?

1条は公務員の違法行為、2条は営造物の設置管理の瑕疵による責任を定め、3条は1条・2条の責任を費用負担者にも拡張し、内部の求償を定めます。

Q6補助金で建てられた施設の事故は国にも請求できますか?

管理者が市町村でも、整備費を国や都道府県が補助していれば、費用負担者として3条1項により賠償責任を負う場合があります。被告候補が増えます。

Q7国家賠償と民法の損害賠償はどう違いますか?

国家賠償は公権力や営造物に関する国・公共団体の責任を定める特別法で、4条を通じて民法が補充適用されます。手続自体は通常の民事訴訟と同じです。

Q8道路の管理瑕疵で国家賠償が認められるのはどんな場合?

通常有すべき安全性を欠いた状態(陥没・破損・整備不良など)が認められれば、2条の営造物責任が成立し、3条で費用負担者にも請求が及びます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1道路の陥没で車が壊れたんですが、市と県どっちを訴えればいいんですか?

管理する主体と費用を負担する主体が違えば、3条1項により両方を訴えられます。どちらか一方でも、両方同時でも構いません。実務のポイント:被告選びで見るべきは「誰が悪いか」より「誰から取りやすいか」です。費用負担者である国や都道府県の方が賠償体制や予算が整っていることが多く、市町村単独より回収がスムーズなケースがある。複数の管理・費用主体が絡む施設ほど、被告の選択肢は広がる

Q2国や自治体を相手に裁判なんて、素人が勝てるんですか?

国家賠償請求は通常の民事訴訟と同じ手続で、勝訴例は数多くあります。営造物の瑕疵(2条)や公務員の違法行為(1条)が認められれば、3条で費用負担者にも請求が及びます。実務のポイント:行政側は最初「管理に瑕疵はない」と一律に否認してくることが多いが、過去の同種事故の発生記録や補修履歴を情報公開請求で取り寄せると、瑕疵の立証材料が一気に揃う。役所自身の文書が、あなたの最強の証拠になる

Q33条2項の『求償権』って、被害者の私には関係ない話ですよね?

直接の権利義務としては行政内部の精算の話で、あなたが気にする必要はありません。むしろ被害者にとって有利な意味を持ちます。誰が最終的に負担するかは賠償後に行政同士で決めるので、あなたは特定せず訴えてよいのです。実務のポイント:被告を複数並べると、被告同士が「最終的に払うのはそっちだ」と内部で牽制し合う。その間、あなたへの賠償義務自体は争点から外れやすくなり、結果として早く確実な回収につながる

Q4誰が『費用を負担する者』なのか、どうやって調べればいいんですか?

自治体や国の予算書、施設の設置根拠法令、補助金の交付記録などで確認できます。分からなければ情報公開請求で開示を求められます。3条はこの費用負担者にも賠償責任を広げる規定です。実務のポイント:補助金で建設・整備された施設は、表向きの管理者(市町村)と費用の出し手(国・都道府県)が分かれていることが非常に多い。看板や登記だけ見て管理者しか訴えないと、本来取れたはずの相手を取り逃がす

間違えやすい点 AI による整理

  • 「事故の真の責任者を特定してから訴えなければ」と考えて調査に時間を費やす人がいる。だがその問いの立て方自体が遠回りだ。3条は、内部で誰が悪いかを被害者が突き止める必要をなくしている。管理者か費用負担者、訴えやすい方を選べば足りる
  • 「道路を管理しているのは県だから、国は関係ない」と思い込みがちだが、整備費用を国が負担していれば、国も賠償義務を負う(3条1項)。管理と費用が分離しているのが日本の行政の常態で、被告候補は決して一つではない
  • 求償権(3条2項)の存在は知っていても、それが被害者にとって有利に働くことまでは知られていない。複数の被告が内部で負担を押し付け合う構図ができると、賠償義務そのものは争われにくくなり、被害者は早く確実に回収できる
比較の観点この条文ほかの条文
責任の根拠3条:費用負担者の責任(1条・2条の主体拡張)1条:公務員の違法な公権力行使
2条:公の営造物の設置管理の瑕疵
成立の前提1条・2条の責任成立 + 管理者と費用負担者の分離公務員の故意・過失と違法性
営造物が通常有すべき安全性を欠くこと
被害者の請求先管理者・費用負担者のいずれにも、または双方に請求可原則として当該公務員の属する国・公共団体
営造物を設置管理する国・公共団体
内部精算2項により賠償者が本来の負担者へ求償公務員に故意・重過失あれば求償(1条2項)
他に責任者あれば求償(2条2項)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国国家賠償法第3条・第9条

台湾も公有公共施設の設置管理の瑕疵について国家賠償を認め、賠償義務機関を定める。管理と費用の分離に対応する仕組みを持つ点で日本3条と機能的に対応する

韓国
대한민국 국가배상법 제6조

韓国国家賠償法6条は、公務員の選任監督者・営造物の設置管理者と費用負担者が異なる場合に費用負担者も賠償責任を負うと定め、日本3条とほぼ同構造。日本法の影響が色濃い

ドイツ
GG Art. 34・BGB § 839(Amtshaftung)

ドイツは公務員の職務義務違反による責任を国家に転嫁する構造(Amtshaftung)。費用負担者という独立の責任主体拡張規定は持たず、責任の帰属主体は別の基準で決まる

アメリカ
Federal Tort Claims Act(28 U.S.C. §§ 1346(b), 2671 ff.)

米国は連邦政府の不法行為責任を主権免除の例外として FTCA で認める。州・地方政府は各州法による。費用負担者の責任という日本特有の拡張規定はない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし通学路の防護柵が壊れていて子供が車道へ転落したら、誰に賠償を求める? その柵を管理するのが市、設置費用を出したのが国であれば、3条によって市も国も被告になりうる。資力と保険の手厚い方を選んで請求を組み立てられる
  • 国道の陥没で走行中の車が大破し、修理費とレッカー代で数十万円。管理は県、費用の一部は国が負担。県だけ訴えて「うちの管理責任ではない」と争われても、費用負担者の国を同時に被告にしておけば、回収の道は二本残る
  • 公立病院での医療事故。病院を運営する自治体と、高額医療機器の設備費を補助した側が異なることがある。被告候補が二つに増える
  • あなたの事故から間もなく3年。誰を訴えるか決めかねているうちに時効が迫る。管理者と費用負担者、どちらでもいいから、まず時効を止める内容証明を今週中に出さないと、請求権そのものが消える
  • あなたが自治体の担当者で、国費の入った施設の事故で訴えられた。まず争うべきは、自分たちが3条の「費用負担者」に当たるか。該当するとしても、最終的に負担すべき相手には2項で求償できる。被害者への賠償と、内部の負担精算は別軌道で動く

取るべき行動

被害を受けた側:1. 事故現場の施設について、設置・管理する主体と費用を負担する主体を特定する。看板、自治体サイト、情報公開請求で調べられる2. 両者が異なれば、管理者と費用負担者の双方を被告候補にする(3条1項) 3. 資力・賠償保険・過去の対応実績を比べ、回収しやすい方を主たる被告に選ぶ。両方を同時に訴えることも可能4. 損害(修理費・治療費・休業損害・慰謝料)を項目別に証拠化し、時効到来前に内容証明で請求して時効を止める

訴えられた側:1. 自分(自治体・公共団体)が3条にいう「費用を負担する者」に本当に当たるかを精査し、該当しないなら被告適格を争う2. 営造物の瑕疵や公務員の過失そのものを否認できる余地(2条・1条の要件不充足)があれば併せて主張3. 賠償した場合は、内部で最終的に負担すべき者に対し求償権(3条2項)を行使する。負担割合は管理・費用負担の実態に応じて協議または訴訟で決める4. 賠償保険・基金の適用可否を早期に確認する

時効(請求できる期限):国家賠償法4条により民法が適用され、消滅時効は損害及び加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害する場合は5年、民法724条、724条の2)、不法行為時から20年で除斥(同724条)。求償権(3条2項)は賠償した時から起算するのが原則(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(実質的費用負担者説):3条1項の「費用を負担する者」は、形式的な支出名義に限らず、補助金交付など実質的に費用の相当部分を負担する者を含むと解する。これにより補助金で整備された施設の事故でも、管理者である市町村に加え、費用を負担した国・都道府県を被告に含めることができ、被害者救済の実効性が高まる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法17条の国家賠償請求権保障を受けて国家賠償法を制定。3条で、管理者と費用負担者が異なる場合の費用負担者の責任(1項)と内部求償(2項)を定めた。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国家賠償法の全文を見る

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›