食品衛生法 第40条
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- 登録検査機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その製品検査の業務又は第二十八条第四項の規定により委託を受けた事務(次項において「委託事務」という。)に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
- 2.製品検査の業務又は委託事務に従事する登録検査機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第40条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第40条の条文原文は「登録検査機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その製品検査の業務又は第二十八条第四項の規定により委託を受けた事務(次項において「委託事務」という。」で始まります。
- 食品衛生法第40条は第八章 登録検査機関に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第40条の前の条は食品衛生法第39条です。
- 食品衛生法第40条の次の条は食品衛生法第41条です。
- 食品衛生法第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法40条は、登録検査機関の役職員に退職後も続く守秘義務を課し、製品検査等に従事する間は刑法上の公務員とみなす規定。職務に関する謝礼は贈賄罪になりうる。
Q · 食品の検査機関の職員は民間人なのに、なぜ謝礼を渡すと贈賄になるの?
検査業務中は刑法上の公務員とみなされるから
食品衛生法40条2項により、製品検査の業務や、行政が収去した食品の試験(28条4項の委託事務)に従事する登録検査機関の役員・職員は、刑法その他の罰則の適用について公務員とみなされます。そのため、職務に関して金品を渡せば贈賄罪(刑法198条)、受け取れば収賄罪(同197条)が成立しえます。また同条1項により、秘密保持義務は退職後も続きます。
解説
スーパーに並ぶ輸入冷凍エビ、コンビニの弁当に入った添加物。その安全を最終的に数値で確かめているのは、多くの場合、国の職員ではなく民間の検査機関である。食品衛生法はこうした「登録検査機関」に、製品検査や、行政が収去(役所が検査のために店や工場から食品を持ち帰ること)した食品の試験を任せている。本条はその代わりに二つの縛りをかける。第一項:役員・職員は業務で知った秘密を漏らしてはならない。しかも「これらの職にあつた者」まで含むので、退職後も義務は消えない。第二項:検査業務に従事している間、刑法などの罰則の適用では公務員とみなされる。この第二項が本当の急所である。民間の会社員を相手にしているつもりでも、検査担当者に謝礼を渡せば刑法の贈賄罪が成立しうるし、検査を力ずくで妨害すれば公務執行妨害罪の対象になりうる。検査を受ける側の事業者にとっては、相手が民間の人かどうかは関係ない。その人の机の上には、国の検査権限そのものが載っているのである。
法的な位置づけ
食品衛生法第40条は、登録検査機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者に対し、製品検査の業務及び同法第28条第4項に基づく委託事務に関して知り得た秘密の漏示を禁止する守秘義務規定であり、併せて当該業務に従事する役員又は職員を、刑法その他の罰則の適用について公務に従事する職員とみなす、みなし公務員規定である。
手順
- 1.検査機関との接点を社内で洗い出す 輸入検査・製品検査・収去検査など、自社が登録検査機関と接触する業務と担当部署(営業・品質保証・物流)を一覧化し、誰が相手と連絡を取っているかを把握する
- 2.贈答・接待禁止のルールを明文化する 登録検査機関の役職員は検査業務中みなし公務員であることを社内規程に明記し、贈答品・接待・商品券等の提供を一律禁止とする。繁忙期や検査命令が出る前に周知する
- 3.連絡窓口と結果受領ルートを一本化する 検査結果の問い合わせは正式な窓口と通知ルートに限定し、納品先等からの非公式な問い合わせ依頼は受けない運用にする。誰の依頼の検査で、結果がどこに通知されるかを事前に確認しておく
- 4.元検査機関職員の採用時に誓約を取る 登録検査機関出身者を採用する際、前職で知り得た秘密を持ち込まない旨の誓約書を入社時に取得し、会議等で他社の個別データを扱わないよう周知する
よくある質問 AI による整理
Q1登録検査機関とは何ですか?
食品衛生法に基づき国に登録され、製品検査や行政から委託された試験を行う民間等の検査機関です。検査命令を受けた輸入食品の検査などを担います。
Q2みなし公務員とは?
公務員ではないものの、公共性の高い業務に従事するため、刑法などの罰則の適用上は公務員として扱われる人のことです。食品衛生法40条2項はその一例です。
Q3食品衛生法40条に違反するとどうなる?
秘密を漏らした役職員には食品衛生法の罰則(拘禁刑又は罰金)が科されえます。みなし公務員として金品を受け取れば刑法の収賄罪の対象にもなります。
Q4検査機関の職員への接待は違法?
検査業務に関する接待や贈答は、額の多少にかかわらず贈賄罪(刑法198条)に問われるおそれがあります。職務との関連性が判断の中心です。
Q5登録検査機関の守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。条文が「これらの職にあつた者」も対象にしているため、退職後や転職後も知り得た秘密を漏らすことは禁じられます。
Q6検査機関の派遣社員やアルバイトも対象?
条文の対象は「役員若しくは職員」です。雇用形態で一律に外れるとはいえず、実際に検査業務に従事していたかが重要になります。個別事案は弁護士に確認を。
Q7検査機関職員の検査を妨害すると何罪?
検査業務に従事する職員はみなし公務員のため、暴行・脅迫を加えて職務を妨げれば公務執行妨害罪(刑法95条)が成立しうると解されます。
Q8検査機関から漏れた他社情報を使うと違法?
漏らした職員は本条違反ですが、受け取って使った側も、情報の性質によっては不正競争防止法の営業秘密侵害や民事の損害賠償責任を負うおそれがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検査機関の人ってただの民間社員ですよね?お中元くらい送ってもよくないですか?
製品検査や委託された試験業務に就いている役員・職員は、食品衛生法40条2項により刑法上の公務員とみなされます。職務に関して渡す金品は、額の大小ではなく職務との関連性で判断されるため、贈賄罪(刑法198条)のリスクがあります。実務のポイント:多くの登録検査機関は内規で贈答品の受け取りを禁止しており、送っても送り返されるだけで「そういう会社」という記録が残ります
Q2検査機関を辞めて何年も経てば、前の仕事の話をしても大丈夫ですよね?
大丈夫ではありません。40条1項は「これらの職にあつた者」も対象にしており、期間の区切りがありません。個別の事業者名や検査数値がわかる形で話せば、何年後でも違反になりえます。実務のポイント:講演や業界誌の寄稿で「ある大手メーカーの事例」と匿名化したつもりでも、業界が狭いと特定されます。事例を使うなら、数値と時期を大きくぼかすのが実務の作法です
Q3自分の会社の商品の検査結果を、検査機関に電話で早めに教えてもらうのはダメなんですか?
依頼者本人が自社の結果を正式な手続で受け取るのは当然の権利です。問題になるのは、行政が収去した食品の試験(28条4項の委託事務)のように、結果が行政に報告されるべきものを、正式な通知より前に聞き出そうとすることです。実務のポイント:誰の依頼で行う検査かによって、結果の通知先が変わります。どのルートで結果が来るのかを最初に確認しておけば、担当者を困らせる電話をしなくて済みます
間違えやすい点 AI による整理
- 「相手は民間の会社だから、接待や謝礼は普通の取引先と同じ感覚でいい」と考えがちだが、本条2項で検査業務に従事する役員・職員は刑法上の公務員とみなされる。職務に関する謝礼は、渡した側が贈賄罪(刑法198条)、受け取った側が収賄罪(同197条)に問われうる
- 秘密保持義務があることは知っていても、その範囲が「退職後も一生続く」ことまでは知られていない。条文は「これらの職にあつた者」と明記しており、転職先の会議での一言も対象になる。期限の定めはない
- 「検査結果を早く知りたいだけで、不正をしてほしいわけではない」という発想は、問いの立て方そのものがずれている。法律が問題にするのは結果の改ざんだけではない。正式な手続の外で情報を引き出す依頼それ自体が、相手を秘密漏示に誘う行為になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 食品衛生法40条:登録検査機関の役員・職員(元職を含む) | 食品衛生法33条:登録検査機関として登録を受ける機関の要件 食品衛生法26条:検査命令を受けて検査を受ける食品等の事業者 |
| 定める内容 | 守秘義務と、刑罰適用上のみなし公務員化 | 検査機関になるための登録基準 特定の食品等について検査を受けるべき義務 |
| 実務上の意味 | 検査担当者への謝礼や情報の聞き出しが刑事リスクになる | どの機関が検査を担えるかが決まる 事業者が検査機関と接触する場面が生じる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は刑法総則で、国家機関から法により委託を受けて公共事務に従事する者を公務員に含める。日本のように個別法ごとにみなし規定を置く方式とは構造が異なる
ドイツは公務のために特別に義務づけられた者を刑法上の概念として置き、正式な義務づけ手続を経た者に贈収賄・守秘義務違反の罰則を及ぼす
米国連邦法は、合衆国のために、またはその代理として公的職務を行う者を公務員の範囲に含め、贈収賄罪を適用する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 輸入食品の検査命令で、コンテナが港で止まっている。担当営業が「検査機関の人に菓子折りと商品券を持っていけば早く回るかも」と言い出した。相手は民間企業の社員でも、本条2項により刑法上は公務員。商品券を渡した瞬間、会社ぐるみの贈賄事件の入口に立つ
- もし競合他社の自主検査の結果や配合情報が、検査機関経由で自社に流れてきたら、どうなる? 漏らした職員は本条違反で処罰されうる。受け取って使ったあなたの会社も、不正競争防止法の営業秘密侵害や民事の損害賠償という別の火種を抱える
- 検査機関を辞めて食品メーカーの品質保証部に転職した。前職で見た他社の違反データを「業界ではよくある話だけど」と会議で話してしまう。退職しても秘密保持義務は続く
- 収去検査の結果が出るまであと3日。納品先から「数値を先に教えてもらえないか」と検査機関に直接電話させられそうになっている。正式な通知ルートを飛ばした問い合わせは、相手に秘密漏示のリスクを背負わせる依頼になる
- 工場の立入りに同行した検査機関の職員に、現場責任者が怒鳴ってサンプル容器を取り上げた。相手が検査業務に従事している間は公務員とみなされるので、暴行・脅迫の程度によっては公務執行妨害罪(刑法95条)の射程に入る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自社の検査情報が外部に漏れた疑いがあるなら、どの情報をいつどの機関に提出したか、提出記録と受領書を時系列で整理する2. 漏れた情報を競合が使っている形跡(酷似した表示、同じ数値の引用)を保存する3. 登録検査機関本体と、監督する厚生労働省に事実関係の確認を申し入れる4. 刑事告発と、民法709条・715条による職員および機関への損害賠償請求を並行して弁護士と検討する
訴えられた側:1. 自社の社員が検査担当者に金品を渡した疑いが出たら、まず実行を止めて、社内メール・経費精算・贈答記録を保全する2. 当事者の社員に単独で対応させず、早い段階で刑事事件に詳しい弁護士をつける3. 検査機関の職員として秘密漏示を疑われている場合は、何を誰に話したかを自分で再構成し、捜査機関の聴取には弁護人の同席または事前相談のうえで臨む4. 事実関係が固まる前に取引先や報道に説明しない
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。刑事責任は公訴時効が適用され、収賄罪(刑法197条1項、5年以下の拘禁刑)は5年、贈賄罪(刑法198条、3年以下の拘禁刑)は3年(刑事訴訟法250条2項)。秘密漏示の罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)は3年(最新の改正状況をご確認ください)。民事の損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)
学説
通説:みなし公務員規定は、公務の民間委託に際し、業務の公正さと社会の信頼を公務員と同水準で保護するための立法技術と理解される。対象は当該業務に従事する範囲に限られ、機関の全活動が公務となるわけではない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 改正:食品衛生法改正により、従来の指定検査機関制度が登録検査機関制度に改められ、一定の要件を満たす機関が登録を受けて検査を行う仕組みとなった
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