金融商品取引法 第3条(適用除外有価証券)
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- この章の規定は、次に掲げる有価証券については、適用しない。
- 一第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券
- 二第二条第一項第三号、第六号及び第十二号に掲げる有価証券(企業内容等の開示を行わせることが公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして政令で定めるものを除く。)
- 三第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利(次に掲げるものを除く。)
- 一次に掲げる権利(ロに掲げるものに該当するものを除く。第二十四条第一項において「有価証券投資事業権利等」という。)
- 二電子記録移転権利
- 四政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債券
- 五前各号に掲げる有価証券以外の有価証券で政令で定めるもの
この条文の基本情報
適用除外有価証券とは何ですか?
定義適用除外有価証券とは、金融商品取引法第3条に定められた規定で、「この章の規定は、次に掲げる有価証券については、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第3条(適用除外有価証券)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第3条の条文原文は「この章の規定は、次に掲げる有価証券については、適用しない。」で始まります。
- 金融商品取引法第3条は第二章 企業内容等の開示に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第3条の前の条は金融商品取引法第2条の3です。
- 金融商品取引法第3条の次の条は金融商品取引法第4条です。
- 金融商品取引法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法3条は、国債証券・地方債証券やみなし有価証券について第2章の企業内容等の開示規定を適用しないと定める。ただし電子記録移転権利は除外から引き戻される。
Q · 国債やトークンは金融商品取引法の対象外になるんですか?
外れるのは開示規制だけ。不公正取引規制は適用される
金融商品取引法3条が外しているのは第2章の企業内容等の開示(有価証券届出書・目論見書・有価証券報告書)だけです。国債証券・地方債証券(1号)、政府保証債(4号)、2条2項のみなし有価証券(3号)が主な対象ですが、3号は有価証券投資事業権利等と電子記録移転権利を除外から引き抜いて開示規制に戻します。詐欺的行為の禁止(157条)、風説の流布(158条)、相場操縦の禁止(159条)は適用除外有価証券にも及びます。
解説
国債を買うとき、分厚い目論見書を渡された記憶はあるだろうか。ないはずだ。金融商品取引法3条が、国債証券・地方債証券を第2章(企業内容等の開示)の適用から丸ごと外しているからである。ここで多くの人が取り違える。除外されているのは「開示規制」だけであり、金商法そのものから解放されるわけではない。詐欺的行為の禁止(157条)、風説の流布・偽計(158条)、相場操縦の禁止(159条)は、適用除外有価証券にも容赦なく及ぶ。そしてこの条文の本当の勝負どころは3号にある。2条2項のみなし有価証券(集団投資スキーム持分など)は原則として開示不要とされながら、そこから「有価証券投資事業権利等」と「電子記録移転権利」が引き抜かれ、開示規制の土俵に戻される。あなたがトークンや匿名組合で資金を集めようとした瞬間、この二重否定の網にかかるかどうかで、有価証券届出書が要るか要らないかが決まる。
法的な位置づけ
金融商品取引法3条は適用除外有価証券を定める規定であり、国債証券・地方債証券、政府保証債、第2条2項のみなし有価証券等について、第2章の企業内容等の開示に関する規定の適用を除外する。ただし有価証券投資事業権利等および電子記録移転権利は除外の対象から引き戻され、開示規制に服する。
よくある質問 AI による整理
Q1適用除外有価証券とは何ですか?
金融商品取引法3条が第2章の企業内容等の開示規定の適用を外した有価証券です。国債証券・地方債証券、政府保証債、2条2項のみなし有価証券が中心で、有価証券であること自体は変わりません。
Q2国債に目論見書がないのはなぜですか?
金商法3条1号が国債証券を第2章の開示規制から外しているためです。発行体の信用が国家財政と直結し、財政法など別系統の統制が働くことが理由とされます。
Q3電子記録移転権利は開示義務がありますか?
あります。3条3号はみなし有価証券を原則除外としつつ、電子記録移転権利を除外から引き抜いています。令和元年改正・令和2年5月1日施行により開示規制の対象です。
Q4適用除外有価証券でもインサイダー取引規制はかかりますか?
3条が外すのは第2章の開示規制だけです。不正行為の禁止(157条)、風説の流布・偽計(158条)、相場操縦の禁止(159条)は適用除外有価証券にも及びます。
Q5有価証券投資事業権利等とは何ですか?
集団投資スキーム持分のうち、出資金の主たる部分を有価証券への投資に充てるものです。3条3号により除外から引き戻され、開示規制の対象となります。
Q6無届で募集したらどうなりますか?
開示規制の対象であるのに届出をせず募集すれば、4条1項違反となり197条の2の刑事責任が問われます。行政処分や投資者からの損害賠償請求も並行します。
Q7「政令で定めるものを除く」は誰が決めますか?
内閣が金融商品取引法施行令で定めます。3条2号と5号は政令の改正だけで開示義務の内外が動くため、条文本体だけを読んだ前提は崩れる可能性があります。
Q8地方債は国債と同じ扱いですか?
第2章の開示規制については同じく3条1号で適用除外です。2条1項1号・2号が国債証券と地方債証券を並べて列挙しており、開示免除の射程も共通です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国債って、金商法の対象外なんですか?
対象外なのは第2章の企業内容等の開示だけです(3条1号)。有価証券であること自体は2条1項1号のままで、詐欺的行為の禁止(157条)、風説の流布・偽計(158条)、相場操縦の禁止(159条)はそのまま適用されます。実務のポイント:「適用除外」の四文字を見た瞬間に金商法全体から解放されたと読むのが、実務で最も多い初歩の誤読です。除外規定は必ず「どの章の、どの義務から外れるのか」まで読み切る
Q2トークンで資金を集めたいんですが、3条を見れば適用除外になりますか?
順序が逆です。3条3号は2条2項のみなし有価証券を原則除外としつつ、そこから電子記録移転権利を引き抜いて開示規制に戻しています(令和元年改正、令和2年5月1日施行)。ブロックチェーン上で移転できる権利は、原則として届出が必要な側に立ちます。実務のポイント:規制の入口は3条ではなく2条2項です。そもそも権利性がないと整理できれば3条を読む必要すらない。順番を逆にした設計は必ず作り直しになる
Q3「政令で定めるものを除く」が何度も出てきますが、これは誰がいつ決めるんですか?
内閣が金融商品取引法施行令で定めます(日本国憲法73条6号の政令制定権に基づく委任)。3条2号と5号は、この政令の書き換えだけで開示義務の内外が動く構造です。実務のポイント:条文本体だけ読んで安心していると、政令や内閣府令、金融庁のパブリックコメント回答で範囲が動いていることがある。金商法の実務者が金融庁の「コメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」を必ず追うのは、このためです
間違えやすい点 AI による整理
- 「適用除外有価証券だから金商法は関係ない」と読む人が圧倒的に多いが、外れるのは第2章の企業内容等の開示だけである。有価証券であること自体は2条で確定したままで、不公正取引規制(157条から159条)も業規制も生きている。除外の射程は「どの章の、どの義務から外れるのか」まで降りて確認しないと意味がない
- 「うちのトークンは有価証券に当たりますか」という問いの立て方そのものが間違っている。実務の思考順は三段で、まず2条2項で権利とみなされるか、次に3条3号で除外されるか、最後にその除外からさらに引き戻される類型(有価証券投資事業権利等、電子記録移転権利)に当たるか、である。一段目を飛ばして3条から読み始めた設計は、ほぼ必ずやり直しになる
- 3条に「政令で定めるものを除く」が繰り返し出てくることは誰でも気付くが、その深刻度は見落とされている。2号と5号は、国会審議を経ずに内閣が金融商品取引法施行令を書き換えるだけで、あなたの商品が開示義務の内側へ移動しうる構造だという意味である。条文本体だけを読んで固めた前提は、政令改正一本で崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 金商法3条:第2章の開示規制を外す除外規定 | 金商法2条:有価証券の定義、除外の前提を確定 金商法4条:募集・売出しの届出義務、除外の中心的効果 |
| 適用の順序 | 2条で有価証券性を確定した後に読む第二段 | 最初に読む第一段(1項列挙/2項みなし) 3条の除外に当たらない場合に働く第三段 |
| 外れない規制 | 157条〜159条の不公正取引規制は適用除外でも及ぶ | 定義規定のため除外という概念がない 届出義務自体が3条により免除される |
| 引き戻しの有無 | 3号で有価証券投資事業権利等・電子記録移転権利を引き戻す | 2項各号で権利をみなし有価証券に取り込む 引き戻された類型には届出義務が復活する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も政府債券を募集発行の申報義務の枠外に置く構造を採るが、金商法3条のような「みなし有価証券を原則除外して一部を引き戻す」二段構えは持たない
韓国も国債・地方債等について証券届出書の提出義務を免除する。ファンド持分の扱いは集合投資機構の規制体系で別途処理される点が日本と異なる
EU 目論見書規則が加盟国の国債等を適用除外とする。ドイツ国内法ではなく EU 規則レベルで免除が定まる点が構造的な違い
米国は連邦・州政府証券を exempted securities として登録義務から外す。日本の3条は戦後この系統の開示規制を母体としており、免除の発想が共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もしあなたのスタートアップが、収益を分配するトークンを来月プレセールするとしたら? 3条3号が除外から引き戻す「電子記録移転権利」に当たれば、募集前に有価証券届出書の提出が要る。届出は原則として受理から15日を経過するまで効力が生じない(金融商品取引法8条1項)ため、日程は最低でも一か月後ろへずれる。発表後に気付けば、投資家への告知をやり直すことになる
- 個人向け国債をネット証券で買う。目論見書は出てこない。3条1号が開示規制を外しているからで、これは証券会社の手抜きではなく法律どおりの姿だ
- あなたが匿名組合出資を募って事業資金を集めた。出資者に配当を約束し、集めた金の大半を他社株式の取得に回した。この瞬間、2条2項の集団投資スキーム持分は「有価証券投資事業権利等」に化け、3条3号の除外から外れる。無届募集として197条の2の刑事責任を問われる側に立つのは、被害者ではなくあなたである
- 友人が「自治体のミニ公募債は安全なのか、もらった資料が薄すぎる」と相談してきた。答えは3条1号にある。地方債は企業内容等の開示規制の外にあるが、それは危険だからではなく、発行体の信用と地方財政法など別系統の統制で担保されているからだ。三分でそう説明できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 手元の商品が2条1項の列挙有価証券か、2条2項のみなし有価証券かを確認する2. みなし有価証券なら3条3号の除外に当たるかを見る。当たらない、つまり開示規制の対象であるはずなのに有価証券届出書も目論見書も交付されていなければ、無届募集の疑いが立つ3. 契約書、勧誘資料、送金記録を保全し、金融庁の金融サービス利用者相談室または証券・金融商品あっせん相談センターへ4. 返金請求は金商法上の責任と民法709条を並行で検討する
訴えられた側:1. 募集開始前の時点に戻り、権利の性質を2条2項の各号に当てはめ直す2. 3条3号が引き戻す類型、すなわち有価証券投資事業権利等と電子記録移転権利に触れていないかを、出資金の投資先構成まで遡って検証する3. 触れていたなら募集を即時停止し、届出前の勧誘(4条1項)に当たる行為を時系列で固める4. 自主的な是正と当局への早期相談は、刑事処分・行政処分の判断で有利に働く。代理人は金商法の業規制に実績のある事務所を選ぶ
時効(請求できる期限):本条自体に期間制限はない。適用除外に当たらないのに無届で募集した場合、刑事責任(金融商品取引法197条の2)の公訴時効は5年(刑事訴訟法250条2項)。投資者側の損害賠償請求権は、契約責任・不法行為責任の一般消滅時効(民法166条、724条)が起算点ごとに進行する。届出をした場合、効力発生までの待機期間は原則として受理から15日(金融商品取引法8条1項)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:3条の適用除外は第2章の企業内容等の開示規制に限定され、有価証券性そのものや不公正取引規制(157条〜159条)、金融商品取引業の業規制には影響しないと解されている
通説:3条3号の二重否定構造(原則除外+引き戻し)は、形式ではなく資金の実質的な投資先および流通性に着目して開示規制の要否を決める趣旨と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)証券取引法から金融商品取引法への改組 証券取引法3条の適用除外規定を引き継ぎつつ、2条2項のみなし有価証券(集団投資スキーム持分等)概念の導入に伴い3号が整備され、原則除外としながら有価証券投資事業権利等を引き戻す構造が確立した
- 令和元年(2019年)公布、令和2年(2020年5月1日)施行 資金決済に関する法律等の一部改正に合わせ、3条3号の除外から「電子記録移転権利」が引き抜かれ、ブロックチェーン上で移転可能な権利(いわゆるセキュリティトークン)が企業内容等の開示規制の対象に組み込まれた
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法制定時に、国債証券・地方債証券等を開示規制の適用から除外する規定として置かれた
- 2.平成18年(2006年) 改正:証券取引法から金融商品取引法への改組に伴い、2条2項のみなし有価証券概念の導入に対応して3号が整備され、原則除外としつつ有価証券投資事業権利等を引き戻す構造が確立した
- 3.令和元年(2019年)公布・令和2年(2020年)施行 改正:情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応する改正により、3条3号の除外から電子記録移転権利が引き抜かれ、セキュリティトークンが企業内容等の開示規制の対象となった
- 金融商品取引法 第2条有価証券の定義、除外対象を特定する前提
- 金融商品取引法 第4条募集・売出しの届出義務、除外の中心的効果
- 金融商品取引法 第24条有価証券報告書の提出義務、継続開示の免除
- 金融商品取引法 第157条不正行為の禁止、適用除外でも及ぶ規制
- 金融商品取引法 第197条の2無届募集に対する刑事罰
- 資金決済に関する法律 第2条暗号資産と電子記録移転権利の規制振り分け境界
- 財政法 第4条国債発行の根拠、開示免除の前提となる財政統制
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