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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

金融商品取引法 第63条(適格機関投資家等特例業務)

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  1. 次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。
  2. 一適格機関投資家等(適格機関投資家以外の者で政令で定めるもの(その数が政令で定める数以下の場合に限る。)及び適格機関投資家をいう。以下この条において同じ。)で次のいずれにも該当しない者を相手方として行う第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る私募(適格機関投資家等(次のいずれにも該当しないものに限る。)以外の者が当該権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものに限り、投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるものとして内閣府令で定めるものを除く。)
  3. 一その発行する資産対応証券(資産の流動化に関する法律第二条第十一項に規定する資産対応証券をいう。)を適格機関投資家以外の者が取得している特定目的会社(同条第三項に規定する特定目的会社をいう。)
  4. 二第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に対する投資事業に係る匿名組合契約(商法第五百三十五条に規定する匿名組合契約をいう。)で、適格機関投資家以外の者を匿名組合員とするものの営業者又は営業者になろうとする者
  5. 三イ又はロに掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者
  6. 二第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利(同一の出資対象事業(同項第五号に規定する出資対象事業をいう。)に係る当該権利を有する者が適格機関投資家等(前号イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。)のみであるものに限る。)を有する適格機関投資家等から出資され、又は拠出された金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)の運用を行う同条第八項第十五号に掲げる行為(投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるものとして内閣府令で定めるものを除く。)
  7. 2.適格機関投資家等特例業務(前項各号に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。以下同じ。)を行う者(金融商品取引業者等を除く。)は、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を内閣総理大臣に届け出なければならない。
  8. 一商号、名称又は氏名
  9. 二法人であるときは、資本金の額又は出資の総額
  10. 三法人であるときは、役員の氏名又は名称
  11. 四政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
  12. 五業務の種別(前項各号に掲げる行為に係る業務の種別をいう。)
  13. 六主たる営業所又は事務所の名称及び所在地
  14. 七適格機関投資家等特例業務を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
  15. 八他に事業を行つているときは、その事業の種類
  16. 九その他内閣府令で定める事項
  17. 3.前項の規定による届出には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
  18. 一法人である場合においては、第七項第一号イからニまでのいずれにも該当しないことを誓約する書面、定款(これに準ずるものを含む。)及び法人の登記事項証明書(これに準ずるものを含む。)
  19. 二個人である場合においては、第七項第二号イからニまでのいずれにも該当しないことを誓約する書面
  20. 三その他内閣府令で定める書類
  21. 4.前項第一号に掲げる書類を添付する場合において、定款が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて電磁的記録(内閣府令で定めるものに限る。)を添付することができる。
  22. 5.内閣総理大臣は、特例業務届出者(第二項の規定による届出をした者をいい、次条第三項第二号に該当する旨の同項の規定による届出をした者を除く。以下同じ。)に係る第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定める事項を公衆の縦覧に供しなければならない。
  23. 6.特例業務届出者は、第二項又は第八項の規定による届出をしたときは、遅滞なく、当該特例業務届出者に係る第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定める事項を記載した書面を作成し、これを主たる営業所若しくは事務所及び適格機関投資家等特例業務を行う全ての営業所若しくは事務所に備え置いて公衆の縦覧に供し、又は内閣府令で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。
  24. 7.次の各号のいずれかに該当する者(金融商品取引業者等を除く。)は、適格機関投資家等特例業務を行つてはならない。
  25. 一法人である場合においては、次のいずれかに該当する者
  26. 一第二十九条の四第一項第一号イからハまでのいずれかに該当する者
  27. 二第二十九条の四第一項第二号に該当する者
  28. 三役員又は政令で定める使用人のうちに暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(次号ハにおいて「暴力団員等」という。)のある者
  29. 四外国法人であつて国内における代表者を定めていない者
  30. 五外国法人であつてその主たる営業所若しくは事務所又は適格機関投資家等特例業務を行う営業所若しくは事務所の所在するいずれかの外国の第百八十九条第一項に規定する外国金融商品取引規制当局の同条第二項第一号の保証がない者
  31. 二個人である場合においては、次のいずれかに該当する者
  32. 一第二十九条の四第一項第一号イからハまでのいずれかに該当する者
  33. 二第二十九条の四第一項第三号ロに該当する者
  34. 三暴力団員等又は政令で定める使用人のうちに暴力団員等のある者
  35. 四外国に住所を有する個人であつて国内における代理人を定めていない者
  36. 五外国に住所を有する個人であつてその主たる営業所若しくは事務所又は適格機関投資家等特例業務を行う営業所若しくは事務所の所在するいずれかの外国の第百八十九条第一項に規定する外国金融商品取引規制当局の同条第二項第一号の保証がない者
  37. 8.特例業務届出者は、第二項各号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
  38. 9.特例業務届出者は、適格機関投資家等特例業務のうち投資者の保護を図ることが特に必要なものとして政令で定めるものを行う場合には、当該適格機関投資家等特例業務に係る第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る契約において、適格機関投資家等特例業務の適正を確保するために必要なものとして内閣府令で定める事項を定め、第二項の規定による届出又は前項の規定による届出(第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定めるものの変更に係るものに限る。)後、内閣府令で定めるところにより、当該契約の契約書の写しを内閣総理大臣に提出しなければならない。
  39. 10.前項の規定により契約書の写しを提出した特例業務届出者は、当該契約について同項に規定する内閣府令で定める事項に変更があつたときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、当該変更に係る契約の契約書の写しを内閣総理大臣に提出しなければならない。
  40. 11.特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務を行う場合においては、当該特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして、第一節第五款、第三十六条の三、第三十七条、第三十七条の三、第三十七条の四、第三十八条(第一号、第二号及び第九号に係る部分に限る。)、第三十九条(第四項及び第六項を除く。)、第四十条、第四十条の三、第四十条の三の二、第四十二条、第四十二条の二、第四十二条の四、第四十二条の七、第四十三条の六及び第四十五条並びにこれらの規定に係る第八章及び第八章の二の規定を適用する。
  41. 12.内閣総理大臣は、特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務として開始した第一項第二号に掲げる行為に係る業務が適格機関投資家等特例業務に該当しなくなつたとき(適格機関投資家等(同項第一号イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。)以外の者が同項第二号に規定する権利を有することとなつたときに限る。次項において同じ。)は、当該特例業務届出者に対し三月以内の期間を定めて必要な措置をとることを命ずることができる。
  42. 13.特例業務届出者は、適格機関投資家等特例業務として開始した第一項第二号に掲げる行為に係る業務が適格機関投資家等特例業務に該当しなくなつたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

この条文の基本情報

適格機関投資家等特例業務とは何ですか?

定義適格機関投資家等特例業務とは、金融商品取引法第63条に定められた規定で、「次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 金融商品取引法第63条(適格機関投資家等特例業務)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
  2. 金融商品取引法第63条の条文原文は「次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。」で始まります。
  3. 金融商品取引法第63条は第六節 適格機関投資家等特例業務に関する特例に置かれています。
  4. 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
  5. 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 金融商品取引法第63条の前の条は金融商品取引法第62条です。
  7. 金融商品取引法第63条の次の条は金融商品取引法第63条の2です。
  8. 金融商品取引法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第63条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025
  • 本サイト収録金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/63

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点金融商品取引法63条は、適格機関投資家が1名以上いて他の出資者が原則49名以下なら、登録なしで届出のみでファンドの私募と運用ができると定める特例である。

Q · 金融庁に届出をしているファンドなら、国が審査して認めたということですか?

違います。届出は審査を経た登録とは別物です

いいえ。金融商品取引法63条2項の届出は、適格機関投資家が1名以上いて他の出資者が政令で定める数(原則49名)以下であれば、形式が整った時点で受理されます。29条の登録のように拒否事由を審査して通すものではありません。ただし11項により特例業務届出者は金融商品取引業者とみなされ、契約締結前交付書面(37条の3)、適合性原則(40条)、忠実義務・善管注意義務(42条)などの行為規制は適用されます。

解説

ファンドを組成して他人の金を運用する、と聞けば「金融庁の登録が要るに決まっている」と思うだろう。金融商品取引法63条は、その常識に穴を開ける。適格機関投資家(プロ投資家)が最低1名おり、それ以外の出資者が政令で定める数(原則49名)以下であれば、第二種金融商品取引業の登録(29条)も投資運用業の登録(33条の2)も不要となり、内閣総理大臣への「届出」だけでファンドの私募と運用ができる。登録は審査があり落ちるが、届出は要件を満たせば受理される。ここがあなたの知るべき核心だ。だからこの制度は、ベンチャーキャピタル・不動産ファンド・匿名組合スキームの標準入口になった。同時に、この抜け道は詐欺の温床にもなり、2015年改正で届出者の欠格事由(7項)、契約書写しの提出義務(9項)、公衆縦覧(5項・6項)が積み増された。あなたが出資を勧誘されたとき、相手が「登録業者」か「特例業務届出者」かで、背後にある審査の厚みが全く違う。

法的な位置づけ

適格機関投資家等特例業務とは、適格機関投資家を相手方に含み、それ以外の出資者が政令で定める数以下である場合に、集団投資スキーム持分の私募および自己運用を、金融商品取引業の登録を経ずに内閣総理大臣への事前届出のみで行うことを認める金融商品取引法63条の制度である。届出をした者を特例業務届出者という。

よくある質問 AI による整理

Q1適格機関投資家等特例業務とは何ですか?

適格機関投資家を含み、それ以外の出資者が政令で定める数(原則49名)以下の場合に、金融商品取引業の登録を経ずに届出のみで集団投資スキーム持分の私募と自己運用を行える金融商品取引法63条の制度です。

Q2特例業務届出者の一覧はどこで確認できますか?

5項により届出事項のうち内閣府令で定めるものが公衆の縦覧に供され、金融庁のウェブサイトで商号・所在地・役員・業務種別を確認できます。6項により届出者自身も営業所への備置きまたはインターネットでの公表義務を負います。

Q3特例業務の届出に必要な添付書類は何ですか?

3項により、法人は7項の欠格事由に該当しない旨の誓約書、定款、登記事項証明書が必要です。個人は誓約書が必要です。定款が電磁的記録の場合は4項により電磁的記録での添付が認められます。

Q4無登録でファンドを運用したら罰則はありますか?

63条1項の要件を満たさないのに登録なく業として行えば無登録営業となり、197条の2の刑事罰の対象になります。要件を一つ外した時点で刑事リスクに転落する点が最大の落とし穴です。

Q5特例業務の届出はいつまでに出せばいいですか?

2項により業務を行う前にあらかじめ届け出る必要があり、事後の届出は認められません。届出事項に変更があった場合は8項により遅滞なく届け出る義務が生じます。

Q6適格機関投資家がいなくなったらどうなりますか?

1項2号の運用業務が特例に該当しなくなった場合、13項により遅滞なく届け出る義務が生じ、12項により内閣総理大臣は3か月以内の期間を定めて必要な措置をとることを命じることができます。

Q7特例業務届出者に契約書の提出義務はありますか?

9項により、投資者保護が特に必要なものとして政令で定める業務を行う場合は、内閣府令で定める事項を契約に定めたうえで契約書の写しを内閣総理大臣に提出します。変更時は10項により再提出が必要です。

Q8特例業務届出者でも行政処分の対象になりますか?

なります。11項により金融商品取引業者とみなされて行為規制が適用され、63条の5により業務改善命令や業務廃止命令の対象となります。届出制でも監督の外に出るわけではありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1適格機関投資家って、具体的に誰のことですか?

金融商品取引法2条3項1号と定義府令で定められた、証券会社・銀行・保険会社・投資運用業者・一定規模以上の年金基金などのプロ投資家である。一定の要件を満たす法人・個人が届出により適格機関投資家になる道もある。実務のポイント:この「届出により適格機関投資家になった法人」を1社だけ形式的に入れてファンドを組成する手法が過去に横行し、2015年改正の直接の引き金になった。勧誘を受けたら、その適格機関投資家が本業の金融機関なのか届出型なのかを聞く。答えを濁す相手は要警戒である

Q2届出だけで済むなら、登録業者になる意味はあるんですか?

ある。特例は出資者の範囲(適格機関投資家+政令で定める者、原則49名以内)に厳しい制限があり、一般投資家を広く勧誘できない。登録業者なら制限なく募集でき、信用力も段違いである。実務のポイント:実務では特例で実績を作ってから第二種金融商品取引業の登録に進む二段階戦略が定番。登録審査では特例期間中の運営実態が見られるため、特例だからと帳簿管理を緩めた事業者は後で登録申請が通らなくなる

Q3出資者が50人目になったら、その瞬間に違法ですか?

適格機関投資家以外の者の数は政令で定める数(原則49名)以下に限られており、これを超えれば1項の適用外となり、登録なしの業務は無登録営業となる。運用中に該当しなくなった場合は13項の届出義務が生じ、12項により内閣総理大臣は3か月以内の期間を定めて是正措置を命じることができる。実務のポイント:人数カウントは名義ではなく実質で見られる。一人の資金を複数名義に分けた場合も、実質的な出資者数で判断されうるため、名義分散による回避は通らない

Q4特例業務届出者には、どんな行為規制がかかるんですか?

11項により金融商品取引業者とみなされ、契約締結前交付書面の交付(37条の3)、虚偽告知等の禁止(38条)、損失補填の禁止(39条)、適合性原則(40条)、忠実義務・善管注意義務(42条)、分別管理義務(42条の4)などが適用される。違反には行政処分や罰則が及ぶ。実務のポイント:条文が列挙する形の準用なので、リストに載っていない義務(たとえば広範な帳簿書類の作成義務の一部)は適用が異なる。相手の義務範囲を正確に把握している投資家は、交渉の場で「その説明は37条の3の書面に落としてください」と言える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「金融庁に届出をしている=金融庁のお墨付き」という理解は、順序が逆である。登録(29条)は拒否事由の審査を経て初めて認められるが、63条2項の届出は形式が整えば受理される。金融庁の公表リストに載っていることは、事業内容の適正性を国が保証した事実を何ら意味しない
  • 適格機関投資家等特例業務の存在自体は知っていても、その業者が完全な野放しだと思っている人が多い。実際は11項により、特例業務届出者は金融商品取引業者とみなされて、契約締結前交付書面(37条の3)、適合性原則(40条)、忠実義務・善管注意義務(42条、プロとして当然払うべき注意のレベル)、分別管理(42条の4)などが適用される。義務違反があれば行政処分(役所が直接下す業務改善命令や業務停止命令)の対象になる
  • 「出資者49名以内なら誰を入れてもいい」と考えるのは前提が誤っている。数の制限は入口の一つにすぎず、1項1号は適格機関投資家以外の相手方を政令で定める者に限定している。誰でも49人集めてよいのではなく、政令が定める属性を持つ者でなければならない
  • 投資家から見れば「プロが1人入っているなら安心」に映るが、法律から見ればその適格機関投資家は規制緩和のスイッチにすぎず、あなたの利益を代弁する立場にはない。この落差が、プロ1名を形だけ入れた名ばかりファンドに素人が吸い込まれる構造を生んできた
比較の観点この条文ほかの条文
参入手続63条2項:業務開始前の届出。形式が整えば受理される29条:登録。拒否事由の審査を経て初めて認められる
33条の2:銀行等が有価証券関連業等を行う場合の登録
相手方の範囲適格機関投資家+政令で定める者(原則49名以下)に限定制限なく一般投資家に勧誘できる
登録金融機関として認められた業務範囲内
適用される行為規制11項が列挙する規定を準用(37条の3、38条、40条、42条、42条の4等)金融商品取引業者として全面的に適用
登録金融機関向けの規定が適用
要件を外れた場合12項の命令・13項の届出義務。要件不充足なら無登録営業(197条の2)登録取消し・業務停止命令の対象
登録取消し・業務停止命令の対象

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
證券投資信託及顧問法第11条、證券交易法第43条の6

台湾も私募について応募人数の上限(原則35名)と専業投資人の枠組みで規制を緩和する点で構造が近い。ただし台湾は募集主体側に投信投顧事業者としての資格を求める場面が多く、日本の届出制ほど入口は開いていない

韓国
자본시장과 금융투자업에 관한 법률 제249조의2 이하

韓国は사모집합투자기구(私募集合投資機構)について専門投資者中心の枠組みを設け、運用者側に登録を求める設計を採る。日本の届出制より運用者規制がやや重い

ドイツ
KAGB § 2 Abs. 4、§ 44

ドイツは AIFM 指令3条を国内法化し、運用資産が一定額未満の運用会社について認可ではなく登録で足りるとする。免除の基準が投資家の属性ではなく運用資産規模である点が日本と対照的

アメリカ
Securities Act Regulation D Rule 506(b)、Investment Advisers Act § 203(m)

米国は accredited investor(適格投資家)中心+非適格35名以内という人数と属性の組合せで私募免除を与える。投資家属性で免除を切り分ける発想は日本の適格機関投資家等特例業務と機能的に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 知人から「非公開のベンチャーファンドに500万円から入れる」と誘われた。相手は金融庁のリストに載っていると言う。だがそのリストが登録業者一覧なのか特例業務届出者一覧なのかで意味は真逆。後者は届出制であり、金融庁が事業の中身を審査して通したわけではない
  • あなたが不動産を小口化して投資家を募る合同会社スキームを設計した。出資者は30名、うち1名は適格機関投資家である証券会社。この構成なら63条1項で登録不要。ただし適格機関投資家が途中で抜けた瞬間、無登録営業(197条の2)の刑事リスクに転落する
  • スタートアップの CFO として自社株の売出しではなく、ファンド形式で資金を集めようとしている。届出書を出せば明日から動けると思っていたが、7項の欠格事由に役員の一人が該当していたら? 提出前にその1名を役員から外すかどうか、判断まであと数日しかない
  • もし運用開始後に適格機関投資家がゼロになったら、どうなる? 12項により内閣総理大臣は3か月以内の期間を定めて必要な措置を命じることができ、13項であなたは遅滞なく届け出る義務を負う。放置は許されない
  • あなたが出資した匿名組合の運営者が突然連絡不通になった。特例業務届出者の届出事項は5項により公衆の縦覧に供されている。金融庁のウェブサイトで商号・所在地・役員名を今すぐ確認できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 金融庁の特例業務届出者一覧で相手の商号・所在地・役員名・業務種別を照合し、届出内容と勧誘実態のずれを記録する2. 契約締結前交付書面(37条の3)を受け取っていない、虚偽の説明があった場合は11項により金融商品取引業者とみなされる義務違反として金融庁・財務局へ情報提供する3. 出資金返還は民事の問題であり、金融 ADR や弁護士への相談を並行して進める4. 適格機関投資家が実在しない、または名義だけであれば無登録営業の可能性があり、刑事告発も選択肢に入る

訴えられた側:1. まず1項の要件充足を時系列で洗う。適格機関投資家の在籍期間、それ以外の出資者数の推移、権利の種類が2条2項5号・6号に当たるかを資料で固める2. 7項の欠格事由に役員が触れていないか再点検し、該当者がいれば直ちに交代を検討する3. 2項の届出事項に変更があれば8項により遅滞なく届け出る。届出漏れは単独でも行政処分の理由になる4. 要件を外れたと判明した場合は13項の届出を先に行い、12項の命令に沿った是正を提示する方が、隠して発覚するより処分は格段に軽い

時効(請求できる期限):特例業務届出は業務開始前にあらかじめ行う必要がある(2項)。届出事項の変更、および特例業務に該当しなくなった場合の届出はいずれも「遅滞なく」(8項、13項)。12項の命令には3か月以内の期間が定められる。本条自体に消滅時効の定めはないが、出資金返還など民事請求権には一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:証券取引法を金融商品取引法へ改組する際、集団投資スキーム持分を横断的に規制対象としたうえで、適格機関投資家等を相手方とする私募・自己運用を登録不要とする特例を63条に設けた
  2. 2.平成27年(2015年) 改正:特例の濫用を受け、届出者の欠格事由(7項)、届出事項の公衆縦覧(5項・6項)、契約書の写しの提出義務(9項・10項)、行為規制の準用範囲拡大(11項)などを追加し、投資者保護を強化した

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金融商品取引法の全文を見る所属する編章節を開く:第六節 適格機関投資家等特例業務に関する特例

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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