金融商品取引法 第64条(外務員の登録)
クイックジャンプ
- 金融商品取引業者等は、勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、その役員又は使用人のうち、その金融商品取引業者等のために次に掲げる行為を行う者(以下「外務員」という。)の氏名、生年月日その他内閣府令で定める事項につき、内閣府令で定める場所に備える外務員登録原簿(以下「登録原簿」という。)に登録を受けなければならない。
- 一有価証券(第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利を除く。)に係る次に掲げる行為
- 一第二条第八項第一号から第三号まで、第五号、第八号及び第九号に掲げる行為
- 二次に掲げる行為
- 二次に掲げる行為
- 一第二条第八項第四号、第六号及び第十号に掲げる行為
- 二店頭デリバティブ取引等の申込みの勧誘
- 三前二号に掲げるもののほか、政令で定める行為
- 2.金融商品取引業者等は、前項の規定により当該金融商品取引業者等が登録を受けた者以外の者に外務員の職務(同項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行わせてはならない。
- 3.第一項の規定により登録を受けようとする金融商品取引業者等は、次に掲げる事項を記載した登録申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
- 一登録申請者の商号、名称又は氏名
- 二登録申請者が法人であるときは、その代表者の氏名
- 三登録の申請に係る外務員についての次に掲げる事項
- 一氏名及び生年月日
- 二役員又は使用人の別
- 三外務員の職務(第六十六条の二十五において準用する前項に規定する外務員の職務及び金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第七十五条第二項に規定する外務員の職務を含む。ハにおいて同じ。)を行つたことの有無並びに外務員の職務を行つたことのある者については、その所属していた金融商品取引業者等若しくは金融商品仲介業者又は金融サービス仲介業者の商号、名称又は氏名及びその行つた期間
- 四金融商品仲介業又は有価証券等仲介業務を行つたことの有無及び金融商品仲介業又は有価証券等仲介業務を行つたことのある者については、その行つた期間
- 四その他内閣府令で定める事項
- 4.前項の登録申請書には、登録を受けようとする外務員に係る履歴書その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
- 5.内閣総理大臣は、第三項の規定による登録の申請があつた場合においては、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、直ちに第一項に定める事項を登録原簿に登録しなければならない。
- 6.内閣総理大臣は、第一項の登録をしたときは、書面により、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
この条文の基本情報
外務員の登録とは何ですか?
定義外務員の登録とは、金融商品取引法第64条に定められた規定で、「金融商品取引業者等は、勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、その役員又は使用人のうち、その金融商品取引業者等のために次に掲げる行為…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第64条(外務員の登録)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第64条の条文原文は「金融商品取引業者等は、勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、その役員又は使用人のうち、その金融商品取引業者等のために次に掲げる行為…」で始まります。
- 金融商品取引法第64条は第七節 外務員に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第64条の前の条は金融商品取引法第63条の15です。
- 金融商品取引法第64条の次の条は金融商品取引法第64条の2です。
- 金融商品取引法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第64条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/64
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法64条は、金融商品取引業者等に対し、勧誘を行う役員・使用人を外務員として登録原簿に登録する義務を課し、未登録者に外務員の職務を行わせることを禁じている。
Q · 投資を勧めてきた営業担当が、ちゃんとした人かどうか見分ける方法はありますか?
肩書きではなく外務員登録の有無で判断できます
金融商品取引法64条1項により、金融商品取引業者等は、名称のいかんを問わず勧誘を担当する役員・使用人の氏名・生年月日等を外務員登録原簿に登録しなければなりません。同条2項は、登録を受けた者以外に外務員の職務を行わせることを禁じています。したがって判断材料は名刺の肩書きではなく、登録原簿への記載の有無です。登録状況は日本証券業協会の外務員照会窓口で確認でき、未登録者による勧誘が判明すれば、それは業者側の2項違反として行政処分の材料になります。
解説
証券会社の営業担当が自宅に来て投資信託を勧めてきた。名刺には「資産コンサルタント」とある。その肩書きが何であれ、金融商品取引法64条の目には全員「外務員」に映る。この条文が定めているのは、金融商品取引業者は勧誘を担当する役職員の氏名・生年月日を内閣総理大臣(実務上は金融庁、事務は日本証券業協会等に委任)へ登録し、登録原簿に載せなければならない、そして登録を受けていない者に勧誘の職務を行わせてはならない、という二段構えの規律である。あなたが握るべき事実は一つ。目の前の営業マンが登録されているかどうかは、日本証券業協会の「外務員資格・登録情報」照会で、あなた自身が確認できる。未登録の者が勧誘してきたなら、それは業者側の64条2項違反であり、行政処分の材料になる。肩書きの豪華さではなく、登録番号の有無が、その人が制度の監視下にあるかを分ける
法的な位置づけ
金融商品取引法64条は外務員登録制度を定める規定であり、金融商品取引業者等が、名称のいかんを問わず自社のために有価証券の売買その他政令で定める行為を行う役員又は使用人について、氏名・生年月日等を外務員登録原簿に登録すべき義務と、登録を受けた者以外に外務員の職務を行わせてはならない禁止を規定する。登録は内閣総理大臣に申請し、拒否事由がなければ直ちに登録される。
手順
- 1.外務員となる役員・使用人を洗い出す 名称が「コンサルタント」「アドバイザー」「渉外」であっても、64条1項各号の行為を自社のために行う役員・使用人はすべて外務員に当たる。肩書きではなく実際の職務内容で棚卸しする
- 2.登録申請書を作成する 商号・名称又は氏名、法人であれば代表者の氏名、登録申請に係る外務員についての事項、その他内閣府令で定める事項を記載した登録申請書を作成する(64条3項)
- 3.履歴書その他の添付書類を揃える 登録を受けようとする外務員に係る履歴書その他内閣府令で定める書類を添付する(64条4項)。記載内容と本人確認資料の不一致は差戻しの典型要因になる
- 4.内閣総理大臣(委任先)へ提出し登録を待つ 登録申請書を提出する。内閣総理大臣は64条の2第1項の拒否事由に該当する場合を除き、直ちに登録原簿に登録する(64条5項)。登録事務は64条の5により協会へ委任され得る
- 5.登録通知の受領を確認してから職務に就かせる 内閣総理大臣は登録をしたとき書面で申請者に通知する(64条6項)。この通知を受領するまで、当該者に勧誘・受注などの外務員の職務を一切行わせない社内フローを文書化する(2項違反の予防)
よくある質問 AI による整理
Q1外務員とは何ですか?
勧誘員・販売員・外交員など名称を問わず、金融商品取引業者等のために有価証券の売買等を行う役員又は使用人をいいます。金商法64条1項が定義しています。
Q2外務員登録は誰が申請するのですか?
本人ではなく、所属する金融商品取引業者等が登録申請書を内閣総理大臣に提出します(64条3項)。個人が単独で登録を持つ制度ではありません。
Q3外務員登録はいつ完了しますか?
申請があった場合、内閣総理大臣は拒否事由に該当する場合を除き直ちに登録原簿に登録します(5項)。登録後、書面で業者に通知されます(6項)。
Q4転職したら外務員登録はどうなりますか?
登録は所属する業者ごとに紐づきます。退職すればその登録の効力は失われ、転職先の業者があらためて登録申請を行う必要があります。
Q5銀行員にも外務員登録は必要ですか?
銀行が登録金融機関として有価証券関連業務を行う場合、窓口で勧誘を担当する行員も外務員登録が必要です。銀行の看板ではなく担当者個人の登録が基準です。
Q6外務員登録が拒否されるのはどんな場合ですか?
登録拒否事由は64条の2第1項が定めています。過去の処分歴など法定の事由に該当する場合に拒否され、登録後でも取消しの対象になり得ます。
Q7未登録の社員に勧誘させたらどうなりますか?
64条2項違反となり、業務改善命令や業務停止命令の根拠になります。さらに64条の3により外務員個人への職務停止命令も可能です。
Q8外務員の行為で損害が出たら誰が責任を負いますか?
64条の3第2項により、外務員がその職務について行った行為は所属する業者が責任を負う構造です。登録と所属の特定が請求先を決めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1担当者が外務員として登録されてるかって、素人でも調べられるんですか?
調べられる。日本証券業協会が外務員の資格・登録情報の照会窓口を設けており、氏名と所属業者から確認できる。64条1項が登録原簿への記載を義務づけている以上、正規の勧誘者なら必ず記載がある。実務のポイント:営業担当は自分の登録番号を即答できるのが普通で、渋る・はぐらかすのは強いシグナルになる。この一言を初回面談で聞いておくと、以後の関係全体のトーンが変わる
Q2外務員資格の試験に受かっていれば、もう営業していいんですよね?
違う。試験合格と64条の登録は別の段階で、業者が登録申請し(3項)、内閣総理大臣が登録原簿に登録し(5項)、業者へ通知される(6項)まで職務は行えない。2項が未登録者への職務従事を明確に禁じている。実務のポイント:合格から登録完了までの空白期間に「見学」名目で同行させる運用が実務で問題になりやすい。同行して商品説明に口を挟めば、その時点で勧誘行為とみなされうる
Q3無登録の人に勧められて損をしたら、お金は返ってきますか?
自動的には戻らないが、立場は有利になる。業者に所属する者が未登録のまま勧誘していた場合は業者の体制不備として責任追及の土台になり、そもそも業者登録すらない無登録営業(29条違反)なら刑事罰の対象で、詐欺的スキームである可能性が高い。実務のポイント:無登録業者相手だと回収自体が困難になるため、勝負は入金前の確認にある。損害回復より事前照会のほうが、費用対効果は桁違いに高い
間違えやすい点 AI による整理
- 「外務員登録は資格試験のことだ」と理解されがちだが、試験合格(証券外務員資格)と登録は別物である。合格しても、業者が登録申請し、内閣総理大臣が登録原簿に記載して初めて職務を行える。合格者が登録前に勧誘すれば、それは2項違反になる
- 未登録者に勧誘させた場合の問題を「社内のコンプライアンス上まずい」程度に見積もる人が多いが、深刻度が違う。64条2項違反は業務改善命令・業務停止命令の根拠となり、さらに64条の3で外務員個人への職務停止命令も可能である。一人の未登録勧誘が、部門全体の営業停止を招きうる
- 投資家から見れば「担当者の登録なんて業者側の内部手続き」に見えるが、法律から見れば、それはあなたが業者へ責任追及する際の起点である。外務員の行為については64条の3第2項で業者が責任を負う構造になっており、登録の有無と所属の特定が、誰に賠償を請求するかを決める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 64条:勧誘等を行う役員・使用人(外務員)個人の登録 | 64条の2:外務員登録の拒否事由と登録の取消し 29条:金融商品取引業者本体の登録 |
| 義務の名宛人 | 金融商品取引業者等(登録申請は業者が行う) | 内閣総理大臣(拒否・取消しの判断主体) 金融商品取引業を行おうとする者 |
| 違反した場合 | 未登録者に職務を行わせれば2項違反。業務改善命令・業務停止命令の根拠 | 登録拒否で職務に就けない、登録取消しで資格喪失 無登録営業として刑事罰の対象 |
| 投資家側の使い道 | 担当者個人が登録原簿に載っているかを照会し、業者の体制不備を突く起点にする | 過去に登録取消しを受けた者かを判断材料にする そもそも業者登録がなければ、入金前に取引から降りる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も業務人員の資格要件を法律で定め、同業公会への登記により勧誘担当者を特定する。名簿による身元追跡という設計思想は日本と共通
韓国は金融投資協会が投資勧誘に従事する人材の登録・管理を担う。協会が登録事務の担い手となる点は日本の64条の5の構造に近い
ドイツは投資助言者・販売責任者等を BaFin へ届け出させる仕組みで、苦情情報も併せて集約する。公開照会よりも監督当局への情報集約に重心がある
米国は自主規制機関 FINRA が Form U4により登録外務員を管理し、BrokerCheck で一般公開する。個人単位の履歴公開という点では日本より開示度が高い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「元大手証券出身の投資アドバイザー」を名乗る人物が、LINE グループで特定銘柄を勧めてくる。その人物が金融商品取引業者の外務員として登録されているか。登録がなく、かつ所属業者もないなら、無登録営業(29条違反)の疑いが立つ。64条の登録制度は、まさにこの「誰が正規の勧誘者か」を公開情報にするために存在する
- 地方銀行の窓口で投資信託を勧められた。銀行員だから安心、ではない。銀行が登録金融機関として金商法の規律に服する場合、窓口担当者も外務員登録が必要になる。あなたが確認すべきは銀行の看板ではなく、その担当者個人が登録原簿に載っているかだ
- もし、あなたが証券会社の管理職で、資格試験に合格したばかりの新人に「まだ登録手続き中だけど、電話だけしておいて」と指示したらどうなる? 2項違反が成立する。業者への行政処分(業務改善命令、業務停止)に直結し、指示した管理職個人も社内処分の対象になる
- 退職した外務員が、退職後も元顧客に連絡を取り続けて商品を勧めている。登録は所属業者ごとに紐づくため、退職と同時にその登録は効力を失う。元顧客であるあなたに残された確認時間は短い。次の入金指示に応じる前に、今どこの業者に所属しているのかを協会照会で確かめる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 勧誘者の氏名・名刺・所属業者名を保存し、日本証券業協会等の外務員登録照会で登録の有無と所属を確認する2. 未登録または所属業者が存在しないなら、無登録営業の疑いとして金融庁の金融サービス利用者相談室および警察へ相談3. 登録済みだが説明義務違反等がある場合は、業者本社のコンプライアンス部門へ書面で申し入れ、並行して証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)のあっせんを検討4. 勧誘時のメール、録音、交付書面はすべて日付付きで保全する
訴えられた側:1. 未登録勧誘を指摘されたら、まず当該職員の登録申請日と実際の勧誘日を突き合わせ、空白期間の有無を事実として確定させる2. 空白があるなら隠蔽せず、当局への報告と顧客への説明を先行させる。発覚後の隠蔽は処分を重くする3. 再発防止として、登録完了通知(64条6項)の受領を確認するまで勧誘職務に就かせない社内フローを文書化する4. 過去分の取引について顧客対応方針を早期に決め、個別和解の可否を検討する
時効(請求できる期限):登録申請自体に期限はないが、登録前の職務従事は行為時点で2項違反が成立する。行政処分に出訴期間の定めがある場合は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。損害賠償請求は損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)。最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法(昭和23年法律第25号)制定。占領下で米国証券規制を継受し、証券会社の勧誘担当者を名簿に登録させる外務員登録制度が設けられた
- 2.平成18年(2006年) 改正:証券取引法が金融商品取引法へ改称・再編(平成18年法律第65号、平成19年9月30日施行)。外務員登録は64条として整理され、登録金融機関を含む横断的な人的規制として位置づけられた
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める