金融商品取引法 第77条(投資者からの苦情に対する対応等)
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- 認可協会は、投資者から協会員又は金融商品仲介業者の行う業務に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該協会員又は金融商品仲介業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。
- 2.認可協会は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該協会員又は金融商品仲介業者に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
- 3.協会員又は金融商品仲介業者は、認可協会から前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
- 4.認可協会は、第一項の申出、当該苦情に係る事情及びその解決の結果について協会員又は金融商品仲介業者に周知させなければならない。
- 5.第一項の規定は、認可協会が第百五十六条の三十九第一項の規定による指定を受けている場合において、第一項の申出が当該指定に係る紛争解決等業務の種別(第百五十六条の三十八第十二項に規定する紛争解決等業務の種別をいう。次条第九項(第七十九条の十三において準用する場合を含む。)において同じ。)に関する苦情に係るものであるときは、適用しない。
この条文の基本情報
投資者からの苦情に対する対応等とは何ですか?
定義投資者からの苦情に対する対応等とは、金融商品取引法第77条に定められた規定で、「認可協会は、投資者から協会員又は金融商品仲介業者の行う業務に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第77条(投資者からの苦情に対する対応等)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第77条の条文原文は「認可協会は、投資者から協会員又は金融商品仲介業者の行う業務に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事…」で始まります。
- 金融商品取引法第77条は第五款 雑則に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第77条の前の条は金融商品取引法第76条です。
- 金融商品取引法第77条の次の条は金融商品取引法第77条の2です。
- 金融商品取引法第77条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第77条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第77条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/77
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法77条は、認可協会に投資者苦情の相談・調査・業者への迅速処理要求を義務づける。業者は資料提出の求めを正当な理由なく拒めない。
Q · 証券会社に苦情を言っても社内で終わってしまう。外部に持ち込む方法は?
認可協会へ申し出れば、協会が調査し業者に迅速処理を求める
金融商品取引法77条1項は、認可金融商品取引業協会に対し、投資者からの苦情の申出について相談対応・助言・事情の調査・業者への通知と迅速処理の要求を義務づけています。2項で協会は業者に説明や資料の提出を求めることができ、3項で業者は正当な理由なく拒めません。ただし5項により、協会が指定紛争解決機関の指定を受けている種別の苦情には1項が適用されず、実務では FINMAC の窓口が入口になります。
解説
証券会社の窓口で「社内で調査しましたが、問題は確認されませんでした」と言われ、そこで話が終わったと思っている人は多い。金融商品取引法77条1項は、認可協会(証券なら日本証券業協会)に対し、投資者から苦情の申出があったときは相談に応じ、必要な助言をし、事情を調査し、さらに業者へ苦情内容を通知して迅速な処理を求めることを義務づけている。「できる」ではなく「しなければならない」と書かれている点が効く。2項では協会が説明や資料の提出を求められ、3項で業者側は正当な理由なくこれを拒めない。あなたの苦情は、業者の社内窓口を越えて、資料提出を迫れる第三者の手に渡せるということだ。ただし5項が分岐点になる。協会が指定紛争解決機関の指定を受けている種別の苦情には1項が適用されず、実務では FINMAC の窓口へ流れる。宛先を間違えた分だけ、あなたの時間と証拠が削られていく。
法的な位置づけ
金融商品取引法77条は、認可金融商品取引業協会による投資者苦情の処理を定める規定である。協会は苦情の申出に対し相談・助言・事情調査を行い、協会員または金融商品仲介業者へ苦情内容を通知して迅速な処理を求める義務を負う。説明・資料提出の求めに対し、業者は正当な理由なく拒否できない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引経過を1枚の時系列表にまとめる 勧誘日、担当者名、説明内容、取引履歴、残高推移を時系列に整理する。録音がなくても、取引報告書と残高推移だけで苦情の輪郭はできる
- 2.業者の窓口へ書面で申し出て、回答も書面で受け取る 電話だけで済ませず、申出内容を書面またはメールで残す。業者の回答書面は、後の外部手続で「社内回答の当否」まで調査対象を広げる材料になる
- 3.宛先を確認する(協会か指定紛争解決機関か) 77条5項により、協会が指定紛争解決機関の指定を受けている種別の苦情には1項が適用されない。証券・デリバティブ関係は FINMAC の窓口が入口になるため、申出前に種別を確認する
- 4.外部窓口へ苦情を申し出る 時系列表と業者の回答書面を添えて申し出る。協会ルートなら2項の説明・資料提出の求めが入り、3項で業者は正当な理由なく拒めない
- 5.金銭解決を求めるならあっせんへ切り替える 相談・調査で納得できる結論が出ない場合、77条の2のあっせん手続(証券実務では FINMAC のあっせん)を申し立てる。苦情段階で止めないことが分岐点になる
よくある質問 AI による整理
Q1投資者の苦情処理とは何ですか?
金融商品取引法77条に基づき、認可協会が投資者からの苦情を受け、相談・助言・事情調査を行い、業者へ通知して迅速な処理を求める制度です。賠償額を決める手続ではありません。
Q2証券会社の苦情はどこに言えばいいですか?
まず業者の窓口、次に外部窓口です。証券・デリバティブ等は77条5項により協会の苦情処理の対象外となり、指定紛争解決機関である FINMAC が入口になります。
Q3協会に苦情を出すと業者は資料を出さなければなりませんか?
77条2項で協会は説明または資料の提出を求めることができ、3項で業者は正当な理由がないのに拒んではならないと定められています。任意の協力ではなく法律上の禁止です。
Q4苦情の申出に期限はありますか?
77条自体に法定期限はありません。ただし損害賠償請求権の消滅時効(民法166条・724条)と業者の帳簿保存期間が背後で進行するため、実質的な期限は存在します。
Q5金融商品仲介業者のトラブルも対象ですか?
対象です。77条1項は協会員だけでなく金融商品仲介業者の業務に関する苦情も明記しています。仲介チャネル経由の勧誘トラブルも同じ入口に乗ります。
Q6苦情の処理結果は公表されますか?
77条4項により、協会は申出・苦情に係る事情・解決の結果を協会員および金融商品仲介業者に周知させる義務を負います。一般公表ではなく会員への周知です。
Q7無登録業者の被害でも協会は動いてくれますか?
動けません。77条の対象は協会員と金融商品仲介業者に限られます。無登録業者は協会も指定紛争解決機関も管轄外で、警察・金融庁への情報提供や訴訟が選択肢になります。
Q8苦情とあっせんは何が違いますか?
苦情は77条の相談・調査・処理要求までの段階です。金銭的な解決を求める場合は77条の2のあっせん手続へ進み、証券実務では FINMAC のあっせんが利用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証券会社に文句を言っても、社内で握りつぶされませんか?
社内窓口だけで完結させるなら、その懸念は現実的である。77条1項は認可協会に、相談対応・助言・事情の調査・業者への苦情通知と迅速処理の要求を義務づけ、2項で説明や資料提出を求められ、3項で業者は正当な理由なく拒めない。実務のポイント:社内の回答書面を先に取ってから外部へ出すと、調査の対象が「取引の是非」から「社内回答の当否」まで広がる。書面を取らずに外へ出す人が圧倒的に多い
Q2FINMAC って何ですか、協会に言うのと何が違うんですか?
FINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)は156条の39の指定を受けた指定紛争解決機関である。77条5項は、協会がその指定を受けている種別の苦情には1項を適用しないと定めるため、証券関係の苦情の多くは協会の苦情処理ではなくこちらの手続に乗る。実務のポイント:苦情とあっせんは別の段階だ。相談で止めるか、あっせんまで申し立てるかで結果が変わる。あっせん手続には業者側に受諾を強く促す仕組みが用意されている(156条の44)
Q3ネット証券や、SNS で紹介された業者でも同じ扱いですか?
協会員である金融商品取引業者と金融商品仲介業者は、どちらも77条1項に明記された対象である。ネット専業でも協会員なら同じ扱いになる。ただし無登録業者は対象外で、協会も指定機関も動かせない。実務のポイント:相談の前に、金融庁が公表する登録業者一覧と無登録業者の警告リストで相手の立場を確認すること。ここが外れていると、どの窓口も入口で止まり、回収の議論にすら入れない
間違えやすい点 AI による整理
- 「協会に言えばお金を取り戻してもらえるのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。77条が協会に義務づけるのは相談・助言・調査・業者への迅速処理の要求であって、賠償額を決める裁定ではない。金銭での決着を狙うなら、あっせん(77条の2、証券実務では FINMAC のあっせん手続)へ進む二段構えの設計になっている。最初の問いを「誰に、何をさせられるか」に組み替えた瞬間に動線が見える
- 業者が協会からの求めを拒めないことは知られているが、その重さは理解されていない。3項は「正当な理由がないのに、これを拒んではならない」という法律上の禁止であって、業界内の紳士協定ではない。拒否した事実は自主規制上の措置や監督情報として残る。だから実務では、協会経由の照会は社内窓口とは別の速度で動く
- あなたから見れば「まず取引した会社に文句を言うのが筋」だが、制度の側から見ると、社内対応に費やした数か月は後の第三者手続の材料が増えるだけで、その間に記憶も記録も劣化する。とくに5項で指定紛争解決機関ルートに乗る種別なら、早く外へ出した方が相手の対応レベルが変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 金商法77条:苦情の相談・助言・調査・業者への迅速処理要求 | 金商法77条の2:あっせんによる紛争解決(金銭的和解を目指す) 金商法156条の39:指定紛争解決機関の指定(制度の前提) |
| 求められる結果 | 業者の迅速な処理と会員への周知(4項) | あっせん案の提示と当事者の受諾による解決 紛争解決等業務を行う機関の法的地位の付与 |
| 業者側の義務の強さ | 説明・資料提出の求めを正当な理由なく拒否できない(3項) | 手続実施基本契約に基づく応諾・資料提出の義務(156条の44) 指定を受けた機関として業務規程に従う義務 |
| 適用の分岐 | 5項により、指定紛争解決機関の指定を受けた種別は1項の適用除外 | 苦情の次段階として位置づけられ、金銭解決を求める場合に選択 種別ごとに指定の有無が決まり、77条5項のスイッチを作動させる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は独立の評議中心を法定し、一定額以下は業者側に評議決定の受諾を義務づける点で、日本の任意受諾型より強い。自律団体(證券商同業公會)の苦情処理とは別建てになっている
韓国も業界団体による紛争調停と、金融監督院の紛争調停の二層構造を持ち、日本の協会/指定紛争解決機関の分岐に構造が近い
銀行団体系・公的機関系の複数の調停機関が並立する点で日本の指定紛争解決機関制度と類似するが、詳細な条番号は要確認
米国は自主規制機関 FINRA の仲裁が事実上の標準経路であり、顧客契約の仲裁条項により裁判に代わる。日本の苦情・あっせんが任意受諾型なのに対し、仲裁判断は拘束力を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし担当者から「この投資信託は元本保証に近い」と説明されて買い、半年で3割溶けたとしたら? 会話の録音がなくても、苦情として外部に出せば、業者側に説明と資料の提出を求める圧力がかかる(2項、3項)。社内調査の結論だけで終わらせない経路が、条文の側に用意されている
- 高齢の親の口座で、月に何度も投資信託の乗換売買が行われていた。手数料の履歴を時系列に並べただけで、苦情の輪郭はもうできている。
- あなたが証券会社のコンプライアンス担当で、協会から資料提出の求めが届いた。「顧客との個別事情なので」と断る前に3項を読むこと。正当な理由なく拒めば、自主規制上の措置や監督当局の目に直結する
- あと5日で、業者が提示した和解案の回答期限。サインすれば清算条項で追加請求の道は閉じる。回答前に外部窓口へ申し出れば、第三者が入った状態で条件を見直せるが、サインした後では手続の余地が一気に狭まる
- 友人が SNS 広告から入った金融商品仲介業者に勧誘され、損を出した。仲介業者も77条1項の対象に明記されている、その一点を伝えるだけで、友人の相談先が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 勧誘日、担当者名、説明内容、取引履歴、残高推移を1枚の時系列表にまとめる2. 業者の窓口へ書面で申し出て、回答も必ず書面で受け取る3. その回答に納得できなければ外部へ。証券・デリバティブ等は77条5項により協会の苦情処理から外れ、指定紛争解決機関(FINMAC)の窓口が入口になる4. 金銭での解決を求める段階に来たら、相談で止めずあっせん(77条の2)の申立てへ切り替える
訴えられた側:1. 協会や指定機関からの求めは3項で原則拒否できない。「正当な理由」を社内で安易に構成しないこと2. 受発注記録、通話録音、適合性確認書類を指定期日までに整理する3. 顧客情報保護を理由に全部を拒むのではなく、範囲を限定して提出する形を先に提案する4. 4項により申出・事情・解決結果は協会員へ周知されるため、他社の処理事例との整合も社内で確認しておく
時効(請求できる期限):77条の申出そのものに法定の期限はない。ただし背後で損害賠償請求権の消滅時効が走る(民法166条1項、権利を行使できることを知った時から5年または行使できる時から10年。不法行為構成なら民法724条、損害及び加害者を知った時から3年、行為時から20年)。さらに業者側の帳簿書類の保存期間(書類の種類により数年から10年)を過ぎると証拠自体が消える(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年) 証券取引法から金融商品取引法への改組に伴い、協会による苦情処理の規定が現行77条として整理された。対象に金融商品仲介業者が並記され、業者本体だけでなく仲介チャネルの苦情も同じ入口に乗る構造になった
- 平成21年(2009年)改正、平成22年(2010年)施行 金融 ADR 制度(指定紛争解決機関、156条の38以下)の導入に伴い、協会が指定を受けている種別の苦情には1項を適用しない旨の第5項が置かれた。証券分野の苦情の主戦場が協会から指定機関へ移った転換点
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 改正:証券取引法から金融商品取引法への改組に伴い、協会による苦情処理の規定が現行77条として整理され、対象に金融商品仲介業者が並記された
- 2.平成21年(2009年)改正・平成22年(2010年)施行 改正:金融 ADR 制度(指定紛争解決機関、156条の38以下)の導入に伴い、協会が指定を受けている種別の苦情には1項を適用しない旨の第5項が置かれた
- 金融商品取引法 第77条の2あっせんによる紛争解決、苦情の次段階
- 金融商品取引法 第67条認可金融商品取引業協会の目的と自主規制
- 金融商品取引法 第156条の38紛争解決等業務の種別の定義
- 金融商品取引法 第156条の39指定紛争解決機関の指定、5項の前提
- 金融商品取引法 第156条の44手続実施基本契約と業者側の応諾義務
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律 第5条民間 ADR 認証制度の一般的枠組み
- 銀行法 第12条の3銀行分野の同型の苦情処理措置(現行効力を要確認)
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