旅館業法 第13条
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法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第十条又は第十一条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 旅館業法第13条は、日本の旅館業法に含まれる条文です。
- 旅館業法第13条の条文原文は「法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第十条又は第十一条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法…」で始まります。
- 旅館業法の公布日は昭和23年7月12日です。
- 旅館業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 旅館業法第13条の前の条は旅館業法第12条です。
- 旅館業法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000138 - 本サイト収録
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000138/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点旅館業法13条は両罰規定で、従業者や代理人が業務に関して10条・11条に違反した場合、行為者に加えて事業主である法人または個人にも同じ罰金刑を科す。
Q · 従業員や代行業者が旅館業法違反をしたら、会社やオーナーも罰せられるの?
罰せられうる。事業主にも同じ条文の罰金刑が科される
旅館業法13条により、従業者や代理人が業務に関して10条または11条の違反をした場合、行為者本人に加えて、業務主体である法人や個人事業主にも各本条の罰金刑が科されます。判例は両罰規定の事業主責任を選任・監督上の過失の推定と解しており、事業主は注意を尽くしたことを立証しない限り責任を免れません。なお、事業主に科されるのは罰金刑に限られます。
解説
旅館業法違反で摘発されるのは、フロントで宿泊者名簿を書かせなかったスタッフや、許可なしで民泊を回していた運営担当者だけではない。旅館業法13条は、従業者や代理人が「業務に関して」10条または11条の違反をしたとき、その行為者とは別に、雇い主の法人や個人事業主にも同じ条文の罰金刑を科すと定めている。これを両罰規定(実際に手を動かした人と事業主の両方を罰する仕組み)という。経営者が「現場が勝手にやった」と言っても、それだけでは逃げられない。最高裁は、両罰規定の事業主責任を、従業者の選任や監督に過失があったと推定するものと解している(最大判昭和32.11.27、法人について最判昭和40.3.26)。つまり事業主は、注意を尽くしたことを自分で証明しない限り責任を負う。一方で、法人に科されるのは罰金だけであり、金額の上限も行為者と同じである。法人にだけ重い罰金を科す規定はない。だから本当に響くのは罰金額ではなく、前科がついた法人として許可の更新、取引先の審査、融資の判断に影響が残ることだ。オーナーがまず確認すべきなのは、委託先や現場スタッフが何をしているかである。
法的な位置づけ
旅館業法第13条は、同法の両罰規定である。法人の代表者または法人・個人の代理人、使用人その他の従業者が、その業務に関して第10条または第11条の違反行為をした場合に、行為者本人の処罰とは別に、業務主体である法人または個人にも各本条の罰金刑を科すことを定める。事業主に科される刑は罰金に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1両罰規定とは何ですか?
従業者が業務に関して違反行為をしたとき、行為者本人だけでなく、雇い主の法人や個人事業主も処罰する規定です。旅館業法では13条がこれにあたります。
Q2旅館業法の無許可営業の罰金はいくら?
無許可営業は10条の対象で、罰金の上限は100万円です(拘禁刑との選択)。13条により、事業主の法人や個人にも同じ上限の罰金が科されえます。
Q3旅館業法違反は前科になりますか?
罰金刑が確定すれば前科になります。13条で法人に罰金刑が科された場合も、法人に処罰歴が残り、許可や取引審査に影響しうる点に注意が必要です。
Q4法人に懲役や拘禁刑が科されることはある?
ありません。法人は身体を拘束できないため、13条で法人に科されるのは各本条の罰金刑に限られます。行為者個人には10条の拘禁刑がありえます。
Q5旅館業法違反の時効はいつまで?
10条・11条の罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。無許可営業のように違反が続く場合は、営業をやめた時から数えます。
Q6宿泊者名簿を書かせないと違法?
旅館業法6条の名簿備付け義務に違反しうる行為で、罰則の対象になりえます。従業者の不記載でも、13条により経営主体まで罰金が及ぶ可能性があります。
Q7住宅宿泊事業法の届出があれば旅館業法違反にならない?
届出をした住宅宿泊事業(年180日以内など)は旅館業の許可なしで営業できます。届出外の営業や上限超過は、旅館業法上の無許可営業と評価されうるので注意が必要です。
Q8旅館業法13条の対象になる違反は何ですか?
対象は同法10条と11条の違反行為に限られます。無許可営業や名簿義務違反などがこれにあたり、それ以外の条項違反は13条の射程に入りません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1民泊を業者に全部任せてたんですけど、業者が無許可だったら私も罰金ですか?
業者があなたの業務の代理人として運営していたと評価されれば、旅館業法13条で、あなたにも10条の罰金刑(上限100万円)が科されうる。業者の行為があなたの業務といえるかは、契約内容や収益の帰属で判断される。実務のポイント:摘発の現場では、誰が宿泊料を受け取っていたかが最初に確認される。売上が誰の口座に入っていたかで、責任の流れが決まることが多い
Q2会社がちゃんと注意してたら、従業員の違反でも会社は罰せられないんですか?
判例上、両罰規定は事業主の選任・監督上の過失を推定するものと解されている(最判昭和40.3.26)。注意を尽くしたことを証明できれば免責の余地はある。ただし、口頭での注意程度では足りないのが実務である。実務のポイント:免責が認められた例はかなり少ない。必要になるのは、日付入りの研修記録、署名入りのマニュアル受領書、定期的な名簿チェックの記録である。事件が起きた後に作った書類は、まず信用されない
Q3法人と社長の両方が罰金になることってあるんですか?
ある。社長自身が違反を指示したり実行したりすれば、社長は行為者として10条または11条で処罰される。それとは別に、法人も13条で罰金を受ける。一つの違反で二重の処罰になるのは、二つの主体がそれぞれ責任を負うからである。実務のポイント:法人に罰金刑がつくと、旅館業許可の欠格事由(3条2項)にかかわる場合がある。役員の構成まで影響が及びうるため、量刑より許可への影響を先に確認する(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 経営者は「従業員が勝手にやったことなら会社は無関係だ」と考えがちである。しかし判例上、両罰規定の事業主責任は過失推定と解されている。注意を尽くしたことを事業主の側が立証できなければ、会社も処罰される
- 罰金の上限が行為者と同じだと聞いて、法人として痛くないと安心するのは早い。法人に前科がつけば、許可の欠格事由、金融機関や OTA の審査、自治体との関係にまで影響する可能性がある。金額より、その後に残る評価の損失の方がはるかに大きい
- 「13条で自分が罰されるのは、雇っている社員が違反したときだけ」という考えも、問いの立て方がずれている。条文は「代理人、使用人その他の従業者」と広く定めている。雇用契約がなくても、運営代行業者や管理会社があなたの業務として動けば、射程に入りうる。代理人と評価されるかどうかは個別事情によるため、実務上も判断が分かれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰される人 | 旅館業法13条:行為者とは別に、業務主体の法人または個人 | 旅館業法10条:違反行為をした本人(無許可営業など) 旅館業法11条:違反行為をした本人(名簿義務違反など) |
| 刑の種類 | 罰金刑のみ(各本条の罰金刑を科す) | 拘禁刑または罰金(上限100万円) 罰金刑(金額は現行条文で要確認) |
| 責任の根拠 | 従業者の選任・監督上の過失の推定(判例) | 行為者自身の故意による違反行為 行為者自身の故意による違反行為 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は行政罰の段階で、従業者の故意・過失を法人の故意・過失と推定する一般規定を置く。日本の判例による過失推定を明文化したような構造である。
韓国も個別法に양벌규정を置き、憲法裁判所の判断を受けて、事業主が相当の注意・監督を尽くした場合の免責但書が整備されてきた。
中国は刑法総則で「単位犯罪」の双罰制を定め、単位に罰金を科し、直接責任者も処罰する。
ドイツは法人への刑事罰を置かず、秩序違反法による過料(Geldbuße)と監督義務違反で対応する。
フランスは刑法典総則で、機関または代表者の行為による法人の刑事責任を一般的に認める。
米国連邦法は、従業員の職務上の行為について企業に代位責任的な刑事責任を広く認める。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 個人で所有するマンション一室を民泊代行業者に丸投げしていた。業者は旅館業の許可も住宅宿泊事業の届出もないまま、海外 OTA に掲載して客を入れていた。代行業者が「あなたの業務に関して」動く代理人と評価されれば、10条違反の罰金は業者だけでなく、物件オーナーのあなたにも及びうる
- もし、夜勤のアルバイトが面倒がって宿泊者名簿を空欄のまま客を通し続けていたら、旅館を経営する株式会社はどうなる? 名簿の不記載が11条の対象になる場合、アルバイト本人とは別に、会社にも同じ罰金刑が科されうる。「本社は知らなかった」は、それだけでは免責理由にならない
- 保健所の立入検査が来週ある。過去に受けた営業停止命令の期間中、支配人の判断で一部の客室を使っていた事実がある。残り7日で記録を整理し、本社としての指示系統と、命令を守らせるためにした措置を説明できるようにしておく必要がある
- あなたは中小ホテルの代表取締役で、許可が出る前に「プレオープン」として有料で客を泊めるよう自分で指示した。この場合、代表者であるあなたが行為者として10条で処罰され、会社も13条で罰金を受ける。一つの判断が二つの前科になる
- 知人の旅館で名簿の虚偽記載が見つかった。慌てた経営者から、誰が罰せられるのかと LINE で相談が来た。答えは、記載した従業員と旅館の経営主体の両方である
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の無許可民泊で騒音や安全上の問題に悩んでいるなら、まず物件所在地を管轄する保健所に通報する。その際、行為者だけでなく運営主体や所有者を特定できる資料を添える。具体的には、OTA の掲載ページのスクショ、出入りの記録、管理会社名などである。13条があるため、現場の管理人だけでなく経営主体も処分の対象になりうる。この点を意識して情報をそろえると、行政が動きやすくなる
訴えられた側:1. 違反の事実関係と、誰がどの権限で行ったかをすぐ整理する2. 選任時の確認、研修、マニュアル、委託契約、日常の監督記録を確保する。これらは過失推定を覆すための証拠である3. 違反状態を即時に止め、許可や届出の手続に着手する4. 保健所の指導には誠実に応じ、捜査段階に進んだ場合は弁護士に相談する。行為者個人と法人では利害が対立しうるため、弁護人を分けることも検討する
時効(請求できる期限):10条・11条の罪の公訴時効は3年である(刑事訴訟法250条2項6号)。両罰規定で法人に科される罰金の罪も同様に扱われる。起算点は犯罪行為が終わった時であり(同法253条)、無許可営業のように続いている違反では営業をやめた時から数える(最新の改正状況をご確認ください)
学説
過失推定説(判例・通説):両罰規定による事業主の責任は、従業者の選任・監督上の過失を推定するもの。責任主義と調和させつつ、事業主に反証の余地を残す解釈である。
無過失責任説(旧来の見解):事業主は従業者の違反について過失の有無を問わず責任を負うとする見解。責任主義に反するとの批判を受け、昭和32年大法廷判決以降は判例上とられていない。
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)6月15日施行 本条が引く10条・11条の罰則が強化され、無許可営業の罰金上限は3万円から100万円に引き上げられた。本条自体の文言が変わったかどうかは、人による確認が必要である
- 令和4年(2022年)刑法等改正、令和7年(2025年)6月1日施行 10条の懲役が拘禁刑に置き換えられた。法人に罰金のみを科すという本条の構造は変わっていない
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:旅館業法制定。行政刑罰の実効性を確保するため、両罰規定が置かれた。
- 2.平成29年(2017年) 改正:旅館業法改正(平成30年6月15日施行)により、本条が引く罰則が強化され、無許可営業の罰金上限が100万円に引き上げられた。
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等改正(令和7年6月1日施行)に伴い、懲役が拘禁刑に置き換えられた。事業主に罰金のみを科す本条の構造は維持されている。
- 旅館業法 第10条無許可営業等の罰則、本条の罰金の基準
- 旅館業法 第11条名簿義務違反等の罰則、本条の対象
- 旅館業法 第3条営業許可の要件と欠格事由
- 旅館業法 第6条宿泊者名簿の備付け義務
- 旅館業法 第8条許可取消・営業停止命令
- 住宅宿泊事業法 第3条届出民泊による旅館業許可の例外
- 国家戦略特別区域法 第13条特区民泊による旅館業法適用除外
- 刑事訴訟法 第250条罰金刑の罪の公訴時効3年
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