医師法 第24条
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- 医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。
- 2.前項の診療録であつて、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その医師において、五年間これを保存しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第24条は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第24条の条文原文は「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。」で始まります。
- 医師法第24条は第五章に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第24条の前の条は医師法第23条です。
- 医師法第24条の次の条は医師法第24条の2です。
- 医師法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法24条は、医師に診療後遅滞なく診療録(カルテ)へ記載する義務を課し、病院・診療所の勤務医分は管理者が、それ以外は医師本人が5年間保存すると定める。
Q · 病院のカルテって、法律で何年残すことになっているの?
法定の保存期間は5年。勤務医の分は院長など管理者が保存する
医師法24条2項により、カルテ(診療録)は5年間保存しなければなりません。病院や診療所の勤務医が書いたカルテは、その施設の管理者が保存責任を負います。それ以外の場合は医師本人が保存します。医師法には起算点の定めがありません。保険診療では療養担当規則9条が「完結の日から5年」と定めています。5年を過ぎると廃棄されていても違法とは言いにくいため、必要なら期限前に開示請求で写しを確保するのが安全です。
解説
カルテ(診療録)は医師のメモ帳ではない。医師法24条1項は、診療したら「遅滞なく」診療の内容を記載するよう医師に義務づけている。2項は、そのカルテを5年間保存する義務を定める。病院や診療所に勤める医師の分は、医師個人ではなく管理者(院長などの施設責任者)が保存責任を負う。違反すれば50万円以下の罰金の対象になる(医師法33条の2)。患者側から見ると、この条文は二つの意味を持つ。第一に、診察室でのやり取りは、法律上記録されているはずの情報になる。第二に、記録には保存期限がある。医療事故の損害賠償請求権は最長20年残るのに、カルテの法定保存期間は5年しかない。この時間差に気づいた人だけが、記録が消える前に開示請求や証拠保全で手を打てる。医師の側から見ると、カルテに書かなかった説明や処置は、裁判で「なかった」と扱われやすい。法律上の義務であると同時に、医師が自分を守る唯一の盾でもある
法的な位置づけ
医師法24条は、医師の診療録記載義務と保存義務を定める規定である。医師は、診療をしたときは遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。病院または診療所に勤務する医師の診療録はその管理者が、それ以外の診療録は当該医師が、5年間保存する。違反には同法33条の2により罰金が科される。
手順
- 1.受診記録を自分で残す 受診日、担当医名、受けた説明の内容、自分の症状の経過を、日付を付けて自分のメモに残す。後でカルテの記載と突き合わせる基準になる
- 2.開示と証拠保全のどちらを先にするか決める 記録の改ざんが心配なら、病院に知らせる前に弁護士を通じて民事訴訟法234条の証拠保全を申し立てる。急がない場合は開示請求へ進む
- 3.個人情報保護法33条に基づき開示を請求する 病院所定の書式で開示を書面請求する。カルテ本文のほか、看護記録・検査データ・画像・電子カルテの更新履歴(監査ログ)も対象として明記する
- 4.専門家に記録を読んでもらう 開示された記録を、医療事件の経験がある弁護士や協力医に精査してもらう。記載の欠落、時系列の矛盾、追記の日時を洗い出す
よくある質問 AI による整理
Q1カルテの保存期間は何年?
医師法24条2項により5年間です。保険診療では療養担当規則9条も、診療録を完結の日から5年間保存するよう求めています。5年を超えて自主的に保存している医療機関もあります。
Q2カルテの保存期間はいつから数える?
医師法24条には起算点の定めがありません。保険診療では療養担当規則9条が「完結の日から」と定めており、実務では一連の診療が終わった日から数えるのが一般的です。
Q3カルテを書かないと違法?
違法です。医師法24条1項の記載義務違反は、同法33条の2により50万円以下の罰金の対象です。悪質な場合は、同法7条の行政処分(戒告・業務停止等)につながる余地もあります。
Q4カルテ開示の手数料はいくら?
全国一律の金額はありません。個人情報保護法38条により、医療機関は実費を勘案した合理的な範囲で手数料を定めます。請求前に病院の案内で金額と支払方法を確認しましょう。
Q5カルテの「遅滞なく」とは何日以内?
条文に具体的な日数はなく、診療の状況に応じた合理的な期間と解されます。記憶が新しいうちに書くのが原則で、実務では当日中の記載が基本です。
Q6担当医が辞めたらカルテはどうなる?
病院や診療所の勤務医が書いたカルテは、医師本人ではなく施設の管理者が保存責任を負います(医師法24条2項)。担当医が退職しても、カルテは原則として施設に残ります。
Q7閉院したクリニックのカルテはどこにある?
閉院後に誰が保存を引き継ぐかは、事案ごとに異なります。まず元院長や承継先の医療機関に問い合わせ、分からない場合は所轄の保健所に相談するのが現実的です。
Q8歯科のカルテも5年保存?
はい。歯科医師法23条が医師法24条と同じ内容を定めています。歯科医師にも遅滞ない記載義務と5年間の保存義務があり、勤務先がある場合は管理者が保存します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1カルテ見せてって言ったら、病院に嫌な顔されませんか?
本人による開示請求は個人情報保護法33条に基づく権利で、病院は原則として応じる義務がある。拒否できるのは、本人の心身を害するおそれがある場合など例外に限られる。実務のポイント:窓口で口頭で頼むより、書式に沿って書面で出したほうが手続が早く、記録にも残る。紛争の可能性があるなら、開示の前に証拠保全を検討する
Q2何年も前の治療記録って、もう捨てられてますか?
医師法24条2項の保存義務は5年なので、それを過ぎると廃棄されていても違法とは言いにくい。ただ、実務では5年を超えて残している医療機関も多く、電子カルテなら長期保存されている例もある。実務のポイント:「保存期間が過ぎているのでありません」と言われても、画像データや紹介状の控えなど別系統の記録が残っていることがある。記録の種類ごとに問い合わせる
Q3自由診療の美容クリニックでもカルテってあるんですか?
ある。医師法24条は保険診療かどうかを区別していない。医師が診療すれば記載義務と5年保存義務が生じ、違反すれば33条の2の罰金の対象になる。実務のポイント:美容医療の紛争では、施術前のカウンセリング記録と施術写真が勝負を決めやすい。開示請求の対象に「写真データ」も明記しないと、カルテ本文だけが出てくることがある
Q4カルテの書き換えって、バレるものなんですか?
電子カルテは、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」で真正性の確保(誰がいつ何を書いたか追跡できること)が求められている。そのため多くのシステムに更新履歴が残る。実務のポイント:開示を求めるときは、本文の印刷だけでなく「更新履歴(監査ログ)」も対象に入れる。最終版だけを見ても、書き換えの痕跡は分からない
間違えやすい点 AI による整理
- カルテは病院の内部資料だから、患者は見せてもらえないと思われがちだ。実際には、個人情報保護法33条により本人は開示を請求できる。厚生労働省の「診療情報の提供等に関する指針」も、原則として開示に応じるよう求めている。カルテは病院の所有物でも、そこに書かれた情報はあなたのものとして扱われる
- 5年保存を「5年は確実に残っている」と読む人は多い。しかし本当の問題は、5年経てば消えてよいという点にある。医療過誤の損害賠償請求権は、権利を行使できる時から最長20年残る(民法166条1項2号、167条)。請求できる期間のほうが記録より長い。記録だけが先に消える危険を、多くの患者は知らない
- 問題を「医師がカルテに何を書いたか」で考えると半分しか見えない。法廷では「何を書かなかったか」が同じくらい重い。重要な説明や観察がカルテにないと、実施されなかったと推認されやすい。医師から見れば「やったが書かなかった」でも、裁判所からは「記録がない=立証できない」としか見えない
- 看護記録や検査データまで医師法24条の「診療録」に含まれると思われがちだが、ここには区別がある。看護記録などは医療法の「診療に関する諸記録」の扱いで、保存期間は2年である(医療法施行規則20条10号)。カルテよりも早く消える記録が存在する(最新の改正状況をご確認ください)
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も医師に病歴の作成を義務づけている。保存期間は医療法上少なくとも7年で、日本の5年より長い
韓国も医療人に診療記録簿の作成と保存を義務づけている。保存期間は記録の種類ごとに施行規則で定める
ドイツは診療契約法の中で記録義務を定め、原則10年の保存を求める。日本より民事上の文脈が強い
米国は連邦法で患者のアクセス権を保障する一方、保存期間は州法ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 手術後に麻痺が残った。病院は「説明はした」と言うが、本当に説明されたのか記憶があいまいだ。決め手になるのは、カルテと説明同意書に何が書かれているかである。まず個人情報保護法33条に基づく開示請求で写しを取り寄せる
- 7年前に受けた治療の合併症が今になって判明した。カルテはまだ残っているのか? 法定保存期間の5年は過ぎている。病院が廃棄していても違法とは言えない。残っているかどうかはまず問い合わせるしかない
- 勤務医のあなたは、当直明けで記載を翌日に回した。その夜、患者が急変した。後から書き足した記載は、電子カルテの更新履歴にすべて日時付きで残る。「遅滞なく」の意味を、裁判所はこの履歴で判断する
- 美容クリニックで二重整形を受けたら左右差が出た。自由診療だからカルテなんて作っていないだろうと思うかもしれない。しかし24条は保険診療に限らない。自由診療でも記載と保存の義務は同じように及ぶ
- 医療訴訟を考えている。ただ、相手に知られた瞬間にカルテを書き換えられるのが怖い。開示請求の前に、民事訴訟法234条の証拠保全を裁判所に申し立てる方法がある。裁判官が予告なしに病院を訪れ、その場で記録を確保する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受診日・説明内容・担当医名を自分のメモに日付付きで残す2. 改ざんが心配なら、病院に知らせる前に弁護士を通じて証拠保全(民事訴訟法234条)を申し立てる3. 急がない場合は、個人情報保護法33条に基づいて開示を請求する。手数料と開示範囲(看護記録・画像・検査値を含むか)を書面で確認する4. 医療事件の経験がある弁護士か協力医に記録を読んでもらい、記載の欠落と時系列の矛盾を洗い出す
訴えられた側:1. 診療の当日中に、所見・説明内容・患者の反応・代替案の提示を具体的に記載する2. 後から追記するときは、上書きせず追記日時と理由を明示する。電子カルテの更新履歴は全部残る前提で動く3. 紛争の兆しがあっても既存の記載には一切手を加えない。改ざんが認定されると、診療内容そのものより信用面で負ける4. 保存期間の管理を施設の規程に落とし込み、廃棄前に係争中の案件がないか照合する
時効(請求できる期限):カルテの保存期間は5年(医師法24条2項)。医師法には起算点の明文がないが、保険診療では療養担当規則9条が「完結の日から」5年と定めている。医療過誤の損害賠償は、生命・身体の侵害の場合、知った時から5年、権利を行使できる時(不法行為なら行為時)から20年(民法166条、167条、724条、724条の2)。開示請求そのものに期限はない
学説
一般的理解:「遅滞なく」は具体的な日数を定めたものではなく、診療の状況に照らした合理的な期間内の記載を求めると解される。記憶の正確性を担保するという趣旨から、実務では当日中の記載が原則とされる
改正沿革 AI による整理
- 昭和23年(1948年) 医師法の制定時に、診療録の記載義務と5年保存義務を定める条文として新設された。その後の文言改正と罰則額の変遷は人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行医師法の制定時に、診療録の記載義務と5年保存義務を定める規定として新設された。その後の文言改正と罰則額の変遷は要検証
- 医師法 第33条の224条違反に対する50万円以下の罰金
- 医師法 第7条医師としての品位を損する行為等への行政処分
- 医師法 第20条無診察治療の禁止、診療実施の前提
- 歯科医師法 第23条歯科医師の診療録記載・保存義務の並行規定
- 個人情報の保護に関する法律 第33条本人による診療記録の開示請求権
- 医療法 第21条病院の診療に関する諸記録の備付け義務
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