医師法 第24条の2
- 法令番号
- 昭和二十三年法律第二百一号
- 公布
- 最終改正
- 施行
- 効力
- 現行
- 種別
- 法律
- データ取得日
- 令和8年7月4日
- AI 解説の確認日
- 公式原文
- 公式の原文を読む ↗
- 引用形式
- 医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第24条の2
クイックジャンプ
- 厚生労働大臣は、公衆衛生上重大な危害を生ずる虞がある場合において、その危害を防止するため特に必要があると認めるときは、医師に対して、医療又は保健指導に関し必要な指示をすることができる。
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定による指示をするに当つては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第24条の2は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第24条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、公衆衛生上重大な危害を生ずる虞がある場合において、その危害を防止するため特に必要があると認めるときは、医師に対して、医療又は保健指導に関し必要な…」で始まります。
- 医師法第24条の2は第五章に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第24条の2の前の条は医師法第24条です。
- 医師法第24条の2の次の条は医師法第25〜26条です。
- 医師法第24条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第24条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第24条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/24_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法24条の2は、公衆衛生上重大な危害の恐れがあり特に必要なとき、厚生労働大臣が医師に医療・保健指導の指示を出せると定める。指示前に医道審議会の意見聴取が必須。
Q · 国は医師の診療内容に直接指示を出せるの?
例外的に可能。重大な公衆衛生危機と医道審議会の意見聴取が要件
医師法24条の2第1項により、公衆衛生上重大な危害を生ずるおそれがあり、その防止のため特に必要と認めるときに限り、厚生労働大臣は医師に対し医療または保健指導に関する必要な指示を出せます。同条2項により、指示の前には必ず医道審議会の意見を聴かなければなりません。厚労省から届く通知や事務連絡の多くは行政指導であり、本条の指示とは法的性質が異なります。
解説
日本の医師は、診療の中身について国から一つ一つ指図を受けない。原則はそうだ。だが医師法には、その原則に穴を開ける条文が一本だけ置かれている。公衆衛生上の重大な危害が生じる恐れがあり、それを防ぐため特に必要なとき、厚生労働大臣は医師に対して、医療または保健指導について必要な指示を出せる。ここで見落とされやすいのが2項だ。大臣は指示を出す前に、医道審議会(医師の免許処分なども審議する、厚労省に置かれた専門家の会議体)の意見を聴かなければならない。大臣が一人で決めて医師を動かすことはできない、という手続のブレーキである。あなたが患者なら、この条文は「国が医師の判断に手を入れられる場面は限定されている」ことを意味する。あなたが医師なら、パンデミックや薬害のような局面で、自分の裁量の外から指示が届く可能性があることを意味する。しかもその指示は通知や事務連絡とは法的な重みが違う。届いた文書が本条に基づく「指示」なのか、単なる「要請」や「行政指導」なのか。読み分けられる人だけが、自分の義務の範囲を正確に測れる。
法的な位置づけ
医師法24条の2は、厚生労働大臣による医師への指示権を定める規定である。公衆衛生上重大な危害を生ずるおそれがあり、その防止のため特に必要と認める場合に限り、大臣は医師に対して医療または保健指導に関する必要な指示をすることができる。指示に際しては、あらかじめ医道審議会の意見を聴取する手続が要件とされる。
手順
- 1.文書の根拠条文を確認する 行政から届いた文書について、本文より先に「医師法第24条の2第1項に基づき」等の根拠条文の記載があるかを確認する。記載がなければ通知・事務連絡・要請など行政指導の可能性が高い
- 2.手続と対象範囲を確認する 医道審議会の意見聴取を経た旨の記載、指示の名宛人、対象となる医療・保健指導の内容を確認し、自分に及ぶ指示かどうかを判断する
- 3.受領記録を残す 文書の原本、受領日、根拠条文の記載、院内での対応方針を記録として保存する。後日の処分審査や医療紛争で防御の軸になる
- 4.診療判断の過程を診療録に記載する 指示内容と個々の患者の状態が食い違う場合、どう判断したかとその医学的理由を診療録に具体的に残す
よくある質問 AI による整理
Q1医師法24条の2とは何ですか?
公衆衛生上重大な危害を防ぐため特に必要なとき、厚生労働大臣が医師に医療・保健指導について指示を出せると定めた条文です。
Q2厚生労働大臣の指示の要件は?
①公衆衛生上重大な危害を生ずるおそれ、②危害防止のため特に必要、③事前の医道審議会への意見聴取、の三つがそろうことが必要です。
Q3医道審議会とは何をする機関ですか?
厚生労働省に置かれた専門家の審議会で、医師の免許処分の審議のほか、本条の大臣指示について事前に意見を述べる役割も担います。
Q4大臣の指示と厚労省の通知の違いは?
本条の指示は法律に基づく権限行使です。通知や事務連絡の多くは行政指導で、それ自体に法的拘束力はありません。
Q5医師法24条の2の指示に罰則はある?
本条違反を直接処罰する罰則があるかは医師法の罰則規定で要確認です。違反の事実は医師法7条の行政処分の判断材料になりえます。
Q6大臣の指示は誰に対して出される?
条文上の名宛人は「医師」です。指示の対象範囲や内容は個々の指示で特定されるため、文書の記載を確認する必要があります。
Q7医師法24条の2は実際に使われたことがある?
発動の実例は公表資料で個別に確認する必要があります。コロナ対応の中心は感染症法上の要請や勧告でした。
Q8保健指導とは医師法上どういう意味?
医師法23条が定める、診療した患者やその保護者に療養の方法や保健の向上に必要な事項を指導する医師の義務を指します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナのとき、国は医師に診療を強制できたんですか?
医師法24条の2は要件を満たせば医療や保健指導について指示を出せる規定ですが、コロナ対応の中心は感染症法に基づく協力要請や勧告、補助金による誘導でした。実務のポイント:本条は医道審議会への事前の意見聴取が必要で、指示の対象と内容を特定する負担も重い。行政が強い道具をあえて抜かず、使いやすい要請を重ねてきたのはそのためだと見る関係者は多い
Q2厚労省の通知に従わないと、医師免許を取られるんですか?
通知や事務連絡は原則として行政指導で、それ自体に法的拘束力はありません。本条1項の指示に背いた場合は、医師法7条の行政処分(戒告、3年以内の医業停止、免許取消し)の判断材料となりえます。実務のポイント:処分の重さは指示違反だけでなく、患者への影響や経緯で総合判断される。文書の種別を確かめずに怯える前に、根拠条文の一行を確認すること
Q3大臣の指示どおりに治療したのに患者に被害が出たら、医師の責任になりますか?
指示は医療の方向を示すもので、個々の患者への注意義務(民法415条、709条)を消すものではありません。ただ、指示に従ったことは過失判断で考慮される事情になりえます。実務のポイント:実務では、指示の内容と目の前の患者の状態が食い違ったとき、その判断過程を診療録に残したかどうかが決定的になる。「国が言ったから」だけでは記録として弱い
間違えやすい点 AI による整理
- 「緊急時には国が医師に何でも命令できる」と思われがちだが、本条の指示は要件が厳しく、医道審議会への事前の意見聴取も必須である。厚労省から届く文書の大半は通知・事務連絡・行政指導であり、本条の指示ではない
- 医師の側では「指示が出ても自分の診療判断が優先する」と軽く考えている人がいる。だが指示に背いた事実は、医師としての適格性を問う医師法7条の処分審査で不利な材料として扱われうる。処分は医籍に残り、勤務先の選択肢まで狭める。軽さと重さの見積もりがずれている
- 患者の側からは「国の指示なら国が責任を取る」と見える。法律の側から見ると、指示は医療の方向を示すだけで、目の前の患者に対する個々の診療行為の注意義務は依然として医師にある。指示に従ったという事実だけで医療過誤の責任が消えるわけではない(実務上、指示の内容と過失判断の関係は個別判断となる)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 医師法24条の2:厚生労働大臣の医師に対する指示権 | 医師法23条:医師の患者に対する保健指導義務 医師法7条:医師に対する行政処分 |
| 主体と名宛人 | 厚生労働大臣 → 医師 | 医師 → 患者・保護者 厚生労働大臣 → 医師 |
| 発動要件 | 公衆衛生上重大な危害のおそれ+特に必要+医道審議会の事前意見聴取 | 診療をしたとき 欠格事由該当や医師としての品位を損する行為等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は感染症対応において中央主管機関が防疫措置を指揮する枠組みを持つ。医師法単体に日本の本条と同型の大臣指示条項があるかは要確認
韓国では保健福祉部長官等が国民保健上の重大な危害のおそれがある場合に医療機関・医療人へ指導・命令できる。日本のような審議会への事前意見聴取の要件は条文上の対応を要確認
重大な健康上の脅威の際に保健大臣が措置を命じる権限。名宛人は医師個人に限られない点で本条と異なる
保健福祉長官による公衆衛生緊急事態宣言の根拠。医師の診療内容への個別指示というより、緊急事態下の権限発動の枠組み
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新型感染症が流行し、厚労省から開業医あてに大量の文書が届く。そのほとんどは「事務連絡」や「要請」であり、本条の「指示」ではない。どれが法的根拠を持つ文書かを確かめずに全部を義務だと思い込むと、診療体制を不必要に崩すことになる
- もし、ある医薬品で重い副作用が全国的に続発し、国がその処方や患者への説明の仕方について医師に指示を出したら、従わなかった医師はどうなる? 指示違反は、医師法7条に基づく戒告・業務停止・免許取消しといった行政処分の判断材料になりうる。刑事罰が直接結びつくかは、罰則規定を要確認
- あなたは地域の保健所と連携する医師だ。大臣の指示が出たという報道を見た患者から「先生、国の命令なんだから○○してください」と迫られる。指示の名宛人・対象範囲を確認しないまま応じると、むしろ診療上の責任を一人で背負うことになる
- 医道審議会の意見聴取を経ずに出された「指示」らしき文書。手続を欠いたものは本条の指示としての効力に疑問が生じる
- 患者として、ワクチン接種や検査の場で医師から「国の方針でこうなっている」と言われた。それが法律上の指示なのか、医療機関の自主判断なのかを尋ねる権利はあなたにある。説明の根拠が分かれば、同意するかどうかの判断材料が一つ増える
取るべき行動
被害を受けた側:患者や家族として、医師から「国の指示」を理由に治療方針を示されたら:1. その根拠が医師法24条の2の指示なのか、通知や院内方針なのかを丁寧に尋ねる2. 厚労省の公表資料で指示の有無と内容を確認する3. 指示があっても個々の診療行為の説明義務は医師にある。納得できなければセカンドオピニオンを求める4. 不利益を受けたと考えるなら、診療録の開示請求(個人情報の保護に関する法律に基づく)から始める
訴えられた側:指示に従わなかったとして処分審査の対象になった医師は:1. 指示文書の原本、受領日、根拠条文の記載を確保する2. 医道審議会の意見聴取が事前に行われたか、指示の対象と内容が自分に及ぶものだったかを確認する3. 従わなかった医学的理由を診療録と文献で裏付ける4. 医師法7条の処分手続では意見の聴取または弁明の機会がある。代理人として弁護士を立て、書面で反論を組み立てる
時効(請求できる期限):本条自体に期間制限の定めはない。指示を前提にした医師法7条の処分を争う場合、行政不服審査法に基づく審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。損害賠償を求める場合は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)や不法行為の時効(民法724条)による(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)中央省庁再編 「厚生大臣」から「厚生労働大臣」への読替え・改正が及んだとみられるが、本条の新設時期と改正経緯の詳細は人的検証を要する
- 医師法 第1条医師の任務としての公衆衛生向上
- 医師法 第7条戒告・医業停止・免許取消しの処分
- 医師法 第23条保健指導義務、指示対象の一方
- 医師法 第24条診療録の記載保存義務
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第16条の2医師等への協力要請・勧告の特則(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典と編集方針
- 出典
- e-Gov法令検索上流データと同期
- AI 解説
- 編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。