医師法 第1条
- 法令番号
- 昭和二十三年法律第二百一号
- 公布
- 効力
- 現行
- 種別
- 法律
- データ取得日
- 令和8年7月4日
- AI 解説の確認日
- 公式原文
- 公式の原文を読む ↗
- 引用形式
- 医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第1条
クイックジャンプ
医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医師法第1条は、日本の医師法に含まれる条文です。
- 医師法第1条の条文原文は「医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」で始まります。
- 医師法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 医師法第1条の次の条は医師法第1条の2です。
- 医師法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201 - 本サイト収録
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医師法第1条は、医師が医療及び保健指導を掌り、公衆衛生の向上と国民の健康な生活の確保に寄与すると定める理念規定で、医行為の範囲を解釈する出発点となる。
Q · 医師法1条は理念を書いただけで、法的な意味はないの?
効力あり。医行為の範囲を決める解釈の土台になる
医師法第1条は、医師が医療及び保健指導を掌ることで公衆衛生の向上・増進に寄与し、国民の健康な生活を確保すると定めます。直接の義務や罰則はない理念規定ですが、最高裁はタトゥー施術事件(最決令和2年9月16日)で、医師法17条の「医業」の内容となる医行為を「医療及び保健指導に属する行為」のうち保健衛生上の危害のおそれがあるものと解釈し、彫師を無罪としました。本条の文言は、どの行為が医師にしか許されないかを判断する出発点になっています。
解説
医師法の第一条は、医師に命令も罰則も課していない。書かれているのは「医師とは何のために存在するか」という使命だけである。だからこそ軽く読み飛ばされるが、実務では見えないところで効いている。2020年、最高裁はタトゥー施術を医師以外が行ってよいかが争われた事件で、本条の「医療及び保健指導を掌る」という文言を手がかりに「医行為」の範囲を絞り込んだ。医療及び保健指導に属さない行為は、医師法17条(医師でない者の医業禁止)の対象にならないという読み方である。つまり、あなたが受けるサービスが「医師にしか許されない行為」かどうかの境界線は、この一見抽象的な一文から引かれている。美容サロンの脱毛、整体、健康アプリのアドバイス。それぞれが医療の側にあるか外にあるかで、違法かどうかも、トラブルのとき誰に責任を問えるかも変わる。理念規定(具体的な権利義務を直接定めず、法律全体の目的や方向性を示す条文)は飾りではない。解釈の羅針盤である。
法的な位置づけ
医師法第1条は医師の任務を定める規定であり、医師が医療及び保健指導を掌ることを通じて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、国民の健康な生活を確保する存在であることを明らかにする。直接の権利義務や罰則を定めない理念規定として、医業独占(17条)、応招義務(19条)、保健指導義務(23条)の解釈指針となる。
よくある質問 AI による整理
Q1医師法1条とは何ですか?
医師の任務を定めた最初の条文です。医師は医療と保健指導を担い、公衆衛生の向上と国民の健康な生活の確保に寄与するものとされています。
Q2医師の任務とは何ですか?
医師法1条によれば、医療と保健指導を掌ることです。病気の治療だけでなく、健康の維持・増進に向けた指導も医師の本来業務に含まれます。
Q3医行為とは何ですか?
最高裁は、医療及び保健指導に属する行為のうち、医師が行わなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為と解釈しています(最決令和2年9月16日)。
Q4タトゥーは医師法違反になりますか?
最高裁はタトゥー施術を医行為に当たらないと判断し、医師免許のない彫師を無罪としました。ただし衛生管理上の注意義務や他の法令上の責任は別途残ります。
Q5エステの脱毛は医師法違反?
毛根や毛乳頭を破壊するようなレーザー脱毛は、厚生労働省の通知で医行為とされ、医師以外が行えば医師法17条違反となり得ます。施術内容次第で判断されます。
Q6医師法の目的規定はどこにありますか?
医師法には「目的」という見出しの条文はなく、第1条が「医師の任務」として法律全体の方向性を示す役割を果たしています。
Q7医師法1条に罰則はありますか?
ありません。本条は義務を課す規定ではなく理念規定です。罰則は無資格医業を禁じる17条違反に対する31条などで定められています。
Q8保健指導は医師の義務ですか?
医師法23条が、診療をした医師に療養の方法など保健の向上に必要な事項の指導を義務づけています。1条の「保健指導を掌る」を具体化した規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1医師法1条って理念を書いてあるだけで、裁判とかでは使われないんですよね?
そうとは限りません。タトゥー施術をめぐる最高裁決定(最決令和2.9.16)は、医師法17条の「医業」の中身を解釈する際に本条を参照し、医行為を「医療及び保健指導に属する行為」のうち保健衛生上の危害のおそれがあるものと絞り込みました。実務のポイント:理念規定は、新しいビジネスが医療かどうかを争う局面で決定打になりやすい。グレーな事業ほど、弁護士は個別条文より先に本条から論理を組み立てる
Q2お医者さんの仕事って病気の治療だけじゃないんですか?
本条は医師の役割を「医療及び保健指導」と定めており、治療と並んで健康の維持・増進を指導することも本来業務です。これを具体化したのが医師法23条で、診療をした医師に療養の方法など必要な事項の指導を義務づけています。実務のポイント:診察時に生活上の注意をきちんと聞くのは患者の正当な権利と言える。説明が足りないと感じたら遠慮せず質問してよく、その記録は後の医療トラブルで指導の有無を判断する材料にもなる
間違えやすい点 AI による整理
- 目的規定だから法的効力はなく、実務では無視してよいと思われがちだ。実際には、最高裁がタトゥー事件(最決令和2.9.16)で医行為の範囲を画定する際に本条を参照しており、刑事事件で有罪か無罪かを分ける解釈の土台にまでなっている
- 医師の仕事は病気を治すことだと考えると、問いの立て方そのものがずれる。本条は「医療」と並べて「保健指導」を明記し、最終目的を「公衆衛生の向上及び増進」に置いている。診察後の生活指導(医師法23条)は付け足しのサービスではなく、医師の本来業務の半分にあたる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 医師法1条:医師の任務を示す理念規定 | 医師法17条:医師以外の医業を禁止する行為規範 医師法23条:診療した医師の保健指導義務 |
| 名宛人 | 医師(使命の宣言) | 医師でない者すべて 診療をした医師 |
| 違反時の効果 | 直接の罰則なし(解釈指針として機能) | 31条により刑事罰の対象 直接の罰則規定なし(行政上の指導・紛争時の判断材料) |
| 実務での使われ方 | 医行為の範囲を画定する解釈の出発点 | 無資格施術の摘発・刑事責任の根拠 説明・指導不足をめぐる医療紛争の判断材料 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の醫師法第1条は医師資格を定める規定で、使命規定は置かれていない。目的は醫療法第1条に、無資格医療の禁止は醫師法第28条に分かれて規定されている
韓国は医師を含む医療人を医療法で一括して規律し、第1条で国民の健康保護・増進を目的として掲げる
ドイツ連邦医師法1条は、医師は個人と国民全体の健康に奉仕すると定め、日本の医師法1条と同じく公共的使命を宣言する構造を持つ
米国は州ごとに医業の定義と無免許医業の禁止を定め、医業の範囲をめぐる争いも州法の解釈問題となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 美容サロンで医療レーザー並みの出力の脱毛を受け、やけどを負った。施術者は医師ではない。その施術は医療の領域に入っていたのか? 答えを出す出発点が、本条の「医療及び保健指導」という枠組みと、それを受けた医師法17条の医行為の解釈である
- あなたはタトゥースタジオを開業予定で、来月オープンする。医師免許がなくても営業できるのか、不安になって検索した。最高裁はタトゥー施術を医行為に当たらないと判断しており、その論拠の一つが本条の文言だった。ただし衛生管理上の責任まで消えるわけではない
学説
通説:医師法1条は具体的な権利義務を定めない任務規定であるが、医業独占(17条)や応招義務(19条)、保健指導義務(23条)の趣旨を基礎づけ、各規定の解釈指針として機能すると解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:旧医師法(明治39年)および国民医療法(昭和17年)を経て現行医師法が制定され、本条で医師の任務が明文化された。
- 医師法 第17条医師以外の医業禁止、本条の使命が根拠
- 医師法 第19条応招義務、公共的使命の具体化
- 医師法 第23条療養方法等の保健指導義務の具体化
- 医師法 第31条17条違反の無資格医業に対する罰則
- 医療法 第1条の4医師等の良質な医療提供の責務
- 歯科医師法 第1条歯科医師の任務を定める並行規定
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典と編集方針
- 出典
- e-Gov法令検索上流データと同期
- AI 解説
- 編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。