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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

医師法 第19条

法令番号
昭和二十三年法律第二百一号
公布
最終改正
施行
効力
現行
種別
法律
データ取得日
令和8年7月4日
AI 解説の確認日
引用形式
医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第19条
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  1. 診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。
  2. 2.診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医師法第19条は、日本の医師法に含まれる条文です。
  2. 医師法第19条の条文原文は「診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」で始まります。
  3. 医師法第19条は第五章に置かれています。
  4. 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 医師法第19条の前の条は医師法第18条です。
  7. 医師法第19条の次の条は医師法第20条です。
  8. 医師法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第19条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201
  • 本サイト収録医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/19

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医師法19条は、診療に従事する医師に診察治療の求めを正当な事由なく拒むことを禁じる応招義務を定める。2項は診断書等の交付拒否も禁じるが、罰則はない。

Q · 病院やクリニックって、患者の診察を断ってもいいの?

正当な事由があれば断れる。違反しても罰則はない

医師法19条1項は、診療に従事する医師は正当な事由がなければ診察治療の求めを拒んではならないと定めます。令和元年(2019年)の厚生労働省通知は、緊急性の有無、診療時間内か否か、患者との信頼関係などを総合して「正当な事由」を判断すると整理しました。違反に刑罰はありませんが、正当な事由なき拒否で損害が生じた場合、民事裁判で医師の過失が一応推定されるとした下級審判決があります。

解説

医師法19条1項を読むと、医師は求められたら必ず診なければならない、と書いてあるように見える。応招義務(呼ばれたら応じる義務)と呼ばれ、白衣の重い責任の象徴として語られてきた。ところが、違反しても刑罰の規定は一つもない。さらに厚生労働省は令和元年(2019年)の通知で、応招義務は医師が国に対して負う公法上の義務(国との関係で守るべき決まり)であり、患者に対して直接負う私法上の義務ではない、と整理した。では患者には何の力もないのか。そうではない。下級審判決には、正当な事由なく診療を拒んで患者に損害が出た場合、医師の過失が一応推定されるとしたものがある(千葉地判昭和61.7.25)。つまり本条は、拒否された瞬間ではなく、拒否の結果として損害が出た後の民事裁判で効いてくる。2項の診断書交付義務も同じ構造で、医師が気が進まないというだけでは拒めない。何が「正当な事由」に当たるのか、その線引きを知っている側だけが、窓口で冷静に交渉できる。

法的な位置づけ

医師法19条は、診療に従事する医師に対し、診察治療の求めを正当な事由なく拒むことを禁じる応招義務(1項)と、診察・検案・出産立会いをした医師に対し、診断書・検案書・出生証明書・死産証書の交付の求めを正当な事由なく拒むことを禁じる交付義務(2項)を定める規定である。罰則規定はなく、公法上の義務と解されている。

手順

  1. 1.緊急性を判断し、迷ったら相談窓口へ 症状が重い、急に悪化しているなど緊急性が高いと感じたら、断った病院と議論せず119番、救急安心センター(#7119)、子どもなら #8000に相談する
  2. 2.拒否の理由と担当者を記録する 断られたその場で、日時、窓口担当者または医師の名前、告げられた理由を丁寧に聞き取り、メモやスマホに残す。後の民事上の争点は拒否理由が「正当な事由」に当たるかどうかになる
  3. 3.診断書は記載事項を紙で依頼し直す 診断書を出してもらえない場合は、提出先(会社・保険会社等)が求める項目(病名、就労制限、期間の目安など)を紙にまとめ、改めて交付を依頼する。結論の指定ではなく記載項目を示す
  4. 4.損害が出たら記録を持って弁護士に相談 拒否後に症状が悪化し損害が生じた場合は、医療過誤に詳しい弁護士に記録一式を持参して相談する。不法行為の時効(民法724条、724条の2)に注意する

よくある質問 AI による整理

Q1応招義務とは何ですか?

医師が診察治療の求めを正当な事由なく拒んではならないという義務です。医師法19条1項が根拠で、歯科医師法19条にも同旨の規定があります。

Q2応招義務に違反するとどうなる?

医師法に刑罰規定はありません。ただし民事訴訟で、正当な事由なき拒否が医師の過失を一応推定させると判断した下級審判決があります。

Q3診療時間外なら診察を断ってもいい?

緊急性が低ければ、他の医療機関を案内したうえで断ることは原則として正当化されうると令和元年の厚生労働省通知は整理しています。

Q4診療費を払わない患者は診察拒否できる?

支払能力があるのに悪意で支払わない場合は、拒否が正当化されうるとされます。単に手持ちがないだけでは、直ちに拒否は認められにくいです。

Q5医師は診断書を書くのを拒否できる?

医師法19条2項により、診察した医師は正当な事由なく交付を拒めません。ただし何を記載するかは医師の医学的判断に委ねられます。

Q6外国人であることを理由に診察を断るのは違法?

国籍や人種のみを理由とする拒否は正当化されません。ただし意思疎通が全くできず診療自体が著しく困難な場合は、別の評価がありえます。

Q7迷惑行為をする患者を断ることはできる?

診療と関係のない暴言や過剰な要求で信頼関係が失われた場合、新たな診療を行わないことも正当化されうると通知は整理しています。

Q8応招義務は看護師や薬剤師にもある?

看護師には同種の規定はありません。薬剤師は薬剤師法21条で、正当な理由なく調剤の求めを拒めない調剤応需義務を負います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1救急車でたらい回しにされるのって、医師法違反じゃないんですか?

満床、専門医不在、処置中で手が離せないといった事情は、19条の「正当な事由」に当たりうるため、直ちに違反とは言えません。受入れ調整は、平成21年(2009年)の消防法改正で導入された都道府県の受入れ実施基準(消防法35条の5)の側で動いています。実務のポイント:問題の多くは個々の医師の悪意ではなく、地域の受入れ体制にあります。責任を追及するなら、搬送記録の開示から始めるのが筋です

Q2休職用の診断書をお願いしたら断られました。書いてもらう方法は?

医師法19条2項により、診察した医師は正当な事由なく診断書の交付を拒めません。ただし記載内容は医師の医学的判断です。公務所に提出すべき診断書に虚偽を書けば医師自身が刑法160条で処罰されるため、望む結論を書かせることはできません。実務のポイント:「休職が必要と書いてください」と頼むより、会社が求める項目(病名、就労制限、期間の目安)を紙で渡す方が、医師は書きやすく、通りやすい

Q3暴言を吐く患者を出入り禁止にしても大丈夫ですか?

令和元年(2019年)の厚生労働省通知は、診療内容と関係のない過剰な要求や暴言などで信頼関係が失われた場合、新たな診療を行わないことも正当化されうると整理しています。ただし緊急性が高いときは慎重な判断が必要です。実務のポイント:通知を根拠にするなら、出入り禁止を告げる前に、過去の言動の記録、注意した日時、他院の案内を一式そろえておく。後で争いになったとき、守ってくれるのは通知そのものではなく記録です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「診療を断った医師は医師法違反で処罰される」と思われがちだが、19条違反には刑罰規定がない。理論上は品位を損する行為として医師免許の行政処分(医師法7条)の対象になりうるが、応招義務違反だけで処分された例はほぼ聞かない。病院に「医師法違反で訴える」と言っても、刑事事件としては動かない
  • 罰則がないから無意味だと思っている人は、民事の怖さを知らない。救急患者の受入れを拒み、患者に重大な結果が生じた事案で、正当な事由のない拒否は医師の過失を一応推定させると判断した下級審判決がある(千葉地判昭和61.7.25)。病院側からすれば、「なぜ断ったのか」を自ら説明できなければ負ける構造に変わるということだ
  • 患者側は「医師が自分を断ったか」を問うが、法律が見ているのは「緊急性はあったか」「診療時間内か」「信頼関係は保たれていたか」という三つの軸での総合判断である。同じ「断られた」でも、深夜の軽い風邪と診療時間内の胸痛とでは、法的な意味がまったく違う。怒りの大きさではなく、この三つの軸で自分の状況を測る必要がある
比較の観点この条文ほかの条文
義務の内容医師法19条:診察治療・診断書等の交付を正当な事由なく拒まない医師法20条:自ら診察せずに治療・診断書交付をしない
医師法21条:異状死体等を検案したら24時間以内に警察署へ届け出る
義務の性質「応じる」作為義務(求めに対する応答)「しない」不作為義務(無診察行為の禁止)
「届け出る」作為義務(警察への届出)
罰則なし(民事の過失推定・行政処分の余地)あり(医師法33条の2で罰金)
あり(医師法33条の2で罰金)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
醫師法第21條・第17條

台湾は危急病人への救治義務と診断書等の交付拒否禁止を医師法に置き、日本と同じく医療専門職法で規律する構造をとる

韓国
의료법 제15조

韓国は医療法で診療拒否を禁止し、違反に罰則を設けている点で罰則のない日本より強い担保を持つ

ドイツ
MBO-Ä § 7 Abs. 2 / StGB § 323c

ドイツは原則として医師に治療拒否の自由を認めつつ、緊急時は職業規則と救助不履行罪で担保する

アメリカ
EMTALA(42 U.S.C. § 1395dd)

米国は一般的な応招義務を置かず、メディケア参加病院の救急部門に診察・安定化義務を課す限定型

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 夜11時、子どもが高熱を出し、近所のクリニックに電話したら「診療時間外です」と切られた。違法だろうか? 通知の整理では、診療時間外で緊急性の低いケースは、他の医療機関を案内すれば原則として拒否も正当化されうる。怒りをぶつける先は医師ではなく、#8000や救急相談窓口である
  • あなたは開業医で、受付で暴言を繰り返し、スタッフを何度も怒鳴りつけた患者がまた来院した。信頼関係が失われたとして診療を断ることは、通知上、正当化されうる類型に入る。ただしそれまでの暴言の日時と内容を記録していなければ、後で「理由なき拒否」と言われても反論材料がない
  • うつ病で休職したいのに、主治医が「まだ診断書は書けない」と言う。会社の提出期限まであと3日しかない。2項は正当な事由なき交付拒否を禁じているが、何をどう書くかは医師の医学的判断に委ねられる。求めるべきは「休職相当」という結論ではなく、現在の症状と就労への影響を記載した診断書である
  • 過去の診療費を半年分踏み倒している患者が、今日も平然と来院した。支払う能力があるのに悪意で払っていないことがはっきりしていれば、通知上、次回の診療を断ることも正当化されうる。単に今お金がないというだけなら話は別である
  • 外国人の患者が来院し、言葉が通じないという理由で受付が断った。国籍や人種を理由とした拒否は正当化されない。ただし通訳が手配できず、症状の把握がまったくできないなど診療そのものが著しく困難な場合は、別の評価もありうる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 緊急性が高いと感じたら、迷わず119番、または救急安心センター(#7119)、子どもなら #8000に相談する。拒否された病院と言い争う時間が一番危ない2. 拒否された日時、窓口担当者または医師の名前、告げられた理由をその場でメモする3. 診断書を出してもらえない場合は、提出先が求める記載事項を紙にまとめて改めて依頼する4. 拒否後に症状が悪化して損害が出た場合は、医療過誤に詳しい弁護士へ、記録を持って相談する

訴えられた側:1. 拒否する前に、緊急性、診療時間内か、自院で対応できる設備・専門性があるかを確認し、可能なら他院を紹介する2. 迷惑行為や悪意の不払いを理由とする場合、過去の経緯を日時入りで記録しておく3. 国籍、性別、年齢、宗教、感染症にかかっていることのみを理由とした拒否は正当化されないと認識する4. 診断書の依頼には、医学的に書ける範囲を説明し、虚偽記載の要求には応じない

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。診療拒否で損害を受けたとして不法行為に基づく賠償を求める場合は、損害と加害者を知った時から3年、生命・身体の侵害は5年(民法724条、724条の2)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

公法上義務説(行政解釈):応招義務は医業独占の代償として医師が国に対して負う公法上の義務であり、患者が医師に直接履行を請求できる私法上の権利を生じさせるものではない

民事効果肯定論:公法上の義務であっても、患者保護の趣旨を含むため、正当な事由なき拒否は不法行為上の過失判断において考慮され、過失を一応推定させる根拠となりうる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:医師法(昭和23年法律第201号)の制定により、応招義務と診断書等の交付義務が本条に規定された

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医師法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

出典と編集方針

出典
e-Gov法令検索上流データと同期
AI 解説
編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。

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