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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

医師法 第20条

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医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後二十四時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医師法第20条は、日本の医師法に含まれる条文です。
  2. 医師法第20条の条文原文は「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案…」で始まります。
  3. 医師法第20条は第五章に置かれています。
  4. 医師法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 医師法第20条の前の条は医師法第19条です。
  7. 医師法第20条の次の条は医師法第21条です。
  8. 医師法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第20条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201
  • 本サイト収録医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000201/20
裁判例 2件に引用されています

関連度の高い2件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医師法20条は、医師が自ら診察せずに治療や診断書・処方箋の交付をすることを禁じる。受診後24時間以内の死亡に限り、死後の診察なしで死亡診断書を交付できる。

Q · お医者さんに診てもらわずに、薬や診断書だけ出してもらうことはできるの?

できない。医師本人の診察が必ず前提になる

医師法20条により、医師は自ら診察しないで治療をし、診断書や処方箋を交付することはできません。出生証明書は出産への立会い、検案書は医師自身の検案が前提です。違反した医師には同法33条の2により50万円以下の罰金が科され、医業停止などの行政処分の対象にもなります。なお、厚生労働省の指針に沿ったオンライン診療は「診察」として扱われます。

解説

医師が作る四種類の書類、つまり治療・診断書・処方箋・出生証明書や死亡関係の書類には、共通の前提がある。医師本人が自分の目と手で確かめたことしか書いてはならない、という前提だ。医師法20条は、診察せずに治療すること、診断書や処方箋を出すこと、出産に立ち会わずに出生証明書を出すこと、遺体を見ずに検案書(医師が遺体を調べて死因などを書く書類)を出すことを禁じている。電話一本で「いつもの薬」を出してもらう、知り合いの医師に診断書を「書いておいて」と頼む。こうした頼みごとは、医師に罰金刑と免許への処分のリスクを負わせる。一方、オンライン診療は国の指針に沿えば「診察」として扱われ、直ちに違法とはならない。ただし書の「24時間」については、最後の受診から24時間を過ぎて亡くなったら警察が来る、という誤解が広く出回っている。実際には、医師が死後に遺体を診察し、治療中の病気による死亡だと判断できれば死亡診断書を出せる(平成24年厚生労働省通知)。家族を自宅で看取ると決めたとき、この一点を知っているかどうかで最期の夜の過ごし方が変わる。

法的な位置づけ

医師法第20条は、無診察治療等の禁止を定める規定である。治療、診断書・処方箋の交付、出生証明書・死産証書の交付、検案書の交付について、それぞれ医師本人による診察・出産への立会い・検案を前提条件とする。違反には同法33条の2により50万円以下の罰金が科される。

手順

  1. 1.在宅療養の開始時に看取りの段取りを確認 往診医・訪問看護ステーションに、夜間や休日に亡くなった場合の連絡先、来訪までの目安時間、受診から24時間を過ぎた場合の死後診察の対応を確認し、家族全員で共有しておく
  2. 2.呼吸が止まったらまず主治医か訪問看護へ連絡 看取りを前提とした療養で、事故や外傷など異状の兆候がなければ、110番や119番より先に主治医または訪問看護ステーションに連絡し、状況を伝えて指示を受ける
  3. 3.主治医の来訪と死後診察を待つ 主治医が自宅に来て遺体を診察し、治療中の病気による死亡かどうかを判断する。異状があると判断された場合は、医師法21条に基づき医師が警察に届け出る
  4. 4.死亡診断書を受け取り、内容を確認 医師から死亡診断書を受け取り、氏名・生年月日・死亡日時・死因の記載に誤りがないかを確認する。保険請求などで複数部が必要になるため、提出前にコピーを取っておく
  5. 5.死亡届を7日以内に提出 死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡診断書を添付した死亡届を市区町村役場に提出する。葬儀社が提出を代行することも多い

よくある質問 AI による整理

Q1無診察治療とは何ですか?

医師が患者を自ら診察しないまま治療や投薬を行うことです。医師法20条が禁じており、違反すると50万円以下の罰金の対象になります。

Q2医師法20条違反の罰則は?

医師法33条の2により50万円以下の罰金です。罰金刑が確定すると、医道審議会を経て医業停止や免許取消の行政処分を受ける可能性があります。

Q3医師法20条の但し書は何を意味しますか?

診療中の患者が受診後24時間以内に亡くなった場合、医師は死後に改めて診察しなくても死亡診断書を交付できる、という例外を定めています。

Q4電話での再診だけで処方箋はもらえますか?

医師が電話で患者の状態を確かめる診察を行えば、処方箋を交付できる場合があります。受付だけで医師が関与しない処方は認められません。

Q5看護師が医師の代わりに診断書を書けますか?

書けません。診断書は医師が自ら診察した結果を証明する文書です。事務的な下書きを手伝うことはあっても、内容の判断と署名は医師本人が行います。

Q6助産師も出生証明書を書けますか?

書けます。出生証明書は出産に立ち会った医師または助産師が作成します。医師法20条は、医師が立ち会っていない出産の証明書を出すことを禁じています。

Q7医師法20条違反で医師免許はどうなりますか?

罰金以上の刑が確定すると、医師法7条に基づき戒告・医業停止・免許取消のいずれかの処分を受ける可能性があります。審議は医道審議会で行われます。

Q8死亡診断書と死体検案書の違いは?

死亡診断書は診療中の患者が病気で亡くなった場合に主治医が書きます。死体検案書は診療中でない人や異状死の場合に、医師が遺体を検案して書く書類です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1おばあちゃんが往診の2日後に家で亡くなりました。警察を呼ばないとダメですか?

必ずしも呼ぶ必要はない。最後の受診から24時間を過ぎていても、主治医が死後に遺体を診察し、治療中の病気による死亡と判断すれば死亡診断書を交付できる(医師法20条、平成24年厚生労働省医政局長通知)。実務のポイント:この通知を知らない医療者もまだいる。慌てて110番する前に、まず主治医か訪問看護ステーションに電話するのが現場の正しい順番である

Q2オンライン診療で薬をもらうのって、違法じゃないんですか?

違法ではない。「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って行えば、ビデオ通話による診察も20条の「診察」にあたる。初診からオンラインで受けることも条件付きで認められている。実務のポイント:問題になるのは、問診票への入力だけで医師と一度もリアルタイムでやり取りしないまま処方するサービスだ。申し込む前に「医師とビデオか電話で話す工程があるか」を確かめるのがいちばん簡単な見分け方である

Q3いつもの薬なのに、毎回診察を受けないともらえないんですか?

医師が処方箋を出すには自ら診察することが必要で(医師法20条)、短時間の問診や電話による再診でもよいが、医師本人が状態を確かめる工程は省けない。実務のポイント:長期処方(数か月分の処方箋)や、同じ処方箋を繰り返し使えるリフィル処方箋を医師に相談すれば、通院の回数を合法的に減らせる。「薬だけ」より、この頼み方のほうが通りやすい

Q4診断書の内容を少し盛ってもらうことってできますか?

できない。医師が自ら診察していない事実を書くことは20条の趣旨に反する。さらに公務所に提出する診断書に虚偽を書けば、刑法160条の虚偽診断書等作成罪が成立しうる。実務のポイント:保険会社も会社の産業医も、診断書の記載とカルテを突き合わせることがある。盛った一行が見つかれば、給付金が出ないどころか詐欺の疑いをかけられる。診察のときに症状を正確かつ漏れなく伝えるほうが確実に効く

間違えやすい点 AI による整理

  • 「最後の受診から24時間を過ぎて亡くなったら、死亡診断書は出せず警察の検視になる」と広く信じられている。これは誤りである。平成24年(2012年)の厚生労働省通知は、24時間を過ぎていても、医師が死後に診察して生前の病気による死亡と判断できれば死亡診断書を交付できる、と明確にした。逆に、24時間以内でも異状があれば21条による警察への届出が必要になる
  • オンライン診療は20条違反だと身構える医師がいる一方、患者側には「ネットで薬が買える仕組み」と軽く見る人がいる。どちらもずれている。「オンラインか対面か」という問いの立て方がそもそも的外れで、法律が問うているのは、医師が判断に足る情報を自ら得たかどうかだ。指針に沿ったビデオ診察は診察にあたる。問診票を流し読みするだけの処方は、画面越しでも対面でも診察とは言いにくい
  • 患者から見れば、診断書は「病院に頼めば出てくる紙」にすぎない。法律から見ると、医師が自分の診察結果を公的に保証する証明行為である。この落差のせいで、「日付を少しずらして」「症状を少し重めに」という頼みが軽い気持ちで出てくる。医師が応じれば刑法160条の虚偽診断書等作成罪に近づき、頼んだ側も保険金詐欺の疑いを負う可能性がある
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象医師法20条:診察・立会い・検案を経ない治療と書類交付の禁止医師法21条:異状死体・異状死産児を検案した医師の警察への届出義務
医師法19条:診察をした医師の診断書等の交付義務
義務の性質不作為義務(してはならない)作為義務(24時間以内に届け出なければならない)
作為義務(正当な事由がなければ拒めない)
看取りの場面での役割死亡診断書を出すには死後診察か受診後24時間以内の死亡が必要検案して異状があれば警察へ届出、24時間ルールとは無関係
診察した医師は求めがあれば死亡診断書の交付を拒めない
違反時の罰則50万円以下の罰金(33条の2)50万円以下の罰金(33条の2)
罰則規定なし(行政指導・処分の対象となりうる)

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
醫師法第11條

台湾も医師本人の診察を治療・処方・診断書交付の前提とする。山地・離島など医療資源の乏しい地域での通訊診察を条文の但書で明示的に認めている点が、指針で運用する日本と異なる

韓国
의료법 제17조・제17조의2

韓国は医師が直接診察した場合に限り診断書・処方箋を交付できると定める。遠隔医療は医療法上の制限が厳しく、試行事業として段階的に拡大している

中国
中華人民共和国医師法 第24条

中国は医学証明文書の署名に医師の親自診査を求める。インターネット病院の制度化により、再診のオンライン処方は条件付きで認められている

ドイツ
MBO-Ä § 7 Abs. 4

ドイツは医師会の職業規則で規律し、2018年の改正で一定の場合に限り通信のみによる診療(ausschließliche Fernbehandlung)を許容した

アメリカ
21 U.S.C. § 829(e)(Ryan Haight Act)

米国は規制物質のオンライン処方に原則として対面診察を要求する。一般的な診療基準は州ごとの医療法と州医師会が定める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 自宅で療養していた父が、往診の3日後の未明に息を引き取った。「24時間を過ぎたから警察を呼ぶしかない」と親戚が言い出す。だが、かかりつけ医が来て遺体を診察し、持病による死亡と判断すれば、死亡診断書が出る。110番より先にかかりつけ医へ電話すべき場面である
  • SNS 広告で「問診票だけで最短当日発送」とうたうピルや AGA 治療薬のサービスを見つけた。医師とのビデオ通話もチャットもなく、決済だけで薬が届いたら、どうなる? 問題は送られてきた薬の中身だけではない。処方した側が20条違反の疑いを抱えているので、副作用が出たときに責任を問える相手が曖昧になる
  • あなたはクリニックの院長だ。忙しい夕方、受付から「いつもの降圧剤だけ欲しい患者さんが5人待っています」と言われ、カルテを見て処方箋だけ印刷させた。善意の効率化のつもりでも、診察を挟まない処方の積み重ねは50万円以下の罰金と医業停止への入口になる
  • 会社に病欠の証明を出すため、受診した翌週に「先週の分の診断書をください」と頼んだ。自分が診た期間についてなら医師は書ける。しかし診ていない日の症状まで書くことはできない
  • 保険の請求期限まであと2週間。入院中は主治医が交代していて、後任の医師は「自分はその時期を診ていない」と言う。前の主治医の記録に基づく書類の扱いは病院ごとに運用が異なる。元の主治医の所属先を今週中に確認しないと間に合わない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 診察なしで薬が届いた、あるいは診ていない医師が診断書を書いた場合は、注文画面・メッセージ・決済記録・同梱書類をすべて保存する。2. 健康被害が出たら別の医療機関を受診し、症状と服用した薬の関係をカルテに残してもらう。3. 処方元の医療機関がある都道府県の保健所か医療安全支援センターに相談する。4. 損害賠償は民法709条または415条で請求でき、無診察で処方したこと自体が過失を推認させる有力な材料になる

訴えられた側:1. 「診察をしていた」ことを示す記録を確保する。カルテ、オンライン診療の通信記録、問診のやり取りが中心になる。2. オンライン診療なら、厚生労働省の指針(初診時の要件、本人確認、緊急時の対面対応体制)を満たしていたかを項目ごとに確かめる。3. 刑事事件になると罰金でも医道審議会の処分対象になるので、早い段階で医療事件に詳しい弁護士をつける。4. 院内の「薬だけ」運用は、今日から診察記録が必ず残る運用に改める

時効(請求できる期限):20条違反の罰則は50万円以下の罰金(医師法33条の2)。公訴時効は3年で、違反行為が終わった時から起算する(刑事訴訟法250条2項)。医業停止や免許取消などの行政処分には時効がなく、刑が確定した後に医道審議会で審議される。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行医師法(昭和23年法律第201号)の制定に伴い、無診察治療等の禁止と受診後24時間以内の死亡に関するただし書が規定された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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