保健師助産師看護師法 第30条
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助産師でない者は、第三条に規定する業をしてはならない。ただし、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保健師助産師看護師法第30条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
- 保健師助産師看護師法第30条の条文原文は「助産師でない者は、第三条に規定する業をしてはならない。ただし、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。」で始まります。
- 保健師助産師看護師法第30条は第四章 業務に置かれています。
- 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 保健師助産師看護師法第30条の前の条は保健師助産師看護師法第29条です。
- 保健師助産師看護師法第30条の次の条は保健師助産師看護師法第31条です。
- 保健師助産師看護師法第30条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第30条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203 - 本サイト収録
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第30条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保健師助産師看護師法30条は、助産師でない者が助産や妊婦・じょく婦・新生児の保健指導を業として行うことを禁じる。ただし医師が医師法に基づき行う場合は例外となる。
Q · 看護師の資格があれば、お産の介助をしてもいいの?
助産師と医師以外は、業として助産できません
保健師助産師看護師法30条により、助産師でない者は第3条の業務(助産、妊婦・じょく婦・新生児の保健指導)を業として行えません。例外は医師が医師法に基づいて行う場合だけです。看護師や准看護師でも、反復継続して分娩介助を行えば違反となり、43条により2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、またはその併科の対象になります。一方、家族による一回限りの緊急の取り上げは「業」に当たらないと解されています。
解説
分娩室で赤ちゃんを取り上げてよいのは、医師と助産師だけである。看護師免許を持っていても、二十年選手の准看護師でも、助産師免許がなければ助産を「業」として行うと犯罪になる。本条は、第3条が定める業務(助産と、妊婦・じょく婦(出産後まもない母親)・新生児の保健指導)を、助産師に独占させる「業務独占」規定だ。違反すれば43条により2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、または両方が科されうる。鍵は「業」の一字にある。業とは、反復継続する意思で行うことを指す。救急車が間に合わず夫が自宅で一度だけ取り上げた出産は、本条の対象外と解されている。逆に、病院の指示で看護師が日常的に内診(指で子宮口の開き具合を確かめる診察)を担当していれば、本人に悪意がなくても線を越えうる。出産する側であれ、医療現場で働く側であれ、「誰の手が自分や患者に触れているのか」は遠慮なく確かめてよい問いである。
法的な位置づけ
保健師助産師看護師法第30条は、助産師の業務独占を定める規定である。助産師でない者が、同法第3条に規定する助産および妊婦・じょく婦・新生児の保健指導を業として行うことを禁止し、医師が医師法に基づいて行う場合に限り例外を認める。違反には同法第43条の罰則が適用される。
手順
- 1.指示内容をその場で確認する 分娩期の内診など助産に当たりうる処置を指示されたら、手を動かす前に「助産師または医師は対応できますか」と確認し、担当者への引き継ぎを求める
- 2.指示の事実を記録する 指示の日時、指示者、医師の立会いの有無、自分の対応をその日のうちにメモに残す。後日の紛争や行政調査で自分を守る資料になる
- 3.書面で疑問を伝える 同様の指示が繰り返される場合は、看護部長や管理者に書面またはメールで法令上の疑問を伝え、助産師配置の見直しを求める
- 4.外部窓口・専門家に相談する 改善されない場合や捜査・調査の連絡が来た場合は、都道府県の医療安全支援センターや看護協会、弁護士に相談する。供述前の弁護士相談が重要
よくある質問 AI による整理
Q1助産師の業務独占とは?
助産と、妊婦・じょく婦・新生児の保健指導を、助産師(と医師)だけが業として行えるという仕組みです。保健師助産師看護師法30条が根拠です。
Q2助産師でない人が助産するとどうなる?
業として行えば保健師助産師看護師法43条により、2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、またはその併科の対象になります。
Q3准看護師は分娩介助できる?
できません。准看護師も看護師も助産師免許がない限り、助産を業として行うことは30条違反となります。経験年数は関係ありません。
Q4無資格で自宅出産の立ち会いをするのは違法?
立ち会いの内容が分娩介助であり、それを業として引き受けていれば30条違反の疑いが生じます。有償か無償かは決め手になりません。
Q5海外の助産師資格は日本で使える?
そのままでは使えません。日本で助産を業とするには日本の助産師免許が必要で、外国資格者には別途の受験資格認定などの手続があります。
Q6助産行為の「業」とはどういう意味?
反復継続する意思をもって行うことを指すと解されています。報酬の有無は問われず、一度目でも継続の意思があれば業に当たりえます。
Q7保健指導だけなら看護師でもできる?
妊婦・じょく婦・新生児の保健指導は第3条の助産師業務に含まれるため、業として行えば30条の問題になりえます。範囲は解釈が分かれています。
Q8無資格助産で看護師免許はどうなる?
罰金以上の刑を受けると、同法9条・14条により免許取消しや業務停止の行政処分の対象となりえます。刑事罰とは別の不利益です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1看護師ですけど、医師の指示があれば内診してもいいんですか?
厚生労働省は過去の通知で、看護師による内診を助産行為に当たるとする立場を示してきた。本条ただし書が許すのは医師が医師法に基づいて行う場合で、看護師が代わりに行うことまで当然に許すものではない。指示や立会いの程度による評価は実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:処分を受けたとき「指示された」という事情は情状にはなるが、責任を消すものではない。断った記録を残すほうが自分の身を守る
Q2自宅で急に産まれて、家族が取り上げちゃったら違法ですか?
通常は違法にならない。本条が禁じるのは助産を「業として」行うことで、一回限りの緊急対応はこれに当たらないと解されている。実務のポイント:問題になりやすいのは、むしろ「計画的な無介助分娩」を有償で手伝う第三者のほうだ。家族ではなく、それを引き受けて繰り返す人が本条の射程に入ってくる
Q3産後ドゥーラやベビーシッターが赤ちゃんの相談に乗るのはアウト?
家事や育児の支援、話を聞くことは自由にできる。ただし新生児の健康状態を見立てて医学的に指導すると、第3条の「新生児の保健指導」と重なり、本条の問題になりうる(範囲は実務上、解釈が分かれている)。実務のポイント:適法に運営している事業者は、「ここから先は助産師に」という引き継ぎ基準をマニュアルで明文化している
間違えやすい点 AI による整理
- 看護師から見れば「医師の指示のもとで行う診療補助だから問題ない」。だが厚生労働省は過去の通知で、内診など分娩の進行を判断する行為を助産行為と位置づけてきた。現場の常識と行政の解釈がずれている。医師の指示や立会いの程度によって評価が変わりうる点は実務上、解釈が分かれているが、このずれのリスクを背負うのは指示した院長だけではない。手を動かしたあなたも同じである
- 「家族が自宅で取り上げたら違法になるのか」という問いは、そもそも立て方がずれている。本条が禁じるのは助産という行為そのものではなく、助産を「業として」行うことだ。問うべきは「誰が、反復継続する意思で、報酬の有無を問わずそれを引き受けているか」である
- 罰則が2年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であることは知っていても、その先の連鎖を知る人は少ない。看護師が罰金以上の刑を受ければ、看護師免許そのものが取消しや業務停止の対象になりうる(本法14条、9条)。罰金で済んだと思った瞬間、キャリアの土台が揺らぎ始める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 独占される業務 | 保助看法30条:助産、妊婦・じょく婦・新生児の保健指導 | 保助看法31条:療養上の世話・診療の補助(看護師業務) 医師法17条:医業全般 |
| 独占する資格 | 助産師(例外:医師) | 看護師(例外:医師・歯科医師、保健師・助産師) 医師 |
| 違反時の罰則 | 43条:2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、または併科 | 43条:2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、または併科 医師法31条:3年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または併科 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は助產師・助產士の二層資格を設け、無資格者による助産業務を禁じる。医師との関係で業務範囲を区分する点は日本と同じ発想
韓国は医療法の中で조산사(助産師)を医療人と位置づけ、無免許の医療行為を包括的に禁止する
ドイツは分娩介助をHebammeと医師に留保し、医師が分娩を担う場合にもHebammeの関与を確保させる点で日本より助産師の関与が強い
米国は州ごとに規制が異なり、看護師資格を基礎とするCNMのほか、非看護系の助産師資格を認める州もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 産婦人科クリニックの夜勤。助産師が足りず、院長から「看護師さん、子宮口何センチか見ておいて」と頼まれた。厚生労働省は過去の通知で、看護師による内診を助産行為に当たるとする立場を示してきた。2006年には横浜の産婦人科病院が、看護師らに内診をさせた疑いで警察の家宅捜索を受けている。「指示されたから」は免罪符にならない
- もし陣痛が急に進み、救急車が来る前に夫が自宅で赤ちゃんを取り上げたら、夫は罪に問われるのか? 本条が罰するのは「業として」の助産である。一回限りの緊急対応は通常これに当たらず、処罰の対象外と解されている。ただし、すぐに119番通報し、医療につなぐことが母子の命を守る前提になる
- あなたは産後ドゥーラとして独立し、SNS で「新生児の体重の増え方を見て授乳量をアドバイスします」と有料相談を始めた。家事・育児の支援は自由に行える。しかし新生児の健康状態を見立てて指導する部分は、第3条の「新生児の保健指導」に重なりうる。どこまでが許されるかは実務上、解釈が分かれている。サービス設計の段階で線を引いておかなければ、事業そのものが違法の疑いを抱えることになる
- 出産予定日まであと2週間。「医療に頼らない自然なお産」を掲げる無資格の“お産サポーター”に、自宅出産の立ち会いを依頼しようとしている。契約書にサインする前に、その人の免許の種類を確認すること。助産師でなければ、介助を業として引き受けた時点で本条違反の疑いが生じる
- 海外で助産師として十年働き、日本に移住した。経験は豊富でも、日本の助産師免許がなければ分娩介助を業とすることはできない。海外の資格は自動的には通用しないのだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 出産時に無資格者が介助していた疑いがあれば、まずカルテと助産録の開示を求める(助産録は本法42条により5年間の保存義務がある) 2. 誰がどの処置をしたのか、時系列でメモに残す3. 都道府県の医療安全支援センターや保健所に相談する4. 母子に被害が出ていれば、民法709条や715条(使用者責任)による損害賠償を検討し、悪質な場合は刑事告発も視野に入れる
訴えられた側:1. 指示を受けた日時・指示者・医師の立会いの有無を、その日のうちに記録する2. 警察や保健所から連絡が来たら、供述する前に弁護士に相談する3. 組織ぐるみの指示であったことを示す資料(勤務表、指示書、メール)を確保する。量刑や免許処分(本法14条)の判断で重要な情状になる4. 今後は指示を受けた時点で書面で疑問を伝え、助産師か医師に引き継ぐ
時効(請求できる期限):本条違反の罪(43条、2年以下の拘禁刑など)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、行為が終わった時から起算する。被害者の民事請求は、損害と加害者を知った時から5年(生命・身体の侵害の場合、民法724条の2)、行為の時から20年(同724条)
学説
通説(業の解釈):本条の「業」は反復継続の意思をもって行うことをいい、報酬の有無を問わない。偶発的・一回限りの緊急の分娩介助は業に当たらず、本条の処罰対象外とされる。
内診をめぐる議論:分娩期の内診を助産行為とみて看護師による実施を違法とする行政解釈に対し、医師の指示・監督下の診療補助として許容すべきとの見解もあり、実務上の評価は分かれている。
改正沿革 AI による整理
- 昭和23年(1948年) 保健婦助産婦看護婦法の制定により、「助産婦」による業務独占として設けられた
- 平成13年(2001年)改正、平成14年(2002年)施行 法律名と資格名称が「助産婦」から「助産師」に改められ、本条の文言も改正された。業務独占の実質に変更はない
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:保健婦助産婦看護婦法の制定により、助産婦による業務独占規定として設けられた
- 2.平成13年(2001年) 改正:法律名と資格名称が「助産婦」から「助産師」に改められ、本条の文言も改正された(平成14年施行)。業務独占の実質に変更はない
- 保健師助産師看護師法 第3条独占される助産師の業務内容の定義
- 保健師助産師看護師法 第31条看護師業務独占、助産との境界
- 保健師助産師看護師法 第37条助産師の特定医療行為の制限
- 保健師助産師看護師法 第38条異常時に医師の診療を求める義務
- 保健師助産師看護師法 第43条本条違反に対する罰則
- 医師法 第17条医業独占、本条ただし書の根拠
- 医療法 第2条助産所の定義と開設主体
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