保健師助産師看護師法 第29条
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保健師でない者は、保健師又はこれに類似する名称を用いて、第二条に規定する業をしてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保健師助産師看護師法第29条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
- 保健師助産師看護師法第29条の条文原文は「保健師でない者は、保健師又はこれに類似する名称を用いて、第二条に規定する業をしてはならない。」で始まります。
- 保健師助産師看護師法第29条は第四章 業務に置かれています。
- 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 保健師助産師看護師法第29条の前の条は保健師助産師看護師法第28条の2です。
- 保健師助産師看護師法第29条の次の条は保健師助産師看護師法第30条です。
- 保健師助産師看護師法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203 - 本サイト収録
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保健師助産師看護師法29条は、保健師免許のない者が保健師又は類似名称を用いて保健指導を業として行うことを禁じる。違反は同法43条で処罰される。
Q · 保健師の資格がなくても、健康相談や保健指導をしていいの?
指導自体は可能だが、保健師と名乗って業とするのは違法
保健指導そのものは医業や看護業務のような業務独占ではないため、管理栄養士や健康コーチが自分の肩書きで健康相談を行うことは可能です。保健師助産師看護師法29条が禁じるのは、保健師免許を持たない者が「保健師」又はこれに類似する名称を用いて保健指導を業として行うことです。違反した場合は同法43条により2年以下の拘禁刑若しくは50万円以下の罰金、又はその併科の対象となります(最新の改正状況をご確認ください)。
解説
「健康相談に乗ること」自体は、誰がやっても違法ではない。ジムのトレーナーも、管理栄養士も、近所の世話好きな元看護師も、食事や運動のアドバイスはできる。保健指導(病気を防ぐための生活習慣の助言や相談)は、医業のように資格者しかできない独占業務ではないからだ。では本条は何を禁じているのか。保健師の免許を持たない者が「保健師」または紛らわしい名称を名乗り、そのうえで保健指導を業として(反復継続して)行うこと、この組み合わせである。罰則は同法43条により2年以下の拘禁刑もしくは50万円以下の罰金、または両方(最新の改正状況をご確認ください)。つまり守られているのは仕事そのものではなく、「保健師」という看板に対する社会の信頼である。会社の健康面談で向き合う相手、健康アプリで「保健師が回答」と書かれた相談窓口、その肩書きが本物かどうかを確かめる権利があなたにはある。名刺に書かれた二文字が、法律上どれほど重い意味を持つのかを知っておいて損はない。
法的な位置づけ
保健師助産師看護師法第29条は保健師の名称独占を定める規定であり、厚生労働大臣の免許を受けていない者が、保健師又はこれに類似する名称を用いて保健指導に従事することを業として行うことを禁止する。業を伴わない名称使用は同法第42条の3が別途禁止しており、両者は罰則の重さで区別される。
手順
- 1.表示された肩書きの証拠を保存する 名刺、広告ページ、アプリの回答画面、面談記録など「保健師」と表示された箇所をスクリーンショットや写しで保存する。表示が修正される前に記録しておくことが重要
- 2.資格の有無を公的に照会する 厚生労働省の医療従事者資格確認検索で、表示された氏名を入力し保健師免許の有無を確認する。氏名が不明な場合は運営会社に回答者の資格表示を求める
- 3.勤務先・健保組合・運営会社に事実確認を求める 照会結果と保存した証拠を添えて、人事部、健保組合、サービス運営会社に書面又はメールで事実確認と是正を求める。噂ではなく確認済みの事実として伝える
- 4.被害があれば専門家・公的機関に相談する 誤った指導により健康被害や金銭的損害が生じた場合は、医療記録をそろえて弁護士に相談し損害賠償を検討する。刑事面は保健所や警察への相談も選択肢となる
よくある質問 AI による整理
Q1保健師の名称独占とは?
免許を持つ者だけが「保健師」の名称を用いて保健指導を業とできる仕組みです。保健指導の中身ではなく、肩書きの使用が保護の対象となっています。
Q2保健師 資格なし 名乗る 罰則は?
名乗って保健指導を業とすれば同法43条で2年以下の拘禁刑若しくは50万円以下の罰金等、名乗るだけでも42条の3違反として罰金の対象になりえます。
Q3保健師の資格を確認する方法は?
厚生労働省の医療従事者資格確認検索で、氏名を入力して保健師等の免許の有無を照会できます。面談相手や採用候補者の確認に使えます。
Q4保健師と看護師の違いは?
保健師は看護師国家試験と保健師国家試験の双方に合格して免許を受ける資格です。看護師免許だけでは保健師を名乗ることはできません。
Q5健康コーチが保健指導をしても違法?
違法ではありません。保健指導は業務独占ではないため、健康コーチ等の正しい肩書きで行う限り本条の問題は生じません。
Q6「保健師監修」の広告表示は問題ない?
実際に保健師が内容を確認していれば表示自体は可能です。ただし回答者が保健師であるかのように誤認させる表示は、本条違反に近づくおそれがあります。
Q7無資格の保健師を雇った会社も罰せられる?
本条違反の行為者が処罰の中心ですが、事情を知りながら名乗らせていた場合は共犯等が問題となりえます。運営会社の信用失墜も避けられません。
Q8保健師に似た名称とはどこまで?
「保健指導師」など一般人が保健師と誤認しうる名称が問題となります。類似性は個別判断で、解釈が分かれうる領域です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1管理栄養士が会社で保健指導みたいなことしてるけど、あれって違法じゃないの?
違法ではない。保健指導は看護業務(同法31条)のような業務独占ではなく、本条が禁じるのは保健師の名称を用いて行うことである。管理栄養士が自分の肩書きで指導する限り問題はない。実務のポイント:特定保健指導の実施者には管理栄養士も正式に含まれている。肩書きが「保健師」でないことを理由に面談の質を疑う必要はなく、見るべきは表示と実際の資格が一致しているかどうかである
Q2看護師の免許があれば、保健師って名乗っても大丈夫ですよね?
大丈夫ではない。保健師は看護師とは別の国家試験に合格し、別に免許を受ける資格である(同法2条、7条)。看護師免許だけで保健師を名乗って保健指導を行えば本条違反となり、43条の罰則の対象になる。実務のポイント:逆方向は成立する。保健師は同法31条2項により看護師業務を行えるため、両方の免許を持つ人は多い。求人票の「保健師または看護師」という表記を、同じ資格の言い換えだと誤解しないこと
Q3健康アプリで「保健師に相談」ってあるけど、本当に保健師が答えてるか分かるの?
利用者からは見えにくいのが実情である。回答者の氏名が表示されていれば、厚生労働省の資格確認検索で照会できる。表示がなければ運営会社に問い合わせる権利がある。実務のポイント:本条の違反は「名称を用いて業をすること」なので、無資格スタッフが保健師名義で回答する運用は運営会社にとって致命的なリスクになる。そのため真っ当な事業者ほど、回答者の資格表示を細かく管理している
間違えやすい点 AI による整理
- 「無資格で健康アドバイスをしたら違法」と思われがちだが、実はそうではない。保健指導そのものは業務独占ではなく、本条が禁じるのは保健師またはそれに類似する名称を用いて行うことだ。逆に言えば、肩書きさえ正しければ、健康コーチや管理栄養士の健康相談は適法に成り立つ
- 名乗るだけなら軽い話だと思っている人は、罰則の重さを知らない。名称を使っただけでも同法42条の3違反として30万円以下の罰金の対象になりうる。そこに保健指導の業が加われば本条違反となり、43条の2年以下の拘禁刑の射程に入る(最新の改正状況をご確認ください)。名刺一枚の違いが、罰金刑と拘禁刑の分かれ目になる
- 相談者の側からは「親身に話を聞いてくれた良い人」に見えても、法律から見れば問題の核心は人柄ではなく看板の真偽だ。この落差を見落とすと、雇い主や運営会社は善意のまま刑事責任と行政上の信用失墜を同時に背負うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制される行為 | 29条:保健師又は類似名称を用いて保健指導を業とすること | 42条の3:業を伴わない保健師又は紛らわしい名称の使用 31条:看護師でない者による療養上の世話・診療の補助(業務独占) |
| 規制の型 | 名称独占(名称+業の組み合わせ) | 名称独占(名称の使用のみ) 業務独占(名称を問わず行為そのもの) |
| 罰則 | 43条:2年以下の拘禁刑若しくは50万円以下の罰金又は併科 | 30万円以下の罰金 43条:2年以下の拘禁刑若しくは50万円以下の罰金又は併科 |
| 無資格者が適法に行える範囲 | 正しい肩書きでの健康相談・保健指導は可能 | 紛らわしい名称を使わない限り問題なし 看護業務は名乗り方にかかわらず不可 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には日本の保健師に相当する独立資格はなく、護理師・護士の名称使用を有資格者に限定する形で名称保護が図られている
ドイツも看護職の職業名称(Berufsbezeichnung)を許可制で保護する名称独占型の規律を採る
米国は州法で Registered Nurse 等の称号使用を免許保持者に限定する title protection を設けている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが立ち上げたオンライン健康相談サービス。相談員は看護師と健康管理士の混成チームなのに、LP には「保健師があなたの悩みに答えます」と一括で書いてしまった。実際に回答しているのが無資格スタッフであれば、その運用は本条違反の構図に近づく。広告文の一語が刑事リスクに直結する
- 会社の特定保健指導で面談した「保健師の〇〇さん」。腹囲や血圧について数値を挙げて厳しく指導されたが、後で同僚から、あの人は資格を持っていないらしいと聞いた。本当だったら、どこに確認し、誰に伝えればいいのか?
- 看護師として10年働き、自治体の健康相談も手伝ってきた。名刺に「保健師」と書いても実質は同じだろう、と考えるのは危険だ。保健師は看護師とは別の国家試験で取る別の免許であり、経験年数では埋められない
- 派遣会社の営業担当として、取引先から「明日から保健師を一人出してほしい」と急な依頼が来た。手元に保健師の有資格者はいない。今夜中に「看護師で代替するが、肩書きは看護師のまま」と取引先と合意できなければ、現場で誤った肩書きが独り歩きする
- 介護施設のパンフレットに、資格を持たない職員の役職名として「保健指導師」と載せていた。これは本条の「類似する名称」にあたるのか? 名称の紛らわしさは個別の判断になり、実務上どこまでが類似にあたるかは解釈が分かれうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手の名刺、広告ページ、面談記録など「保健師」と表示された証拠をスクショや写しで保存する2. 厚生労働省の医療従事者資格確認検索で氏名を照会する3. 勤務先の人事部、健保組合、または運営会社に事実確認を求める4. 誤った指導で健康被害や金銭的損害が出ていれば、医療記録をそろえて民法709条に基づく損害賠償を検討し、刑事面は保健所や警察への相談も選択肢となる
訴えられた側:1. 直ちに対外表示(名刺、Web、パンフレット)から保健師の名称を外し、修正前後の記録を残す2. 実際に行っていた業務が保健指導にあたるのか、単なる一般的な健康情報の提供だったのかを整理する3. 名称が「類似する名称」にあたるかは解釈の余地があるため、医事法に詳しい弁護士に早期に相談する4. 運営会社であれば全スタッフの資格を確認し、再発防止策を書面化する
時効(請求できる期限):本条違反の罰則(同法43条、2年以下の拘禁刑等)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、違反行為の終了時から起算する。民事の損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)。最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:本条は保健師の名称独占を定めたものであり、保健指導という業務自体を無資格者に禁ずる業務独占ではない。名称の使用と業の双方がそろって初めて本条違反が成立し、名称使用のみの場合は42条の3の問題となる
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正 法律名が保健婦助産婦看護婦法から保健師助産師看護師法へ改められ、本条の「保健婦」の文言も「保健師」に改正された(平成14年施行)。その他の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:保健婦助産婦看護婦法の制定とともに、保健婦の名称を用いた業の制限として規定された
- 2.平成13年(2001年) 改正:法律名が保健師助産師看護師法に改められ、本条の「保健婦」の文言が「保健師」に改正された(平成14年施行)
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の改正に伴う関係法律の整理により、罰則規定(43条)の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年施行)。本条の文言自体の変更ではない
- 保健師助産師看護師法 第2条保健師の定義、本条が禁じる業の範囲
- 保健師助産師看護師法 第7条保健師免許の取得要件
- 保健師助産師看護師法 第31条看護師業務独占、保健師への例外
- 保健師助産師看護師法 第42条の3業を伴わない名称使用の禁止
- 保健師助産師看護師法 第43条本条違反に対する刑罰
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第24条特定保健指導の実施義務と担い手(現行効力を要確認)
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