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保健師助産師看護師法 第37条

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保健師、助産師、看護師又は准看護師は、主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。ただし、臨時応急の手当をし、又は助産師がへその緒を切り、浣腸を施しその他助産師の業務に当然に付随する行為をする場合は、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保健師助産師看護師法第37条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
  2. 保健師助産師看護師法第37条の条文原文は「保健師、助産師、看護師又は准看護師は、主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は…」で始まります。
  3. 保健師助産師看護師法第37条は第四章 業務に置かれています。
  4. 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 保健師助産師看護師法第37条の前の条は保健師助産師看護師法第36条です。
  7. 保健師助産師看護師法第37条の次の条は保健師助産師看護師法第37条の2です。
  8. 保健師助産師看護師法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第37条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203
  • 本サイト収録保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/37

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保健師助産師看護師法37条は、看護師等が主治医の指示なく診療機械の使用や医薬品の授与など衛生上危害を生ずるおそれのある行為をすることを禁じる。臨時応急の手当は例外とされる。

Q · 看護師は医師の指示なしで注射や点滴をしてもいいの?

原則できない。例外は臨時応急の手当などに限られる

保健師助産師看護師法37条により、看護師などは主治の医師又は歯科医師の指示がなければ、診療機械の使用、医薬品の授与、その他衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはなりません。注射や点滴はこれに当たり、指示なく行えば罰則(44条の3)や免許処分(14条)の対象となりえます。例外は、緊急時の臨時応急の手当と、へその緒を切るなど助産師の業務に当然付随する行為です。

解説

看護師免許は、医療行為を自由に行う免許ではない。ここを取り違えている人は、医療現場の内側にも少なくない。本条は保健師・助産師・看護師・准看護師に対し、主治の医師または歯科医師の指示がある場合を除いて、四つの行為を禁じている。診療機械を使うこと、医薬品を渡すこと、医薬品について指示すること、そして「医師または歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為」である。つまり看護師の注射も点滴も、法的には医師の指示という配線につながって初めて電気が流れる。配線が切れれば、まったく同じ手技が罰則の対象(44条の3、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。最新の改正状況をご確認ください)に変わる。そのうえ免許の取消しや業務停止(14条)につながるおそれもある。例外は二つしかない。目の前の危険に対する臨時応急の手当と、へその緒を切る、浣腸を施すなど助産師の業務に当然付随する行為である。患者の側から見れば、病棟で行われる処置の一つ一つについて「誰の指示か、記録はあるか」と問えるということでもある。

法的な位置づけ

保健師助産師看護師法37条は、看護職による特定行為の制限を定める規定であり、保健師・助産師・看護師・准看護師が主治の医師又は歯科医師の指示なしに、診療機械の使用、医薬品の授与・指示、その他医師等が行わなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為を行うことを禁止する。臨時応急の手当及び助産師業務に当然付随する行為は除外される。

手順

  1. 1.指示を受けたらその場で復唱する 電話や口頭で医師から指示を受けたら、受話器を置く前に薬剤名・用量・投与経路・時刻を復唱し、医師の同意を得る。聞き間違いと指示内容の争いを防ぐ第一歩となる
  2. 2.医師名・時刻・内容をカルテに記録 復唱が終わったらすぐに電子カルテや指示簿へ、指示を出した医師名、受けた時刻、内容、受けた看護師名を記録する。事後に記録を書き直すことは絶対に避ける
  3. 3.疑問のある指示は疑義照会を行う 用量や薬剤に明らかな疑問がある場合は、実施前に医師へ確認(疑義照会)し、その経過と結果も記録する。指示があっても看護師自身の確認義務は残る
  4. 4.平時に約束指示・包括的指示を整備 夜間や医師不在時に想定される状況について、条件付きの約束指示や包括的指示を事前に文書化しておくよう病棟単位で働きかける。現場の自己判断の場面を減らせる

よくある質問 AI による整理

Q1看護師ができないこととは?

主治の医師・歯科医師の指示なく、診療機械の使用、医薬品の授与、医薬品についての指示、その他衛生上危害を生ずるおそれのある行為をすることです(保助看法37条)。

Q2看護師の口頭指示は有効ですか?

口頭や電話の指示も指示に当たると解されていますが、後で争いになりやすいため、復唱したうえで医師名・時刻・内容をすぐにカルテへ記録するのが実務の基本です。

Q3看護師 静脈注射 違法?

医師の指示に基づく静脈注射は診療の補助として認められています(平成14年医政発第0930002号通知)。指示がなければ37条違反となりえます。

Q4准看護師も医師の指示が必要ですか?

必要です。37条は保健師・助産師・看護師・准看護師の4職種すべてを対象としており、准看護師も主治医の指示なしに危険な行為はできません。

Q5保助看法37条違反の罰則は?

44条の3により6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされています。あわせて14条の免許取消・業務停止の対象となるおそれもあります。最新の改正状況をご確認ください。

Q6臨時応急の手当とはどこまで?

医師の指示を待っていては間に合わない危険な状態で行う止血や心肺蘇生などが典型です。平時の判断や継続的な治療行為までは含まれないと考えられています。

Q7看護師が薬を家族に渡すのは違法?

医師の指示なく医薬品を授与したり医薬品について指示したりする行為は、37条の禁止に当たりうるため避けるべきです。資格者であるほど法的評価は重くなりえます。

Q8助産師が医師の指示なしでできることは?

へその緒を切る、浣腸を施すなど、助産師の業務に当然に付随する行為は37条ただし書により医師の指示なしで行えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1医師がいないとき、看護師はどこまで自分の判断で動いていいんですか?

自分の判断だけで動けるのは、37条ただし書の「臨時応急の手当」に限られる。医師の指示を待っていては間に合わない危険な状態での、止血や心肺蘇生などである。実務のポイント:きちんとした病院は「包括的指示」「約束指示」を前もって出し、そもそも自己判断が必要になる場面を減らしている。夜勤で迷う回数が多い職場は、看護師の技量より病院の仕組みに問題がある

Q2医師の指示が間違っていて、看護師がそのまま投与したら誰の責任になるんですか?

指示があれば37条違反にはならないが、業務上過失致死傷罪(刑法211条)や民事の賠償責任は別に判断される。看護師にも、明らかにおかしい指示を確かめる義務がある。実務のポイント:問い合わせ(疑義照会)をした記録が残っているかどうかで、看護師個人の責任は大きく変わる。患者側は医師・看護師・病院(民法715条)を並べて請求するのが通例である

Q3美容クリニックで看護師さんに脱毛してもらったんですが、あれって違法なんですか?

医師の指示と監督のもとで看護師が照射することは、診療の補助として一般に許されると考えられている。問題になるのは、医師が実際にはおらず指示が形だけの運用である(平成13年医政医発第105号通知、本条)。どの程度具体的な指示が必要かは、実務上解釈が分かれている。実務のポイント:予約時に「施術の日、医師は院内にいますか」と一言聞けば、運用の実態がかなり分かる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ベテラン看護師や認定看護師なら、点滴の速度や頓用薬は自分の判断で決められる」と思われがちだが、経験年数や認定資格は本条の要件と関係がない。特定行為研修を修了した看護師(37条の2)でさえ、医師があらかじめ作った手順書という形の指示が前提になる。技量の高さは、指示がないことの穴を埋めない
  • 医師の指示どおりに動けば責任は医師が負う、と考える人は多い。しかし指示はあくまで本条違反にならないための前提にすぎず、免罪符ではない。横浜市立大学病院の患者取り違え事件(最決平成19.3.26)では、医師だけでなく看護師も業務上過失傷害罪で有罪とされた。指示を受ける側にも、患者や薬剤を自分で確かめる注意義務が残る。この重さを知らない人ほど危ない
  • 「どこまでが看護師の仕事か」という職種の線引きで考えること自体が、本条の発想とずれている。法が見ているのは職種名ではなく、その行為の危険性と指示の有無である。体温測定や軽い切り傷の手当のように医行為に当たらない行為は資格がなくてもできる(平成17年医政発第0726005号通知)。一方、危険な行為は看護師であっても指示なしでは行えない
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割37条:医師の指示なき危険な行為の禁止5条:看護師の業務(療養上の世話・診療の補助)の定義
37条の2:手順書による特定行為の実施
医師の関与の形主治の医師又は歯科医師の個別・具体的な指示診療の補助は医師の指示を前提とする
医師があらかじめ作成した手順書による指示
対象者保健師・助産師・看護師・准看護師看護師
特定行為研修を修了した看護師
例外臨時応急の手当、助産師業務に当然付随する行為なし(業務内容の定義規定)
研修未修了者は手順書による実施不可

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
護理人員法第24条

台湾も看護職の業務に医療輔助行為を含め、それは医師の指示の下で行うと明文化しており、日本と構造が近い

韓国
의료법 제2조 제2항 제5호

韓国も看護師の任務として医師の指導下での診療補助を規定し、医師の指揮監督を前提とする点で日本と共通する

アメリカ
各州 Nurse Practice Act

米国は州ごとに看護業務の範囲を定め、ナースプラクティショナーなど独立した処方権を持つ上級看護職を認める州もある

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 深夜の病棟で当直医に電話がつながらない。患者の血糖値が下がり、意識レベルも落ち始めた。このとき看護師はブドウ糖を静脈注射してよいのか? 答えは、事前に出された約束指示(あらかじめ条件付きで出しておく医師の指示)があるか、そして臨時応急の手当といえる切迫性があるかで分かれる。約束指示を平時に整えていない病院は、その判断の重さを夜勤の看護師一人に負わせている
  • あなたは美容クリニックに勤める看護師である。院長は「慣れてるでしょ、任せるから」と言い残して別の院へ移った。予約の患者にボトックスを一人で注射した瞬間、具体的な指示も監督もない医行為(医師でなければ危険が生じうる行為)と評価されるおそれがある。責任を問われるのは院長だけとは限らない
  • 訪問看護ステーションで、ある利用者の訪問看護指示書の有効期間が先月で切れていたことに事務員が気付いた。その間に行った処置は、保険請求の問題だけでは済まない可能性がある。
  • インシデントから2か月後、厚生労働省から行政処分に関する弁明の聴取の通知が届いた。期日まで残り10日。指示簿のコピー、当日の勤務表、口頭指示を一緒に聞いていた同僚の証言をそろえられるかどうかで、処分の重さが変わりうる
  • 介護職の友人から相談を受けた。「看護師さんが忙しいからって、利用者さんのインスリンを代わりに打ってと頼まれた」。インスリン注射は介護職に認められた行為ではない。頼んだ看護師の側も、無資格者に医行為をさせたとして責任を問われうる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 患者・家族として、カルテ・看護記録・指示簿の開示を書面で求める(個人情報保護法33条) 2. 問題の処置について「誰が指示し、誰が実施したか」を時系列で整理する3. 病院の説明に納得できなければ、都道府県などの医療安全支援センターに相談する4. 損害賠償は医師・看護師個人に加え、病院への使用者責任(民法715条)や契約責任(民法415条)も視野に入れて弁護士と組み立てる

訴えられた側:1. 当時の指示簿・電子カルテのログ・勤務表を病院に保全してもらう(自分で書き直すのは絶対にしない) 2. 口頭指示を一緒に聞いていた同僚を特定し、記憶が薄れる前に記録を残してもらう3. 看護職賠償責任保険に入っていれば早めに連絡し、刑事事件になりそうなら弁護人を選任する4. 行政処分の弁明の聴取では、事実関係の説明に加えて再発防止策を具体的に示す

時効(請求できる期限):本条違反の罰則(44条の3)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。生命・身体を害した損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から5年、行為時から20年(民法724条、724条の2)。行政処分に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:37条の「衛生上危害を生ずるおそれのある行為」は医行為の概念と重なり、看護職は医師の指示を前提に診療の補助として医行為の一部を担う。指示は37条違反を免れる要件にとどまり、実施者の注意義務を免除するものではない。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年)改正 法律名が保健婦助産婦看護婦法から保健師助産師看護師法へ変わり、本条の「保健婦、助産婦、看護婦」の文言も「保健師、助産師、看護師」に改められた(施行は平成14年)。その他の改正の有無と内容は人的検証が必要
  • 平成26年(2014年)改正 本条そのものではなく、手順書に基づく特定行為を認める37条の2が新設された(平成27年施行)。本条の禁止の枠に例外の道を開いた点で影響が大きい

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:保健婦助産婦看護婦法の制定とともに、看護職が医師の指示なく危険な行為を行うことを禁じる規定として設けられた
  2. 2.平成13年(2001年) 改正:法律名が保健師助産師看護師法へ改められ、本条の職種名も保健師・助産師・看護師に改正された(平成14年施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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