保健師助産師看護師法 第36条
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保健師は、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長の指示を受けたときは、これに従わなければならない。ただし、前条の規定の適用を妨げない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保健師助産師看護師法第36条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
- 保健師助産師看護師法第36条の条文原文は「保健師は、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長の指示を受けたときは、これに従わなければならない。ただし、前条の規定の適用を妨げない。」で始まります。
- 保健師助産師看護師法第36条は第四章 業務に置かれています。
- 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 保健師助産師看護師法第36条の前の条は保健師助産師看護師法第35条です。
- 保健師助産師看護師法第36条の次の条は保健師助産師看護師法第37条です。
- 保健師助産師看護師法第36条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第36条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203 - 本サイト収録
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第36条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/36
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保健師助産師看護師法36条は、保健師が業務に関し就業地を管轄する保健所長の指示に従う義務を定める。主治医の指示を受ける35条の義務は妨げられない。
Q · 会社に雇われている保健師でも、保健所長の指示には従わないといけないの?
従う義務がある。ただし主治医の指示を受ける義務は残る
保健師助産師看護師法36条により、保健師は業務に関して就業地を管轄する保健所長の指示を受けたときは従わなければなりません。企業・学校・訪問看護ステーションなど雇用形態は問いません。違反には罰則があり、罰金以上の刑が確定すれば免許の取消しや業務停止の対象となりえます。ただし書により、主治医のいる傷病者の療養上の指導については、主治医の指示を受ける35条の義務が引き続き適用されます。
解説
保健師の免許証には、勤務先の社長も病院の院長も書かれていない。だが条文の上では、あなたの業務に指示を出せる人物が雇用主とは別に一人いる。就業地を管轄する保健所の長である。企業の産業保健師、学校の保健師、訪問看護ステーションの保健師は、どこに雇われていても、業務に関して保健所長から指示を受ければ従う義務を負う。しかも、この義務には罰則がある(6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、併科あり。最新の改正状況をご確認ください)。ただし書もある。前条(35条)のとおり、傷病者に主治の医師または歯科医師がいれば、療養上の指導ではその医師の指示を受けなければならず、保健所長の指示でこの義務が消えることはない。平時はほとんど意識されないが、感染症が広がると一気に効いてくる。指示系統が二本、ときには三本になった瞬間、どの指示を優先すべきかを知っている保健師だけが、現場で迷わずに動ける。
法的な位置づけ
保健師助産師看護師法36条は、保健師に対し、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長から指示を受けた場合にこれに従う義務を課す規定である。義務の基準は雇用主ではなく就業地であり、違反には罰則が設けられている。ただし書により、傷病者に主治の医師または歯科医師がある場合の療養上の指導に関する前条の規律は妨げられない。
よくある質問 AI による整理
Q1保健師助産師看護師法36条とは?
保健師が業務に関して就業地を管轄する保健所長の指示を受けたとき、これに従う義務を定めた条文です。主治医の指示を受ける35条の義務は妨げられません。
Q2保健所長の指示に従わないとどうなる?
罰則の対象となり、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(併科あり)が定められています。罰金以上の刑が確定すれば免許処分の対象にもなりえます。
Q3保健師助産師看護師法36条は看護師にも適用される?
本条の主語は「保健師」であり、看護師や助産師には本条の指示義務は直接及びません。保健師免許を持ち保健師業務に就く人が対象です。
Q4「就業地を管轄する保健所」とはどこのこと?
保健師が実際に働いている場所を管轄する保健所です。自宅住所や会社の本社所在地ではなく、業務を行う場所が基準になります。
Q5保健所長の指示は口頭でも従う必要がある?
条文上、指示の方式は定められていません。実務上は後で内容を確認できるよう、日時・内容・相手を記録し、可能なら書面やメールで残すのが望ましいです。
Q6産業保健師が保健所に社員情報を出すと個人情報保護法違反?
法令に基づく場合は本人同意なく第三者提供できる例外(個人情報保護法27条1項1号)の検討対象になります。提供範囲は指示の趣旨に沿って最小限にとどめます。
Q7保健師が罰金刑を受けたら免許はどうなる?
罰金以上の刑は相対的欠格事由(9条)に当たり、厚生労働大臣が免許の取消しや業務停止などの処分を行いうる(14条)とされています。
Q8保健所長は医師でなければならない?
地域保健法施行令4条により、保健所長は原則として医師であることが求められています。一定の例外的な任用も認められています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1企業に勤める産業保健師でも、保健所長の指示に従わないとダメなんですか?
従う必要がある。本条は雇用主を問わず、就業地を管轄する保健所長の業務に関する指示に従う義務を課している。違反は罰則の対象となる。実務のポイント:平時に指示が出ることはまれだが、感染症の集団発生時には一気に現実化する。社内マニュアルに「保健所からの指示への対応フロー」がない会社は多く、事前に整備した保健師は有事に社内で一目置かれる
Q2保健所長と主治医の指示が違ったら、どっちを優先すればいいですか?
本条ただし書が、前条(35条)の適用を妨げないと定めている。主治医のいる傷病者の療養上の指導では、主治医の指示を受ける義務が残る。実務のポイント:現場で本当に危ないのは、黙ってどちらか一方に従うことだ。食い違いに気付いた時点で双方に照会し、そのやり取りを記録しておく保健師が、後で責任を問われたとき唯一守られる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分は民間企業に雇われているから、役所から命令される筋合いはない」と考える産業保健師は多い。だが本条は雇用形態を問わない。基準になるのは「就業地を管轄する保健所」だけである。給料の出どころと、法律上の指示系統は別物だ
- 指示違反は「注意される程度」と思われがちだが、深刻さの見積もりが甘い。違反は刑事罰の対象であり、罰金以上の刑が確定すれば免許の欠格事由に当たり、厚生労働大臣による取消しや業務停止の処分が検討されうる(14条、9条)。一回の放置が、免許という職業の土台に響く
- 「保健所長と主治医、どちらが上か」という問い自体がずれている。両者は担う場面が違う。主治医は個々の傷病者の療養上の指導を、保健所長は地域の公衆衛生を担う。ただし書が守っているのは前者の領域であり、上下関係ではなく管轄の違いとして整理するのが正確だ。両者が具体的に衝突した場合の扱いは、実務上、解釈が分かれうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 指示を出す主体 | 36条:就業地を管轄する保健所の長 | 35条:傷病者の主治の医師または歯科医師 37条:主治の医師または歯科医師 |
| 対象となる場面 | 保健師の業務全般(地域の公衆衛生) | 主治医のいる傷病者への療養上の指導 衛生上危害を生ずるおそれのある医行為 |
| 義務の対象者 | 保健師のみ | 保健師のみ 保健師・助産師・看護師・准看護師 |
| 相互関係 | ただし書で35条の適用を妨げない | 36条の指示があっても義務は残る 診療の補助の範囲と医師指示の要否を画する |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には日本の保健師に完全に対応する独立資格はなく、公共衛生護理師は護理人員法の枠内で規律される。防疫時の協力義務は傳染病防治法が担う
韓国も保健所を地域公衆衛生の拠点とし、感染症対応では医療人に協力義務を課す。保健師個人への一般的指示義務という構造の異同は要検証
ドイツでは公衆衛生当局(Gesundheitsamt)の権限は IfSG と州法で定められ、職種別の服従義務より事項別の協力義務として構成される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 社内で結核の陽性者が出た。管轄の保健所から、接触者リストの作成と健康観察への協力を産業保健師のあなたに求めてきた。人事部長は「社外秘だから出すな」と言う。雇用主の指示と保健所長の指示が正面からぶつかる場面である
- 保健所長から「自宅療養者全員に一律この指導をせよ」と指示が来た。だがある療養者の主治医は、別の療養方針を書面で示している。どちらに従う? ただし書は、主治医の指示を受ける35条の義務が消えないことを確認している
- 保健所長の指示を「忙しいから」と後回しにした保健師が、後日、指示違反を理由に問題にされた。罰金刑が確定すれば、免許の取消しや業務停止の処分が検討される入口になる
- 感染症の流行期、保健所からの協力要請メールが金曜の夜に届いた。週明けまで放置すれば、接触者の追跡が3日遅れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保健所長の指示と社内の指示が食い違ったら、指示の日時、内容、相手をすべて記録する2. 指示が「業務に関して」の範囲か確認し、不明なら保健所に文書で趣旨を照会する3. 主治医がいる傷病者の療養上の指導なら、主治医の指示内容も書面で確保する4. 社内には本条の存在と罰則を示し、協力を拒めば会社にも説明責任が生じることを伝える
訴えられた側:1. 指示違反を指摘されたら、指示の内容と届いた経路、時刻をまず確定させる2. 主治医の指示に従っていたなら、ただし書と35条を根拠に正当性を主張する3. 指示が業務の範囲外、または内容が不明確だった事情があれば記録で示す4. 刑事手続や行政処分に発展しそうなら、医療法務に詳しい弁護士へ早期に相談する
時効(請求できる期限):本条違反の罪(法定刑の長期6月)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、違反行為の終了時から起算する。行政処分に特定の期間制限はない。最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 昭和23年(1948年) 保健婦助産婦看護婦法の制定時に置かれた条文。当時は「保健婦」と表記されていた
- 平成13年(2001年)改正、平成14年(2002年)施行 法律名と資格名称の男女共通化に伴い、「保健婦」を「保健師」に改めた。指示義務の実質内容は維持(改正回数の全体は要検証)
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:保健婦助産婦看護婦法の制定時に置かれた。当時は「保健婦」と表記されていた
- 2.平成13年(2001年) 改正:法律名と資格名称の男女共通化に伴い「保健婦」を「保健師」に改めた(平成14年施行)。指示義務の実質内容は維持
- 保健師助産師看護師法 第35条主治医の指示義務、ただし書で優先確保
- 保健師助産師看護師法 第2条保健師の定義と業務範囲
- 保健師助産師看護師法 第37条主治医指示のない特定医行為の禁止
- 保健師助産師看護師法 第14条罰金刑確定時の免許取消・業務停止
- 地域保健法 第6条保健所の所掌事業、指示の背景
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第15条積極的疫学調査、有事の指示場面
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