保健師助産師看護師法 第44条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 一第二十六条の規定に違反して故意若しくは重大な過失により事前に試験問題を漏らし、又は故意に不正の採点をした者
- 二第二十七条の六第一項の規定に違反して、試験事務に関して知り得た秘密を漏らした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保健師助産師看護師法第44条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
- 保健師助産師看護師法第44条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 保健師助産師看護師法第44条は第五章 罰則に置かれています。
- 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 保健師助産師看護師法第44条の前の条は保健師助産師看護師法第43条です。
- 保健師助産師看護師法第44条の次の条は保健師助産師看護師法第44条の2です。
- 保健師助産師看護師法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203 - 本サイト収録
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保健師助産師看護師法44条は、国家試験問題を故意または重大な過失で事前に漏らす行為や故意の不正採点などを、一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金で処罰する。
Q · 看護師国試の問題をうっかり漏らしてしまったら、犯罪になるの?
重大な過失なら処罰されうる。軽い過失は対象外
保健師助産師看護師法44条1号は、26条の厳正保持義務に違反して「故意若しくは重大な過失により」試験問題を事前に漏らした者を処罰します。刑法は故意犯処罰が原則(刑法38条1項)ですが、本条は過失処罰の明文を置いています。そのため著しい不注意による漏洩も一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金の対象です。一方、不正採点と指定試験機関の秘密漏洩は故意に限られます。
解説
罰則の対象として名指しされているのは、受験生ではない。試験を作り、運び、採点する「内側の人間」である。保健師・助産師・看護師の国家試験について、本条は二つの行為を罰する。第一は、26条の厳正保持義務に違反して、故意または重大な過失によって試験問題を事前に漏らすこと、あるいは故意に不正な採点をすること。第二は、指定試験機関の役職員などが、試験事務を通じて知った秘密を漏らすことである(27条の6第1項違反)。刑は一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金。見落とされやすいのは「重大な過失」の一語だ。刑法は故意犯の処罰を原則としており、過失を罰するには明文が必要になる(刑法38条1項)。本条はその明文を置いている。つまり悪意がなくても、問題の原案を入れた私物 USB を電車に置き忘れるような著しい不注意があれば、刑事責任の射程に入る。一方、不正採点は故意に限られる。試験事務に関わる立場にあるなら、自分が負っているのは「善意」ではなく「管理」の責任だと知っておく必要がある。
法的な位置づけ
保健師助産師看護師法44条は、保健師・助産師・看護師国家試験の公正を担保するための罰則規定である。試験事務担当者による故意または重大な過失での試験問題の事前漏洩、故意の不正採点、指定試験機関の役職員等による試験事務上の秘密漏洩を、一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金の対象とする。
よくある質問 AI による整理
Q1看護師国家試験の問題漏洩の罰則は?
保健師助産師看護師法44条により、一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金です。故意だけでなく重大な過失による漏洩も対象になります。
Q2保健師助産師看護師法44条とは?
看護職の国家試験について、試験問題の事前漏洩・不正採点・試験事務上の秘密漏洩を処罰する罰則規定です。対象は主に試験事務に関わる内部の人間です。
Q3試験問題の漏洩は過失でも罪になる?
重大な過失であれば罪になりえます。刑法38条1項の故意犯原則に対し、本条1号が過失処罰を明文で定めているためです。軽い過失は対象外です。
Q4不正採点は何の罪になる?
看護職の国家試験で故意に不正の採点をすれば、保健師助産師看護師法44条1号違反です。こちらは過失の文言がなく、故意がある場合に限られます。
Q5試験問題漏洩の時効はいつまで?
本条の罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。犯罪行為が終わった時から数えます。
Q6国家試験の問題を事前に入手したら合格取消しになる?
本条の刑罰は漏らした側に向けられていますが、不正に入手した受験者には試験の無効や合格取消し、受験制限といった行政上の不利益が及ぶリスクがあります。
Q7看護師国試の問題流出を見つけたらどこに通報する?
国家試験を所管する厚生労働省医政局の試験担当窓口が通報先です。画像は開かず保存もせず、URL と投稿日時だけを控えておきます。
Q8看護師国試の試験委員に守秘義務はある?
あります。26条が試験事務担当者に厳正保持を義務づけ、違反して問題を漏らせば44条で処罰されます。公務員であれば国家公務員法100条の守秘義務も重なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1試験委員がうっかり問題を落としたら、本当に犯罪になるんですか?
なりえます。本条は26条違反の漏洩について「故意若しくは重大な過失」と明記しているからです。軽い過失なら対象外ですが、著しい注意義務違反は重大な過失と評価されます。実務のポイント:重過失かどうかは、事前に受けた管理指示に従っていたかで判断されやすいです。誓約書や取扱要領は形式的な紙ではなく、自分を守る防御資料になります
Q2流出した問題を見ただけの受験生も捕まりますか?
本条が直接罰するのは漏らした側です。受け取った側が教唆犯などになるかは、必要的共犯の理論との関係で実務上解釈が分かれます。ただし不正受験として試験の無効や受験制限の対象になるリスクは別にあります。実務のポイント:自分から関係者に働きかけて入手した場合は、単に受け取っただけの場合より共犯に問われるリスクが格段に高くなります
Q3退職した試験機関の職員が昔の内部情報を話すのは、もう自由ですよね?
自由ではありません。27条の6第1項の守秘義務は、在職中の者だけでなく「これらの職にあった者」にも及び、違反は本条の処罰対象です。実務のポイント:予備校が元関係者を講師として迎えるときは、講義資料の出所を契約書で確認しておくのが安全です。問題になれば、学校側も信用を失います
間違えやすい点 AI による整理
- 試験問題を漏らす罪には悪意が必要だと思われがちだが、本条は「重大な過失」による漏洩も処罰する。刑法の故意犯原則に対する明文の例外である。ただし不正採点と、指定試験機関の秘密漏洩には過失の文言がなく、故意が必要になる。同じ条文の中でも行為ごとに要件が違う
- 漏れた問題を受け取った受験生は無罪放免だと考える人もいるが、問いの立て方がずれている。本条が直接罰するのは漏らした側だ。受け取った側が教唆などの共犯として処罰されるかは、必要的共犯(一方だけが罰せられる対向犯)の理論との関係で実務上解釈が分かれる。ただし刑事責任とは別に、試験の無効、合格取消し、その後の受験制限という行政上の不利益は現実的なリスクとして残る
- 試験関係者から見れば「少し教えただけ」「傾向を話しただけ」のつもりでも、法律の側は国家資格制度そのものへの信頼を損なう行為として評価する。2015年の司法試験問題漏洩事件では、考査委員だった大学院教授が教え子に問題を漏らして有罪となり、教授としての職も失った。軽い一言と、職業人生を失う結果との落差は大きい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性格 | 44条:罰則(一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金) | 26条:試験事務担当者の厳正保持義務(義務規定) 27条の6:指定試験機関役職員の守秘義務(義務規定) |
| 主観的要件 | 問題漏洩は故意または重大な過失、不正採点と秘密漏洩は故意のみ | 義務規定のため主観的要件の定めなし 義務規定のため主観的要件の定めなし |
| 名宛人 | 26条・27条の6第1項の義務に違反した者 | 国家試験委員その他試験事務をつかさどる者 指定試験機関の役員・職員とこれらの職にあった者 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では国家試験の試験関係者による秘密漏洩は、主に公務員の秘密漏洩罪と典試法の規律で扱われる。日本のように資格法の中に個別の罰則を置く構造とは異なる
中国は2015年の刑法改正で、法律が定める国家試験での組織的不正や試題・答案の不正提供を独立の犯罪類型として刑法典に置いた
ドイツでは公務員等の職務上の秘密漏洩として一般刑法で処罰する構造が中心となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 看護学校の教員であるあなたに、試験問題の作成協力の依頼が届いた。守秘の誓約書にサインしたあと、自宅で原案を家族共用のパソコンに保存し、クラウドに自動同期された。外部に流出すれば、悪意がなかったとしても「重大な過失」の認定が争点になる
- 教え子の国家試験の点数が一点足りないと知った試験関係者が、合格させてやりたい一心で採点データに手を加えたら、どうなるのか。動機が善意でも「故意に不正の採点をした者」に該当する。同情の余地は量刑で考慮されるかもしれないが、構成要件からは外れない
- 指定試験機関の元職員が退職後、予備校の講師に転身した。在職中に知った出題傾向の内部資料を「対策ノウハウ」として講義で配った。退職していても守秘義務は残る
- SNS に「看護師国試の問題、事前に出回ってるらしい」という投稿が流れ、数時間で拡散した。試験日まであと二日。受験生のあなたは、その画像を開くかどうかで迷っている。開いて問題を手にした事実があとから分かれば、少なくとも受験資格と合格の扱いに跳ね返るリスクがある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩の噂や画像を見つけても、開かず保存もせず、URL と投稿日時だけを控える2. 厚生労働省医政局の試験担当窓口に通報し、日時と経緯を記録に残す3. 不正採点が疑われる場合、まず採点結果の開示手続を確認し、根拠資料をそろえる4. 不合格処分などで不利益を受けたときは、行政不服審査法による審査請求や取消訴訟を視野に入れ、期間を確認したうえで弁護士に相談する
訴えられた側:1. 事情を聴かれたら、供述の前に弁護士へ相談する2. 過失による漏洩が疑われる場合、管理措置(暗号化、施錠保管、指示の順守)を示す客観資料を集め、「重大な」過失ではなかったと主張する3. 不正採点や秘密漏洩は故意犯なので、認識の有無が最大の争点になる4. 公務員の身分があれば、懲戒手続が並行することを想定しておく
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号。長期5年未満の拘禁刑・罰金にあたる罪)で、犯罪行為が終わった時から起算する。行政処分への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
学説
通説:本条1号の「重大な過失」は、刑法38条1項ただし書の特別の規定にあたる。問題漏洩は結果が取り返せず、試験全体のやり直しを招くため、過失処罰まで範囲を広げたものと理解される。
- 保健師助産師看護師法 第26条試験事務担当者の厳正保持義務
- 保健師助産師看護師法 第27条の6指定試験機関役職員の守秘義務
- 保健師助産師看護師法 第43条無資格業務等への同法上の罰則
- 国家公務員法 第100条公務員である試験担当者の一般的守秘義務
- 刑法 第38条故意犯処罰の原則と過失処罰の明文要件
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