消防法 第14条の2
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- 政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の火災を予防するため、総務省令で定める事項について予防規程を定め、市町村長等の認可を受けなければならない。これを変更するときも、同様とする。
- 2.市町村長等は、予防規程が、第十条第三項の技術上の基準に適合していないときその他火災の予防のために適当でないと認めるときは、前項の認可をしてはならない。
- 3.市町村長等は、火災の予防のため必要があるときは、予防規程の変更を命ずることができる。
- 4.第一項に規定する製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者及びその従業者は、予防規程を守らなければならない。
- 5.第十一条の五第四項及び第五項の規定は、第三項の規定による命令について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第14条の2は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第14条の2の条文原文は「政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の火災を予防するため、総務省令で定める事項について予防規程を定め、…」で始まります。
- 消防法第14条の2は第三章 危険物に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第14条の2の前の条は消防法第14条です。
- 消防法第14条の2の次の条は消防法第14条の3です。
- 消防法第14条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第14条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第14条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/14_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法14条の2は、政令で定める危険物施設の所有者等に予防規程の作成と市町村長等の認可を義務づけ、従業者にも予防規程の遵守義務を課す規定である。
Q · ガソリンスタンドや危険物倉庫の「予防規程」って、ただの提出書類じゃないの?
認可制の法的ルールで、従業者にも遵守義務がある
消防法14条の2により、政令で定める危険物施設の所有者・管理者・占有者は、総務省令で定める事項について予防規程を作成し、市町村長等の認可を受けなければなりません。変更する場合も認可が必要です。技術上の基準に適合しない場合などは認可されず(2項)、市町村長等は変更を命じることもできます(3項)。さらに4項により、所有者等だけでなく従業者も予防規程を守る義務を負います。
解説
ガソリンスタンドや化学工場の事務所の棚には「予防規程」という分厚い冊子がある。現場の人の多くは、消防署に出すだけの形式的な書類だと思っている。だが消防法14条の2は、この冊子を法的な拘束力を持つ社内ルールにしている。政令で定める一定規模以上の危険物施設の所有者・管理者・占有者は、火災予防のための規程を作り、市町村長等(消防本部などを置く市町村長、施設によっては都道府県知事や総務大臣)の認可を受けなければならない。内容を変えるときも、同じように認可が要る。見落とされやすいのは第4項だ。規程を守る義務は会社だけでなく「従業者」にも直接かかっている。アルバイトの給油スタッフも含まれる。さらに火災が起きたとき、規程どおりに運用していたかどうかは、刑事責任でも民事上の過失でも、最初に確認される物差しになる。机の上で眠っている冊子は、事故の後には会社を守る盾にもなるし、会社を追い詰める証拠にもなる。
法的な位置づけ
予防規程とは、消防法14条の2に基づき、政令で定める危険物の製造所・貯蔵所・取扱所の所有者、管理者又は占有者が、当該施設の火災を予防するため総務省令で定める事項について作成し、市町村長等の認可を受ける規程をいう。変更にも認可を要し、所有者等および従業者に遵守義務が課される。
手順
- 1.予防規程が必要な施設か判定する 施設の区分(製造所・貯蔵所・取扱所)と、貯蔵・取り扱う危険物が指定数量の何倍かを確認し、危険物の規制に関する政令37条の対象に当たるかを判定する。在庫のピーク時の数量で計算する
- 2.総務省令の記載事項に沿って規程を作成する 危険物の規制に関する規則60条の2の記載事項に沿って、保安体制、従業者の教育、点検、災害時の措置などを施設の実態に合わせて書く。所轄消防本部の様式例・作成指針を事前に確認する
- 3.市町村長等に認可を申請する 作成した予防規程を、所轄の市町村長等(通常は消防本部の窓口)に提出して認可を受ける。不明点は事前相談で解消しておく
- 4.従業者に周知・教育し、運用記録を残す 4項により従業者にも遵守義務があるため、規程の内容を教育し、受講記録や点検記録を保存する。施設や体制を変える場合は、変更前に変更認可を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1予防規程とは何ですか?
危険物施設の火災を予防するため、所有者等が総務省令で定める事項について作成し、市町村長等の認可を受ける施設ごとのルールです(消防法14条の2)。
Q2予防規程の認可申請はどこに出す?
申請先は「市町村長等」です。通常は施設所在地を管轄する消防本部を置く市町村長ですが、施設の所在や種類によって都道府県知事や総務大臣になる場合があります。
Q3予防規程に書くべき事項は?
記載事項は総務省令(危険物の規制に関する規則60条の2)に委任されています。保安体制、教育、点検、災害時の措置などが中心で、所轄消防の様式例を確認するのが確実です。
Q4予防規程の変更認可が必要なのはどんなとき?
規程の内容を変えるときは、作成時と同様に認可が必要です(1項後段)。施設の改造、取扱品目の追加、保安体制の変更など、記載内容に影響する変化があれば事前に確認します。
Q5セルフスタンドのアルバイトも予防規程を守る義務がある?
あります。4項は所有者・管理者・占有者だけでなく「従業者」にも遵守義務を課しており、雇用形態による区別はありません。
Q6技術基準を満たしていれば予防規程は認可される?
必ずしも認可されません。2項は技術上の基準への不適合に加え、「その他火災の予防のために適当でない」と認めるときも認可してはならないと定めています。
Q7予防規程の変更命令とは?
市町村長等が火災予防のために必要と認めたとき、予防規程の変更を命じる処分です(3項)。命令は11条の5第4項・第5項の準用により公示の対象となります。
Q8予防規程と消防計画の違いは?
予防規程は危険物施設を対象に消防法14条の2で認可を要する規程です。消防計画は防火管理者が防火対象物について作成し届け出るもので、根拠条文と手続が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの倉庫、予防規程って必要なんですか?
施設の種類(製造所、屋内貯蔵所、一般取扱所など)と、貯蔵・取扱う危険物が指定数量の何倍かで決まる。基準は危険物の規制に関する政令第37条にある。実務のポイントを言えば、増産や在庫調整で倍数が基準を超えても、誰も気付かないまま運用されている施設は少なくない。倍数の計算は四半期ごとの在庫ピークで確認するのが安全である
Q2予防規程を守らなかったら、従業員個人も責任を問われますか?
消防法14条の2第4項は従業者にも遵守義務を課している。違反が事故につながれば、業務上失火や業務上過失致死傷など刑法上の責任が個人に及ぶ可能性もある。実務のポイントを言えば、事故後の調査では「規程の内容を教育されていたか」が個人と会社の責任配分を左右する。受講記録へのサインは、自分を守る証拠にもなる
Q3変更命令が出たら、近所に知られてしまうんですか?
第5項により第11条の5第4項・第5項が準用され、変更命令を出した市町村長等は、標識の設置などで命令を公示できる。設置された標識を拒んだり壊したりすることも禁じられている。実務のポイントを言えば、公示は罰金よりも取引先の与信や地域の評判に響きやすい。命令の段階に進む前、指導の段階で是正するのが一番安くつく
間違えやすい点 AI による整理
- 予防規程は認可を取れば終わりの提出書類と思われがちだが、第4項で施設の関係者と従業者に遵守義務が課されている。中身を知らないまま現場に立つこと自体が、規程違反の土台になる
- 技術基準(第10条第3項)を満たしていれば予防規程は形だけでよい、という理解は浅い。第2項は技術基準への適合に加え「その他火災の予防のために適当でない」場合も認可を拒めるとしている。基準を満たしていても、自社の実態に合っていない規程は認可されないことがある
- 「うちは小さい施設だから関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。対象は危険物の規制に関する政令で、施設の種類と危険物の量(指定数量の倍数)で決まる。営業用のガソリンスタンドのように、規模にかかわらず原則対象とされる施設もある。会社の規模ではなく、施設の種類と在庫量で判断しなければならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 消防法14条の2:施設ごとの火災予防ルール(予防規程) | 消防法11条:製造所等の設置・変更の許可 消防法13条:危険物保安監督者による保安監督 |
| 行政の関与 | 市町村長等の認可(作成・変更とも)、変更命令 | 市町村長等の許可 選任・解任の届出等 |
| 義務を負う者 | 所有者・管理者・占有者と従業者 | 製造所等を設置・変更しようとする者 所有者等と危険物保安監督者 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は一定規模以上の公共危険物品の場所に保安監督人の選任と消防防災計画の作成を求める。行政の認可ではなく届出・検査を軸とする点に注意
韓国も一定の製造所等に予防規程の作成を求め、関係者・従業者の遵守義務を定める点で日本の構造に近い
米国は高危険化学物質を扱う事業所に工程安全管理として作業手順書の作成と従業員訓練を求める。事前認可ではなく連邦の労働安全規制として運用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- セルフ式ガソリンスタンドでアルバイトを始めた。研修で「監視盤から目を離すな」と言われたが、休憩が重なって監視席が数分空いた。客が静電気で火を出したとき、店側が最初に問われるのは予防規程に書かれた監視体制を守っていたかどうかである
- 工場長に着任して三か月、前任者がタンクの配置と作業手順を変えていたことに気付いた。予防規程の変更認可は取られていない。来月には消防の立入検査がある。それまでに変更認可の申請を済ませられるか、それとも検査で違反を指摘されるのを待つのか
- もし消防から予防規程の変更命令が届き、それを放置したらどうなる? 命令を受けたことは標識などで公示されることがあり、取引先や近所の住民の目にも触れる
- 物流会社が倉庫を借りて、危険物の貯蔵量を増やした。指定数量の倍数が政令の基準を超えた時点で、それまで不要だった予防規程が必要になる。営業部は在庫を増やしただけのつもりでも、法的には別の施設になっている
- 友人が勤める化学メーカーで小さな出火があった。社内調査で、予防規程にある点検記録の欄が半年前から空白だと判明した。消防の調査が来る前に、会社としてどう説明すればいいのか相談されている
取るべき行動
被害を受けた側:危険物施設の近くに住む人や取引先として、事故や異常に気付いたら、まず所轄の消防本部に通報・相談する。施設側に予防規程があるか、変更命令の公示(第11条の5第4項の準用)が出ていないかは、消防に問い合わせる手がかりになる。損害を受けた場合は、規程違反の有無が施設側の過失を判断する材料になるため、写真や日時の記録を残し、民法709条に基づく損害賠償を弁護士に相談する
訴えられた側:消防から指摘や変更命令を受けたら、まず規程の記載と現場の運用のどちらが実態に合っているかを整理する。運用が正しく規程が古いなら、変更認可を速やかに申請する。規程が正しく運用が崩れているなら、教育記録や点検記録を作り直して是正の経過を示す。命令を放置すると公示や使用停止命令などに進むおそれがあるため、期限内に書面で回答し、必要に応じて消防設備士や危険物の実務に詳しい専門家の助言を受ける
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。変更は事前に認可を受けることが前提である。予防規程を定めずに施設を使った場合などの罰則(消防法第42条等)について、法定刑の上限が5年未満の拘禁刑または罰金の罪であれば、公訴時効は3年となる(刑事訴訟法250条2項6号)。罰則の内容は最新の改正状況をご確認ください
- 消防法 第10条危険物の貯蔵・取扱いの技術上の基準
- 消防法 第11条製造所等の設置・変更許可
- 消防法 第11条の5命令の公示制度(第5項で準用)
- 消防法 第12条の2許可取消・使用停止命令(現行効力を要確認)
- 消防法 第13条危険物保安監督者による保安監督
- 高圧ガス保安法 第26条高圧ガス施設の危害予防規程
- 石油コンビナート等災害防止法 第18条特定事業所の防災規程(現行効力を要確認)
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