消防法 第14条の4
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同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めるところにより、当該事業所に自衛消防組織を置かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第14条の4は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第14条の4の条文原文は「同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めると…」で始まります。
- 消防法第14条の4は第三章 危険物に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第14条の4の前の条は消防法第14条の3の2です。
- 消防法第14条の4の次の条は消防法第15条です。
- 消防法第14条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第14条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第14条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/14_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法第14条の5は、政令で定める数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う製造所等の所有者・管理者・占有者に対し、事業所ごとに自衛消防組織の設置を義務づける規定である。
Q · 危険物を扱う工場には、社内に消防隊を置かないといけないの?
政令の数量以上の危険物を扱う事業所なら必要です
消防法14条の5により、同一事業所で政令が定める製造所・貯蔵所・取扱所を持ち、政令で定める数量以上の危険物を貯蔵または取り扱う者は、自衛消防組織を置かなければなりません。対象と編成は危険物の規制に関する政令が定め、第4類危険物を指定数量の3,000倍以上扱う製造所・一般取扱所などが対象とされ、取扱量に応じて化学消防自動車の台数と人員が段階的に重くなります(最新の改正状況をご確認ください)。
解説
工場の敷地内に化学消防車が止まっていて、作業服の社員が放水訓練をしている。その光景は、会社が自主的に安全意識を示しているわけではない。法律が設置を義務づけた結果である。危険物を一定量以上扱う事業所には、消防署とは別の「社内消防隊」として自衛消防組織を置く義務がある。対象や編成は政令(内閣が定めるルール)に委ねられている。危険物の規制に関する政令は、第4類危険物(ガソリン・灯油・重油など)を指定数量の3,000倍以上扱う製造所や一般取扱所などを対象にしている。そして扱う量に応じて、化学消防自動車の台数と専任の人員数を段階的に定める(最新の改正状況をご確認ください)。製油所や化学工場の近くに住む人、そこで働く人にとって、要点は一つだ。公設の消防隊が到着するまでの最初の数十分を誰が担うのか。その答えは、この条文によって法的義務として決まっている。
法的な位置づけ
消防法14条の5に基づく自衛消防組織とは、政令で定める数量以上の危険物を貯蔵または取り扱う製造所・貯蔵所・取扱所を有する事業所に設置が義務づけられる、事業者自身による消防組織である。公設消防の到着前の初期対応を担い、人員と化学消防自動車の編成は危険物の規制に関する政令が取扱量に応じて定める。
手順
- 1.事業所全体の危険物取扱量を倍数で試算 施設単位ではなく同一事業所の製造所・貯蔵所・取扱所をすべて洗い出し、政令の算定方法に従って指定数量の倍数を計算する。増設計画がある場合は増設後の数値も試算する
- 2.政令の編成基準と現有体制を照合 危険物の規制に関する政令の編成基準に照らし、必要な化学消防自動車の台数と人員数を確認し、現有の車両・人員・泡消火薬剤の状態と突き合わせる
- 3.不足があれば是正計画を文書化し消防本部と協議 人員・車両の不足があれば調達スケジュールを含む是正計画を作成し、相互応援協定による特例の適用可否も含めて所轄消防本部と事前協議する
- 4.夜間・休日体制と訓練記録を整備 夜間・休日でも出動可能な当番体制を組み、定期的な放水・出動訓練を実施して記録を保存する。事故時に機能していたことを立証できる状態にしておく
よくある質問 AI による整理
Q1自衛消防組織とは何ですか?
大量の危険物を扱う事業所に消防法14条の5が設置を義務づける社内の消防組織です。公設消防が到着するまでの初期消火を担います。
Q2自衛消防組織 設置義務 対象はどこ?
政令で定める製造所・貯蔵所・取扱所で、政令数量以上の危険物を扱う事業所です。第4類を指定数量の3,000倍以上扱う製造所・一般取扱所などが典型とされます。
Q3危険物の取扱量は施設ごとに数えるの?
本条は「同一事業所において」を基準にしており、政令の算定方法で事業所単位に判断します。施設ごとに小さくても合算で対象になりえます。
Q4自衛消防組織の隊員は兼務できる?
政令は人員数を定めていますが、兼務や専任の扱いは区分や運用で異なりえます。所轄の消防本部に事前確認するのが確実です。
Q5自衛消防組織の届出は必要?
設置や編成の届出の要否・様式は市町村の火災予防条例や消防本部の運用により異なります。所轄消防本部の窓口で確認してください。
Q6自衛消防組織の訓練中のけがは労災になる?
会社が法律上の義務として編成し業務として行う訓練であれば、業務上の災害として労災保険の対象になりうると考えられます。個別事情で判断されます。
Q7石油コンビナートの自衛防災組織とは違う?
石油コンビナート等災害防止法16条の自衛防災組織は特定事業所向けの特則です。本条の自衛消防組織とは根拠法と対象が異なります。
Q8自衛消防組織 いつから必要?
政令数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う状態になった時点から義務がかかり、その状態が続く限り継続します。増設計画の段階で試算しておくのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちのビルにも自衛消防隊がありますけど、これと同じものですか?
別の制度です。大規模建築物の自衛消防組織は消防法8条の2の5に基づくもので、本条は危険物施設を対象にしています。本条では、政令によって化学消防自動車と人員の配置まで数量で求められます。実務のポイント:両方の義務がかかる事業所もあり、組織を一本化して兼ねられるかどうかは、所轄の消防本部と事前に協議するのが通例です
Q2化学消防車を何台持たないといけないんですか?
危険物の規制に関する政令は、扱う危険物の量に応じて台数と人員を段階的に定めています。最も小さい区分では化学消防自動車1台、人員5人が基準とされています(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:近くの事業所と相互応援協定を結ぶと編成の特例が使える場合があり、コンビナート地区ではこの協定の有無で設備投資額が大きく変わります
Q3設置しなかったら、どうなるんですか?
消防法の罰則の対象になりうるうえ、立入検査で是正を求められます(具体的な罰則の内容は、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実際に怖いのは罰金よりも事故のあとです。義務を怠っていた事実は、民法709条に基づく損害賠償や業務上過失致死傷の捜査で過失を裏付ける材料になり、賠償額や刑事処分の判断に影響します
間違えやすい点 AI による整理
- 「自衛消防」と聞くと、オフィスビルの消防計画で決める避難誘導班や初期消火班を思い浮かべる人が多い。しかし本条の自衛消防組織は、危険物施設を対象にした別の制度である。政令によって化学消防自動車の台数と人員数が数量で決められている。同じ名称でも、求められる装備の重さはまったく違う
- 設置義務があることは知っていても、名簿と車両が揃っているかどうかだけを確認している担当者は多い。実際に問われるのは、事故のときに出動できるかどうかである。夜間や休日に隊員が揃わない、化学消防車の泡消火薬剤が期限切れになっている。こうした状態は、事故後に「組織はあったが機能していなかった」と評価され、刑事責任や民事責任の追及で不利な事情になりうる
- 「うちのタンクは一つあたりは小さいから対象外だ」という考え方は、問いの立て方そのものが誤っている。本条は「同一事業所において」の貯蔵量・取扱量を基準にしており、判断は政令の定める合算方法によって決まる。施設ごとに数えて安心していると、事業所全体では基準を超えていたということが起こりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 消防法14条の5:政令数量以上の危険物を扱う製造所・貯蔵所・取扱所 | 消防法8条の2の5:一定規模以上の大規模建築物等 消防法12条の7:同じく大量の危険物を扱う事業所 |
| 義務の内容 | 自衛消防組織の設置(人員と化学消防自動車の編成) | 建物の自衛消防組織の設置(避難誘導・初期消火中心) 危険物保安統括管理者の選任 |
| 装備の重さ | 化学消防自動車の台数まで政令で数量化 | 車両の保有は求められない 人(管理責任者)の配置が中心 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公共危険物品の数量に応じた施設・安全管理基準を辦法で定める構造で、政令委任型の日本と規律方式が近い
韓国も一定量以上の危険物を扱う事業所に自体消防隊の設置を義務づけ、日本と類似の制度設計をとる
ドイツでは州法に基づき、危険性の高い事業所に工場消防隊の設置を命じうる仕組みがある
米国は事業者が消防隊を組織する場合の訓練・装備基準を連邦労働安全規則で定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 化学工場に転職して三週間で、「自衛消防組織の隊員に指名された」と告げられた。訓練は業務なのか、事故対応中にけがをしたら労災になるのか。編成は政令で定められた義務であり、会社の都合で決めた余興ではない。その前提を知っているかどうかで、上司に確認すべき事項が変わる
- 家の近くの製油所でタンク火災が起き、黒煙が上がった。サイレンより先に敷地内で放水が始まっているなら、それは自衛消防組織が動いているということだ。もし動いていなかったら、どうなる? 義務違反として、事故後の行政対応や損害賠償の争点になりうる
- あなたは中堅の塗料メーカーで設備担当をしている。増産のために溶剤タンクを増設したところ、事業所全体の取扱量が指定数量の3,000倍を超えた。危険物保安統括管理者の選任だけでなく、自衛消防組織の設置義務も同時に発生する。この点を見落としたまま立入検査を受けることになる
- 消防の立入検査まで、あと10日。名簿上は5人の隊員がいるが、2人はすでに異動していた。人員要件を満たしていない状態で検査の日を迎えれば、書類の不備では済まず、組織が存在しないのと同じ評価を受けかねない
- 工場を買収したら、化学消防車の更新費用が想定外の負債として出てきた。デューデリジェンス(買収前の調査)の段階で、法定の自衛消防組織の編成状況を確認しなかったからだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故で被害を受けた近隣住民や従業員は、写真、動画、発生時刻、公設消防が到着した時刻を記録する2. 市町村の消防本部に、事業所の自衛消防組織の設置状況と立入検査の結果について情報公開請求を検討する3. 損害賠償は民法709条、715条を軸に請求を組み立て、初期対応の不備を過失の根拠として主張する4. 被害が大きい場合は、早い段階で弁護士に相談し、証拠保全の申立てを検討する
訴えられた側:1. まず事業所全体の危険物の貯蔵量・取扱量を指定数量の倍数で再計算し、対象になるかどうかを確定する2. 政令の編成基準と、実際の人員・車両・薬剤を照合し、不足があれば是正計画を文書にしておく3. 夜間・休日の出動体制と訓練記録を整備し、「機能していた」ことを証明できる状態にしておく4. 立入検査で指摘を受けたら、反論より先に是正報告を出す。対応の早さが、行政の評価と後の責任追及の材料になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、または取り扱っている間、義務は継続する。事故による損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年(民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 昭和51年(1976年)(要検証) 昭和49年の水島製油所重油流出事故を受けた改正で、危険物保安統括管理者とともに自衛消防組織の制度が導入されたとされる。条番号の変遷と、その後の改正の有無は人による検証が必要
- 消防法 第12条の7危険物保安統括管理者の選任義務
- 消防法 第14条の2予防規程による自主保安体制
- 消防法 第16条の3危険物事故時の応急措置義務
- 消防法 第8条の2の5大規模建築物の自衛消防組織(別制度)
- 石油コンビナート等災害防止法 第16条特定事業所の自衛防災組織の特則
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