消防法 第18条
クイックジャンプ
- 何人も、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、損壊し、撤去し、又はその正当な使用を妨げてはならない。
- 2.何人も、みだりに総務省令で定める消防信号又はこれに類似する信号を使用してはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第18条は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第18条の条文原文は「何人も、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、損壊し、撤去し、又はその正当な使用を妨げてはならない…」で始まります。
- 消防法第18条は第四章に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第18条の前の条は消防法第17条の14です。
- 消防法第18条の次の条は消防法第19条です。
- 消防法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法18条は、火災報知機や消火栓などの消防施設をみだりに使用・損壊・撤去することを禁じる。火災報知機・消火栓・貯水施設の損壊や撤去は7年以下の拘禁刑となる。
Q · 消火栓や火災報知機をいたずらで触ったり壊したりしたら、どのくらいの罪になるの?
押せば罰金・拘留、壊せば最大7年の拘禁刑
消防法18条1項は、火災報知機・消火栓・消防用貯水施設・望楼・警鐘台をみだりに使用、損壊、撤去し、正当な使用を妨げることを禁じています。火災報知機・消火栓・貯水施設を故意に損壊・撤去すると同法38条で7年以下の拘禁刑、いたずらでの使用や使用妨害などは44条で30万円以下の罰金または拘留です。過失による損壊は原則として刑事罰の対象外で、修理費など民事の問題になります。
解説
消火栓を壊すと、最大で7年の拘禁刑になる(消防法38条)。普通の物を壊した場合の器物損壊罪(刑法261条)は上限3年だから、その倍以上だ。理由は単純で、壊れた消火栓は一本の金属ではなく、その地区全体の「次の火事で使える水」が消えることを意味するからである。本条1項は、火災報知機、消火栓、消防用の貯水施設、望楼、警鐘台の五つについて、「みだりに」(正当な理由なく)使うこと、壊すこと、撤去すること、正当な使用を妨げることを禁じている。2項は、総務省令で定める消防信号やそれに似た信号を勝手に使うことも禁じる。罰則は二段構えになっている。火災報知機・消火栓・貯水施設の損壊・撤去は38条の重い刑、それ以外の違反(いたずらでの使用、使用の妨害、望楼の損壊など)は44条の30万円以下の罰金または拘留である(最新の改正状況をご確認ください)。要するに、「押す」より「壊す」が重い。そして「ふざけて押しただけ」でも前科がつきうる。
法的な位置づけ
消防法18条は、消防用施設の保護を目的とする禁止規定であり、火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設、望楼および警鐘台について、正当な理由のない使用、損壊、撤去および正当な使用の妨害を禁止するとともに、総務省令で定める消防信号またはこれに類似する信号のみだりな使用を禁止する。
よくある質問 AI による整理
Q1消防法18条とは?
火災報知機、消火栓、消防用貯水施設、望楼、警鐘台をみだりに使用・損壊・撤去したり、正当な使用を妨げたりすることを禁じる規定です。消防信号の無断使用も禁じています。
Q2火災報知機 いたずら 罰金 いくら?
いたずらで鳴らす行為は本条の「みだりな使用」に当たり、消防法44条により30万円以下の罰金または拘留の対象です。業務が止まれば業務妨害罪も問題になります。
Q3消火栓を壊したら何罪になる?
故意に損壊・撤去した場合は消防法38条違反となり、7年以下の拘禁刑です。器物損壊罪(刑法261条、3年以下)より重い特別な罰則が置かれています。
Q4火災報知器を誤って押したら罪になる?
本条の罰則は故意犯が前提のため、本当に誤って押しただけなら通常は処罰されません。ただし誤りかどうかは状況から判断されるので、すぐに施設へ申し出ることが大切です。
Q5防火水槽の蓋を勝手に開けるのは違法?
防火水槽は「消防の用に供する貯水施設」に当たり、正当な理由なく使用したり壊したりすることは本条で禁じられています。蓋の損壊・撤去は38条の重い刑の対象になりえます。
Q6消火栓 損壊 時効 いつまで?
38条(7年以下の拘禁刑)の公訴時効は5年、44条(罰金・拘留)は3年です(刑事訴訟法250条2項)。民事の損害賠償は知った時から3年、行為時から20年です。
Q7子どもが非常ベルを押したら親の責任は?
刑事責任は14歳未満なら問われませんが、民事では監督義務者として親が損害賠償責任を負う可能性があります(民法714条)。早期の謝罪と状況確認が重要です。
Q8消火栓の水を勝手に使うのは違法?
正当な理由なく消火栓を使用することは本条の「みだりな使用」に当たり、44条の罰則対象になりえます。工事などで使う必要があるなら、事前に管理者の許可を得るべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1酔っぱらって駅の非常ボタン押しちゃったんですけど、これって逮捕されるレベルですか?
消防法18条1項の「みだりな使用」に当たりうる行為で、44条の罰金または拘留の対象です。列車が止まれば業務妨害罪(刑法233条、234条)も問題になります。実務のポイント:実際に問題になるのは罰金より、鉄道会社からの損害賠償です。遅延の規模によっては高額になりうるので、早期に謝罪と事情説明に出向くかどうかが分かれ目になります
Q2車で消火栓を倒してしまいました。懲役7年とか本当にあるんですか?
38条の重い刑は故意に損壊・撤去した場合が前提で、運転ミスの過失なら通常は刑事罰の対象になりません。修理費を負担する民事の話になるのが一般的です。実務のポイント:その場を離れてしまうと、物損事故の報告義務(道路交通法72条)の問題が別に生じます。「誰も見ていなかったから」が一番高くつく選択になります
Q3消防信号って何ですか? お祭りで半鐘を叩くのもダメなんですか?
火災の発生や鎮火などを知らせるために、総務省令(消防法施行規則)で決められた鐘やサイレンの鳴らし方です。本条2項は、それやそれに似た信号をみだりに使うことを禁じています。実務のポイント:問題になるのは「消防信号と紛らわしい鳴らし方」です。行事で半鐘を使うなら、事前に地元消防署へ一声かけておけば、誤報騒ぎも違反の疑いも避けられます
Q4家の前の消火栓の上に車を停めるのも、この法律違反になりますか?
駐車の取締りは主に道路交通法45条(消火栓などから5m 以内の駐車禁止)が担います。ただし、資材を長期間置くなど常態的に塞ぐ行為は、本条の「正当な使用を妨げ」に当たりうると考えられます。実務のポイント:火災時に消防隊が消火栓を使えなかった場合、塞いでいた側が民事で責任を問われる余地があります。罰金の額より、そちらの方がはるかに重くなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「押しただけで壊していないから犯罪ではない」と思われがちだが、本条1項は「使用」そのものも禁じている。いたずらで鳴らす行為は使用に当たり、44条の罰金または拘留の対象になる。壊していないことは、38条の重い刑を免れる理由にしかならない
- 消火栓の損壊が重い罪であることは何となく知っていても、その重さを実感している人は少ない。上限7年の拘禁刑は、詐欺罪(刑法246条、10年以下)に迫る水準で、器物損壊罪の3年を大きく超える。「物を壊しただけ」という感覚で示談交渉に臨むと、相手方(自治体)との温度差に驚くことになる
- あなたから見ればうっかり、法律から見ても過失なら38条は適用されない。38条も44条も故意犯を前提としており、過失で消火栓を壊した場合は刑事罰ではなく民事の修理費負担が中心になる。ただし故意か過失かは本人の言い分ではなく、現場状況で判断される。事故直後の行動が、その判断材料になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 消防法18条:禁止行為(使用・損壊・撤去・使用妨害、消防信号の無断使用)を定める | 消防法38条:火災報知機・消火栓・貯水施設の損壊・撤去に対する重い罰則 消防法44条:本条違反のうち38条以外の行為に対する罰則 |
| 対象施設・行為 | 火災報知機、消火栓、貯水施設、望楼、警鐘台の4類型の行為+消防信号 | 火災報知機・消火栓・貯水施設の「損壊」「撤去」のみ いたずらでの使用、使用妨害、望楼・警鐘台の損壊など |
| 法定刑 | 本条自体には罰則なし(38条・44条で担保) | 7年以下の拘禁刑 30万円以下の罰金または拘留 |
| 公訴時効 | 適用される罰則条文による | 5年(刑事訴訟法250条2項) 3年(刑事訴訟法250条2項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も消防設施の毀損や謊報火警を罰則で規制しており、消防水利の保護という目的は日本と共通する
韓国は消防用水施設や非常消火装置の使用・損壊・妨害を明文で禁止し、日本の本条と構造が近い
ドイツは緊急通報の濫用と救助・防災器具の妨害を刑法典で一括して処罰する
米国は虚偽の公共警報を模範刑法典で類型化し、消火栓の損壊は各州法で個別に規制する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 飲み会帰りの終電間際、駅の構内で同僚が冗談半分に赤い非常ボタンを押した。ベルが鳴り、駅員が走ってくる。「酔っていた」は理由にならない。みだりな使用として本条違反を問われうるし、列車が止まれば別に業務妨害罪(刑法233条、234条)も視野に入る
- もし、中学生の息子が学校の火災報知機を押して全校が避難する騒ぎになったら、親として何が起こる? 刑事責任は14歳以上かどうかで分かれるが、民事上の損害賠償(民法709条、714条)は別軌道で親に向かってくる可能性がある
- 自宅の新築工事で、前面道路の消火栓の上に資材を数週間置きっぱなしにしていた。施工業者に任せたつもりでも、消防から指摘が入る。「正当な使用を妨げる」行為に当たりうる
- あなたの運転する軽トラックがバックで消火栓をなぎ倒した。わざとでなければ38条の故意犯にはならない。だが現場を立ち去れば話が変わる。今日中に警察と水道局(または消防)に連絡しなければ、事故申告の遅れそのものが疑いを呼ぶ
- 地域のお祭りで、昔ながらの半鐘を子どもたちが面白がって打ち鳴らした。総務省令で定める消防信号に似た打ち方なら、2項の問題になりうる。打ち方のパターンには意味がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近所の消火栓が壊されていたり、防火水槽の蓋が外されていたりしたら、まず写真を撮り、消防署(緊急でなければ代表番号)と警察に通報する2. 自宅の火災報知設備がいたずらされた場合は、作動記録と防犯カメラ映像を保全する3. 建物の管理者であれば、復旧費用・避難対応で生じた損害を整理し、民法709条に基づく請求を検討する。相手が未成年なら親の監督責任(民法714条)も視野に入れる
訴えられた側:1. 車両事故など過失による損壊なら、すぐに警察と消防・水道事業者に自分から申告し、故意がないことを記録に残す2. いたずらを疑われた場合、取調べでの発言は記録に残る。軽い気持ちで認める前に、何を見られているのか(防犯カメラ、目撃証言)を落ち着いて確かめる3. 本当に押してしまったなら、早期に施設側へ謝罪し損害を弁償する。被害届の取下げや不起訴処分につながる可能性がある4. 未成年の子の件なら、学校側との面談に記録係として家族をもう一人同席させる
時効(請求できる期限):38条(7年以下の拘禁刑)の公訴時効は5年、44条(罰金・拘留)は3年(刑事訴訟法250条2項)。いずれも行為の時から起算。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
学説
一般的理解:「みだりに」は社会通念上正当な理由がないことを意味し、火災時の通報や初期消火のための使用、管理者の許可を得た点検・工事での使用は禁止対象に含まれないと解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)中央省庁等改革関係法 2項の委任先が「自治省令」から「総務省令」に改められたとみられる(平成13年施行、要人的検証)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 本条自体の文言ではなく、罰則である38条の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:消防法(昭和23年法律第186号)の制定とともに、消防用施設の保護規定として置かれた
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部改正に伴い、罰則である38条の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(本条の文言自体は変更なし)
- 消防法 第38条重要三施設の損壊・撤去の重罰
- 消防法 第44条本条違反の一般的な罰則(罰金・拘留)
- 消防法 第20条消防水利の基準と設置維持
- 消防法 第21条消防水利の指定と管理
- 刑法 第261条器物損壊罪との一般法・特別法関係
- 道路交通法 第45条消火栓周辺の駐車禁止による補完
- 刑法 第234条いたずら発報による業務妨害
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める