建設業法 第17条の3(相続)
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- 建設業者が死亡した場合において、当該建設業者(以下この条において「被相続人」という。)の相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により被相続人の営んでいた建設業の全部を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この条において単に「相続人」という。)が被相続人の営んでいた建設業の全部を引き続き営もうとするとき(被相続人が一般建設業の許可を受けていた場合にあつては相続人が当該一般建設業の許可に係る建設業と同一の種類の建設業に係る特定建設業の許可を、被相続人が特定建設業の許可を受けていた場合にあつては相続人が当該特定建設業の許可に係る建設業と同一の種類の建設業に係る一般建設業の許可を受けている場合を除く。)は、その相続人は、国土交通省令で定めるところにより、被相続人の死亡後三十日以内に次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める者に申請して、その認可を受けなければならない。
- 一被相続人が国土交通大臣の許可を受けていたとき1国土交通大臣2
- 二被相続人が都道府県知事の許可を受けていたとき1当該都道府県知事。ただし、次のいずれかに該当するときは、国土交通大臣とする。2
- 2.相続人が前項の認可の申請をしたときは、被相続人の死亡の日からその認可を受ける日又はその認可をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした建設業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
- 3.第七条及び第八条の規定又は同条及び第十五条の規定は一般建設業の許可を受けていた被相続人又は特定建設業の許可を受けていた被相続人に係る第一項の認可について、前条第五項の規定は第一項の認可をしようとする承継に係る建設業の許可又は相続人が受けている建設業の許可について、それぞれ準用する。
- 4.第一項の認可を受けた相続人は、被相続人のこの法律の規定による建設業者としての地位を承継する。
- 5.前条第六項及び第七項の規定は、前項の規定により被相続人の建設業者としての地位を承継した相続人について準用する。
この条文の基本情報
相続とは何ですか?
定義相続とは、建設業法第17条の3に定められた規定で、「建設業者が死亡した場合において、当該建設業者(以下この条において「被相続人」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第17条の3(相続)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第17条の3の条文原文は「建設業者が死亡した場合において、当該建設業者(以下この条において「被相続人」という。」で始まります。
- 建設業法第17条の3は第四節 承継に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第17条の3の前の条は建設業法第17条の2です。
- 建設業法第17条の3の次の条は建設業法第18条です。
- 建設業法第17条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第17条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第17条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/17_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法17条の3により、個人の建設業者が死亡した場合、相続人は死亡後30日以内に許可行政庁へ申請し認可を受ければ、建設業者としての地位を承継できる。
Q · 建設業をやっていた父が亡くなったら、父の許可で家業を続けられるの?
死亡後30日以内に認可申請すれば承継できる
建設業法17条の3により、建設業の全部を引き続き営もうとする相続人は、被相続人の死亡後30日以内に許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)へ申請し、認可を受ければ建設業者としての地位を承継します。相続人が複数いる場合は、全員の同意で承継者一人を選定します。申請後は認可・不認可の通知を受ける日まで、被相続人の許可が相続人に対してしたものとみなされます(2項)。期限を過ぎると新規の許可申請が必要です。
解説
建設業の許可は、持ち主が亡くなった時点で自然に家族へ引き継がれるわけではない。許可は事業者本人の能力や経歴を審査して与えられる「その人専用」の資格であり、民法の相続(民法896条ただし書の一身専属の権利)では原則として移らない。そこで本条は、個人で建設業を営んでいた人が亡くなったとき、事業を続けたい相続人が死亡後30日以内に許可行政庁(許可を出した役所。国土交通大臣か都道府県知事)へ申請して認可を受ければ、建設業者としての地位をそのまま引き継げる道を用意した。申請さえしておけば、審査が続いている間も亡くなった人の許可は相続人のものとみなされる(2項)。つまり現場を止めずに済む。逆に30日を過ぎるとこの道は閉じ、新規の許可を取り直すことになる。その間は軽微な工事(原則500万円未満、最新の改正状況をご確認ください)しか請け負えない。相続人が二人以上いる場合は、全員の同意で一人を選ばなければならない。さらに認可の審査では、相続人自身が経営体制や営業所技術者などの許可基準(7条)を満たしているか、欠格事由(8条)に当たらないかが改めて確認される。悲しみの中の30日が、家業の存続を左右する。
法的な位置づけ
建設業法17条の3は、個人である建設業者の死亡時における許可承継の認可制度を定める規定である。建設業の全部を承継する相続人(複数の場合は全員の同意で選定された者)が、死亡後30日以内に国土交通大臣または都道府県知事へ申請して認可を受けることで、被相続人の建設業者としての地位を承継する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.死亡日から30日の期限を確定する 死亡診断書などで死亡日を確認し、30日目の日付をカレンダーに記入する。起算点は死亡の時点であり、相続人が知った日ではない点に注意する
- 2.承継者を選定し相続人全員の同意をとる 相続人が二人以上いる場合、建設業の全部を承継する者一人を全員の同意で選定する。同意書を作成し、事業用資産の扱いについても併せてメモで合意しておく
- 3.許可行政庁の窓口で事前相談する 被相続人の許可が国土交通大臣か都道府県知事かを許可通知書で確認し、窓口で承継者が経営業務管理体制・営業所技術者・財産的基礎などの基準を満たすか相談する
- 4.期限内に認可申請書を提出する 国土交通省令で定める様式に従い、死亡後30日以内に認可申請を行う。提出した時点から、通知を受ける日まで被相続人の許可が相続人に対してしたものとみなされる
- 5.不認可に備え新規許可の準備も並行する 審査結果が不認可となった場合に備え、相続人名義での新規許可申請(3条)の書類準備を並行して進め、軽微でない工事の受注計画を調整する
よくある質問 AI による整理
Q1建設業許可は相続できる?
自動的には相続されません。建設業法17条の3に基づき、死亡後30日以内に許可行政庁へ申請して認可を受けた場合に限り、相続人が建設業者の地位を承継します。
Q2建設業の相続認可の申請先はどこ?
被相続人が国土交通大臣の許可なら国土交通大臣、都道府県知事の許可なら原則その知事です。ただし一定の場合は知事許可でも国土交通大臣が申請先になります。
Q3相続認可の30日はいつから数える?
被相続人の死亡後から数えます。相続人が死亡や手続を知った日ではありません。葬儀や相続手続と並行して期限を管理する必要があります。
Q4相続認可の審査中も工事を請け負える?
期限内に申請していれば、認可または不認可の通知を受ける日まで被相続人の許可が相続人に対してしたものとみなされるため(2項)、許可業者として営業を続けられます。
Q5相続認可が下りなかったらどうなる?
不認可の通知を受けた日以降、みなし許可の効力はなくなります。軽微な工事以外の受注はできず、要件を整えて新規許可を申請する必要があります。
Q6建設業の相続認可の審査基準は?
3項により、一般建設業なら7条・8条、特定建設業なら8条・15条が準用され、相続人自身が経営体制・技術者・財産的基礎などの許可基準と欠格要件を満たすか審査されます。
Q7法人の建設業者の社長が亡くなった場合も17条の3?
対象外です。本条は個人の建設業者が死亡した場合の規定で、法人では許可の主体は会社のままです。役員等の変更届や経営業務管理体制の維持が問題になります。
Q8親が特定許可、子が同業種の一般許可を持っている場合は?
本条1項かっこ書により、相続人が同一業種で被相続人と異なる区分(一般・特定)の許可を既に受けている場合は、本条の認可による承継の対象から除かれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1父が亡くなってもう40日経っちゃいました。許可はもう引き継げないんですか?
本条の承継認可は死亡後30日以内の申請が要件なので、期限を過ぎるとこの方法は使えず、相続人名義で新規に許可を申請することになる(建設業法3条)。新規許可が下りるまでは軽微な工事しか請け負えない。実務のポイント:同じ許可行政庁の窓口でも、期限の数日前に相談に来れば「とりあえず申請を受け付け、不足書類は追完」という運用になりうる。期限を過ぎてからの相談では打つ手がほぼない。迷ったら30日以内に窓口へ行くことが何より大事である
Q2兄が継ぐことになったんですけど、遺産分割がまだ終わってなくても申請できますか?
本条1項は、相続人全員の同意で建設業の全部を承継する者を選ぶことを求めているだけで、遺産分割の完了は要件としていない。ただし工事用の車両や資材などの事業用資産の帰属は、遺産分割の問題として別に残る。実務のポイント:承継者の選定に同意した兄弟が、後の遺産分割で「事業用資産も兄が取るのは不公平」と主張して揉める例は少なくない。同意書を作る段階で、事業用資産の扱いもメモで合意しておくと後の紛争を防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「親の許可は相続で自動的に子どもに移る」と思われがちだが、許可は本人の経歴や能力を審査した一身専属の資格であり、本条の認可を受けなければ承継されない
- 30日という期限は知っていても、その重さを分かっていない人が多い。起算点は相続人が手続を知った日ではなく死亡の時点である。葬儀・役所手続・遺品整理に追われているうちに過ぎてしまう、実質的にはかなり短い期限である
- 「誰が相続するか」と「誰が建設業を継ぐか」は別の問いである。遺産分割協議がまとまっていなくても、本条の承継者は相続人全員の同意で選定できる。逆に、事業用の資産を誰が取得するかは遺産分割の問題として残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承継の場面 | 17条の3:個人建設業者の死亡(相続) | 17条の2:事業譲渡・合併・分割 3条:承継せず新規に許可を取得 |
| 申請のタイミング | 死亡後30日以内に申請 | 譲渡・合併・分割の前にあらかじめ認可を受ける 期限なし(許可取得までは軽微な工事のみ) |
| 許可の空白 | 申請すれば通知日までみなし承継(2項)で空白なし | 認可を受ければ効力発生日に地位を承継 新規許可が下りるまで空白が生じる |
| 審査内容 | 7条・8条(特定は8条・15条)を準用して相続人を審査 | 承継者について許可基準・欠格要件を審査 申請者について許可基準・欠格要件を審査 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の營造業は登記制度により管理される。個人業者死亡時の承継に本条のような30日認可制度があるかは要確認であり、本条との直接対応は未検証
ドイツでは手工業者の死亡後、配偶者や相続人が一定期間マイスター要件なしで事業を継続できる規定があり、事業継続を優先する点で本条の発想と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が一人親方から育てた工務店。告別式が終わり四十九日の準備をしている頃には、死亡から既に三週間が過ぎている。あと数日のうちに兄弟全員の同意書と申請書類をそろえなければ、父の許可は承継できず、進行中のリフォーム案件の追加契約も止まりかねない
- 兄弟三人のうち誰が家業を継ぐか、話し合いがまとまらなかったらどうなる? 本条は相続人全員の同意で承継者を選ぶ仕組みであり、一人でも反対すれば、30日以内に選定が成立しない可能性がある
- 元請として個人の下請業者と継続取引している立場で、その親方が急死したと聞いた。息子が「続けます」と言っているが、本当に認可申請をしたのか確認しないまま500万円以上の工事を発注し続ければ、無許可業者との取引リスクを自社が抱え込むことになる
取るべき行動
被害を受けた側:家業を継ぎたい相続人の場合:1. 死亡日を起点に30日の期限を確定させる2. 相続人が複数いれば、承継者一人を選ぶ全員の同意書を早急にとる3. 許可を出した行政庁(知事か大臣か)の窓口で、承継者が経営業務管理体制・営業所技術者(旧称 専任技術者)・財産的基礎などの基準(7条)を満たすか相談する4. 書類が多少欠けていてもまず期限内に申請し、2項のみなし効で営業を継続する5. 認可されなかった場合に備え、新規許可申請の準備も並行して進める
訴えられた側:不認可となった、または期限を過ぎた相続人の場合:1. 500万円以上の工事など軽微でない工事の新規受注を直ちに止める(無許可営業は47条の罰則対象) 2. 進行中の工事の扱いを発注者・元請と協議する3. 不認可の理由を書面で確認し、要件を補って新規許可を申請する4. 不認可という処分に不服があれば、審査請求や取消訴訟の可否と期限(処分を知った日から原則3か月・6か月)を確認する。亡くなった事業者の廃業届(12条)の要否も行政庁に確認する
時効(請求できる期限):被相続人の死亡後30日以内に認可を申請(1項)。起算点は死亡の時点であり、相続人が知った日ではない。申請中は認可または不認可の通知を受ける日まで許可がみなし承継される(2項)
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)10月1日施行 建設業法の改正により、事業譲渡・合併・分割(17条の2)とあわせて、個人建設業者の死亡時に相続人が許可を承継できる認可制度が設けられたとされる。改正の詳細は人的検証を要する
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:建設業法改正により、事業譲渡・合併・分割の認可(17条の2)とあわせて相続による許可承継の認可制度として新設され、令和2年(2020年)10月1日に施行されたとされる。それ以前は個人業者の死亡により許可の承継はできず、相続人は新規許可を要した。詳細は人的検証を要する
- 建設業法 第3条建設業許可制の原則、承継対象の許可
- 建設業法 第7条一般建設業の許可基準を認可審査に準用
- 建設業法 第8条欠格要件を相続人審査に準用
- 建設業法 第17条の2譲渡・合併・分割による承継の並行規定
- 建設業法 第47条無許可営業に対する刑事罰
- 民法 第896条一身専属権の相続除外原則を修正
- 民法 第915条相続放棄の熟慮期間との期限の衝突
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