古物営業法 第19条の2(古物営業に関し行つた行為の取消しの制限)
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古物商(個人に限り、未成年者を除く。)が古物営業に関し行つた行為は、行為能力の制限によつては取り消すことができない。
この条文の基本情報
古物営業に関し行つた行為の取消しの制限とは何ですか?
定義古物営業に関し行つた行為の取消しの制限とは、古物営業法第19条の2に定められた規定で、「古物商(個人に限り、未成年者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 古物営業法第19条の2(古物営業に関し行つた行為の取消しの制限)は、日本の古物営業法に含まれる条文です。
- 古物営業法第19条の2の条文原文は「古物商(個人に限り、未成年者を除く。」で始まります。
- 古物営業法第19条の2は第三章 古物商及び古物市場主の遵守事項等に置かれています。
- 古物営業法の公布日は昭和24年5月28日です。
- 古物営業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 古物営業法第19条の2の前の条は古物営業法第19条です。
- 古物営業法第19条の2の次の条は古物営業法第20条です。
- 古物営業法第19条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第19条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108 - 本サイト収録
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第19条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000108/19_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点古物営業法19条の2は、個人の古物商(未成年者を除く)が古物営業に関して行った行為を、行為能力の制限を理由に取り消せないと定める。
Q · 保佐を受けている古物商の親が店で結んだ取引は、あとから取り消せる?
古物営業の取引なら、保佐を理由には取り消せない
古物営業法19条の2により、個人の古物商(未成年者を除く)が古物営業に関して行った行為は、行為能力の制限を理由に取り消すことができません。成年被後見人(民法9条)、被保佐人(民法13条)、被補助人(民法17条)の取消権は、営業上の取引には及びません。ただし、取引時に意思能力がなかったことによる無効(民法3条の2)や、詐欺・錯誤による取消しは別途主張できます。店と関係のない私的な取引には、民法の取消権がそのまま及びます。
解説
家族が保佐人や補助人に就けば、本人が結んだ不利な契約は取り消せる。多くの人が知っているこの民法の安全装置が、古物の売買では効かない場面がある。古物商の許可を持つ個人が古物営業として行った取引は、その古物商が被保佐人や被補助人、さらに成年被後見人であっても、行為能力の制限(判断力が衰えた人を守るため、単独でした契約を後から取り消せる仕組み)を理由には取り消せない。令和元年前後の欠格条項見直しで、判断力に不安がある人もただちには許可から締め出されず、個別に審査される方向へ変わった。そうなると、店の取引相手を守る仕組みが要る。本条はその受け皿である。あなたが中古品を仕入れる側なら、取引の安定を支える根拠になる。親がリサイクルショップを営む側なら、取消しで後始末する道がほぼ塞がれていることを、早めに知っておく必要がある。ただし、意思能力がまったくない状態でした取引の無効(民法3条の2)は、本条とは別の問題として残る。
法的な位置づけ
古物営業法19条の2は、古物商の許可を受けた個人(未成年者を除く)が古物営業に関して行った行為について、成年被後見人・被保佐人・被補助人であることを理由とする取消しを排除する民法の特則である。取引の安全を確保する趣旨の規定であり、意思無能力による無効や詐欺・錯誤による取消しには影響しない。
よくある質問 AI による整理
Q1古物営業法19条の2とは?
個人の古物商(未成年者を除く)が古物営業に関して行った行為は、行為能力の制限を理由に取り消せないと定めた規定です。取引相手の安全を守る民法の特則です。
Q2被保佐人でも古物商の許可は取れる?
令和元年の欠格条項見直しで、被保佐人等であることだけを理由に一律で許可から排除されることはなくなりました。心身の状態により業務を適正に行えるかが個別に判断されます。
Q3古物商の営業取引 取り消し できる?
行為能力の制限を理由とする取消しはできません。意思無能力による無効(民法3条の2)や、詐欺・錯誤を理由とする取消しは別途主張できます。
Q4古物商 成年後見 廃業届 必要?
後見開始で許可が自動的に失効するわけではありません。取り消せない営業取引が増えるのを防ぐため、家族と後見人は営業を続けるか廃業するかを早めに検討すべきです。
Q5古物商 未成年 取引 取り消せる?
本条は未成年者を除いています。営業を許された未成年者は民法6条により、その営業に関して成年者と同一の行為能力を持つため、別の仕組みで処理されます。
Q6古物商の私的な売買も取り消せない?
本条の対象は古物営業に関する行為だけです。自宅の土地の売却など店と無関係な取引には、民法の取消権(9条・13条・17条)がそのまま及びます。
Q7意思能力がない取引は無効になる?
民法3条の2により、意思能力を欠く状態でした法律行為は無効です。本条はこの無効を封じていないため、取引当時の診断書や介護記録で立証します。
Q8古物商との取引 相手の後見を調べる義務は?
本条により、古物営業上の取引は行為能力の制限を理由に取り消されません。そのため取引相手が相手方の審判歴を確認しなくても、取消しのリスクは基本的に生じません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認知症の父が店の在庫を安く売っちゃったんですが、後見人になれば取り消せますか?
店の商品を古物営業として売ったのであれば、本条により成年被後見人であることを理由とする取消し(民法9条)はできない。争えるのは、売った時点で意思能力がまったくなかったことによる無効(民法3条の2)である。実務のポイント:意思能力の立証は、後見開始の審判書より、取引日に近い時期のカルテや介護記録が決め手になる。審判の日付だけで安心せず、取引当日の状態を示す記録を早く押さえるべきである
Q2なんで未成年は除かれてるんですか? 未成年の店主の取引は取り消せるってこと?
未成年者は古物営業法4条の許可基準と民法6条で別に処理されている。営業を許された未成年者は、その営業に関して成年者と同一の行為能力を持つ(民法6条1項)ため、そもそも取り消せる余地がない。実務のポイント:古物商許可の申請では、未成年者の場合に法定代理人の営業許可を示す書類が問題になる。行政書士が申請前に確認するのはこの点である
間違えやすい点 AI による整理
- 「保佐人が付けば、本人の契約は全部取り消せる」と思われがちだが、本条はその一般原則に穴を開けている。古物商として行った営業上の取引は、被保佐人・被補助人・成年被後見人のいずれであっても、行為能力の制限を理由に取り消せない
- 本条を「古物商との取引は何があっても覆らない」と読むのは行き過ぎである。封じられているのは行為能力の制限を理由とする取消しだけで、意思能力がない状態でした行為の無効(民法3条の2)や、詐欺・錯誤による取消しは別に争える。どの理由で争うかを取り違えると、勝てる事案を落とす
- 高齢の店主を見る家族の目には、本条は親を守る盾を奪う冷たい規定に見える。法律の目には、許可を受けて市場に出た以上、取引相手が相手の審判歴を調べなくても安心して売り買いできるための土台である。この視点の落差を知らないまま交渉に出ると、取消しを前提にした返金要求は相手に一蹴される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 古物営業法19条の2:古物商の営業上の行為の取消し制限 | 古物営業法4条:古物商許可の欠格事由 民法13条:被保佐人の同意を要する行為と取消し |
| 効果 | 行為能力の制限を理由とする取消しを排除 | 該当者には許可を与えない 保佐人の同意のない重要な行為は取り消せる |
| 未成年者の扱い | 適用対象から除外 | 原則として欠格(営業につき成年者と同一の行為能力を有する者を除く) 対象外(未成年者は民法5条・6条で処理) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾民法は、法定代理人が独立営業を許した制限行為能力者に、その営業に関する行為能力を認める。成年後見類型の営業者を対象とする同種の特則は確認できない
韓国民法も、営業を許された未成年者にその営業に関する行為能力を認める。日本の本条のような業法レベルの成年後見特則とは位置づけが異なる
ドイツは未成年者の独立営業について行為能力を認める。成年者の世話(Betreuung)制度では原則として行為能力自体を制限しない点で、日本と前提が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし80歳の父が一人で営む骨董店で、家宝級の掛け軸を相場の十分の一で業者に売ってしまったら? 父に保佐人が付いていても、店の商品として売った以上、民法13条による取消しは使えない。残る道は、売った瞬間に父の意思能力がなかったと立証することくらいだ
- あなたは中古車販売店の仕入れ担当。取引先の個人古物商が、実は補助開始の審判を受けていたと後から知った。相手の家族から「取り消す」と電話が来ても、古物営業としての取引なら本条を盾に冷静に応じられる
- 高校生が無断でゲーム機を持ち込み、店が買い取った。この取引は本条の対象ではない。取消しの対象になるのは未成年の客側の行為(民法5条)であり、親から取り消されれば返品に応じるしかない
- 保佐人に就任して3日、父の店の帳簿を開くと、明らかに不利な仕入れ契約が並んでいた。取消通知を書く前に確認すべきは一点、それが古物営業に関する行為かどうかだ。自宅の土地の売買なら民法の取消しが生きている
取るべき行動
被害を受けた側:取引相手から「店主は保佐を受けていたので取り消す」と言われた側の場合:1. 取引が古物営業として行われたことを示す記録(古物台帳の記載、領収書、店名義の請求書)を揃える2. 本条により行為能力の制限を理由とする取消しはできないと書面で回答する3. 相手が意思能力の欠如を主張してきたら、取引当時の会話記録や受け答えの様子を残しておく4. 価格が著しく不当な場合は、紛争の長期化を避ける和解も選択肢に入れる
訴えられた側:被保佐人・被補助人である古物商の家族や保佐人の立場で、不利な取引を覆したい場合:1. その行為が古物営業に関するものか、店と無関係な私的取引かを仕分ける。私的取引なら民法9条・13条・17条の取消しが使える2. 古物営業の取引なら、取引時点の意思能力について医師の診断書やカルテを確保し、民法3条の2の無効を検討する3. 相手の詐欺や本人の錯誤がないか確認する4. 損失を止めるため、営業の継続か廃業届かを早期に判断する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。本条の対象外の取引を行為能力の制限を理由に取り消す場合、取消権は追認できる時から5年、行為の時から20年で消滅する(民法126条)。意思無能力による無効に基づく返還請求には、一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が及ぶ
学説
立法趣旨:欠格条項の見直しで成年被後見人等が古物商になる道が開かれたことに伴い、営業上の取引が後から取り消されるリスクを除き、取引相手方の安全と古物市場の円滑を確保するために置かれた特則と理解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(令和元年法律第37号)により、欠格条項の見直しと併せて新設
- 古物営業法 第4条許可の欠格事由、未成年者等の扱い
- 古物営業法 第3条古物商の許可制度、本条の適用主体の前提
- 古物営業法 第2条古物営業・古物商の定義、適用範囲を画定
- 民法 第13条被保佐人の取消権を営業取引で排除する特則
- 民法 第9条成年被後見人の取消権を営業取引で排除
- 民法 第6条営業許可を受けた未成年者の行為能力
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