贈与によりこの法律の施行地外にある財産を取得した場合において、当該財産についてその地の法令により贈与税に相当する税が課せられたときは、当該財産を取得した者については、前条又は第二十一条の十三の規定により計算した金額からその課せられた税額に相当する金額を控除した残額をもつて、その納付すべき贈与税額とする。
要点相続税法 21 条の 8 は、国外財産の贈与に外国で贈与税相当の税が課された場合、その税額を日本の贈与税額から控除できると定める。控除額は国外財産の割合分が上限で、超過分は切り捨てられる。
Q · 海外の親族から財産をもらって現地で税を払ったら、日本の贈与税はどうなるの?
外国税は控除できますが、上限があり超過分は戻りません
日本の居住無制限納税義務者は、世界中どこにある財産の贈与を受けても日本の贈与税の対象になります。相続税法 21 条の 8 は、その財産に所在地国で贈与税に相当する税が課された場合、同法 21 条の 7 または 21 条の 13 で計算した贈与税額からその外国税額を控除すると定めます。ただし控除できるのは、日本の贈与税額 × その年の課税価格に占める国外財産の割合、までです。この限度額を超えた外国税は切り捨てられ、所得税の外国税額控除と異なり翌年への繰越もありません。
海外に住む親から、現地の不動産や預金を生前贈与で受け取る。その国でも贈与に相当する税を払う。ここで多くの人が「もう現地で払ったのだから日本は関係ない」と考える。相続税法 21条の8 は、その思い込みをきっぱり否定する。日本の居住無制限納税義務者(および一定の日本国籍者)は、世界中どこにある財産をもらっても日本の贈与税がかかる。つまり同じ財産に二か国が課税する。この条文の役割は、その二重取りを緩和すること。外国で現に課された税額を、日本の贈与税額から差し引ける。ただし無条件ではない。差し引けるのは「日本の贈与税額 × その年の課税価格に占める国外財産の割合」までで、この上限を超えた外国税は切り捨てられる。しかも所得税の外国税額控除と違い、翌年への繰越もできない。あなたが国際的な贈与を受けるとき、いつ、どこで、いくら課されたかの順番が、最終的な手取りを決める。
相続税法 21 条の 8 は、贈与税における外国税額控除を定める規定である。贈与により法施行地外にある財産を取得し、その地の法令により贈与税に相当する税が課された場合、同法 21 条の 7 または 21 条の 13 により算出した贈与税額から当該外国税額に相当する金額を控除する。控除額には、その年の贈与税の課税価格に国外財産の価額が占める割合に応じた限度が設けられ、超過部分は控除されない。
国外財産の贈与に外国で贈与税相当の税が課されたとき、その税額を日本の贈与税額から差し引く外国税額控除の規定です。控除には限度額があります。
繰り越せません。所得税法 95 条の外国税額控除には繰越の仕組みがありますが、相続税法 21 条の 8 にはなく、限度額を超えた外国税はその年に切り捨てられます。
相続税は相続税法 20 条の 2、贈与税は 21 条の 8 が根拠です。控除前の税額算定の基礎条文が異なり、贈与税側は 21 条の 7 または 21 条の 13 で計算した額が出発点になります。
使えます。21 条の 8 は「前条又は第 21 条の 13 の規定により計算した金額」から控除すると定めており、相続時精算課税で算出した贈与税額も控除の対象になります。
外国で現に課され納付したことを示す納税証明書や課税明細が中心です。「現に課された」ことが控除の前提なので、税額が未確定の段階では控除を適用できません。
制限納税義務者なら国内財産のみが課税対象なので、そもそも国外財産に日本の贈与税がかからず控除の場面が生じません。無制限納税義務者に当たるかがまず分かれ目です。
名称ではなく、誰に何を根拠に課したかという性質で判断します。無償の財産移転を課税対象とする税かが要点で、判断が割れる場合は国際税務に強い税理士に確認してください。
無申告加算税や延滞税が上乗せされます。海外に住んでいても日本国籍で一定の要件を満たせば課税対象になるため、「関係ない」と判断して放置するのが最も危険です。
二重取りに見えますが、日本の無制限納税義務者は全世界の財産が課税対象なので、外国課税があっても日本の贈与税は消えません。相続税法 21条の8 はその二重課税を緩和する外国税額控除で、免除ではありません。業界裏話ヒント:所得税の外国税額控除(所得税法95条)には控除しきれない分の繰越がありますが、贈与税の外国税額控除には繰越がない。外国の税率が高い財産は超過分がその年に消えるので、資産の所在国と評価のタイミング設計が効いてきます
その場合は、いったん外国税額控除を適用せずに期限内(翌年3月15日、相続税法28条)に申告・納付し、外国税額が確定してから更正の請求で取り戻すのが実務の定石です。業界裏話ヒント:更正の請求の期限は原則5年(国税通則法23条1項)ですが、外国税の確定という後発的事由なら事由発生から2か月以内という短い枠(同23条2項)が使われることがある。現地の納税証明が出た瞬間に動けるよう、税理士に段取りを組んでおくのが安全です
かかります。あなたが居住無制限納税義務者なら、財産が世界のどこにあっても日本の贈与税の対象です(相続税法1条の4、2条の2)。さらに日本国籍者は、贈与者かあなたが過去10年以内に日本に住所を持っていれば海外財産も課税されます。業界裏話ヒント:財産の『所在地』判定(相続税法10条)が最初の関門です。海外の証券や暗号資産は所在地の解釈が分かれる論点で、国内か国外かで課税範囲も外国税額控除の可否も変わる。ここは自己判断せず国際相続の専門家に確認してください
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる税 | 相続税法 21 条の 8:贈与税の外国税額控除 | — |
| 適用の場面 | 生前贈与で国外財産を取得し、その地で贈与税相当の税が課されたとき | — |
| 控除の上限 | 日本の贈与税額 × その年の課税価格に占める国外財産の割合 | — |
| 超過分の扱い | 切り捨て。翌年への繰越なし | — |
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