地上権(借地借家法(平成三年法律第九十号)に規定する借地権又は民法第二百六十九条の二第一項(地下又は空間を目的とする地上権)の地上権に該当するものを除く。以下同じ。)及び永小作権の価額は、その残存期間に応じ、その目的となつている土地のこれらの権利を取得した時におけるこれらの権利が設定されていない場合の時価に、次に定める割合を乗じて算出した金額による。
要点相続税法 23 条は、地上権と永小作権の価額を、権利が設定されていない場合の土地の時価に残存期間に応じた割合(5%〜90%)を乗じて算出すると定める。借地権と区分地上権は対象外。
Q · 親から相続した「地上権」って、相続税ではいくらで評価されるんですか?
残存期間に応じ土地時価の 5%〜90%で評価します
相続税法 23 条により、地上権および永小作権は、その権利が設定されていない場合の土地の時価に、残存期間に応じた法定割合を乗じて評価します。割合は残存期間 10 年以下で 5%、25 年超 30 年以下および存続期間の定めのないもので 40%、50 年超で 90%です。ただし借地借家法上の借地権と民法 269 条の 2 の区分地上権は明文で除外され、財産評価基本通達により評価されます。地上権が設定された土地(底地)は、時価から地上権の評価額を控除した額で評価されます。
祖父が他人の土地に持っていた「地上権」を相続した。多くの人はそれが課税対象の財産だと気づかない。相続税法23条は、地上権と永小作権の価値を、その土地に権利が付いていないと仮定した時価に、残存期間に応じた割合を掛けて算出すると定める。残り10年以下なら5%、50年超なら90%。同じ土地でも残り年数で18倍動く。さらに落とし穴がある。街でよく聞く「借地権」(借地借家法上のもの)と、地下鉄やトンネルのための「区分地上権」は、この条文の対象から明文で除外されている。あなたが持っているのが物権としての地上権なのか、それとも債権にすぎない賃借権なのか、その区別が評価額を、ひいては相続税額を左右する。
相続税法 23 条は、地上権および永小作権の相続税・贈与税における評価方法を定める規定である。評価額は、その権利の目的となっている土地について当該権利が設定されていない場合の時価に、残存期間に応じて法定された割合を乗じて算出される。借地借家法上の借地権および民法 269 条の 2 の区分地上権は、明文で適用対象から除外されている。
残存期間 10 年以下が 5%、10 年超は 5 年刻みで 10%・20%・30%と上がり、25 年超 30 年以下および存続期間の定めのないものが 40%、以降 50 年超の 90%まで段階的に上昇します。
相続開始時(権利を取得した時)を基準に、契約または登記で定められた存続期間の満了までの残り年数で判定します。定めがない場合は 25 年超 30 年以下と同じ 40%の区分が適用されます。
小作料を支払って他人の土地で耕作または牧畜を行う物権です(民法 270 条)。賃貸借による小作とは異なり物権であり、登記でき、相続税法 23 条の評価対象になります。
民法 269 条の 2 の区分地上権は相続税法 23 条から明文で除外されており、財産評価基本通達に基づいて評価します。地下鉄やトンネル、送電線のための権利が典型例です。
地上権は登記できる物権であり、相続による移転登記をしておかないと第三者への対抗や将来の譲渡で支障が出ます。評価の前提となる残存期間の証明資料としても登記事項証明書が有用です。
存続期間の定めのないものは、残存期間が 25 年超 30 年以下のものとみなされ、40%の割合が適用されます。契約書に期間の記載がない場合はこの区分を確認してください。
相続の開始があったことを知った日の翌日から 10 か月以内です(相続税法 27 条)。評価の前提となる登記簿と契約書の収集は早期に着手する必要があります。
過少なら修正申告または税務署の更正により本税に加え加算税・延滞税が課されます。過大に納めた場合は原則 5 年以内に更正の請求ができます(国税通則法 23 条)。
しません。借地借家法上の借地権は相続税法23条の括弧書きで明文除外されており、財産評価基本通達の借地権割合(都市部で60〜70%)で評価されます。23条が対象とするのは、その借地権に当たらない地上権と永小作権だけです。業界裏話ヒント:多くの人が自分の権利を「地上権」と思い込んでいますが、実務では建物所有目的の土地利用の大半は賃借権による借地権で、物権としての地上権は少数派。登記簿を見れば一発で区別がつくのに、確認せず高い割合で自己申告してしまう例が多い
地上権は土地を直接支配できる物権で登記でき、譲渡や転貸も原則自由。賃借権は貸主に対する債権で、原則として貸主の承諾がなければ譲渡できません。相続税法23条は物権である地上権と永小作権にだけ適用されます。業界裏話ヒント:同じ「土地を借りて使う」状態でも、物権か債権かで評価も権利の強さも別世界。登記されているかどうかがその決定的な分かれ目で、税理士はまず登記簿の甲区・乙区を確認する
下がります。地上権が設定された底地は、権利が付いていない場合の時価から、23条で算出した地上権の評価額を差し引いた金額で評価されます。他人の権利がのっている分だけ、あなたの課税価格は圧縮されます。業界裏話ヒント:この評価減を知らずに満額で申告する相続人が少なくない。逆に、生前に地上権を設定しておくと底地の評価が下がり、相続税対策として機能する場面がある。ただし設定の実体が伴わないと否認されるので、契約と登記をきちんと残すことが前提
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 評価の考え方 | 相続税法 23 条:残存期間別の法定割合を時価に乗じる定型評価 | — |
| 対象となる財産 | 地上権および永小作権(借地権・区分地上権を除く) | — |
| 期間の扱い | 残存期間が長いほど割合が上昇(5%〜90%、定めなしは 40%) | — |
| 個別評価の余地 | 法律が割合を定めるため個別鑑定の余地は原則ない | — |
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