要点相続税法26条の2は、国税局ごとに土地評価審議会を置き、国税局長が意見を求めた土地の評価に関する事項を調査審議させる規定。委員は20人以内で国税局長が任命する。
Q · 相続した土地の評価額って、誰がどこで決めているんですか?
国税局が通達で計算し、個別評価は審議会が調査審議します
土地の評価は原則として財産評価基本通達に沿い、路線価などから計算されます。ただし通達では捌けない個別評価の事項について、相続税法26条の2は国税局ごとに土地評価審議会を置き、国税局長が意見を求めた事項を調査審議させています。委員は20人以内で、関係行政機関・地方公共団体の職員のほか、土地の評価について学識経験を有する者も国税局長が任命します。納税者が直接申立てをする窓口ではありませんが、評価の適正さを内側から支える仕組みです。
親から土地を相続した。税務署から届いた評価額が、近所の売買相場よりずっと高い気がする。この数字は、どこで、誰が決めているのか。答えの一端が、ここにある。国税局ごとに置かれる『土地評価審議会』は、20人以内の委員(関係行政機関の職員、地方公共団体の職員、そして土地評価の学識経験者)で構成され、国税局長が意見を求めた土地評価の事項を調査審議する。路線価が付いていない私道にしか接していない土地の『特定路線価』など、通達の画一的な計算式では捌ききれない個別評価の場面で、この審議会の判断が土地の値段、ひいてはあなたの相続税額を左右する。多くの納税者は、この機関が存在することすら知らないまま、提示された評価額をそのまま鵜呑みにして納めている。
土地評価審議会とは、相続税法26条の2に基づき国税局ごとに設置される諮問機関である。国税局長が意見を求めた土地の評価に関する事項を調査審議し、委員20人以内は関係行政機関の職員、地方公共団体の職員及び土地の評価について学識経験を有する者のうちから国税局長が任命される。組織及び運営に関し必要な事項は政令に委任されている。
相続税法26条の2に基づき国税局ごとに置かれる諮問機関です。国税局長が意見を求めた土地の評価に関する事項を調査審議します。委員は20人以内で、外部の学識経験者も含まれます。
路線価が設定されていない道路にしか接していない土地を評価するため、納税者の申出を受けて税務署が個別に設定する路線価です。画一的な計算では出てこない数字が動く場面になります。
国税局長が任命します(相続税法26条の2第4項)。関係行政機関の職員、地方公共団体の職員、そして土地の評価について学識経験を有する者から選ばれ、定員は20人以内です。
まず申告前に個別評価の余地を検討します。申告後であれば国税通則法23条の更正の請求、処分に対しては同法75条の審査請求というルートがあります。期限管理が最優先です。
路線価は相続税・贈与税の課税のために国税庁が定める価格で、一般に公示地価の8割程度を目安に設定されます。実際の売買相場とは形状や接道条件によって乖離が生じます。
相続税法22条の「時価」を実務でどう算定するかを定めた国税庁の通達です。法律そのものではありませんが、実務上はほぼすべての土地評価がこの計算式に沿って処理されます。
相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。土地の個別評価を検討するなら、この期間の早い段階で動かないと、資料収集と交渉の時間が足りなくなります。
通達の画一適用が実態と大きく乖離する土地では有効です。鑑定報酬はかかりますが、評価額の差が税額に直結するため、対象地の規模と乖離幅を見て費用対効果を判断します。
直接は言えません。土地評価審議会は国税局長が意見を求めた事項を調査審議する諮問機関であり(相続税法26条の2第2項)、納税者が申立てをする窓口ではありません。評価額に不服がある場合は、国税通則法に基づく更正の請求や審査請求という別ルートを使います。業界裏話ヒント:審議会は表に出ない内部審議機関だからこそ、納税者が争うなら『通達の画一適用が時価(相続税法22条)を上回っている』と正面から主張する方が、実務では効く
委員20人以内には、関係行政機関・地方公共団体の職員に加え、土地評価の学識経験者(不動産鑑定士など)が含まれます(相続税法26条の2第3項・第4項)。全員が国税局長の任命ではありますが、外部専門家の関与が制度上組み込まれている点は評価の客観性の担保です。業界裏話ヒント:任命権が国税局長にある以上、完全な独立機関ではない。だからこそ個別評価を争うときは、審議会の判断そのものより、その土台になる鑑定評価を自前で用意する方が交渉力になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 相続税法26条の2:組織規定(国税局ごとの諮問機関の設置) | — |
| 規律の対象 | 誰が土地評価の事項を調査審議するかという体制 | — |
| 納税者への直接効果 | 直接の申立て窓口ではなく、評価の適正さを内部から支える | — |
| 争う場面での使い方 | 外部の学識経験者が制度上関与する点を客観性の論拠にする | — |
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