要点相続税法 43 条は、物納財産の収納価額を相続時の課税価格による評価額と定める。収納時までに状況が著しく変化すれば、税務署長が収納時の現況で価額を定め直せる。
Q · 物納で国に渡す土地って、いくらで計算してもらえるんですか?
相続時の評価額で決まります(43 条 1 項)
相続税法 43 条 1 項により、物納財産の収納価額は課税価格計算の基礎となった価額、つまり相続時の評価額で決まります。ただし収納の時までに財産の状況に著しい変化が生じた場合は、税務署長が収納時の現況で価額を定め直せます。相続後に地価が下がった土地なら、売却して現金で納めるより高いレートで税額に充当できることがあります。
親から地方の土地を相続したが、手元に相続税を払う現金がない。多くの人はここで慌てて土地を売り急ぐ。だが相続税法 43 条を知っていれば、選択肢がもう一本ある。土地そのものを税金として国に納める「物納」だ。この条文の核心は 1 項にある。物納した財産の収納価額(国が税として受け取る値付け)は「課税価格計算の基礎となつた価額」、つまり相続時の評価額で計算される。ここに玄人しか使わないてこがある。相続後に地価が下がっていれば、今その土地を売っても相続時より安い現金しか手に入らない。しかし物納なら、相続時の高い評価額で税を消せる。値下がりした土地ほど、売るより物納した方が有利になる逆転が起きる。さらに 3 項では、後で税額が減って過誤納(払い過ぎ)が生じたとき、納めた土地そのものを取り戻せる道まで用意されている。ただし過誤納が収納価額の半分以上でないと戻らない、などの条件付きだ。
相続税法 43 条は、物納財産の収納価額および過誤納額の還付方法を定める規定である。収納価額は課税価格計算の基礎となった価額によるのが原則であり、収納の時までに財産の状況に著しい変化が生じたときは、税務署長が収納時の現況により定めることができる。物納の許可を受けた税額は、財産の引渡しや所有権移転登記など第三者に対抗できる要件を充足した時に納付があったものとされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
相続税を金銭ではなく不動産などの財産そのもので納める制度です。その財産の値付け(収納価額)は相続時の課税価格が基準になります(相続税法 43 条 1 項)。
延納によっても金銭で納付することが困難な事由があることが前提です(相続税法 41 条)。現金が足りないというだけでなく、延納でも無理だと疎明できる資料が要ります。
あります。国債・不動産などが上位で、順位の高い財産から充てるのが原則です。具体的な順位と要件は相続税法 41 条以下と政令で定められています。
原則として相続税の申告期限、つまり相続開始を知った日の翌日から 10 か月以内です。測量や境界確定が必要な土地は、この期限から逆算して早期着手が必要です。
財産の引渡し、所有権移転の登記など第三者に対抗できる要件を充足した時点です(43 条 2 項)。許可が出た日ではなく、対抗要件の充足時が基準になります。
43 条 2 項により、対抗要件を充足した時に納付があったものとみなされます。そこが納付時点となるため、その時点までの期間が計算の基礎になります。
要る場合があります。過誤納額が財産の価額に満たないときは、差額に相当する金額をあらかじめ国に納付しなければなりません(43 条 6 項)。
還付に充てる際の価額は収納価額に、国がその財産について支出した有益費の額に相当する金額を加算した金額になります(43 条 4 項)。
払えます。延納(分割払い)でも金銭で納めるのが困難な場合に限り、土地などの財産で納める物納が認められます(相続税法 41 条)。その土地の値付けは相続時の課税価格が基準です(43 条 1 項)。業界裏話ヒント:物納の許可件数は年に数百件と極端に少なく、税務署はまず現金・延納を勧めます。だが相続後に地価が下がった土地なら、売って現金で払うより物納の方が高いレートで税に充てられる。この損得を試算せず投げ売りする人が驚くほど多い
条件が合えば、その土地そのものを取り戻せます(43 条 3 項)。ただし国が既に売却していたり、公用・公共の用に供されている、または過誤納額が収納価額の 2 分の 1 未満のときは戻りません。業界裏話ヒント:現物を取り戻せるかは、国の換価手続より先に動けるかの一点にかかる。更正の請求で税額が下がる見込みがあるなら還付申請を急ぐ。動きが遅いと土地は売却され、戻るのは現金だけになる
原則は相続税の課税価格計算の基礎となった評価額、つまり相続時の評価です(43 条 1 項)。ただし収納の時までに土地の状況が著しく変わった場合は、税務署長が収納時の現況で決め直せます(同項但書)。業界裏話ヒント:この但書が曲者。物納申請から収納までの間に土地が崩落・汚染・利用制限を受けると評価を下げられ、充当できる税額が減る。物納予定地は申請後も現状維持と記録保全が要る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文が定める中身 | 43 条:物納財産の収納価額と過誤納額の現物還付 | — |
| 使う場面 | 物納が動き出した後の値付けと、税額が減ったときの取り戻し | — |
| 金額へのインパクト | 相続時評価額で税額に充当。地価下落局面では売却より有利になりうる | — |
| 時間の制約 | 還付で現物を取り戻すなら国が換価する前に申請する必要(3 項但書) | — |
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