要点相続税法 44 条は、物納の申請が却下された場合、却下の日の翌日から 20 日以内の申請により、金銭で一時に納付困難な額を限度として延納を許可できると定める。
Q · 相続税の物納を断られたら、もう一括で現金を払うしかないの?
却下の翌日から 20 日以内に申請すれば延納に切り替えられます
相続税法 44 条により、延納で払えると判断されて物納が却下された場合でも、却下の日の翌日から起算して 20 日以内に申請すれば、延納の許可を受けられます。許可される額は、金銭で一時に納付することを困難とする金額として政令で定める額が限度です。手続は同法 38 条・39 条・40 条が準用され、担保の提供が必要になります。20 日を過ぎるとこの乗り換えはできず、延滞税が加算されて滞納処分へ進みます。
親から評価額の高い土地を相続したが、手元に納税用の現金がない。そこで現物で納める物納を申請した。ところが税務署は「分割払いの延納なら現金で払えるはずだ」と判断し、物納を却下する。ここで「もう差押えか」と青ざめるのは早い。相続税法44条は、その却下の翌日から20日以内に申請すれば、延納へ乗り換えられる救済ルートを用意している。物納がダメでも、いきなり一括現金納付を迫られるわけではない。ただし条件は厳しい。20日を1日でも過ぎれば、この乗り換え切符は消え、本税に延滞税が積み上がりながら滞納処分へ進む。物納の却下通知は、あなたにとって終わりの宣告ではなく、20日のカウントダウンの開始である。
相続税法 44 条は、物納申請の却下に係る延納を定める規定である。税務署長が延納により金銭で納付することが可能と認めて物納申請の全部又は一部を却下した場合に、却下の日の翌日から起算して 20 日以内にされた申請により、金銭で一時に納付することを困難とする金額を限度として延納を許可できる旨を規定し、延納の要件・手続・担保に関する同法 38 条から 40 条までの規定を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
金銭による納付が困難な場合に、不動産や株式などの財産そのもので相続税を納める制度です。相続税法 41 条が根拠で、延納によっても金銭で納付することが困難な場合に限られます。
多くは「延納によって金銭で納付できる資力がある」と判断された場合です(相続税法 42 条 2 項)。ほかに物納財産の要件不備や管理処分不適格財産に当たる場合も却下されます。
通知が届いた日ではなく「却下の日の翌日」から起算します。到達日と起算日がずれるため、通知を受け取った時点で残り日数が減っている点に注意が必要です。
延納申請書、金銭納付を困難とする理由書とその根拠資料、担保提供関係書類(登記事項証明書、評価資料等)が基本セットです。担保財産の特定に最も時間がかかります。
国債・地方債、税務署長が確実と認める有価証券、土地、建物、保証人の保証などが担保として認められます。担保のあてがないと 20 日以内の申請完了は困難になります。
44 条による延納への乗り換えはできなくなります。本税に延滞税が加算されながら滞納状態となり、国税徴収法に基づく差押えなどの滞納処分へ進む可能性があります。
申請額のうち一部だけ「延納で払える」と認定され、その部分の物納が却下される場合です。残りは物納、却下分は延納という二本立ての納付計画になります。
国税通則法に基づく再調査の請求または審査請求で争えます。ただし不服申立てと 44 条の 20 日は別枠なので、争いながら延納申請も並行するのが実務上の安全策です。
いいえ。相続税法44条により、却下の日の翌日から20日以内に申請すれば延納(分割払い)へ切り替えられます。いきなり一括納付を迫られるわけではありません。業界裏話ヒント:物納の却下通知には延納申請の期限が書かれていますが、20日は「延納の準備期間」ではなく「申請を完了させる締切」です。通知が届いてから担保を探し始めると間に合わないことが多く、実務では物納申請と同時に延納の担保も仕込んでおくのが定石です
はい。延納期間中は本税に利子税が課されます(延滞税ではなく利子税で、率は延納財産の内容や期間で変わります。最新の改正状況をご確認ください)。物納が認められていれば利子税は原則かかりませんが、却下されて延納に回ると利子税の負担が生じます。業界裏話ヒント:延納の利子税率は不動産等の割合が高いほど低くなる仕組みで、財産構成の見せ方で総負担が変わります。却下後の20日は、単に申請するだけでなく利子税を最小化する延納設計を詰める時間でもあります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 相続税法 44 条:物納却下後 20 日以内の延納への乗り換え | — |
| 適用の前提 | 42 条 2 項による物納申請の却下(全部又は一部)があること | — |
| 期限 | 却下の日の翌日から起算して 20 日以内の申請 | — |
| 許可される範囲 | 却下に係る相続税額のうち金銭一時納付困難額を限度 | — |
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