要点相続税法 47 条は、物納の撤回の承認を受ける際、金銭で一時に納付することが困難な額を限度に延納を許可できると定める。延納の申請は撤回の申請と同時に行う必要がある。
Q · 物納をやめたら、残りの相続税は現金で一括払いするしかないんですか?
撤回と同時に延納を申請すれば年賦にできます
相続税法 47 条により、物納の撤回の承認を受けようとする者は、撤回に係る相続税額のうち金銭で一時に納付することが困難な額を限度として延納の許可を受けられます。ただし延納の申請書は、物納の撤回の申請書と同時に、担保提供関係書類を添付して納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(2 項)。延納できるのは、当初から延納していたと仮定した場合の未経過延納税額の範囲に限られ、既に経過した分は対象になりません(4 項・5 項)。
相続で受け継いだ土地を、現金の代わりに国へ納めて相続税を払った。それが物納だ。ところが半年後、地価が反転し、その土地を自分で売れば国の収納価額より高く売れると気付く。物納をやめて(撤回して)自分で売りたい。だが撤回した瞬間、あなたは相続税を現金で納める立場へ引き戻される。そこで壁になるのが、一括では払えない場合だ。相続税法47条は、物納の撤回を承認してもらうとき同時に申請すれば、現金一括が困難な額について延納(年賦の分割払い)へ切り替えることを認める。鍵は「同時」の一語。撤回の申請書と延納の申請書を一緒に出さなければ、この救済は開かない。しかも延納できるのは、最初から延納していたと仮定した場合の残り分(未経過延納税額)に限られ、既に経過した分は対象外だ。物納をやめる決断とその後の資金繰りは、一枚の書類の出し方で天と地ほど変わる。
相続税法 47 条は、物納の撤回に係る延納を定める規定であり、物納の許可を受けた者が撤回の承認を受けようとする場合に、撤回に係る相続税額のうち金銭で一時に納付することを困難とする金額を限度として、税務署長が延納を許可できる旨を規定する。許可の範囲は未経過延納税額および未経過延納期間に限定される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
一度許可された物納をやめて、相続税を金銭で納める立場へ戻す手続きです。相続税法 46 条が要件と期限を定め、国がまだ処分・貸付をしていない財産であることが前提になります。
当初から延納の許可があったと仮定した場合の各延納年割額のうち、物納の撤回の承認をする日より後に納期限が到来する分の合計額をいいます(47 条 5 項)。
原則として申請書の提出期限の翌日から起算して 3 月以内に、税務署長が許可または却下を決定します(47 条 3 項)。不適格財産の追加等がある場合は起算点が読み替えられます。
国債や地方債、不動産、税務署長が確実と認める保証人の保証などです。提供しようとする担保が適当でないと認められると、税務署長は変更を求めることができます(47 条 3 項ただし書)。
撤回の申請が却下または取下げとなった場合、同時に提出した延納の申請も併せて却下され、または取下げがあったものとみなされます(47 条 10 項)。
追加が完了するのを待って許可または却下が判断されます。審査期間は通知が発せられた日の翌日から 2 月(指定日があれば 1 月)に読み替えられます(47 条 7 項)。
撤回が承認され財産が返還されれば市場で売却でき、収納価額との差が手元に残る可能性があります。ただし譲渡所得課税と延納の利子税負担を併せて試算する必要があります。
許可の場合は延納税額と延納の条件が物納の撤回の承認書面に併せて記載されて通知され、却下の場合はその旨と理由を記載した書面で通知されます(47 条 9 項)。
物納の撤回が承認されれば、まだ国が処分・貸付していない財産は返還されます(46条)。ただし撤回できるのは物納許可後の一定期間内に限られ、国が既にその不動産を処分・貸付けたものは撤回の対象外です。業界裏話ヒント:物納撤回を検討するなら、その土地が国有財産として実際に動く前が勝負。財務局が処分手続に入ると撤回の窓が閉じるため、地価が戻り始めた初動で動けるかどうかが分かれ目になる
いいえ、47条2項が明確に「撤回の申請書の提出と同時に」延納の申請書を出すよう求めています。後出しは認められず、撤回だけ先行させると残税額は現金一括納付になります。業界裏話ヒント:税務署の窓口では撤回と延納は別の手続に見えるため、言われるまま撤回だけ先に出してしまう人がいる。この「同時」要件を知っているかどうかで、数百万円を一括で用意するか年賦で払えるかが決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 47 条:物納の撤回の承認を受ける際の延納 | — |
| 申請のタイミング | 物納の撤回の申請書と同時に提出(2 項) | — |
| 許可される範囲 | 未経過延納税額・未経過延納期間に限定(4 項・5 項) | — |
| 連動して失われるもの | 撤回の申請が却下・取下げなら延納も併せて却下・取下げ(10 項) | — |
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