生活保護法 第26条(保護の停止及び廃止)
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保護の実施機関は、被保護者が保護を必要としなくなつたときは、速やかに、保護の停止又は廃止を決定し、書面をもつて、これを被保護者に通知しなければならない。第二十八条第五項又は第六十二条第三項の規定により保護の停止又は廃止をするときも、同様とする。
この条文の基本情報
保護の停止及び廃止とは何ですか?
定義保護の停止及び廃止とは、生活保護法第26条に定められた規定で、「保護の実施機関は、被保護者が保護を必要としなくなつたときは、速やかに、保護の停止又は廃止を決定し、書面をもつて、これを被保護者に通知しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第26条(保護の停止及び廃止)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第26条の条文原文は「保護の実施機関は、被保護者が保護を必要としなくなつたときは、速やかに、保護の停止又は廃止を決定し、書面をもつて、これを被保護者に通知しなければならない。」で始まります。
- 生活保護法第26条は第四章 保護の機関及び実施に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第26条の前の条は生活保護法第25条です。
- 生活保護法第26条の次の条は生活保護法第27条です。
- 生活保護法第26条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第26条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第26条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/26
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法26条は、保護が不要になったとき実施機関が速やかに停止または廃止を決定し、書面で被保護者に通知する義務を定める。28条5項・62条3項の場合も同様。
Q · 生活保護って、窓口で「来月で終わりです」と言われただけで打ち切られるの?
口頭だけでは足りず、書面での決定通知が必要
生活保護法26条により、保護の実施機関は保護が不要になったと判断したとき、停止か廃止かを決定し、書面で被保護者に通知しなければなりません。28条5項(調査拒否等)や62条3項(指示違反)による打ち切りも同じです。書面の通知書を受け取ってはじめて、審査請求の期間(原則3か月)が進み始めます。停止なら再開決定で保護が戻りますが、廃止なら再申請が必要になります。
解説
生活保護が終わるときには、法律で決まった形がある。保護の実施機関(福祉事務所を置く市区町村や都道府県)は、保護が要らなくなったと判断したら、速やかに停止か廃止を決め、書面で通知しなければならない。書面がなく、窓口で「来月から打ち切りです」と口頭で言われただけなら、法律が求める手続はまだ済んでいない。書面は「確認のための紙」ではない。不服を申し立てるための入口である。受け取った日から審査請求の期限(原則3か月)が動き出し、そこに書かれた理由の中身が争点になる。また、停止と廃止は別物である。停止なら保護を再開する決定で戻れるが、廃止なら申請からやり直しになる。どちらに当たるかで、その後の生活の立て直し方が変わる。さらに、調査への不協力(28条5項)や指示違反(62条3項)を理由にした打ち切りにも同じ書面の義務がかかる。封筒を開けたら、まず「停止か廃止か」「理由は何か」の二点を確かめてほしい。
法的な位置づけ
生活保護法26条は、保護の実施機関が、被保護者について保護を必要としなくなったと認めたとき、速やかに保護の停止または廃止を決定し、書面により被保護者へ通知すべき義務を定める規定である。同法28条5項および62条3項に基づく停止・廃止にも同様に適用され、不利益処分に対する手続的保障として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知書と受領日を記録する 福祉事務所から届いた通知書・封筒をすべて保管し、受け取った日をメモする。この日が審査請求期間(3か月)を数える起点になる
- 2.停止か廃止か・理由・教示欄を確認する 通知書に書かれた処分が停止か廃止か、理由がどう記載されているか、審査請求の教示欄を確認する。28条5項・62条3項による処分なら、事前の書面指示や弁明の機会があったかも照らし合わせる
- 3.都道府県知事へ審査請求をする 処分を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県知事宛ての審査請求書を提出する。法テラスや生活保護の支援団体に相談すると書面作成の支援を受けられる
- 4.生活の途切れを防ぐ手続を並行する 審査請求だけでは廃止の効力は止まらないため、必要なら再申請を並行する。廃止が確定した場合は国民健康保険等への加入手続を行い、就労による廃止なら就労自立給付金の対象になるか確認する
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の廃止決定とは?
保護を必要としなくなった世帯について、実施機関が保護関係を終了させる処分です。生活保護法26条により書面での通知が必要で、再び受けるには申請からやり直します。
Q2生活保護の停止と廃止の違いは?
停止は保護を一時的に止めるもので、再開決定により保護が戻ります。廃止は保護関係を終わらせるもので、再び受けるには新たな申請・調査が必要です。
Q3生活保護 打ち切り 口頭だけで有効?
生活保護法26条は停止・廃止の決定を書面で通知するよう求めています。口頭で告げられただけの段階では、法律が求める手続は済んでいません。書面での決定を求めましょう。
Q4生活保護廃止の審査請求はいつまで?
処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、都道府県知事へ審査請求します(行政不服審査法18条)。処分の日から1年を過ぎると原則できません。
Q5生活保護 辞退届 断れる?
断れます。辞退届の提出は義務ではなく、保護を終えるかどうかは実施機関の決定によります。本人の自由な意思によらない辞退届を前提にした廃止は、違法と判断される余地があります。
Q6生活保護 廃止 理由が書いてない 違法?
不利益処分には理由の提示が求められます(行政手続法14条)。理由が抽象的で判断根拠が分からない通知は、それ自体が審査請求で争う材料になります。
Q7生活保護が廃止されたら保険証はどうなる?
医療扶助も終わるため、国民健康保険への加入手続などが必要です。手続をしないまま受診すると、窓口で医療費を全額求められることがあります。
Q8生活保護 廃止後 すぐ再申請できる?
できます。審査請求をしていても再申請は妨げられません。ただし再申請では資産調査などを改めて受けることになるため、生活が苦しいなら早めに動くのが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1働き始めたら、すぐに生活保護を切られるんですか?
すぐに切られるとは限らない。26条がいう「保護を必要としなくなった」とは、収入が最低生活費を安定して上回る状態を指し、一時的な増収なら停止にとどめる運用がある。就労収入には勤労控除もかかる。実務のポイント:試用期間中は収入が不安定であることを担当者に伝え、書面で報告しておく。その記録が、廃止ではなく停止を選んでもらうための判断材料になる
Q2打ち切りに納得できない場合、何をすればいいですか?
都道府県知事に審査請求をする。裁判で争うにも、まず審査請求を経る必要がある(生活保護法69条)。期限は原則として通知を知った翌日から3か月。実務のポイント:審査請求をしても、それだけで廃止の効力は止まらない(行政不服審査法25条)。生活費が途絶えるなら、再申請も並行して進めるのが実務上の定石である
間違えやすい点 AI による整理
- 「辞退届を出したら自分から辞めたことになるので、もう何も言えない」と思われがちである。しかし実務上も、保護を終わらせるのは実施機関の廃止決定と書面通知である。担当者に誘導されて書いた辞退届について、任意性がないとして廃止を違法と判断した裁判例も存在する
- 停止と廃止の違いを知っている人は多いが、その差の大きさは見落とされやすい。停止なら再開の決定で保護が戻るが、廃止は関係がリセットされ、再申請・資産調査・扶養照会をもう一度受けることになる。失業や病気の再発で収入がまた途絶える可能性があるなら、この差が数週間の無収入を生む
- 「役所の判断だから覆らない」という考え方自体が出発点で間違っている。行政手続法14条により不利益処分には理由を示す義務があり、生活保護法69条は審査請求を経れば取消訴訟への道も開いている。書かれた理由が曖昧であること自体が、争う材料になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 停止・廃止の原因 | 生活保護法26条:保護を必要としなくなったこと | 同法28条5項:報告拒否・立入調査拒否・検診命令違反など 同法62条3項:指導・指示などへの違反 |
| 事前手続 | 決定後、書面で通知 | 調査等への協力を求めた経過が前提 書面による指示(施行規則19条)と弁明の機会(62条4項)が前提 |
| 書面通知義務 | あり(本条前段) | あり(本条後段で準用) あり(本条後段で準用) |
| 争い方 | 都道府県知事への審査請求 → 取消訴訟(69条) | 同左 同左。指示内容は書面の記載から判断される(最判平成26.10.23) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では低所得世帯の資格を地方主管機関が審査し、資格喪失時には処分として通知される。不服は訴願・行政訴訟で争う構造で、日本と同様に行政処分として扱われる
韓国の基礎生活保障でも受給要件を欠いた場合に給付の中止が定められており、処分に対しては異議申請の手続が用意されている
ドイツでは継続的給付の決定を事情変更により取り消す(Aufhebung)行政行為として扱い、書面性・理由付記・不服申立て(Widerspruch)の教示が求められる
米国連邦最高裁は、福祉給付の打ち切り前に受給者へ聴聞の機会を与えることがデュー・プロセス上必要とした。日本の26条は事後の書面通知と審査請求で保障する点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- パートの時給が上がり、ケースワーカーから「もう保護は要らないですね、辞退届にサインを」と紙を差し出された。しかし、手取りが最低生活費を安定して上回ると確認できたわけではない。辞退届は廃止決定の代わりにはならず、サインを急ぐ理由もない
- 窓口で「就労指導に従わなかったので打ち切り」と言われたが、指示を書面で受けた覚えがない。そうなると62条3項による廃止の前提が崩れている可能性がある
- もし通知書が郵便受けに届いてから3か月近く、机の引き出しに入れたままだったらどうなるか。審査請求の期限は、処分があったことを知った日の翌日から3か月である。残りが数日しかないなら、今日のうちに審査請求書を書き始める必要がある
- 福祉事務所の担当者の立場から見ると、「収入が一時的に増えた世帯」を廃止にするか停止にするかは判断に迷う。見通しを誤って廃止にすると、翌月に再申請が来て、処分の違法性を争われるリスクを負うことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書・封筒・過去の指示書をすべて保管し、受け取った日をメモする2. 停止か廃止か、理由がどう書かれているかを確認する。理由が抽象的なら、それ自体を争点にできる3. 口頭だけで打ち切りを告げられた場合は、書面での決定を求める4. 3か月以内に都道府県知事へ審査請求を出す。法テラスや生活保護の支援団体に相談すると、申立書の作成を手伝ってもらえる5. 生活が回らない場合は、審査請求と並行して再申請もできる
訴えられた側:実施機関側として:1. 収入の増加が一時的か継続的かを確認し、停止と廃止のどちらにするか判断した根拠を記録する2. 28条5項や62条3項による場合は、書面での指示、弁明の機会の付与(62条4項)、理由の提示(行政手続法14条)がそろっているかを確認する3. 辞退届だけで処理せず、本人の意思が任意であることを記録として残す
時効(請求できる期限):審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、処分の日から1年で原則不可。裁決の期限は原則50日(生活保護法65条)。裁決に不服なら、裁決を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)、または1か月以内に厚生労働大臣へ再審査請求(生活保護法66条、行政不服審査法62条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務運用:収入が最低生活費を上回る状態が一時的か継続的かによって、停止と廃止を使い分ける運用がとられている。判断を誤って廃止にすると、再申請と処分の違法性の争いを招くため、見通しの記録が重視される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定に伴い、保護の停止・廃止の決定と書面による通知義務を定める規定として設けられた
- 生活保護法 第28条調査拒否を理由とする停止・廃止
- 生活保護法 第62条指示違反による停止・廃止と弁明機会
- 生活保護法 第56条正当理由なき不利益変更の禁止
- 生活保護法 第27条指導指示、62条処分の前提
- 生活保護法 第69条取消訴訟の審査請求前置
- 行政手続法 第14条不利益処分の理由提示義務
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間3か月
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