生活保護法 第27条の2(相談及び助言)
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保護の実施機関は、第五十五条の七第一項に規定する被保護者就労支援事業、第五十五条の八第一項に規定する被保護者健康管理支援事業、第五十五条の十第一項第一号に規定する子どもの進路選択支援事業、同項第二号に規定する被保護者就労準備支援事業、同項第三号に規定する被保護者家計改善支援事業及び同項第四号に規定する被保護者地域居住支援事業のほか、要保護者から求めがあつたときは、要保護者の自立を助長するために、要保護者からの相談に応じ、必要な助言をすることができる。
この条文の基本情報
相談及び助言とは何ですか?
定義相談及び助言とは、生活保護法第27条の2に定められた規定で、「保護の実施機関は、第五十五条の七第一項に規定する被保護者就労支援事業、第五十五条の八第一項に規定する被保護者健康管理支援事業、第五十五条の十第一項第一号に規定す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第27条の2(相談及び助言)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第27条の2の条文原文は「保護の実施機関は、第五十五条の七第一項に規定する被保護者就労支援事業、第五十五条の八第一項に規定する被保護者健康管理支援事業、第五十五条の十第一項第一号に規定す…」で始まります。
- 生活保護法第27条の2は第四章 保護の機関及び実施に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第27条の2の前の条は生活保護法第27条です。
- 生活保護法第27条の2の次の条は生活保護法第27条の3です。
- 生活保護法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法27条の2は、要保護者から求めがあったとき、保護の実施機関が自立助長のため相談に応じ助言できると定める。助言に強制力はなく、申請とも別の手続である。
Q · ケースワーカーの助言を断ったら、生活保護を止められてしまうの?
助言を断っても止まらない。止まり得るのは書面指示の違反だけ
生活保護法27条の2の「相談及び助言」は、要保護者の求めに応じて実施機関が行う任意の支援で、法的な拘束力はありません。保護の変更・停止・廃止(62条3項)の前提となるのは、27条に基づく指導指示のうち書面で行われたものに従わなかった場合に限られます(施行規則19条)。また、相談は申請ではないため、14日以内の決定義務(24条5項)を動かすには、別に申請の意思を示す必要があります。
解説
福祉事務所の窓口で「まずはご相談ということで」と言われた瞬間、手続きの行き先が二つに分かれることを知る人は少ない。生活保護法27条の2が定める「相談及び助言」は、要保護者(生活保護を受けているかどうかに関係なく、保護が必要な状態にある人。6条2項)が求めたときに、役所が自立に向けた助言をすることができる、という規定である。ポイントは二つある。第一に、この助言には強制力がない。従わなくても、それを理由に保護を止められることはない。保護の停止や廃止につながり得るのは27条の「指導又は指示」であり、しかも書面で出されたものに従わなかった場合に限られる(施行規則19条)。第二に、相談は「申請」ではない。窓口で一時間話し込んでも、申請の意思をはっきり示して申請書を出さなければ、14日以内に決定を出す義務(24条5項)は動き出さない。相談を受けることと、申請をすること。この二つを分けて考えられる人だけが、窓口で主導権を握れる。
法的な位置づけ
生活保護法27条の2は、保護の実施機関が、被保護者就労支援事業などの法定支援事業に加え、要保護者から求めがあった場合に、その自立を助長する目的で相談に応じ必要な助言を行うことができる旨を定める規定である。助言は任意的な行政指導の性質を持ち、同法27条の指導指示や24条の申請手続とは別個の制度として位置づけられる。
手順
- 1.窓口の最初の一言で目的をはっきり伝える 福祉事務所の窓口で、相談を始める前に「生活保護の申請に来ました」と伝える。相談だけを希望する場合は「今日は相談のみです」と自分で区別して伝える
- 2.助言か指示かをその場で確認する ケースワーカーから就労・家計・保険解約などを求められたら、「これは助言ですか、それとも27条の指示ですか」と確認し、回答をメモする。書面の指示でなければ従う法的義務はない
- 3.申請書を提出し控えを残す 申請書を受け取り記入して提出し、受付印のある控えやコピーをもらう。申請書が出てこない場合は、便箋に氏名・住所・「保護を申請します」・日付を書いて提出する
- 4.決定を待ち、期限を管理する 申請日から原則14日以内(最大30日)に決定通知が来るかを確認する。30日を過ぎても通知がなければ却下とみなして審査請求を検討できる。却下処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護法27条の2とは?
保護の実施機関が、要保護者から求めがあったときに自立に向けた相談に応じ、必要な助言ができると定めた規定です。就労・健康・家計・進路・住まいの支援事業と並ぶ位置づけです。
Q2生活保護の相談はどこでできる?
原則として住んでいる地域を所管する福祉事務所(市の場合は市、町村部は都道府県等)が窓口です。保護の実施機関が相談と助言を担います。
Q3生活保護の相談だけで帰されたのは違法?
申請の意思を示したのに申請書を渡さず相談扱いで帰すことは、申請権の侵害として争われ得ます。申請意思を明確に伝えた事実を記録に残すことが重要です。
Q4ケースワーカーの助言に納得できないときは?
27条の2の助言は処分ではないため、審査請求の対象にはなりにくいです。従う義務もないため、断る旨を伝え、面談内容をメモしておくのが現実的な対応です。
Q5被保護者就労支援事業とは?
生活保護法55条の7が定める、被保護者の就労に向けた相談・助言や求職活動の支援などを行う事業です。27条の2はこの事業と並べて相談・助言の権限を定めています。
Q6被保護者家計改善支援事業とは?
55条の10第1項第3号に定められた、被保護者の家計の状況を把握し、家計管理の改善に向けた支援を行う事業です。参加は原則として任意です。
Q7被保護者地域居住支援事業とは?
55条の10第1項第4号に定められた、住まいに困難を抱える被保護者の居住の安定と地域での生活を支える事業です。転居や見守りに関する支援が想定されています。
Q8生活保護の申請書をもらえないときは?
申請は書面が原則ですが、特別の事情があれば書面を省略できます(24条1項ただし書)。便箋に氏名・住所・申請の意思・日付を書いて提出する方法もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ケースワーカーに「働きなさい」って言われたけど、断ったら保護止まるの?
口頭で勧められただけなら、27条の2の助言か、書面になっていない指導の段階である。保護の停止や廃止(62条3項)の前提は、27条の書面による指示に従わなかった場合に限られる(施行規則19条)。実務のポイント:停止の前には弁明の機会を与える手続き(62条4項)が必要になる。そのため「指示書」と書かれた紙を受け取った時点が、本当の分かれ目になる
Q2相談に三回行ったのに、まだ申請したことになってないって本当ですか?
本当にあり得る。相談(27条の2)と申請(24条)は別の手続きで、申請の意思を示して申請書を出さない限り、14日以内に決定するという義務は始まらない。実務のポイント:支援団体が同行するのは、最初の一言で「申請です」と言わせるためである。控えのコピーや受付印をもらうだけで、申請日をめぐる争いはほとんど起きなくなる
Q3まだ保護を受けてないけど、今後のお金のことだけ相談してもいいの?
かまわない。条文の対象は「要保護者」で、保護を受けているかどうかに関係なく、保護が必要な状態にある人を含む(6条2項)。求めがあれば助言できると定められている。実務のポイント:保護を受ける前の段階なら、生活困窮者自立支援法の自立相談支援窓口のほうが、家計や就労の相談に厚く対応してくれることが多い。両方の窓口を使い分けるのが実務のやり方である
Q4子どもが大学に行くと、保護費ってどうなるの? 誰に聞けばいい?
55条の10第1項第1号の子どもの進路選択支援事業と、27条の2の相談で、まず実施機関に聞くのが筋である。進学する本人は世帯から分けて扱われる運用(世帯分離)が一般的で、進学準備給付金の制度もある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:高校3年の秋になってからでは、奨学金の申込みと収入認定の調整が間に合わないことがある。高校2年のうちに相談を始めるのが目安である
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所の人に言われたことには従わなければ保護を切られる」と感じている人は多いが、27条の2の助言は法的に拘束力を持たない。保護の変更・停止・廃止(62条3項)の前提になるのは、27条に基づく書面による指導指示に従わなかった場合だけである(施行規則19条)。口頭の助言を断っても、それだけで不利益処分の根拠にはならない
- 「相談に行けば申請したことになる」という思い込みは、問いの立て方からずれている。問題は相談したかどうかではなく、申請の意思を役所に示したかどうかである。相談記録にしか残っていなければ、法律上はまだ何も始まっていない。窓口で「申請します」と一言はっきり言い、それを記録に残せたかどうかがすべてを分ける
- ケースワーカーにとって助言は親切心から出るものかもしれない。しかし法律の目から見れば、自治体という強い立場の相手からの「勧め」である。受け取る側が命令と思い込んで貯金や保険、住まいを手放してしまえば、後から助言だったと分かっても、失ったものはほとんど戻らない。立場の違いによるこのずれを知らないことが、いちばんの落とし穴である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 27条の2:求めに応じた相談・助言(任意) | 27条:生活の維持向上等のための指導又は指示 24条:保護の申請と決定手続 |
| 開始のきっかけ | 要保護者からの求め | 実施機関の判断(被保護者が対象) 要保護者等による申請の意思表示 |
| 従わない場合の効果 | 法的な不利益なし | 書面指示違反なら保護の変更・停止・廃止の余地(62条3項、施行規則19条) (申請者側の義務ではない)実施機関に原則14日以内の決定義務 |
| 争う手段 | 処分性がなく審査請求の対象になりにくい | 指示に基づく停止・廃止処分への審査請求(64条) 却下処分・みなし却下への審査請求(64条、24条7項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では低収入戸・中低収入戸の就労能力者に対し就業服務や脱貧措置を提供する枠組みがあり、給付と自立支援を結びつける点で共通する
韓国は自活支援を法律で体系化しており、条件付き受給者には自活事業参加が求められる点で、任意の助言にとどまる日本の27条の2より強制色が強い
ドイツ社会扶助法は給付と並んで相談・支援を法律上の給付内容として明記しており、相談を給付の一部と捉える点で日本より権利性が明確
米国の公的扶助は就労要件を伴う制度設計で、支援の受け入れが給付継続の条件になりやすく、任意性を強調する日本とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 失業して手持ちの現金が3万円を切った。福祉事務所に行くと、相談員から「まずハローワークに通ってから、また来てください」と助言された。これはあくまで助言であって、申請を断る理由にはならない。申請書をください、とその場で言えば、それで申請の意思は伝わる
- もし保護を受けている最中に、ケースワーカーから「就労準備支援事業に参加しませんか」と勧められて断ったら、保護を打ち切られるのか? 27条の2の枠組みで提供される支援事業の案内は、原則として参加の強制ではない。ただし、同じ内容が27条の書面による「指示」として出された場合は話が変わる。受け取った紙の標題を確認すること
- あなたは福祉事務所の新任ケースワーカー。家計が破綻しかけた受給者に、良かれと思って「今月中にこの保険を解約してください」と口頭で強く伝えた。相手はそれを命令と受け取った。助言と指示の区別があいまいなまま話を進めると、後で「違法な指導だった」と争われる側になるのは、あなたの組織である
- 高校2年の子がいる母子世帯。進学すると保護費が減るのではと怖くて、誰にも相談できずにいる。子どもの進路選択支援事業(55条の10第1項第1号)は、まさにこの場面のために法律に書き込まれた窓口である
- 親の貯金が底をつき、あと10日で家賃の引き落としが止まる。役所は「相談」として三回面談しただけで、申請の話にならない。相談だけを繰り返していると、保護開始の時期はずっと後ろにずれていく。保護は原則として申請した時点が基準になるので、失われた日数分は後から取り戻しにくい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 窓口では最初に「生活保護を申請します」と言う。相談だけで終わらせない2. 申請書を渡されなければ、便箋に氏名・住所・「保護を申請します」・日付を書いて提出してもよい(24条1項ただし書は特別の事情がある場合の書面省略を認めている) 3. 受け取った助言の内容と面談者の名前をメモしておく4. 申請が受け付けられない、または不当な却下を受けたら、法律家や支援団体に同行を頼み、審査請求(64条)を検討する
訴えられた側:実施機関の職員の立場では:1. 面談記録に「相談か申請か」「申請の意思を確認したか」を必ず残す2. 助言と27条の指導指示を口頭で混ぜない。指示が必要なら書面にする(施行規則19条) 3. 就労・家計・進路の支援事業は案内にとどめ、参加を保護継続の条件のように言わない4. 申請権を侵害したとして国家賠償を認めた裁判例もあるため、迷ったら申請を受け付ける側に倒す
時効(請求できる期限):相談・助言そのものに期限はない。申請後は原則14日以内に決定しなければならず、特別な理由があれば最大30日まで延長できる(24条5項)。30日を過ぎても通知がなければ、申請者は却下されたものとみなしてよい(24条7項)。処分に不服があるときの審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:27条の2の相談・助言は、要保護者の求めを前提とする任意的な援助であり、27条の指導指示のような不利益処分の根拠とはならない。ケースワークを給付決定と切り分けて位置づける規定と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)地方分権一括法、平成12年施行(要検証) 相談及び助言を自治事務として位置づける条文が新設されたとみられる。新設の年と施行日は人の手による確認が必要
- 平成25年(2013年)以降の累次改正(要検証) 被保護者就労支援事業、健康管理支援事業、55条の10の各支援事業を順次条文に取り込む改正がされたとみられる。各改正の年次と施行日は要確認
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:地方分権一括法による改正で、相談及び助言を定める条文として新設され、平成12年(2000年)4月から施行されたとみられる(年次は要確認)
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