生活保護法 第31条
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- 生活扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によつて行うことができる。
- 2.生活扶助のための保護金品は、一月分以内を限度として前渡するものとする。但し、これによりがたいときは、一月分をこえて前渡することができる。
- 3.居宅において生活扶助を行う場合の保護金品は、世帯単位に計算し、世帯主又はこれに準ずる者に対して交付するものとする。但し、これによりがたいときは、被保護者に対して個々に交付することができる。
- 4.地域密着型介護老人福祉施設(介護保険法第八条第二十二項に規定する地域密着型介護老人福祉施設をいう。以下同じ。)、介護老人福祉施設(同条第二十七項に規定する介護老人福祉施設をいう。以下同じ。)、介護老人保健施設(同条第二十八項に規定する介護老人保健施設をいう。以下同じ。)又は介護医療院(同条第二十九項に規定する介護医療院をいう。以下同じ。)であつて第五十四条の二第一項の規定により指定を受けたもの(同条第二項本文の規定により同条第一項の指定を受けたものとみなされたものを含む。)において施設介護(第十五条の二第四項に規定する施設介護をいう。以下同じ。)を受ける被保護者に対して生活扶助を行う場合の保護金品を前項に規定する者に交付することが適当でないときその他保護の目的を達するために必要があるときは、同項の規定にかかわらず、当該地域密着型介護老人福祉施設若しくは介護老人福祉施設の長又は当該介護老人保健施設若しくは介護医療院の管理者に対して交付することができる。
- 5.前条第一項ただし書の規定により生活扶助を行う場合の保護金品は、被保護者又は施設の長若しくは養護の委託を受けた者に対して交付するものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第31条は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第31条の条文原文は「生活扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、…」で始まります。
- 生活保護法第31条は第五章 保護の方法に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第31条の前の条は生活保護法第30条です。
- 生活保護法第31条の次の条は生活保護法第32条です。
- 生活保護法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第31条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法31条は、生活扶助を原則金銭で一月分以内前渡しし、世帯主に交付すると定める。困難な場合は現物給付、世帯員への個別交付、介護施設長への交付も認められる。
Q · 生活保護費は必ず世帯主に振り込まれるの?家族が自分の分だけ受け取ることはできる?
原則は世帯主だが、難しければ本人へ個別に交付できる
生活保護法31条3項により、居宅で生活扶助を受ける場合の保護金品は世帯単位で計算し、世帯主またはこれに準ずる者に交付するのが原則です。ただし同項ただし書により、世帯主への交付によりがたいときは、被保護者一人ひとりに個別に交付することができます。世帯主による使い込みなどが疑われる場合は、出金記録などを用意して福祉事務所のケースワーカーに相談するのが第一歩です。
解説
生活保護費は「世帯のお金」として、世帯主の口座にまとめて振り込まれる。多くの家庭ではそれで問題ない。問題は、世帯主が支給日の翌日にギャンブルや酒で使い切ってしまう家庭である。生活保護法31条は四つのルールを決めている。第一に、支給は原則として現金で行い、食料などの現物で渡すのは例外に限る。第二に、前払いは原則1か月分までとする。第三に、世帯単位で計算して世帯主に渡すが、それが難しいときは家族一人ひとりに個別に渡すことができる。第四に、特養などの介護施設に入所している人の分は、施設長に直接渡すことができる。つまり、お金が「誰の手に落ちるか」は固定されていない。世帯主はあくまで受け取り窓口であって、家族全員の最低生活費の持ち主ではない。この但し書を知らない家族は、毎月同じ使い込みを黙って耐え続ける。知っている家族は、福祉事務所に受け取り方の変更を相談する。
法的な位置づけ
生活保護法31条は生活扶助の方法を定める規定であり、生活扶助を金銭給付により行うこと、保護金品を一月分以内を限度として前渡しすること、居宅保護の場合は世帯単位で計算して世帯主等に交付することを原則とする。あわせて、現物給付、一月分を超える前渡し、被保護者への個別交付、介護施設の長等への交付という例外を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.使い込みや未払いの事実を記録する 通帳の出金履歴、レシート、日付入りの家計メモ、施設利用料の滞納通知など、保護費が本来の世帯員や施設に届いていないことを示す資料をそろえる
- 2.担当ケースワーカーとの面談を予約する 福祉事務所に連絡し、担当ケースワーカーとの面談日を次の支給日より前に設定する。電話の日時と対応者名を控えておく
- 3.個別交付または施設長交付を具体的に相談する 居宅保護なら31条3項ただし書の個別交付、介護施設入所中なら31条4項の施設長・管理者への交付を、記録を示しながら具体的に求める
- 4.回答を記録し、必要なら不服申立てを検討する 相談日、相手の氏名、回答内容を残す。支給方法に関する決定に不服がある場合は、決定通知の日付を確認し、3か月以内の審査請求を法テラスや弁護士会の相談窓口と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の生活扶助とは何ですか?
食費・被服費・光熱水費など日常生活の需要を満たすための扶助です。生活保護法31条により、原則として金銭で支給されます。
Q2生活保護費はいつ、何か月分支給されますか?
生活扶助は一月分以内を限度として前渡しされるのが原則です(31条2項)。一月分を超える前渡しは、これによりがたいときの例外に限られます。
Q3生活保護費は誰の口座に振り込まれますか?
居宅保護の場合、世帯単位で計算した保護金品は世帯主またはこれに準ずる者に交付されるのが原則です(31条3項本文)。
Q4生活保護費を世帯主が使い込んだら違法ですか?
直ちに犯罪とは限りませんが、他の世帯員の最低生活費が届かない状態です。31条3項ただし書の個別交付や、27条の指導指示の対象になり得ます。
Q5特養に入所している親の生活保護費は誰が受け取りますか?
原則は世帯主等ですが、31条4項により、交付が適当でないときなどは介護老人福祉施設の長や介護医療院の管理者に交付できます。
Q6生活保護費を月2回に分けてもらうことはできますか?
31条2項は一月分以内の前渡しを定めるため、分割支給はその範囲内で運用上可能とされます。実施の可否は自治体ごとに異なるため福祉事務所に相談します。
Q7救護施設に入っている人の保護費は誰に渡されますか?
30条1項ただし書で施設入所や養護委託により生活扶助を行う場合、31条5項により被保護者本人、施設の長、養護の委託を受けた者に交付されます。
Q8支給方法の変更に納得できないときはどうすればいいですか?
まず変更の理由と根拠条文を書面で求めます。保護変更決定として通知された場合は、知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護ってお米とか現物で渡されることもあるの?
原則は現金である(31条1項本文)。現物給付は、金銭ではできないとき、金銭が適当でないときなどの例外に限られる(同項ただし書)。実務のポイント:使い方に問題があるときに行政が本来とる手段は、27条の指導指示である。いきなり現物に切り替えられたと感じたら、どの条文に基づく措置なのかをまず質問するとよい
Q2親が世帯主で保護費を渡してくれない。自分の分だけ別にもらえる?
31条3項ただし書により、世帯主に渡すことが難しいときは被保護者に個別に交付できる。実務のポイント:個別交付と世帯分離(10条ただし書)はまったく別の制度である。世帯分離をすると保護が必要かどうかの判定からやり直しになるが、個別交付は受け取り方を変えるだけで済む。「お金が届かない」だけが問題なら、まず個別交付を相談する方がハードルは低い
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば保護費は「世帯主のお金」だが、法律から見れば、世帯員一人ひとりの最低生活費を世帯単位で合算したものにすぎず、世帯主は交付を受ける窓口にすぎない。この落差を知らないまま「親のお金だから口出しできない」と黙っていると、自分の最低生活費がそのまま消えていく
- 「どうすれば現物支給に切り替えられずに済むか」と身構える受給者がいるが、そもそも問いの立て方が逆である。1項は金銭給付を原則とし、現物給付には「金銭ではできない」「金銭が適当でない」「保護の目的を達するために必要」といった理由が要る。使い道は原則として本人に委ねられている
- 前渡が「一月分以内」であることは多くの人が知っている。だが、月の途中で使い切っても翌月分の前倒しは原則としてないという重さまでは知られていない。1か月を超える前渡は「これによりがたいとき」の例外に限られる。家計は1か月単位で組むことが前提の制度である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 生活保護法31条:生活扶助の支給方法(金銭・前渡し・交付先) | 生活保護法30条:生活扶助を行う場所(居宅か施設か) 生活保護法37条の2:家賃・介護保険料等の代理納付 |
| 原則 | 金銭給付、一月分以内の前渡し、世帯主等への交付 | 被保護者の居宅において行う 保護金品は被保護者側に交付される |
| 例外 | 現物給付、一月分超の前渡し、個別交付、介護施設長等への交付 | 救護施設等への入所、適当な施設・私人の家庭への養護委託 実施機関が被保護者に代わって家賃等を支払うことができる |
| 使い込み対策としての機能 | 交付先そのものを世帯主以外に変更できる | 生活の場を施設に移すことで間接的に対応 特定の費目だけを確実に支払先へ届ける |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も生活扶助を現金給付の原則とし、実際の必要に応じて施設収容等で対応できる構造で、日本の1項と近い
韓国の生計給付も金銭支給を原則とし、金銭で支給できない、または適当でない場合に物品支給を認める点で日本と類似する
ドイツは給付形態を金銭・現物・役務に分け、不経済な行動が認められる場合に現物給付へ切り替える規定を持つ
米国SSIは、受給者本人に管理能力がない場合に代理受取人(representative payee)へ給付する仕組みを持ち、日本の4項と機能が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし同居の父が世帯主として保護費を全額受け取り、数日で使い切ってしまったら、あなたの食費はどうなる? 3項ただし書により、世帯員一人ひとりへの個別交付を福祉事務所に求める余地がある。通帳の出金記録と家計メモを持っていけば、ケースワーカーは状況を記録に残しやすくなる
- あなたは特養の生活相談員。入所者の保護費を受け取っている長男と連絡が取れず、施設利用料の滞納は三か月目に入った。次の支給日まであと10日。4項により施設長への交付に切り替える道があるので、今週中に福祉事務所へ滞納記録を添えて相談する
- 支給日から20日で保護費が尽き、残り10日を水とパンの耳でしのいだ。実務では支給を月2回に分ける運用をしている自治体もあり、2項の前渡の仕組みの中で相談できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 世帯主による使い込みの事実を記録する:通帳の出金履歴、レシート、日付入りの家計メモ2. 担当ケースワーカーに、3項ただし書による個別交付、または4項の施設長交付を具体的に相談する3. 相談した日と相手の名前、その回答を必ずメモに残す4. 個別交付では解決しない場合(DV など)は、世帯分離や施設入所も含めて、配偶者暴力相談支援センターと並行して相談する
訴えられた側:1. 現物給付、分割支給、個別交付への切替えを告げられたら、その理由と根拠条文を書面で出すよう求める2. 使い方についての指導であれば27条の指導指示に当たり、従わない場合に保護を停止・廃止するには62条4項の弁明の機会が必要になる3. 不利益な決定だと受け止めたら、決定通知の日付を確認し、審査請求を検討する。支給方法の変更に処分性が認められるかは解釈が分かれうるため、法テラスや弁護士会の生活保護相談を利用する
時効(請求できる期限):31条そのものに時効はない。支給方法に関わる保護変更決定に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。裁決は原則50日以内(生活保護法65条1項)。取消訴訟は審査請求の裁決を経た後でなければ起こせない(同法69条)
学説
通説:金銭給付の原則は、被保護者を生活の主体として扱い、使途の選択を本人に委ねる趣旨とされる。現物給付や交付先の変更はただし書の要件を満たす例外として、必要な範囲に限って用いられるべきと解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定により、生活扶助の金銭給付原則、一月分以内の前渡し、世帯主交付の原則が定められた
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