生活保護法 第34条の2(介護扶助の方法)
クイックジャンプ
- 介護扶助は、現物給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、金銭給付によつて行うことができる。
- 2.前項に規定する現物給付のうち、居宅介護(第十五条の二第二項に規定する居宅介護をいう。以下同じ。)、福祉用具の給付、施設介護、介護予防(同条第五項に規定する介護予防をいう。以下同じ。)、介護予防福祉用具及び介護予防・日常生活支援(同条第七項に規定する介護予防・日常生活支援をいう。第五十四条の二第一項において同じ。)の給付は、介護機関(その事業として居宅介護を行う者及びその事業として居宅介護支援計画(第十五条の二第三項に規定する居宅介護支援計画をいう。第五十四条の二第一項及び別表第二において同じ。)を作成する者、その事業として介護保険法第八条第十三項に規定する特定福祉用具販売を行う者(第五十四条の二第一項及び別表第二において「特定福祉用具販売事業者」という。)、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人福祉施設、介護老人保健施設及び介護医療院、その事業として介護予防を行う者及びその事業として介護予防支援計画(第十五条の二第六項に規定する介護予防支援計画をいう。第五十四条の二第一項及び別表第二において同じ。)を作成する者、その事業として同法第八条の二第十一項に規定する特定介護予防福祉用具販売を行う者(第五十四条の二第一項及び別表第二において「特定介護予防福祉用具販売事業者」という。)並びに介護予防・日常生活支援事業者(その事業として同法第百十五条の四十五第一項第一号に規定する第一号事業を行う者をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)であつて、第五十四条の二第一項の規定により指定を受けたもの(同条第二項本文の規定により同条第一項の指定を受けたものとみなされたものを含む。)にこれを委託して行うものとする。
- 3.前条第七項及び第八項の規定は、介護扶助について準用する。
この条文の基本情報
介護扶助の方法とは何ですか?
定義介護扶助の方法とは、生活保護法第34条の2に定められた規定で、「介護扶助は、現物給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第34条の2(介護扶助の方法)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第34条の2の条文原文は「介護扶助は、現物給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは…」で始まります。
- 生活保護法第34条の2は第五章 保護の方法に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第34条の2の前の条は生活保護法第34条です。
- 生活保護法第34条の2の次の条は生活保護法第35条です。
- 生活保護法第34条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第34条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第34条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/34_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法34条の2は、介護扶助を原則として現物給付で行い、居宅介護や施設介護などは同法の指定を受けた介護機関に委託すると定める。必要な場合は金銭給付も可能。
Q · 生活保護を受けている人の介護サービス費は、どうやって支払われるの?
原則は現物給付で、指定介護機関へ直接支払われる
生活保護法34条の2により、介護扶助は原則として現物給付で行われます。居宅介護や施設介護などの給付は、同法54条の2の指定を受けた介護機関に委託され、費用は福祉事務所側から事業者へ支払われます。介護保険の指定事業者は原則として生活保護法の指定も受けたものとみなされますが、事業者が別段の申出をしていれば対象外です。現物給付によることができない場合などには金銭給付も認められ、急迫した事情があるときは指定外の事業者の利用も認められる余地があります(3項による34条の準用)。
解説
生活保護を受けている人が介護サービスを使っても、原則としてお金は本人の口座を通らない。介護扶助は「現物給付」、つまりサービスそのものとして支給されるからだ。福祉事務所は、生活保護法の指定を受けた介護機関にサービスを委託し、費用はその事業者へ直接支払われる。その仕組みを知らない家族は、同じ事業者を使い続けられると思い込みやすい。指定のない事業者を使った場合、急を要するなどやむを得ない事情がない限り、介護扶助の対象外になるおそれがある。平成26年(2014年)から、介護保険の指定事業者は原則として生活保護法の指定も受けたものとみなされる。ただし、事業者が「別段の申出」をすれば、その対象から外れる。例外もある。住宅改修のように本条2項の委託先リストにない給付や、現物給付では目的を果たせない場面では、金銭給付が認められる。知っておくべきことは三つ。支払先は指定事業者であること、事業者の指定の有無を先に確認すること、そして例外が本文ではなく但書に書かれていることだ。
法的な位置づけ
生活保護法第34条の2は介護扶助の方法を定める規定であり、介護扶助は現物給付を原則とし、現物給付によることができないとき、適当でないとき等には金銭給付を認める。居宅介護、福祉用具、施設介護、介護予防等の給付は、同法54条の2により指定を受けた介護機関(みなし指定を含む)に委託して行う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.保護開始前に事業所の指定状況を確認 生活保護の開始決定前に、ケアマネジャーを通じて利用中の介護事業所が生活保護法の指定介護機関か(介護保険の指定によるみなし指定から別段の申出で外れていないか)を確認する
- 2.ケースワーカーにケアプランと介護券を確認 担当ケースワーカーに、ケアプラン(居宅介護支援計画)の提出状況と、福祉事務所から事業所への介護券の発行状況を確認する
- 3.指定外事業者を急きょ使った場合は記録と報告 急迫した事情で指定外の事業者を利用した場合、経緯のメモと領収書を残し、速やかに福祉事務所へ報告して介護扶助の対象となるか相談する
- 4.住宅改修などは事前に見積りと相談 住宅改修のように委託対象外の給付は、工事前に見積りを取り、福祉事務所へ相談して金銭給付の可否と手順を確認してから着工する
- 5.不服があれば審査請求 給付を認めない決定に不服がある場合、決定書の教示欄を確認し、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求をする
よくある質問 AI による整理
Q1介護扶助とは何ですか?
生活保護の8種類の扶助の一つで、要介護・要支援の受給者に介護サービスを支給するものです。範囲は生活保護法15条の2、支給方法は34条の2が定めます。
Q2生活保護 介護サービス 自己負担はある?
指定介護機関によるケアプラン範囲内のサービスなら、原則として介護保険の自己負担分を介護扶助が賄うため、本人負担は生じません。限度額超えの上乗せ分は原則対象外です。
Q3介護券とは何ですか?
福祉事務所が指定介護機関に対して発行する、介護扶助の給付対象を示す書類です。事業者はこの記載内容に基づき国保連へ請求します。
Q4生活保護で使える介護事業所の探し方は?
ケアマネジャーや福祉事務所に、候補の事業所が生活保護法の指定を受けているか(別段の申出をしていないか)を確認するのが確実です。
Q5生活保護で住宅改修はできる?
住宅改修は介護扶助の範囲に含まれますが、34条の2第2項の委託対象リストにはないため、実務では金銭給付として扱われることが多いです。事前に福祉事務所へ相談します。
Q6指定外の介護事業者を使ったら介護扶助は出ない?
原則として対象外です。ただし急迫した事情その他やむを得ない事情がある場合は、3項で準用される34条の規定により給付対象となる余地があります。
Q7介護扶助が金銭給付になるのはどんなとき?
現物給付によることができないとき、適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときです(本条1項但書)。
Q8介護扶助の決定に不服があるときはどうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求をします(生活保護法64条、行政不服審査法18条)。訴訟は裁決を経てからです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護になったら、今のデイサービスはやめないといけないの?
介護保険の指定事業者は、原則として生活保護法の指定も受けたものとみなされる(54条の2第2項)。そのため、多くの場合はそのまま使い続けられる。ただし、事業者が別段の申出をしていれば指定の対象から外れる。実務のポイント:この申出の有無は、利用者側からは見えない。ケアマネは事業所一覧で確認できるので、開始決定の前に聞いておくのが確実である
Q2介護保険の自己負担1割は、結局誰が払うの?
65歳以上の受給者なら、9割を介護保険が払い、残りの1割を介護扶助が現物給付として指定事業者へ支払う(本条1項・2項)。介護保険料そのものは、生活扶助の介護保険料加算で賄われる。実務のポイント:区分支給限度基準額を超えた上乗せ利用は、介護扶助の対象外になるのが原則である。ケアプランを限度額ぎりぎりで組む事業所ほど、この確認が漏れやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護なら介護は全部タダ」と考える人が多い。だが対象は、指定を受けた介護機関による、ケアプランの範囲内のサービスが基本である。区分支給限度基準額を超える上乗せ分や指定外事業者の利用は、自動的に賄われるわけではない。無料の範囲には、はっきりした線が引かれている
- 現物給付は「お金を渡さない不便な方式」に見える。だが法律から見れば、立て替えや未払いのリスクを利用者から切り離す安全装置である。この構造を理解していない家族が善意で自費を立て替えると、あとから精算できないことがある
- 「介護保険と生活保護、どちらが払うのか」という問いの立て方そのものがずれている。65歳以上なら、介護保険が9割を払い、残りの自己負担を介護扶助が補う二階建てになる。40〜64歳で医療保険に入っていない受給者は介護保険の被保険者ではないため、原則として介護扶助が全額をカバーする。年齢によって構造そのものが変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 34条の2:介護扶助の方法(現物給付と委託) | 34条:医療扶助の方法 15条の2:介護扶助の範囲 |
| 原則的な給付形態 | 現物給付(但書で金銭給付も可) | 現物給付(指定医療機関への委託) 給付方法ではなく対象範囲を列挙 |
| 委託先 | 54条の2の指定介護機関(みなし指定を含む) | 指定医療機関 定めなし(34条の2が担う) |
| 指定外利用の扱い | 3項で34条7項・8項を準用し、やむを得ない場合に対応 | 急迫した事情等がある場合の規定を本条内に置く 該当なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公的扶助と長期介護を別制度で運用し、低収入戸は長照給付の自己負担が免除される運用。生活保護の中に介護扶助を置く日本とは構造が異なる
韓国は国民基礎生活保障の給付に介護扶助を置かず、長期療養保険の本人負担を受給者について免除する方式をとる
ドイツは社会扶助の中に Hilfe zur Pflege を置き、介護保険(SGB XI)で賄えない部分を補う二層構造で、日本の介護保険+介護扶助と類似する
米国では低所得者の長期介護費用の主要財源は Medicaid であり、州ごとに給付範囲や事業者要件が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 年金だけで暮らしていた母が、貯金を使い切って生活保護に移る。使い慣れたデイサービスを来月以降も使えるのか? 答えは、その事業所が生活保護法の指定から外れる申出をしているかどうかで決まる。移行日まで、あと二週間しかない
- 小さな訪問介護事業所を経営するあなたが、生活保護の利用者を受け入れた。介護券の確認をせずに国保連へ請求し、差し戻しになる。現物給付の委託を受ける側にも、守るべき手順がある
- 夜中に父が倒れ、指定を受けていない事業者のショートステイを急きょ使った。急を要するやむを得ない事情があれば、指定外でも介護扶助の対象になりうる(34条の準用)。領収書と経緯のメモは、翌朝までに残しておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保護開始前に、利用中の事業所が生活保護法の指定対象か(別段の申出をしていないか)をケアマネ経由で確認する2. 担当ケースワーカーに、介護券の発行とケアプランの提出状況を確認する3. 指定外の事業者を急きょ使った場合は、事情の記録と領収書を残し、速やかに福祉事務所へ報告する4. 給付を認めないという決定に不服があれば、決定書の教示欄を確認し、都道府県知事への審査請求(64条)を検討する
訴えられた側:事業者側として返還や指定の問題を指摘された場合。1. 利用開始時に介護券の交付状況と記載内容を照合していたか、記録を確認する2. 生活保護法の指定を外す申出をしていないか、指定の状態を確かめる3. 誤請求であれば、自主的に返還の協議を申し出る。偽りや不正な請求と認定されると、返還額に100分の40以下の加算金が付くことがある(78条2項) 4. 指導監査の前に、指定介護機関介護担当規程に沿って記録を整えておく
時効(請求できる期限):本条そのものに固有の期限はない。保護の決定や給付の拒否などに不服があれば、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求をする(行政不服審査法18条)。取消訴訟は審査請求の裁決を経てから提起する(生活保護法69条、審査請求前置)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)施行 介護保険制度の開始に合わせて、介護扶助の方法を定める条文として新設された
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)施行 介護保険法の指定事業者を生活保護法の指定介護機関とみなす制度の導入に伴い、2項の括弧書きが改正された(改正の詳細は要確認)
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:介護保険制度の施行に合わせ、介護扶助の創設とともに介護扶助の方法を定める条文として新設された
- 2.平成26年(2014年) 改正:介護保険法の指定事業者を生活保護法の指定介護機関とみなす制度の導入に伴い、2項に括弧書きが加えられた(施行日等の詳細は要確認)
- 生活保護法 第15条の2介護扶助の範囲を定める
- 生活保護法 第34条医療扶助の方法、7項・8項の準用元
- 生活保護法 第54条の2指定介護機関の指定とみなし指定
- 生活保護法 第4条補足性の原理、介護保険を優先
- 生活保護法 第64条保護決定への審査請求
- 介護保険法 第9条被保険者の範囲、2号の該当可否
- 介護保険法 第41条居宅介護サービス費、介護保険の9割給付
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める