生活保護法 第35条(出産扶助の方法)
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- 出産扶助は、金銭給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によつて行うことができる。
- 2.前項ただし書に規定する現物給付のうち、助産の給付は、第五十五条第一項の規定により指定を受けた助産師に委託して行うものとする。
- 3.第三十四条第七項及び第八項の規定は、出産扶助について準用する。
この条文の基本情報
出産扶助の方法とは何ですか?
定義出産扶助の方法とは、生活保護法第35条に定められた規定で、「出産扶助は、金銭給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第35条(出産扶助の方法)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第35条の条文原文は「出産扶助は、金銭給付によつて行うものとする。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは…」で始まります。
- 生活保護法第35条は第五章 保護の方法に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第35条の前の条は生活保護法第34条の2です。
- 生活保護法第35条の次の条は生活保護法第36条です。
- 生活保護法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法第35条は、出産扶助を金銭給付で行うことを原則と定める。金銭給付によれない場合等は現物給付とし、助産は指定助産師に委託して行う。
Q · 生活保護を受けながら出産する場合、出産費用はどうやって支給されるの?
原則は現金支給、必要な場合は指定助産師による現物給付
生活保護法第35条により、出産扶助は原則として金銭給付、つまり現金で被保護者本人に支給されます。ただし、金銭給付によることができないとき、適当でないとき、保護の目的を達するために必要なときは現物給付に切り替えられ、助産は第55条第1項の指定助産師に委託されます。急迫した事情があれば指定外の助産でも給付を受けられます(第34条第7項の準用)。なお帝王切開などの異常分娩は出産扶助ではなく医療扶助の対象です。
解説
生活保護の出産費用は「現金で渡す」のが原則である。医療扶助が「病院に委託して現物で提供する」のが原則なのと、ちょうど逆になっている。医療扶助は第34条で現物給付が原則とされているのに、出産扶助は第35条で金銭給付が原則とされる。理由は、正常な出産が「病気」ではないからだ。生活保護法第16条は出産扶助の範囲を、分べんの介助、分べん前後の処置、脱脂綿やガーゼなどの衛生材料に限っている。つまり、帝王切開や切迫早産による入院のような異常分娩は、出産扶助ではなく医療扶助に入る。財布が二つに分かれていることを知らないと、「出産扶助の上限を超えたから自己負担」と思い込み、払わなくてよい金を用意しようとしてしまう。さらに、現金だけでは出産が確実に行われないおそれがあるときは、現物給付に切り替えられる。その場合、助産は第55条第1項で指定を受けた助産師(国や自治体から生活保護の助産を任された助産師)に委託される。急な陣痛で指定外の助産師にかかった場合も、第34条の規定を準用して救済される道が残っている。
法的な位置づけ
生活保護法第35条は出産扶助の給付方法を定める規定であり、出産扶助を金銭給付によって行うことを原則とする。金銭給付によることができない場合、適当でない場合、その他保護の目的を達するため必要がある場合には現物給付によることができ、その助産は第55条第1項の指定を受けた助産師に委託して行う。医療扶助の現物給付原則(第34条)と対をなす規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.妊娠が分かったら福祉事務所へ申告 妊娠届と同じ時期に、担当ケースワーカーへ出産予定日と希望する産院を伝える。保護の決定には原則14日かかるため、早期の申告が給付の段取りを左右する
- 2.他制度の優先適用を確認 補足性の原則(第4条)により、会社の健康保険の出産育児一時金や、児童福祉法第22条の助産施設(入院助産)が使えるかを福祉課と子ども家庭課に確認する
- 3.給付方法(金銭か現物か)を確認 原則は金銭給付。金銭給付が適当でない事情がある場合は、第55条第1項の指定助産師への委託による現物給付になるため、委託先を事前に確認する
- 4.異常分娩に備え医療扶助の段取りを共有 帝王切開や切迫早産の入院は医療扶助の対象となるため、産院の医事課とケースワーカーに、正常分娩部分と異常分娩部分の仕分けを事前に確認しておく
- 5.決定に不服があれば審査請求 支給額や却下の決定に納得できない場合、決定通知書の教示欄を確認し、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求する
よくある質問 AI による整理
Q1出産扶助とは何ですか?
生活保護の8種類の扶助の一つで、分べんの介助、分べん前後の処置、脱脂綿やガーゼなどの衛生材料の費用を基準額の範囲内で支給するものです(生活保護法第16条)。
Q2生活保護の出産扶助はいくらもらえる?
金額は厚生労働大臣が告示する保護の基準で定められ、改定されることがあります。最新の基準額は居住地の福祉事務所で確認するのが確実です。
Q3生活保護 帝王切開 費用は誰が払う?
帝王切開は異常分娩として医療扶助の対象になり、医療券による現物給付で処理されます。出産扶助の基準額とは別枠で扱われます。
Q4出産扶助は現金支給ですか?
はい、生活保護法第35条第1項により金銭給付が原則です。ただし金銭給付が適当でない場合などは現物給付に切り替えられます。
Q5生活保護で出産育児一時金はもらえる?
被保護世帯は国民健康保険の適用除外のため、国保の一時金は原則ありません。会社の健康保険加入者は一時金が優先し、不足分を出産扶助が補います。
Q6生活保護 出産 指定外の産院でも大丈夫?
金銭給付なら産院選択の自由があります。現物給付の場合は指定助産師への委託が原則ですが、急迫時は指定外でも給付が認められます。
Q7出産扶助の申請はいつまでにすべき?
法定の期限はありませんが、保護の決定には原則14日かかるため、妊娠が分かった時点で早めに福祉事務所へ申告するのが安全です。
Q8出産扶助を他の支払いに使ったら違法?
出産扶助は分娩のための保護金品です。流用して産院に払えなければ未払いは本人の債務となり、以後は現物給付に切り替えられる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護を受けてても、ちゃんとした病院で産めるんですか?
産めます。出産扶助は、分べんの介助や分べん前後の処置、衛生材料の費用を基準額の範囲内で支給する制度である(生活保護法第16条、第35条)。ただし、基準額を大きく超える産院では差額が問題になる。実務のポイント:出産扶助の上限額を調べるより先に、自治体の入院助産制度(児童福祉法第22条)の指定病院リストをもらう方が早い。総合病院が入っていることも多く、費用の心配がほぼなくなる
Q2緊急帝王切開になったら、出産扶助の上限を超えた分は自腹ですか?
原則として自腹にはならない。帝王切開は異常分娩として医療扶助の対象になり、医療券によって現物給付される(生活保護法第15条、第34条)。出産扶助の上限とは別の枠で扱われる。実務のポイント:夜間の緊急手術だと医療券の発行が後回しになりやすい。退院前に必ずケースワーカーへ連絡し、医療扶助で処理されているかを病院の医事課と三者で確認する。この一本の電話を忘れると、会計窓口で全額を求められることがある
Q3現金でもらったお金、出産前に家賃の支払いに回しちゃってもバレませんか?
出産扶助は分娩のための保護金品として本人に交付される(第35条第3項で準用する第34条第8項)。ほかの用途に使って病院への支払いができなくなれば、未払い金は本人の債務として残る。実務のポイント:福祉事務所は、流用のおそれがあると判断すると、次の出産から現物給付に切り替えられる(第35条第1項ただし書)。そうなると産院の選択肢が指定先に絞られるので、流用は結果として自分の選択の自由を狭めることになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護を受けているなら出産費用は全部タダ」と思われがちだが、出産扶助は基準額の範囲内で支給されるにすぎない(基準額は厚生労働大臣の告示で定められる。最新の改正状況をご確認ください)。個室代や、基準額を大きく超える高額な産院を選べば差額が生じうる。産院選びは、出産扶助の範囲を確認してから決める必要がある
- 問題は「出産扶助がいくら出るか」ではない。「その費用がそもそも出産扶助に該当するか」である。帝王切開、妊娠高血圧症候群による入院、NICU(新生児集中治療室)への搬送は医療扶助の管轄になり、出産扶助の上限とは切り離して扱われる。上限額ばかり気にしていると、使える枠を自分から放棄することになる
- 受給者から見れば「現金で受け取れる方が自由でありがたい」。だが法律から見れば、金銭給付は保護金品を被保護者本人に交付する仕組みである(第34条第8項の準用)。受け取った現金を生活費に回してしまい、病院に払えなくなれば、未払いの責任は本人に残る。自由と責任が同時に手渡されていることを見落とすと、出産直後に借金を抱えることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 給付の原則 | 第35条:出産扶助は金銭給付が原則 | 第34条:医療扶助は現物給付が原則 第16条:出産扶助の範囲を定める(給付方法は定めない) |
| 対象となる費用 | 正常分娩の介助・前後の処置・衛生材料 | 帝王切開・異常分娩の入院など医療行為 分べんの介助、分べん前後の処置、衛生材料 |
| 現物給付の委託先 | 第55条第1項の指定助産師 | 指定医療機関 該当なし |
| 急迫時の救済 | 第34条第7項を準用し指定外も可 | 第34条第7項で指定外医療機関も可 該当なし |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では生活扶助・医療補助を中心とし、出産に特化した扶助は日本ほど独立した類型として整理されていない。産婦・嬰児向けの支援は特殊需要扶助や地方自治体の補助で対応される
韓国は出産給付(해산급여)を独立の給付類型として設けており、日本の出産扶助と構造が近い
ドイツの社会扶助は妊娠・出産時の医師による治療や助産師の援助を定めるが、原則として疾病保険の給付と整合する形で現物的に提供される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 受給中に妊娠が分かり、病院の窓口で「分娩費用は概算で50万円、入院時に預り金10万円」と言われた。出産扶助の基準額だけでは足りないと思い、中絶も頭をよぎる。その前に、同じ自治体にある助産施設(児童福祉法第22条の入院助産制度)と、異常分娩なら医療扶助に回るという仕組みを、ケースワーカーに確認すべきである
- 予定日まであと10日なのに、福祉事務所にまだ妊娠を伝えていない。生活保護は申請に基づいて開始されるのが原則(第7条)で、保護の決定には通常14日かかる(第24条第5項)。今日、電話一本を入れるかどうかで、退院の日に会計窓口で立ち尽くすかどうかが決まる
- もし自宅で急に破水し、救急で運ばれた先が指定外の産院だったら、出産扶助は出ないのか? 第35条第3項が第34条の急迫時の規定を準用しているので、やむを得ない事情があれば指定外でも給付を受けられる
- あなたは地域の開業助産師。生活保護受給中の妊婦の自宅分娩を頼まれたが、第55条第1項の指定を受けていない。現物給付として委託を受けるには指定が前提になる。依頼が来てから慌てて手続きを調べるより、先に指定を受けておく方が地域の妊婦にとって選択肢が増える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 妊娠が分かったら早めに福祉事務所へ申告し、出産予定日と希望する産院を伝える2. 児童福祉法第22条の助産施設(入院助産)が使えるか、子ども家庭課にも確認する3. 会社の健康保険に入っている場合は、出産育児一時金を先に請求する(第4条第2項の他法優先) 4. 帝王切開などに備え、異常分娩は医療扶助になることを産院と共有しておく5. 支給額や却下の決定に納得できなければ、決定通知書の教示欄を読んで審査請求をする
訴えられた側:福祉事務所や指定助産師の立場で、給付の方法を問われた場合の視点。1. 金銭給付が原則なので、現物給付に切り替える理由(金銭を生活費に使ってしまうおそれ、急を要する事情など)をケース記録に具体的に残す2. 助産を委託する先は第55条第1項の指定を受けた助産師に限られるので、指定の有無を確認する3. 急迫時に指定外で出産した場合は、第34条の準用を理由に給付を拒否しない4. 正常分娩と異常分娩の仕分けについて、医療機関と照合する
時効(請求できる期限):出産扶助そのものに固有の時効はない。保護の申請への決定は原則14日以内、特別な理由があれば30日まで延長される(生活保護法第24条第5項)。決定に不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求できる(行政不服審査法第18条第1項)。過払いがあった場合の返還(生活保護法第63条)にも注意が必要(最新の改正状況をご確認ください)
学説
厚生労働省の運用・通説的理解:出産扶助の範囲は正常分娩に限られ、異常分娩に伴う医療行為は医療扶助で対応する。また補足性の原則により、出産育児一時金や児童福祉法の入院助産が優先して活用される
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正(要確認) 保健婦助産婦看護婦法の改正に伴い、「助産婦」を「助産師」に改める用語整理があったとみられる
- 第34条改正に伴う準用条項の整理(年次要確認) 医療扶助の条文に後発医薬品の規定などが加わって項番号がずれたため、第3項の準用先が現行の「第34条第7項及び第8項」に改められたとみられる。人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定により、出産扶助の給付方法として金銭給付原則と現物給付の例外、指定助産師への委託が規定された
- 生活保護法 第16条出産扶助の範囲(分べん介助・衛生材料)
- 生活保護法 第34条医療扶助の方法、急迫時規定を準用
- 生活保護法 第55条助産師の指定、現物給付の委託先
- 生活保護法 第15条医療扶助の範囲、異常分娩の受け皿
- 生活保護法 第4条補足性の原則、他法優先の根拠
- 児童福祉法 第22条助産施設での入院助産、優先活用
- 健康保険法 第101条出産育児一時金、被用者保険加入時に優先
- 国民健康保険法 第6条被保護世帯の国保適用除外
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