生活保護法 第75条(国の負担及び補助)
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- 国は、政令で定めるところにより、次に掲げる費用を負担しなければならない。
- 一市町村及び都道府県が支弁した保護費、保護施設事務費及び委託事務費の四分の三
- 二市町村及び都道府県が支弁した就労自立給付金費及び進学・就職準備給付金費の四分の三
- 三市町村が支弁した被保護者就労支援事業及び被保護者健康管理支援事業に係る費用のうち、当該市町村における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額の四分の三
- 四都道府県が支弁した被保護者就労支援事業及び被保護者健康管理支援事業に係る費用のうち、当該都道府県の設置する福祉事務所の所管区域内の町村における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額の四分の三
- 2.国は、政令で定めるところにより、次に掲げる費用を補助することができる。
- 一市町村が支弁した子どもの進路選択支援事業、被保護者就労準備支援事業、被保護者家計改善支援事業及び被保護者地域居住支援事業に係る費用のうち、当該市町村における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額の三分の二以内
- 二都道府県が支弁した子どもの進路選択支援事業、被保護者就労準備支援事業、被保護者家計改善支援事業及び被保護者地域居住支援事業に係る費用のうち、当該都道府県の設置する福祉事務所の所管区域内の町村における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額の三分の二以内
- 3.国は、政令の定めるところにより、都道府県が第七十四条第一項の規定により保護施設の設置者に対して補助した金額の三分の二以内を補助することができる。
この条文の基本情報
国の負担及び補助とは何ですか?
定義国の負担及び補助とは、生活保護法第75条に定められた規定で、「国は、政令で定めるところにより、次に掲げる費用を負担しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第75条(国の負担及び補助)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第75条の条文原文は「国は、政令で定めるところにより、次に掲げる費用を負担しなければならない。」で始まります。
- 生活保護法第75条は第十二章に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第75条の前の条は生活保護法第74条の2です。
- 生活保護法第75条の次の条は生活保護法第76条です。
- 生活保護法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第75条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/75
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法75条は、自治体が支弁した保護費等の四分の三を国が負担する義務を定める。子どもの進路選択支援事業などは三分の二以内の任意補助にとどまる。
Q · 生活保護費って、結局だれのお金で払われているの?
4分の3は国の義務的負担、残り4分の1が自治体
生活保護法75条1項により、市町村・都道府県が支弁した保護費、保護施設事務費、委託事務費、就労自立給付金費、進学・就職準備給付金費の四分の三は、国が負担しなければなりません。これは国の裁量で出す補助金ではなく法律上の義務です。一方、同条2項の子どもの進路選択支援事業や家計改善支援事業などは、国が三分の二以内で「補助することができる」任意補助です。したがって、自治体の予算不足は保護を拒む法的理由になりません。
解説
生活保護費を出しているのは市役所だ、と多くの人は思っている。窓口も、ケースワーカーも、振込元も市区町村だからだ。しかし財布の中身を分けると景色が変わる。保護費、保護施設事務費、委託事務費、就労自立給付金費、進学・就職準備給付金費は、その四分の三を国が負担しなければならない。「負担しなければならない」という義務の書き方であり、国の気分次第で出す補助金とは違う。自治体に残る四分の一も、地方交付税(国が自治体の財源不足を埋めるために配るお金)の算定に組み込まれる仕組みになっている。一方、第2項の子どもの進路選択支援事業や家計改善支援事業などは「補助することができる」、つまり国の任意の補助であり、上限は三分の二以内にとどまる。同じ条文の中で「しなければならない」と「できる」が並んでいる。この違いを読める人は、窓口で「市の予算が厳しいので」と言われたとき、その説明がどこまで本当かを自分で見抜ける。
法的な位置づけ
生活保護法75条は、生活保護の実施に要する費用に関する国の負担及び補助を定める規定である。第1項は保護費、保護施設事務費、委託事務費、就労自立給付金費等の四分の三を国の義務的負担とし、第2項は子どもの進路選択支援事業等の費用、第3項は都道府県の保護施設補助額について、三分の二以内の任意補助を認める。
よくある質問 AI による整理
Q1生活保護の国庫負担とは何ですか?
自治体が支払った生活保護費の一部を国が負担する仕組みです。生活保護法75条1項により、保護費等の四分の三は国が負担しなければなりません。
Q2生活保護費の国と地方の負担割合は?
保護費・保護施設事務費・委託事務費などは国が四分の三、自治体が四分の一です。自治体負担分も地方交付税の算定に反映されます。
Q3生活保護費の財源は税金ですか?
はい、国と地方の税財源でまかなわれます。国の負担分は国の一般会計、自治体負担分は地方の一般財源(交付税を含む)から支出されます。
Q4生活保護で市の負担はいくら?
法律上は支弁額の四分の一です。ただしその分も地方交付税の基準財政需要額に算入されるため、実質的な持ち出しは総額よりかなり小さくなります。
Q5生活保護の国庫負担率はいつから4分の3?
制定時は十分の八で、昭和60年代の暫定引下げを経て平成元年(1989年)に四分の三で定着したとされます。
Q6予算不足を理由に生活保護を断るのは違法?
要件を満たす人の保護を予算不足で拒む法的根拠はありません。費用は国の義務的負担で担保され、不足すれば補正予算で対応するのが原則です。
Q7就労自立給付金の財源はどこ?
市町村・都道府県が支弁し、その四分の三を国が負担します(生活保護法75条1項2号)。保護費本体と同じ義務的負担の枠組みです。
Q8保護施設の修理費は国が補助する?
都道府県が保護施設の設置者に補助した金額について、国は三分の二以内で補助することができます(生活保護法75条3項)。任意補助です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市の予算が足りなくなったら、生活保護って打ち切られたりしないんですか?
予算が足りないことは、保護を打ち切ったり申請を却下したりする法的理由になりません。要件を満たす人への保護は法律上の義務であり、費用の四分の三は国が負担しなければならないと定められています(生活保護法75条1項)。年度の途中で足りなくなれば、自治体は補正予算で対応します。実務のポイント:却下の通知に財政事情が書かれていたら、それ自体が審査請求で争える材料になる。却下理由の欄を必ず読むこと
Q2子どもの塾代の支援とか、隣の市にはあるのにうちの市にはないのはなぜ?
子どもの進路選択支援事業や家計改善支援事業は、国が「補助することができる」任意補助で、上限は三分の二以内です(生活保護法75条2項)。残りを自治体が出すかどうかで、実施状況に差が出ます。実務のポイント:実施していない市でも、市議会や社会福祉協議会への要望をきっかけに翌年度の事業化につながることがある。予算要求は前年の秋に固まるので、声を上げるなら夏から秋にかけてが効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護は市の税金でまかなわれている」と考えられがちだが、保護費の四分の三は国の負担である。残る四分の一も交付税の算定に組み込まれる。とはいえ交付税は使い道が自由な一般財源であり、自治体の実感としては負担感が残る。その負担感と法律上の財源構造の間にある落差を知っておく必要がある
- 「国の負担は四分の三」とひとまとめに覚えている人も多いが、第2項の子どもの進路選択支援や家計改善支援などは「補助することができる」の任意補助で、上限は三分の二以内である。義務的負担か任意補助かによって、事業が自治体ごとに実施されるかどうか、どこまで広がるかが変わる。住んでいる市でこれらの支援が受けられないとき、原因は法律ではなく、この財源の格差にあることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性格 | 75条1項:国は「負担しなければならない」(義務的負担) | 75条2項・3項:国は「補助することができる」(任意補助) 74条:都道府県が保護施設設置者に「補助することができる」 |
| 対象経費 | 保護費、保護施設事務費、委託事務費、就労自立給付金費、進学・就職準備給付金費、就労支援・健康管理支援事業費 | 子どもの進路選択支援、就労準備支援、家計改善支援、地域居住支援の各事業費/都道府県の保護施設補助額 保護施設の修理・改造・拡張・整備に要する費用 |
| 負担・補助の割合 | 四分の三(定率) | 三分の二以内(上限のみ) 都道府県が定める範囲(上限あり) |
| 受給者への影響 | 給付水準が自治体の財政力に左右されない | 自治体の実施判断により地域差が生じうる 施設整備の地域差につながりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では社会救助の経費は中央・直轄市・県市の各級政府が予算で支応する。日本のような全国一律の定率国庫負担規定ではなく、自治体財政力による差が議論になりやすい。
韓国も国と地方の負担区分を法律で定めるが、地方の財政自立度に応じて国の負担率を変える点が日本の定率方式と異なる。
ドイツでは高齢・稼得能力減退者の基礎保障について、連邦が純支出を負担する仕組みがある。
米国の TANF は州への定額ブロック補助、Medicaid は州の所得水準に連動した連邦負担割合で、日本の定率方式とは設計が大きく異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所の相談窓口で「市の財政も苦しくて」と言われ、申請書を渡されないまま帰された。保護費の四分の三は国の義務的負担であり、予算不足は要件を満たす人の申請を拒む法的理由にならない。申請書を渡さずに帰すこと自体、申請権(生活保護法7条)の侵害になりうる
- もし、あなたが市議会議員の後援会で「生活保護が市の財政を圧迫している」と聞かされたら? 財政への実際の影響は、国の負担分と交付税措置の後に残る部分で測る必要がある。総額だけを見た議論は、その前提がずれている
学説
通説:本条1項の国庫負担は、生活保護法1条が定める国家責任の原理を財政面で具体化したもので、国の裁量に委ねられない義務的経費と解される。自治体の財政事情は、保護の要否判定に影響を与えるべきではないとされる。
改正沿革 AI による整理
- 昭和60年(1985年)から平成元年(1989年) 国の負担率は制定時の十分の八から暫定的に十分の七へ引き下げられ、その後四分の三で定着したとされる。経緯の詳細は要検証
- 平成25年(2013年)改正以降 就労自立給付金、被保護者就労支援事業、進学準備給付金、被保護者健康管理支援事業などが順次負担対象に加わった。令和6年(2024年)改正では進学・就職準備給付金への拡充と第2項の支援事業の整備が行われたとみられる。各改正年と施行日は要検証
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法の制定。保護費等について国の負担割合を十分の八と定めた。
- 2.平成元年(1989年) 改正:昭和60年代の暫定的な引下げを経て、国の負担割合が四分の三で恒久化されたとされる。
- 生活保護法 第1条国が最低生活を保障する目的規定
- 生活保護法 第70条市町村の支弁義務、負担の前提(現行効力を要確認)
- 生活保護法 第73条都道府県の負担割合(現行効力を要確認)
- 生活保護法 第74条保護施設への都道府県補助、3項の前提
- 地方財政法 第10条生活保護費を国が負担すべき経費と規定
- 生活困窮者自立支援法 第15条困窮者支援事業の国庫負担(現行効力を要確認)
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