毒物及び劇物取締法 第19条(登録の取消等)
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- 都道府県知事は、毒物劇物営業者の有する設備が第五条の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、相当の期間を定めて、その設備を当該基準に適合させるために必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
- 2.前項の命令を受けた者が、その指定された期間内に必要な措置をとらないときは、都道府県知事は、その者の登録を取り消さなければならない。
- 3.都道府県知事は、毒物若しくは劇物の製造業、輸入業若しくは販売業の毒物劇物取扱責任者にこの法律に違反する行為があつたとき、又はその者が毒物劇物取扱責任者として不適当であると認めるときは、その毒物劇物営業者に対して、毒物劇物取扱責任者の変更を命ずることができる。
- 4.都道府県知事は、毒物劇物営業者又は特定毒物研究者にこの法律又はこれに基づく処分に違反する行為があつたとき(特定毒物研究者については、第六条の二第三項第一号から第三号までに該当するに至つたときを含む。)は、その営業の登録若しくは特定毒物研究者の許可を取り消し、又は期間を定めて、業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 5.厚生労働大臣は、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため緊急時において必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、前各項の規定による処分(指定都市の長に対しては、前項の規定による処分に限る。)を行うよう指示をすることができる。
この条文の基本情報
登録の取消等とは何ですか?
定義登録の取消等とは、毒物及び劇物取締法第19条に定められた規定で、「都道府県知事は、毒物劇物営業者の有する設備が第五条の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、相当の期間を定めて、その設備を当該基準に適合させる…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 毒物及び劇物取締法第19条(登録の取消等)は、日本の毒物及び劇物取締法に含まれる条文です。
- 毒物及び劇物取締法第19条の条文原文は「都道府県知事は、毒物劇物営業者の有する設備が第五条の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、相当の期間を定めて、その設備を当該基準に適合させる…」で始まります。
- 毒物及び劇物取締法の公布日は昭和25年12月28日です。
- 毒物及び劇物取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 毒物及び劇物取締法第19条の前の条は毒物及び劇物取締法第18条です。
- 毒物及び劇物取締法第19条の次の条は毒物及び劇物取締法第20条です。
- 毒物及び劇物取締法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000303 - 本サイト収録
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000303/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点毒物及び劇物取締法19条は、知事による設備改善命令・取扱責任者変更命令・業務停止・登録取消を定める。改善命令の期限内に措置をとらなければ登録取消は義務となる。
Q · 毒劇物の改善命令を期限までに守れなかったら、登録はどうなるの?
期限内に措置をとらなければ、登録取消は義務です
毒物及び劇物取締法19条1項により、設備が省令の基準に適合しなくなった毒物劇物営業者には、相当の期間を定めた改善命令が出されます。同条2項は、指定期間内に必要な措置をとらない場合、知事は登録を「取り消さなければならない」と定めており、知事の裁量はありません。取り消されると、5条により取消日から2年間は再登録を受けられません。期限前に是正計画を書面で提出し、記録を残すことが実務上の防御になります。
解説
五つの項のうち、第2項だけ語尾が違う。1・3・4項は「命ずることができる」「取り消すことができる」と書かれており、知事に裁量(役所が状況を見て判断できる余地)がある。ところが第2項は「取り消さなければならない」である。設備が省令の基準(毒物及び劇物取締法施行規則)を満たさなくなり、改善命令の期限内に必要な措置をとらなければ、知事には情状をくむ余地が残らない。劇物保管庫の鍵が壊れたまま、陳列棚の区分が崩れたまま期限を迎えれば、それで登録は終わる。しかも取り消された者は、取消日から2年間は登録を受けられない(5条)。裏を返せば、改善命令は最後通告ではなく、期限付きの猶予である。期限内に是正して記録を残せば、登録は守れる。ほかにも取扱責任者の変更命令(3項)や業務停止(4項)という段階があり、行政がいきなり最終手段に飛ぶとは限らない。自分がどの段階にいるかを見極めることが、営業を守る第一歩になる
法的な位置づけ
毒物及び劇物取締法19条は、毒物劇物営業者および特定毒物研究者に対する監督処分を定める規定である。設備基準不適合時の改善命令(1項)、期間内に措置をとらない場合の登録取消義務(2項)、毒物劇物取扱責任者の変更命令(3項)、法令違反時の登録・許可取消または業務停止命令(4項)、緊急時における厚生労働大臣の指示権(5項)から構成される。
手順
- 1.命令書の根拠項と期限日を特定する 届いた命令書が19条の何項に基づくか(改善命令・責任者変更命令・業務停止・取消予告)を確認し、指定期限日をただちに社内カレンダーと担当者に共有する
- 2.是正計画と完了予定日を保健所へ書面提出する 工事業者の見積書・着工予定日を添えた是正計画を、期限前に管轄保健所へ提出する。期限内に着手していた記録が「必要な措置をとらない」との認定を防ぐ材料になる
- 3.是正完了を写真と記録で証明する 保管庫の施錠、陳列区分、表示などの是正状況を日付入り写真で記録し、完了報告書として保健所に提出する。聴聞・弁明の場でも同じ証拠を使う
- 4.処分が出たら期限内に不服申立てを検討する 取消・業務停止処分に不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、または6か月以内に取消訴訟を検討する。打撃が大きい場合は執行停止の申立ても弁護士と協議する
よくある質問 AI による整理
Q1毒物劇物の登録取消とは何ですか?
毒物劇物の製造業・輸入業・販売業の登録を行政が失わせる処分です。毒物及び劇物取締法19条2項・4項が根拠で、取消後は毒劇物を業として扱えなくなります。
Q2毒物劇物の登録を取り消されたら、いつから再登録できますか?
19条2項または4項で取り消された場合、5条により取消日から起算して2年を経過するまで登録を受けられません。2年間は事業の空白期間になります。
Q3毒劇法の業務停止命令に違反するとどうなりますか?
業務停止命令違反は24条の刑事罰の対象で、3年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金(併科あり)とされています。最新の改正状況は必ず確認してください。
Q4改善命令の「相当の期間」はどのくらいですか?
法律に日数の定めはなく、必要な工事や是正の内容に応じて知事が個別に定めます。命令書に記載された期限日を必ず確認し、すぐに逆算して動くことが重要です。
Q5毒物劇物の登録取消の前に聴聞はありますか?
あります。登録取消は行政手続法13条により原則として聴聞、業務停止命令は弁明の機会の付与が必要です。是正済みの証拠を出す主戦場になります。
Q6特定毒物研究者の許可が取り消されるのはどんな場合?
本法やこれに基づく処分に違反した場合のほか、6条の2第3項1号から3号の欠格事由に該当するに至った場合にも、19条4項により許可取消の対象になりえます。
Q7毒劇法19条の処分は誰が行いますか?
原則として都道府県知事です。ただし販売業の登録など、保健所を設置する市の市長や特別区の区長が権限を持つ場合があるため、命令書の発出者を確認してください。
Q8毒物劇物取扱責任者になれるのはどんな人?
8条により、薬剤師、厚生労働省令で定める応用化学に関する課程の修了者、都道府県知事が行う毒物劇物取扱者試験の合格者などが資格を持ちます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1改善命令の期限に間に合わなかったら、ほんとに一発で取消なの?
条文上はそうである。19条2項は「取り消さなければならない」と定め、知事の裁量を外している。ただし取消の前には聴聞などの手続があり、「必要な措置をとらない」に当たるかどうかの事実は争える。実務のポイント:業者の都合で遅れそうなら、期限前に見積書と着工日を添えて保健所に相談した記録を残すこと。期限後の言い訳と期限前の相談では、担当者の受け止め方がまるで違う
Q2取扱責任者を替えろって命令、無視したらどうなるんですか?
3項の変更命令は営業者への行政処分であり、従わなければ「この法律に基づく処分に違反する行為」として4項の業務停止や登録取消の対象になりうる。後任には8条の資格(薬剤師、応用化学の課程修了者、毒物劇物取扱者試験の合格者など)が必要だ。実務のポイント:取扱者試験はおおむね都道府県ごとに年1回程度しか実施されない。社内に合格者を複数育てておくことが、最も安い保険になる
Q3ネットだけで劇物を売ってるんだけど、店舗がないから関係ないよね?
関係ある。劇物を業として販売するなら、ネット販売でも販売業の登録(4条)が必要で、登録業者である以上19条の処分対象になる。15条の交付制限(18歳未満などへの交付禁止)や14条の譲渡手続を守らなければ、4項の業務停止が待っている。実務のポイント:通販は相手の顔も身分証も直接見られないため、確認手順を書面にしているかどうかが立入検査で問われやすい。手順書の有無が、監督側の心証を最初に決める
間違えやすい点 AI による整理
- 「取り消されたら異議を出せばいい」という発想は、問いの立て方がずれている。第2項の取消は法律が結論を決めている処分なので、取消の後に争える余地は狭い。本当の勝負どころはその前の改善命令の段階である。命令の内容が過大なら、命令そのものに審査請求を出すのが本筋だ
- めっきや洗浄で毒劇物を使う工場の目線では、「うちも毒劇物を扱っているから19条で登録を取り消されうる」と思いがちである。だが法律の見方は違う。登録取消や業務停止は、主に製造業・輸入業・販売業の登録を受けた営業者に向けた規定で、業務上取扱者は22条とそこから準用される規定を起点に規制を受ける。適用条文を取り違えると、対策の方向そのものがずれる
- 「取り消されても、また登録し直せばいい」と考える人は、2年の空白期間の重さを知らない。5条により、19条2項または4項で登録を取り消された者は、取消日から2年間登録を受けられない。農薬や工業薬品を扱う販売店にとって2年の空白は、取引先をほぼ総入れ替えすることを意味する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の性質 | 19条2項:改善命令期限切れ時の登録取消は義務(裁量なし) | 19条4項:法令違反時の登録取消・業務停止は裁量(できる) 5条:登録申請時の設備基準審査と取消後2年間の登録拒否 |
| 発動のきっかけ | 1項の改善命令を受けた者が指定期間内に必要な措置をとらない | 営業者・特定毒物研究者に本法または処分への違反行為がある 新規登録・更新の申請時に基準不適合や取消歴がある |
| 事前手続 | 登録取消のため原則聴聞(行政手続法13条) | 取消は聴聞、業務停止は弁明の機会の付与 申請に対する処分として審査基準・理由提示の規律 |
| 処分後の影響 | 取消日から2年間は再登録不可(5条) | 取消なら2年間再登録不可、停止命令違反は24条で刑事罰 登録拒否となり、毒劇物を業として扱えない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では環境部が毒性化学物質を所管し、許可証・登記制度に基づく停止・廃止処分を設ける。日本の毒劇法は厚生労働省所管の保健衛生規制である点で所管体系が異なる
韓国は有害化学物質の営業許可制を採り、違反時の許可取消・営業停止を定める。環境部所管である点が日本と異なる
ドイツは一定の危険物質の販売に許可や専門知識要件を課し、違反には行政上の措置と過料で対応する
米国は連邦EPAが化学物質の製造・輸入を規制し、販売店単位の登録制は州法・個別法に委ねられる部分が大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保健所の立入検査(18条)で、劇物保管庫に鍵がかかっていないと指摘された。30日以内に是正せよという命令書が届き、工事業者の予定が詰まっていて完了は31日目になりそうだとしたら、どうなる? 第2項は「取り消さなければならない」と定めている。期限が来る前に、見積書と着工予定日を添えて保健所に相談しておくことが現実的な防御になる
- あなたは郊外のホームセンターの店長である。劇物に当たる農薬を、譲受書(14条)も取らず、相手の年齢確認(15条)もせず常連客に売り続けていた。発覚すれば第4項による業務停止、悪質と判断されれば登録取消まで視野に入る。一人の店員の手抜きで、店舗全体の劇物売場が閉まりかねない
- 取扱責任者に指名していた社員が、法令違反で処分を受けた。会社に届いたのは「責任者を変更せよ」という命令書だった。処分の矛先は本人ではなく、営業者である会社に向く
- 業務停止命令を受けて2週間。取引先から「少しだけ出荷できないか」と頼まれた。業務停止命令に違反すると24条により3年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。停止明けまでの残り日数を数えるほうが、比べものにならないほど安い
- 大学で特定毒物研究者の許可を得ている研究者が、研究とは別の場面で薬事関係法令に違反し、罰金刑を受けた。6条の2第3項の欠格事由に該当するに至ったとして、第4項で許可取消の対象になりうる。研究室の管理が完璧でも、許可は揺らぐ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣の店舗や工場で劇物の保管・陳列がずさんだと気付いたら、日時と状況を写真で記録する2. 管轄の保健所(都道府県、または保健所を設置する市・特別区)に情報提供し、18条の立入検査を促す3. 漏洩などで実害が出たら、営業者に17条の事故届出をしたか確認し、損害は民法709条で請求する4. 保健所の動きが鈍いときは、都道府県の薬務主管課に文書で申し入れ、記録を残す
訴えられた側:1. 命令書が1〜4項のどれに基づくか、期限はいつかを即座に確認する2. 期限内の是正が物理的に難しければ、期限前に書面で相談し記録を残す3. 取消・停止の手続が始まったら、聴聞・弁明の場で是正済みの証拠を出す4. 処分に不服なら審査請求または取消訴訟を起こし、打撃が大きければ執行停止(行政事件訴訟法25条)も検討する5. 業務停止中の出荷は24条の刑事罰対象であり、絶対に避ける
時効(請求できる期限):改善命令で定められた「相当の期間」が最初の締切で、期限内に措置をとらなければ第2項により取消が義務になる。処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内かつ処分日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。2項・4項で取り消された場合、取消日から2年間は再登録できない(5条)
学説
通説:19条2項は「取り消さなければならない」と規定する羈束処分であり、知事に効果裁量はない。争点は「指定期間内に必要な措置をとらない」という要件事実の存否に限られ、聴聞での事実主張が実質的な防御手段となる
- 毒物及び劇物取締法 第5条設備基準と取消後2年間の登録拒否
- 毒物及び劇物取締法 第7条毒物劇物取扱責任者の設置義務
- 毒物及び劇物取締法 第6条の2特定毒物研究者の許可と欠格事由
- 毒物及び劇物取締法 第18条立入検査、処分の端緒となる調査権限
- 毒物及び劇物取締法 第24条業務停止命令違反への刑事罰
- 行政手続法 第13条取消前の聴聞、停止前の弁明の機会
- 行政事件訴訟法 第14条処分取消訴訟の出訴期間
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