毒物及び劇物取締法 第6条の2(特定毒物研究者の許可)
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- 特定毒物研究者の許可を受けようとする者は、その主たる研究所の所在地の都道府県知事に申請書を出さなければならない。
- 2.都道府県知事は、毒物に関し相当の知識を持ち、かつ、学術研究上特定毒物を製造し、又は使用することを必要とする者でなければ、特定毒物研究者の許可を与えてはならない。
- 3.都道府県知事は、次に掲げる者には、特定毒物研究者の許可を与えないことができる。
- 一心身の障害により特定毒物研究者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
- 二麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
- 三毒物若しくは劇物又は薬事に関する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過していない者
- 四第十九条第四項の規定により許可を取り消され、取消しの日から起算して二年を経過していない者
この条文の基本情報
特定毒物研究者の許可とは何ですか?
定義特定毒物研究者の許可とは、毒物及び劇物取締法第6条の2に定められた規定で、「特定毒物研究者の許可を受けようとする者は、その主たる研究所の所在地の都道府県知事に申請書を出さなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 毒物及び劇物取締法第6条の2(特定毒物研究者の許可)は、日本の毒物及び劇物取締法に含まれる条文です。
- 毒物及び劇物取締法第6条の2の条文原文は「特定毒物研究者の許可を受けようとする者は、その主たる研究所の所在地の都道府県知事に申請書を出さなければならない。」で始まります。
- 毒物及び劇物取締法の公布日は昭和25年12月28日です。
- 毒物及び劇物取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 毒物及び劇物取締法第6条の2の前の条は毒物及び劇物取締法第6条です。
- 毒物及び劇物取締法第6条の2の次の条は毒物及び劇物取締法第7条です。
- 毒物及び劇物取締法第6条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第6条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000303 - 本サイト収録
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第6条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000303/6_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点毒物及び劇物取締法6条の2は、特定毒物研究者の許可の申請先と基準を定める。毒物の相当の知識と学術研究上の必要性を欠く者には、知事は許可を与えてはならない。
Q · 大学の研究で特定毒物を使いたいとき、誰にどんな許可をもらえばいいの?
主たる研究所の所在地の知事に、研究者個人として許可を申請する
毒物及び劇物取締法6条の2により、特定毒物研究者の許可は主たる研究所の所在地の都道府県知事に申請します。知事は、毒物に関する相当の知識と、学術研究上その特定毒物を製造・使用する必要性の両方がなければ許可を与えてはなりません。一方、心身の障害、麻薬等の中毒、毒劇物・薬事犯の前科(執行終了等から3年未満)、許可取消し(2年未満)は「与えないことができる」裁量的な欠格事由です。許可は所属機関ではなく研究者個人に与えられます。
解説
特定毒物に触れることを法律上認められている立場は、ごく限られている。製造できるのは毒物劇物製造業者と特定毒物研究者、研究のために使えるのは特定毒物研究者だけである。大学教授、製薬会社の研究員、国立研究所の主任研究員、どの肩書きであっても、この許可を得ていなければ四アルキル鉛やモノフルオール酢酸のような物質を一滴も扱えない(毒物及び劇物取締法3条の2)。本条は、その許可の入口を定めている。ここで押さえておきたいのは、審査が二層になっている点だ。第2項は「与えてはならない」と定める。毒物に関する相当の知識と、学術研究上どうしても特定毒物を製造・使用する必要があること、この二つを欠けば知事に裁量はなく、必ず不許可になる。一方、第3項は「与えないことができる」にとどまる。前科や中毒歴があっても自動的に不許可になるわけではなく、知事の判断に委ねられている。つまり許可をつかむ鍵は、自分の経歴よりも「なぜこの物質でなければならないのか」を書面で論証できるかどうかにある
法的な位置づけ
毒物及び劇物取締法6条の2は、特定毒物研究者の許可要件を定める規定である。申請は主たる研究所の所在地の都道府県知事に対して行い、毒物に関する相当の知識と学術研究上の必要性を欠く者には許可を与えてはならない。心身の障害、薬物中毒、毒劇物・薬事犯の前科、許可取消歴は、許可を与えないことができる裁量的欠格事由とされる。
手順
- 1.使用予定物質が特定毒物か確認する 研究計画に挙げた試薬が毒物及び劇物取締法の別表第三や毒物及び劇物指定令で特定毒物に指定されているかを確認する。該当すれば、試薬の発注より前に許可取得が必要となる
- 2.所管窓口へ事前相談する 主たる研究所の所在地を管轄する都道府県(または窓口となる保健所・薬務課)に研究計画の草案を持参し、学術研究上の必要性の説明で不足がないかを確認する。審査基準の有無もここで確認する
- 3.必要性を論証した申請書を作成する 代替物質では研究目的を達成できない理由、使用量・保管方法・管理体制を具体的に記載する。毒物に関する知識を示す経歴も添える。欠格事由に関する申告事項は正確に記載する
- 4.申請し、許可を受けてから使用を開始する 申請書を提出し、許可を受けるまでは特定毒物を製造・使用しない。不許可の場合は理由の提示内容を確認し、2項の要件不足か3項の裁量判断かを切り分けたうえで、再申請または審査請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1特定毒物研究者とは何ですか?
学術研究のために特定毒物の製造・使用を都道府県知事から許可された個人です。許可は研究者本人に与えられ、所属する大学や研究機関に与えられるものではありません。
Q2特定毒物研究者の許可はどこに申請しますか?
主たる研究所の所在地の都道府県知事に申請書を提出します(毒劇法6条の2第1項)。実務上の窓口は保健所や都道府県の薬務担当課です。自治体ごとに確認が必要です。
Q3特定毒物研究者の許可要件は?
毒物に関する相当の知識と、学術研究上特定毒物を製造・使用する必要性の両方が必要です。どちらかを欠けば、知事は許可を与えることができません(同条2項)。
Q4特定毒物研究者の欠格事由は?
心身の障害、麻薬・大麻・あへん・覚せい剤の中毒、毒劇物・薬事犯の罰金以上の刑から3年未満、許可取消しから2年未満です。いずれも知事の裁量で判断されます。
Q5前科があっても特定毒物研究者になれる?
なれる可能性があります。3項は「与えないことができる」という裁量規定で、対象の前科も毒物劇物・薬事に関する罪に限られます。それ以外の前科は3号に該当しません。
Q6特定毒物研究者の許可を取り消されたら再申請できる?
取消しの日から2年を経過するまでは欠格事由(3項4号)に当たります。2年経過後は再申請できますが、取消しの経緯を踏まえた審査になると考えられます。
Q7特定毒物を許可なしで使うと違法?
違法です。特定毒物を研究のため使用できるのは特定毒物研究者に限られ(3条の2)、無許可での製造・使用は刑事罰の対象となります。少量であっても例外はありません。
Q8特定毒物研究者の許可は異動で引き継げる?
引き継げません。許可は個人に与えられるため、前任者の許可で後任者が使用することはできません。主たる研究所が変わる場合の手続も、所管窓口への確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1大学院生でも特定毒物研究者の許可って取れるんですか?
条文は身分を要件にしていない。問われるのは毒物に関する相当の知識と、学術研究上の必要性である(6条の2第2項)。ただし、許可を受けていない学生が指導教員の監督下で特定毒物を扱うことが認められるかは、自治体の運用によって違う。実務のポイント:審査担当者が実際に見ているのは学位ではない。研究計画の中で、なぜその物質でなければならないのかを本人が説明できるかどうかである
Q2罰金刑の前科があったら、もう絶対に許可は下りないんですか?
絶対ではない。第3項は「与えないことができる」という裁量規定であり、3号の対象も毒物劇物または薬事に関する罪に限られる。交通違反の罰金は含まれない。実務のポイント:申請を拒否する処分には理由の提示が義務付けられている(行政手続法8条)。理由が抽象的なまま不許可にされた場合は、手続違反として審査請求で争う糸口になる
Q3許可を待っている間に、ほんの少しだけ先に使ってしまったら?
量の多少に関係なく、3条の2違反として刑事罰の対象になる。法定刑は3年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金、またはその併科(24条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:罰金刑を受けると、第3項3号によって以後3年は許可が下りにくくなる。数週間の待ち時間を惜しんだ結果、研究そのものが数年止まることになりかねない
間違えやすい点 AI による整理
- 「研究機関に所属していれば、組織として特定毒物を扱える」と考えがちだが、特定毒物研究者の許可は個人に与えられる。大学が許可を持っているわけではない。許可を持つ研究者が異動や退職をした翌日に、研究室に残った特定毒物は誰も使えない状態になる。引継ぎの段取りを決めていない研究室は少なくない
- 第3項の欠格事由は知られているが、その性質までは知られていない。「与えないことができる」とあるとおり、該当しても裁量で許可される余地がある。逆に3号の対象は毒物劇物または薬事に関する罪に限られ、交通違反の罰金刑は含まれない。自分の前科がどれに当たるかを確かめないまま申請をあきらめるのは、条文を読み違えている
- 「どうすれば審査に通る経歴を示せるか」という問いの立て方自体がずれている。知事が必ず不許可にしなければならないのは、第2項の必要性を満たさない場合である。申請書で最も多くの字数を割くべきなのは、経歴ではなく研究計画、つまり代替物質では目的を達成できないという論証だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 6条の2:特定毒物研究者の許可の申請先・許可基準・欠格事由 | 3条の2:特定毒物を製造・使用できる者を限定 19条:許可の取消し等の処分 |
| 働く場面 | 許可を受ける入口(申請・審査) | 日常の製造・使用の可否 許可後の違反・不適格時 |
| 行政庁の判断の性質 | 2項は許可してはならない(羈束)、3項は与えないことができる(裁量) | 許可の有無で使用の適否が決まる 取消しは本条3項4号の欠格期間につながる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は毒性化学物質を類別に分け、取扱いに許可証・登記・核可を求める。研究者個人ではなく取扱事業単位での管理が中心である点が日本と異なる
韓国は禁止物質・制限物質の取扱いに許可制を置く。試験研究目的の例外の扱いは個別に確認が必要
ドイツは EU の REACH・CLP 規則を基盤に、国内法で危険物質の取扱いを規制する。研究用途の扱いは物質・規則ごとに異なる
米国は化学物質の製造・輸入を EPA が規制する。研究開発用途には一定の免除枠があり、個人単位の許可制とは設計が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 神経毒の作用機序を研究するため、モノフルオール酢酸ナトリウムを使った実験を研究計画に入れた。研究費は通った。だが試薬を発注する前に、あなた個人が主たる研究所の所在地の知事(指定都市の区域内では指定都市の長)から許可を受けていなければならない。研究費の採択は、許可の代わりにならない
- 許可申請の審査で「同じ実験は特定毒物以外の物質でもできるのではないか」と保健所の担当者に聞かれたら、どう答える? 第2項の「学術研究上必要」は、研究したいという意欲ではなく、代替物質では目的を達成できない理由を求めている。ここで答えに詰まると、知識が十分でも許可は下りない
- あなたは数年前、試薬の管理ミスで毒劇法違反の罰金刑を受けた。執行を終えてから3年はたっていない。第3項3号に該当するが、条文は「与えないことができる」と書いている。不許可は確定していない。再発防止の体制を申請書でどう示すかが勝負になる
- 前任の教授が特定毒物研究者の許可を取り消された。研究室を引き継いだあなたが同じ物質をそのまま使い続ければ、無許可使用になる。許可は研究室ではなく研究者個人に与えられる
- 共同研究先から「来月の学会までに特定毒物を使ったデータを出してほしい」と頼まれた。申請から許可までは自治体の標準処理期間で数週間かかることもある。あと30日しかないなら、今週中に所管窓口へ事前相談に行かなければ間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:(不許可や遅延で研究が止められている立場の場合)1. 主たる研究所の所在地を管轄する知事(指定都市の区域内では市長)の窓口を確定する2. 審査基準の公表を求める(行政手続法5条) 3. 不許可の通知が届いたら理由欄を精査し、第2項の要件不足なのか第3項の裁量なのかを切り分ける4. 裁量の逸脱・濫用が疑われる場合は、審査請求か取消訴訟を検討する。行政書士や弁護士に、理由提示が十分かどうかを確認してもらう
訴えられた側:(許可を受けずに使った、または取消しを受けそうな立場の場合)1. 特定毒物の使用を直ちに止め、在庫と使用記録を保全する2. 無許可の製造・使用は3条の2違反で、刑事罰の対象になる(24条) 3. 取消処分の前には聴聞の機会が保障されるので、再発防止策を書面で用意して臨む4. 取消しを受けると、取消しの日から2年は第3項4号の欠格事由に当たる。再申請の時期から逆算して対応を組み立てる
時効(請求できる期限):不許可処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。欠格期間は、毒物劇物・薬事犯の刑の執行終了等から3年、許可取消しの日から2年
学説
行政法上の一般的理解:2項は「与えてはならない」と規定し、知識と必要性を欠く場合の不許可を義務付ける羈束的要件と解される。3項は「与えないことができる」と規定し、欠格事由該当時の判断を知事の裁量に委ねる効果裁量の規定と解される。
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)前後(要検証) 成年被後見人等に係る欠格条項の見直しに伴い、第3項1号が「心身の障害により業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの」へ改正されたとみられる。改正年と改正前の文言は人による検証が必要
- 平成30年(2018年)地方分権一括法(要検証) 3条の2の改正によって、指定都市の区域にある研究所については許可権者が指定都市の長になったとみられる。本条の文言に読み替えがどう及ぶかは要検証
- 毒物及び劇物取締法 第3条の2特定毒物の製造・使用を研究者等に限定
- 毒物及び劇物取締法 第2条特定毒物の定義(第3項・別表第三)
- 毒物及び劇物取締法 第19条許可取消し、本条3項4号の前提
- 毒物及び劇物取締法 第24条無許可の製造・使用に対する罰則
- 行政手続法 第8条不許可処分の理由提示義務
- 行政手続法 第5条許可の審査基準の設定・公表
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