司法書士法 第1条(司法書士の使命)
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司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。
この条文の基本情報
司法書士の使命とは何ですか?
定義司法書士の使命とは、司法書士法第1条に定められた規定で、「司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第1条(司法書士の使命)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第1条の条文原文は「司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与す…」で始まります。
- 司法書士法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第1条の次の条は司法書士法第2条です。
- 司法書士法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法第1条は、司法書士を登記・供託・訴訟その他の法律事務の専門家と位置付け、国民の権利擁護と自由かつ公正な社会の形成への寄与を使命と定める。
Q · 司法書士の「使命」って、法律で何と決められているの?
登記・供託・訴訟などを通じて国民の権利を守ることです
司法書士法第1条は、司法書士を登記・供託・訴訟その他の法律事務の専門家と位置付け、国民の権利を擁護し、自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命と定めています。令和元年(2019年)の改正で、制度の目的を述べる規定から使命を宣言する規定に改められました。具体的な業務範囲は3条が定め、訴訟代理は法務大臣の認定を受けた司法書士が簡易裁判所の訴額140万円以下の事件に限って行えます。
解説
「登記の書類を作る人」。世間の司法書士のイメージは、たいていそこで止まっている。ところが令和元年(2019年)の改正で、第1条は「制度の目的」を述べる条文から「使命」を宣言する条文に書き換えられた。司法書士は登記・供託・訴訟などの法律事務の専門家として「国民の権利を擁護」する存在だと、法律に明記されたのである。弁護士法1条が弁護士の使命を定めているのと同じ形だ。あなたに関わってくるのはこの先である。法務大臣の認定を受けた司法書士(認定司法書士)は、簡易裁判所で扱う訴額140万円以下の事件なら、あなたの代理人として法廷に立てる(3条1項6号)。登記などの依頼は、正当な理由がなければ断れない(21条、簡裁での代理業務は除く)。相続登記、少額の貸金の回収、敷金の返還、成年後見。弁護士に頼むほどではないと泣き寝入りしてきた案件の多くには、もう一つ相談先がある。
法的な位置づけ
司法書士法第1条は司法書士の使命を定める理念規定であり、司法書士を登記・供託・訴訟その他の法律事務の専門家と位置付けたうえで、国民の権利の擁護と自由かつ公正な社会の形成への寄与をその使命とする。業務の具体的範囲は同法3条が、職責は同法2条が定める。
よくある質問 AI による整理
Q1司法書士の使命とは何ですか?
司法書士法1条により、登記・供託・訴訟などの法律事務の専門家として国民の権利を擁護し、自由かつ公正な社会の形成に寄与することが使命とされています。
Q2認定司法書士とは何ですか?
法務大臣の認定を受け、簡易裁判所の訴額140万円以下の民事事件で代理人になれる司法書士です(司法書士法3条1項6号・2項)。全員が認定を受けているわけではありません。
Q3司法書士に依頼を断られることはありますか?
登記などの依頼は正当な理由がなければ断れません(21条)。ただし簡裁訴訟代理等関係業務はこの義務の対象外のため、断られることがあります。
Q4司法書士法1条はいつ改正されましたか?
令和元年(2019年)の司法書士法及び土地家屋調査士法の一部改正で、目的規定から使命規定に改められ、令和2年(2020年)4月1日に施行されました。
Q5司法書士は債務整理をどこまでできますか?
認定司法書士は140万円以下の債権について和解交渉などを代理できます。最高裁平成28年6月27日判決は、総額ではなく個別の債権額で判断すると示しました。
Q6司法書士は成年後見人になれますか?
なれます。家庭裁判所は専門職後見人として司法書士を選任しており、財産管理の担い手として広く活動しています。
Q7行政書士が登記申請を代理したら違法ですか?
司法書士でない者が業として登記申請を代理すると、司法書士法73条違反として刑事罰の対象になりえます。親切心からでも例外にはなりません。
Q8司法書士の懲戒は誰が行いますか?
令和元年改正により、懲戒権者は法務局・地方法務局の長から法務大臣に変更されました(47条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法書士と弁護士って、結局どっちに頼めばいいんですか?
登記が絡むなら司法書士が本来の担い手である(3条)。紛争なら金額が分かれ目で、簡易裁判所の140万円以下の事件は認定司法書士も代理できる。それを超える事件や、家事調停、刑事事件は弁護士の領域だ。実務のポイント:司法書士全員が認定を受けているわけではない。依頼する前に「簡裁訴訟代理等関係業務の認定を受けていますか」と一言確かめるだけで、途中で代理人を替えるリスクを避けられる
Q2簡易裁判所で勝ったのに、相手が控訴してきたらどうなるの?
簡易裁判所の判決に対する控訴は、地方裁判所で審理される。認定司法書士の代理権は簡易裁判所に限られるので(3条1項6号)、控訴審では代理人になれない。弁護士に替えるか、本人訴訟で対応することになる。ただし司法書士が書類作成で支える道は残る(同項4号)。実務のポイント:争点が多く、相手に資力がある案件は控訴されやすい。そういう案件は、最初から弁護士に頼んだほうが乗り換えの手間と費用が少ない
間違えやすい点 AI による整理
- 司法書士は書類を作るだけで、裁判では役に立たないと思われがちだ。実際には、認定司法書士は簡易裁判所の140万円以下の事件で訴訟代理人になれる。地方裁判所の事件でも、本人訴訟(弁護士をつけず自分で行う訴訟)の書類作成という形で支えることができる(3条1項4号)
- 「弁護士と司法書士はどちらが格上か」という問いが、そもそもずれている。2019年の改正で、両者の第1条はどちらも「使命」を掲げる形になった。考えるべきは格の上下ではなく、自分の案件がどちらの業務範囲に入るかである。範囲外の仕事を頼むと、引き受けた側が法律違反になる
- 140万円の上限があることは知られていても、その金額の測り方はあまり知られていない。債務整理について、最高裁平成28年6月27日判決は、借金の総額ではなく個々の債権ごとの額で判断すると示した。1社あたり140万円を超える債権の和解交渉を代理した司法書士は、報酬に相当する額の賠償を命じられることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 司法書士法1条:使命を宣言する理念規定 | 司法書士法2条:品位保持・公正誠実などの職責規定 司法書士法3条:業務範囲を列挙する規定 |
| 依頼者への意味 | 司法書士が何のために存在するかを示す | 司法書士がどう振る舞うべきかを示す 司法書士に何を頼めるかを示す |
| 違反時の効果 | 直接の制裁はなく、他の規定の解釈指針となる | 懲戒処分(47条)の根拠となりうる 範囲外業務は弁護士法72条等との関係で問題となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では不動産登記の代理を地政士が担い、使命規定を持つのは律師法である。登記と訴訟の両方を担う日本の司法書士に完全に対応する職種はない。
韓国の法務士は日本の司法書士と近い職能で、登記や裁判所提出書類の作成を担う。第1条は目的規定の形式をとる。
ドイツでは不動産登記の前提となる公正証書の作成を公証人が担い、独立した公職として位置付けられている。
フランスでは公証人が不動産取引と登記関連手続の中心を担い、公署証書の作成権限を持つ公職である。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が住む家の名義が、亡くなった祖父のままだと気付いた。2024年4月1日から相続登記は義務になり、相続を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料(行政上の金銭的な制裁で、刑罰ではない)を科されることがある。施行日より前に起きた相続も、2027年3月31日が期限になる。残りの日数はもう減り始めている(最新の改正状況をご確認ください)
- 友人に貸した50万円が返ってこない。弁護士に相談すると、着手金だけで回収額のかなりの部分がなくなると言われた。では認定司法書士に頼んだら、内容証明の送付から簡易裁判所での訴訟まで、どこまで任せられるのか?
- あなたは行政書士事務所の職員で、顧客に頼まれて相続登記の申請書を作り、法務局に提出した。親切心からでも、司法書士でない者による登記業務として73条違反になり、刑事罰の対象になりうる。業務の線引きは、頼む側よりも引き受ける側を罰する仕組みになっている
学説
一般的理解:使命規定はそれ自体で具体的な権利義務を生じさせる規定ではなく、2条の職責や業務・懲戒に関する規定を解釈する際の指針として機能するとされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)4月1日施行 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律により、第1条を「制度の目的」を定める規定から「使命」を宣言する規定へ改めた。国民の権利擁護と自由かつ公正な社会の形成への寄与を、司法書士自身の使命として明記した。同じ改正で、一人でも司法書士法人を設立できるようになり、懲戒権者が法務大臣に変更された
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:司法書士法(昭和25年法律第197号)制定。第1条は制度の目的を定める規定として置かれた。
- 2.平成14年(2002年) 改正:法務大臣の認定を受けた司法書士に簡易裁判所での訴訟代理権を付与(平成15年(2003年)4月1日施行)。
- 3.令和元年(2019年) 改正:司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律により、第1条を使命規定に改正。一人法人の設立や懲戒権者の法務大臣への変更もあわせて実施(令和2年(2020年)4月1日施行)。
- 司法書士法 第2条職責規定、使命を具体化する行為規範
- 司法書士法 第3条業務範囲と簡裁訴訟代理の範囲
- 司法書士法 第21条依頼に応ずる義務
- 司法書士法 第47条法務大臣による懲戒処分
- 司法書士法 第73条非司法書士による業務の禁止
- 弁護士法 第1条弁護士の使命規定、同型の理念条項
- 弁護士法 第72条非弁行為の禁止、業務範囲の外枠
- 土地家屋調査士法 第1条同じ改正で新設された調査士の使命
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