司法書士法 第24条(秘密保持の義務)
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司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。
この条文の基本情報
秘密保持の義務とは何ですか?
定義秘密保持の義務とは、司法書士法第24条に定められた規定で、「司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第24条(秘密保持の義務)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第24条の条文原文は「司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。」で始まります。
- 司法書士法第24条は第四章 司法書士の義務に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第24条の前の条は司法書士法第23条です。
- 司法書士法第24条の次の条は司法書士法第25条です。
- 司法書士法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法24条は、司法書士と元司法書士に対し、業務上取り扱った事件で知った秘密を正当な事由なく漏らすことを禁じる。違反は親告罪の刑事罰と懲戒の対象となる。
Q · 司法書士に相談した借金や相続の話、外に漏れることはないの?
正当な事由がない限り、漏らすことは法律で禁止
司法書士法24条により、司法書士は業務上取り扱った事件について知った秘密を、正当な事由がない限り他に漏らしてはなりません。この義務は「司法書士であった者」にも及ぶため、廃業後も続きます。違反すれば刑事罰(被害者の告訴が必要な親告罪)と、同法47条に基づく懲戒の対象になります。ただし、法廷での証言拒絶権については民事訴訟法197条1項2号に司法書士が列挙されておらず、別の問題として扱われます。
解説
登記の名義、借金の総額、離婚前の財産の隠し場所、認知症の親の預金残高。司法書士の机には、家族にも話していない数字が毎日積み上がる。司法書士法24条は、その司法書士に「正当な事由」がない限り、業務で知った秘密を外に漏らすことを禁じている。見落とされやすいのは「司法書士であつた者」も含む点である。廃業しても、登録を抹消しても、義務は消えない。違反すれば刑事罰(拘禁刑または罰金、ただし被害者の告訴が必要な親告罪)と、法務大臣による懲戒の両方の対象になる。依頼者のあなたにとっての意味ははっきりしている。債務整理や相続の相談で「全部話したら不利になるかも」と黙っていた情報こそ、法律が守る範囲の中にある。隠し事をして手続を失敗させるより、話して守られるほうがはるかに安全である。ただし、守秘義務が及ぶのは「業務上取り扱った事件」に限られる。雑談や業務外の付き合いで話したことまで同じように守られるとは限らない。
法的な位置づけ
司法書士法第24条は、司法書士及び司法書士であった者に課される秘密保持義務を定める規定である。業務上取り扱った事件について知り得た秘密を、正当な事由がない限り第三者に漏らすことを禁じる。義務は資格喪失後も存続し、違反は刑事罰及び懲戒処分の対象となる。
手順
- 1.漏洩の事実を記録・保存する 漏れた内容、漏れた先、時期を時系列でメモする。SNS 投稿やメッセージはスクリーンショットと URL、日時を保存し、削除される前に証拠を確保する
- 2.業務上取り扱った事件かを確認する 漏れた情報が、司法書士に依頼した登記・債務整理・相続などの業務の中で伝えたものかを確認する。業務外の雑談で話した内容は24条の対象外となる余地がある
- 3.所属司法書士会に相談し懲戒の申出を検討する 当該司法書士が所属する司法書士会に事情を伝える。懲戒(戒告・業務停止・業務禁止)は司法書士法47条に基づき法務大臣が行う
- 4.6か月以内に告訴を判断する 刑事責任を問う場合、犯人を知った日から6か月以内に警察または検察へ告訴する。親告罪のため、期限を過ぎると刑事手続は使えなくなる
- 5.損害賠償請求を別ルートで検討する 実害がある場合、民法709条に基づく損害賠償請求を弁護士と検討する。損害と加害者を知った時から3年の消滅時効に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1司法書士の守秘義務とは何ですか?
司法書士法24条が定める、業務上取り扱った事件で知った秘密を正当な事由なく漏らしてはならない義務です。元司法書士にも及びます。
Q2司法書士の守秘義務は廃業後もいつまで続きますか?
条文に期限はありません。「司法書士であった者」も対象と明記されているため、廃業や登録抹消の後も義務は続きます。
Q3司法書士の守秘義務違反は犯罪になりますか?
なります。拘禁刑または罰金の刑事罰がありますが、被害者の告訴がなければ起訴されない親告罪です。懲戒の対象にもなります。
Q4司法書士に守秘義務違反をされたらどこに相談できますか?
所属する司法書士会への相談と懲戒の申出、警察・検察への告訴、弁護士への損害賠償の相談という三つのルートがあります。
Q5司法書士の補助者にも守秘義務はありますか?
24条の名宛人は司法書士本人です。補助者の漏洩は、司法書士の監督責任や個人情報保護法、民事上の責任など別の枠組みで問題になります。
Q6司法書士が依頼者の情報を家族に話すのは違法ですか?
本人の承諾などの正当な事由がなければ、家族も「他」に含まれ、24条違反となりえます。連絡先や郵送先は最初に指定しておくと安全です。
Q7司法書士の守秘義務違反の告訴期限はいつまでですか?
親告罪のため、犯人を知った日から6か月以内に告訴する必要があります(刑事訴訟法235条)。過ぎると刑事責任は問えません。
Q8司法書士と弁護士の守秘義務に違いはありますか?
どちらも漏示は禁止ですが、法廷で証言を拒む権利は民事訴訟法197条1項2号で弁護士のみ明記され、司法書士は列挙されていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法書士に借金のことを話したら、家族や会社に連絡されたりしませんか?
本人の承諾などの正当な事由がない限り、司法書士法24条により第三者へ漏らすことは禁じられています。家族も会社もこの「第三者」に含まれます。実務のポイント:郵便物や事務所からの電話で家族に知られてしまうケースのほうが、実は多い。連絡方法と郵送先を最初に指定しておけば、漏洩の大半は防げます
Q2司法書士が漏らしたら、逮捕されるんですか?
24条違反には刑事罰(拘禁刑または罰金)がありますが、被害者の告訴が必要な親告罪です。告訴がなければ起訴されません。並行して、司法書士法47条の懲戒の対象にもなります。実務のポイント:司法書士にとっては刑事罰よりも、業務停止や業務禁止のほうが痛い。懲戒の申出の構えを見せるだけで、相手の対応は大きく変わります(最新の改正状況をご確認ください)
Q3司法書士が裁判で証人に呼ばれたら、私のことを全部話してしまうんですか?
民事訴訟法197条1項2号の証言拒絶権の列挙に、司法書士は入っていません。同項3号の「職業の秘密」として拒めるかどうかは、実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:本当に守りたい争点がある事件は、最初から弁護士にも関与してもらう設計にする。弁護士は同号に明記されており、法廷での防壁が一枚厚くなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「廃業した司法書士なら、もう何を話しても自由」と思われがちだが、条文は「司法書士であつた者」も明記している。引退後の回顧録やブログでの事例紹介も、依頼者を特定できれば違反になりうる
- 守秘義務があることは知っていても、その重さまでは知られていない。違反すると、刑事罰に加えて戒告、2年以内の業務停止、業務の禁止という懲戒(司法書士法47条)の対象になる。業務禁止になれば職業生命が終わる
- 「司法書士にも弁護士と同じように裁判で証言を拒む権利がある」という前提で動くのは危うい。民事訴訟法197条1項2号の証言拒絶権の列挙に司法書士の名前はない。同項3号の「職業の秘密」で拒めるかどうかは、実務上、解釈が分かれている。事務所の外へ漏らすことの禁止と、法廷で口を閉ざせるかどうかは、別の問題である
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾で登記代理を担う地政士にも、業務上知り得た秘密の保持に関する規律が置かれている。条番号は最新の条文で要確認
韓国の法務士も業務上知り得た秘密の漏示が禁止されており、制度設計は日本の司法書士と類似する。条番号は要確認
ドイツでは登記関連業務を公証人が担い、公証人法上の守秘義務が課される。日本の司法書士とは職域が異なる点に留意
米国には司法書士に相当する資格がなく、弁護士の職業倫理規則上の守秘義務が近い位置にある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自己破産を考えて司法書士に相談したが、勤務先にバレるのが怖くて借入先を一社伏せた。伏せた一社が後から判明すると、手続そのものが崩れかねない。司法書士には守秘義務があるのだから、伏せる理由がもともとなかった
- 地方の小さな町で、相続登記を頼んだ司法書士が親戚と同じ商店街に住んでいる。兄弟間の遺産配分が近所に漏れないか不安になる。漏らせば24条違反であり、懲戒と刑事罰の対象になる
- もし、開業している司法書士のあなたが、知人に「あそこの家、競売寸前らしいよ」とつい口にしたら、どうなる? 雑談のつもりでも、業務で知った事実なら一言で24条違反になりうる。相手方の告訴期間は、犯人を知った日から6か月ある
- 事務所を辞めた補助者が、前職で見た顧客の不動産情報を転職先の不動産会社で営業に使っている。補助者自身は24条の名宛人ではないが、司法書士の監督責任や個人情報保護法、民事上の責任が別のルートで問題になる
- SNS に「今日の依頼者、すごい額の借金だった」と匿名で投稿した。地域と日付から特定できれば、匿名でも秘密の漏示である。削除するまでの時間が勝負になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏れた内容、漏れた先、時期を時系列でメモし、SNS 投稿などはスクリーンショットと URL を保存する2. 所属の司法書士会に事情を伝え、懲戒の申出を検討する3. 刑事責任を問うなら、犯人を知った日から6か月以内に告訴する(親告罪) 4. 実害があれば、民法709条に基づく損害賠償請求を別のルートで検討する
訴えられた側:1. 漏らした情報が「業務上取り扱った事件」で知ったものかを切り分ける。業務外で知った事実なら構成要件から外れる余地がある2. 本人の承諾、法令上の義務、自己防御の必要などの「正当な事由」があったかを整理する3. 投稿や送信が続いていれば、すぐに削除し拡散を止める4. 依頼者への謝罪と被害回復を早く進める。親告罪のため、告訴の有無が刑事手続の行方を左右する
時効(請求できる期限):刑事告訴は、犯人を知った日から6か月以内(刑事訴訟法235条)。損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年(民法724条)。懲戒には、懲戒事由があった時から7年という除斥期間がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
解釈論(見解が分かれる論点):司法書士が民事訴訟で証人となった場合、民事訴訟法197条1項3号の「職業の秘密」を根拠に証言を拒絶できるかについては、明文の列挙がないことから実務上の解釈が分かれている
- 司法書士法 第3条守秘対象となる業務の範囲
- 司法書士法 第2条公正誠実な職責の一般規定
- 司法書士法 第47条違反時の懲戒処分の根拠(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第23条弁護士の秘密保持の権利と義務
- 刑法 第134条秘密漏示罪、司法書士は列挙外
- 民事訴訟法 第197条証言拒絶権、司法書士は2号の列挙外
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