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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

司法書士法 第42条(社員の競業の禁止)

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  1. 司法書士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の司法書士法人の社員となつてはならない。
  2. 2.司法書士法人の社員が前項の規定に違反して自己又は第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行つたときは、当該業務によつて当該社員又は第三者が得た利益の額は、司法書士法人に生じた損害の額と推定する。

この条文の基本情報

社員の競業の禁止とは何ですか?

定義社員の競業の禁止とは、司法書士法第42条に定められた規定で、「司法書士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の司法書士法人の社員となつてはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 司法書士法第42条(社員の競業の禁止)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
  2. 司法書士法第42条の条文原文は「司法書士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の司法書士法人の社員となつてはならない。」で始まります。
  3. 司法書士法第42条は第五章 司法書士法人に置かれています。
  4. 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
  5. 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 司法書士法第42条の前の条は司法書士法第41条です。
  7. 司法書士法第42条の次の条は司法書士法第43条です。
  8. 司法書士法第42条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第42条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
  • 本サイト収録司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第42条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/42

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点司法書士法42条は、司法書士法人の社員が法人の業務範囲に属する業務を自己又は第三者のために行うことと、他の法人の社員となることを禁じ、違反で得た利益額を法人の損害額と推定する。

Q · 司法書士法人の社員が、こっそり個人で登記の仕事を受けてもいいの?

許されない。得た利益がそのまま法人の損害と推定される

司法書士法42条1項により、司法書士法人の社員は、自己又は第三者のために法人の業務の範囲に属する業務を行うことも、他の司法書士法人の社員となることも禁じられています。違反して業務を行った場合、同条2項により、社員又は第三者がその業務で得た利益の額が法人の損害額と推定されます。法人側は損害額を一件ずつ立証する必要がなく、損害がないことは違反した社員側が反証しなければなりません。懲戒(同法47条)の対象にもなりえます。

解説

司法書士法人の「社員」とは、従業員ではなく法人の出資者兼経営者である司法書士のことだ。その社員が法人の看板を背負ったまま、自分個人で登記を受けたり、知り合いの事務所に案件を回したりすれば、本条1項の競業禁止に正面から違反する。別の司法書士法人の社員を兼ねることも許されない。会社法594条は、持分会社の業務執行社員でも他の社員の承認があれば競業できるとしている。ところが本条には、承認があれば解禁されるという規定が置かれていない。条文の文言だけ見れば、例外なしの禁止である。本当に効いてくるのは2項だ。違反した社員や第三者がその業務で得た利益の額が、そのまま法人の損害額と推定される。法人側は「その案件はうちに来るはずだった」と一件ずつ証明しなくてよい。違反した社員の側が「法人には損害がなかった」と立証しなければならない。独立を考えている社員にとっても、共同経営者の裏切りを疑う代表社員にとっても、勝負の分かれ目は在任中の数か月にある

法的な位置づけ

司法書士法42条は、司法書士法人の社員に課される競業禁止義務を定める規定である。社員は、自己又は第三者のために当該法人の業務の範囲に属する業務を行うこと、及び他の司法書士法人の社員となることを禁じられる。違反により社員又は第三者が得た利益の額は、法人に生じた損害の額と推定される。

手順

  1. 1.違反が疑われる案件の受任記録を保全する 法人の受任台帳、顧客とのメール・LINE、登記申請の代理人欄の記録を確保し、問題の案件ごとに受任日と社員の在任期間を照合する。在任中の受任かどうかが2項の推定を使えるかの分かれ目になる
  2. 2.業務の範囲に属するかを確認する 問題の業務が司法書士法29条と定款の目的に照らして法人の業務の範囲に含まれるかを確認する。範囲外の業務であれば本条の対象から外れる
  3. 3.相手が得た利益の額の手がかりを集める 推定される損害額は違反した社員又は第三者が得た利益の額であるため、報酬額、入金記録、案件の件数を把握する。相手の反証(顧客が法人を拒んでいた等)に備え、顧客との過去の取引履歴も揃える
  4. 4.内容証明で請求し、懲戒申出の要否を検討する 本条違反と2項の推定を明示した内容証明郵便で損害賠償を請求する。並行して懲戒の申出の要否を検討し、交渉が難航する場合は弁護士に依頼して訴訟や和解を視野に入れる

よくある質問 AI による整理

Q1司法書士法人の社員の競業禁止とは?

司法書士法42条1項が定める義務で、社員は在任中、法人の業務範囲に属する仕事を自分や第三者のために行えず、他の司法書士法人の社員を兼ねることもできません。

Q2司法書士法人の社員は別の司法書士法人の社員になれる?

なれません。司法書士法42条1項後段が他の司法書士法人の社員となることを明文で禁じており、名義だけの就任でも違反になります。

Q3司法書士法42条の損害額の推定とは?

違反した社員や第三者がその業務で得た利益の額を、法人に生じた損害の額と推定する規定です(同条2項)。法人側の損害立証の負担が大きく軽くなります。

Q4司法書士法人の競業禁止違反は懲戒になる?

司法書士法違反として懲戒の対象になりえます(同法47条)。損害賠償で金銭を返しても、資格者としての処分リスクは別に残ります。

Q5競業禁止の対象になる「業務の範囲」はどこまで?

その司法書士法人の業務の範囲(司法書士法29条、定款の目的)に属する業務が対象です。登記・供託・裁判書類作成など法人が扱える業務かを確認します。

Q6司法書士法人の競業禁止違反の損害賠償請求 いつまで?

本条に固有の時効はありません。不法行為構成なら損害と加害者を知った時から3年、債務不履行構成なら知った時から5年が目安です(民法724条・166条)。

Q7家族の事務所に案件を回すのは競業禁止違反?

自分で処理しなくても「第三者のために」法人の業務範囲の仕事をさせたと評価される余地があります。紹介の形でも利益が第三者に流れれば推定の対象になりえます。

Q8社員の競業で得た利益の額はどう調べる?

登記申請書の代理人欄、受任記録、顧客とのやり取り、報酬の入金記録などが手がかりです。取得可能な範囲で早めに保全するのが実務上の基本です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1社員じゃなくて勤務の司法書士なら、副業で登記やってもいいんですか?

本条は「社員」を対象にしており、勤務司法書士には直接適用されません。ただし雇用契約や就業規則で兼業が禁止されていることが多く、その違反は懲戒解雇などの労務問題になります。実務のポイント:社員と勤務司法書士の区別は登記事項(司法書士法人の社員は登記される)で確認できます。肩書が「パートナー」でも、登記上の社員でなければ本条の射程外になりえます

Q2相手が「法人には迷惑かけてない」と言い張ったら、損害額はゼロになりますか?

なりません。本条2項は、違反した社員や第三者が得た利益の額を法人の損害額と推定します。損害がないと主張するなら、違反した側がそれを立証しなければなりません。実務のポイント:実務での反証の定番は「その顧客はもともと法人と取引する意思がなかった」という主張です。法人側は、その顧客との過去の取引履歴を早めに揃えておくと反証を崩しやすくなります

Q3辞めた後に元の顧客から依頼が来たら、受けたらダメなんですか?

本条は在任中の社員を縛る規定で、退社後の競業を直接禁じてはいません。ただし定款や社員間の合意に退社後の競業避止特約があれば、その有効性が問題になります。実務のポイント:特約は期間・地域・代償の有無で有効性が判断され、過度に広いものは職業選択の自由(憲法22条)との関係で公序良俗違反(民法90条)とされることがあります。争点は「辞めた後」ではなく「辞める直前」の行動に集中しがちです

間違えやすい点 AI による整理

  • 「他の社員が了承していれば、個人で受けても問題ない」と考えがちだ。しかし会社法594条と違い、本条には承認があれば解禁されるという規定がない。社員間の内部合意で免れられるかどうかは確立した解釈がなく、口頭の了承に頼るのは危うい
  • 深刻度を見誤りやすい点がある。競業禁止違反は社員同士の民事上の揉め事で済むと思われがちだが、司法書士法違反として懲戒(同法47条)の対象にもなりうる。お金を返せば終わる話ではなく、資格そのものに傷が付く
  • 「退社したら自由に競業できるのか」という問い自体が、本当の争点を外している。本条が縛るのは在任中であり、退社後については法律上の制限がない。問題になるのは、在任中の準備行為がどこから「業務を行った」に当たるかという境目と、定款や社員間契約に置かれた退社後の競業避止特約が職業選択の自由に照らして有効かどうかである
比較の観点この条文ほかの条文
規制の対象司法書士法42条:司法書士法人の社員(全員)会社法594条:持分会社の業務を執行する社員
民法709条:加害者一般(主体の限定なし)
承認による解禁承認があれば解禁されるという規定なし他の社員全員の承認があれば競業可
該当なし(違法な侵害行為が要件)
損害額の立証社員又は第三者が得た利益の額を損害額と推定(2項)同じく利益の額を損害額と推定(2項)
被害者が損害の発生と額を立証
他法人の社員兼任他の司法書士法人の社員となることを禁止競業行為が中心で、兼任の明文禁止とは構造が異なる
規律なし

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
公司法第54条

無限公司の執行業務股東の競業を禁じ、違反による所得を他の股東の決議で会社の所得とできる(帰入権)。日本の損害額推定とは異なる構成をとる

韓国
상법 제198조

合名会社社員の競業を他の社員の同意なしに禁じ、介入権を認める。士業法人固有の規定は別途確認が必要

アメリカ
Uniform Partnership Act(RUPA)

パートナーの忠実義務の一内容として、パートナーシップと競合する行為を避ける義務を定める。州ごとに採用状況が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 共同経営している司法書士法人の相方が、ここ半年ほど不動産業者からの登記依頼を個人名で受けているらしい。帳簿に載らない売上が数百万円あるかもしれない。2項の推定があるので、法人側はその利益額を突き止めれば、それを損害額として請求の土台にできる
  • 独立準備中のあなたは、まだ法人の社員でいるうちに、長年付き合ってきた銀行の担当者に「来月からはこちらの個人事務所でお願いします」と名刺を渡して、もう案件を受け始めてしまった。退社の届出前に受けたその1件が、競業禁止違反として損害推定の対象になりうる
  • 司法書士法人の社員が、別の司法書士法人の社員を兼ねることはできるのか? 地方の支店展開で、知人の法人に「名前だけ社員として入ってくれ」と頼まれたケースだ。1項後段が明文で禁じており、名義だけでも違反になる
  • あと2週間で社員を退社する。それまでに受けた依頼をどう処理するかを今夜決めなければならない。在任中に受けた案件は、法人の案件として引き継ぐ以外に安全な道はない
  • 妻が経営する行政書士事務所に、相続登記の案件を回し、その事務所と提携する別の司法書士に処理させた。自分は手を動かしていない。それでも「第三者のために」法人の業務範囲の仕事をさせたとして問題になる余地がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 法人の受任記録、登記申請の代理人欄、顧客とのやり取りを保全し、違反が疑われる案件の受任日を特定する2. 相手が個人名で申請した登記は登記記録や申請書の写しで裏付けが取れる場合があるため、取得可能な範囲を確認する3. 推定される損害額は相手が得た利益の額なので、報酬額の手がかりを集める4. 内容証明で本条違反と2項の推定を明示して請求し、並行して懲戒の申出の要否を検討する

訴えられた側:1. 問題の業務が法人の「業務の範囲」(司法書士法29条、定款の目的)に本当に含まれるかを確認する2. 受任が退社後か在任中かを日付で確定させる3. 2項はあくまで推定なので、法人では受けられなかった案件だった、顧客が法人を明確に拒んでいたなど、損害がないことや損害額が少ないことの反証材料を集める4. 懲戒リスクも考え、早期に弁護士へ相談し和解を視野に入れる

時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。不法行為構成なら損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)。法人と社員の間の義務違反として債務不履行で構成するなら、権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年(民法166条)

学説

条文構造上の解説:会社法594条が他の社員全員の承認による競業を認めるのに対し、本条には承認による解禁規定がない。社員間の内部合意で禁止を免れられるかについては確立した解釈がなく、慎重に扱うべきとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)司法書士法改正 司法書士法人制度の創設に伴い、社員の競業禁止規定が設けられた。その後の改正による条番号の移動の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 新設:司法書士法改正による司法書士法人制度の創設に伴い、社員の競業禁止と損害額推定の規定が設けられた。その後の条番号移動の有無は要確認。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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