司法書士法 第82条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
- 一第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百四十六条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 二正当な理由がないのに、第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百五十一条第二項各号又は第九百五十五条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第82条は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第82条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 司法書士法第82条は第十一章 罰則に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第82条の前の条は司法書士法第81条です。
- 司法書士法第82条の次の条は司法書士法第83条です。
- 司法書士法第82条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第82条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第82条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/82
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法82条は、合併の電子公告調査で報告を怠った委託者や、正当な理由なく閲覧請求を拒んだ者に百万円以下の過料を科す規定。刑罰ではなく秩序罰である。
Q · 司法書士法人の合併で電子公告を使ったとき、どんな違反に過料が科されるの?
報告の懈怠・虚偽報告と、閲覧請求の不当な拒否に最大100万円
司法書士法82条は、過料の対象を二つ定めています。一つは、合併の電子公告調査を依頼した者が、準用される会社法946条3項の報告をしない、または虚偽の報告をした場合です。もう一つは、正当な理由がないのに、準用される会社法951条2項・955条2項の閲覧等請求を拒んだ場合です。この請求の対象は、調査機関の財務諸表等と調査記録簿等です。上限は百万円で、刑罰ではない秩序罰なので前科はつきません。
解説
司法書士法人どうしが合併するとき、その法人にお金を貸している人や仕事を頼んでいる人には「異議を述べる機会」が保障される。その告知をネット上の電子公告で済ませる場合、法人は法務大臣の登録を受けた第三者機関(電子公告調査機関)に、公告がきちんと掲載され続けたかを調べてもらわなければならない。本条は、この調査の仕組みを裏から支える過料の規定である。対象は二つある。一つは、調査を依頼した法人が、法務省令で定める事項を調査機関へ報告しなかった、または嘘の報告をした場合。もう一つは、調査機関が、閲覧や謄写の請求を正当な理由なく拒んだ場合である。閲覧の対象は、調査機関自身の財務諸表等と、調査の記録である。上限は百万円で、刑罰ではなく行政上の秩序罰(ルール違反に対する金銭的な制裁で、前科はつかない)にあたる。ここで押さえておきたいのは、合併相手の債権者であるあなたにも、公告が本当に掲載されていたかを記録で確かめる道が開かれているという点だ。その道を塞いだ側に、百万円の制裁が待っている。
法的な位置づけ
司法書士法82条は、司法書士法人の合併で行う電子公告調査の実効性を担保する過料規定である。対象は二つある。一つは、会社法946条3項(準用)の報告義務に違反して報告をしない、または虚偽の報告をした者。もう一つは、会社法951条2項・955条2項(準用)の閲覧等請求を正当な理由なく拒んだ者である。いずれも百万円以下の過料に処される。
よくある質問 AI による整理
Q1電子公告調査とは何ですか?
電子公告が公告期間中、ウェブ上に適正に掲載され続けたかどうかを、法務大臣の登録を受けた調査機関が第三者として調べる制度です。会社法941条以下に定めがあります。
Q2司法書士法人の合併で債権者が異議を述べられる期間は?
司法書士法45条の2により、公告等から1か月以上の期間が定められます。この期間内に異議を述べなかった債権者は、合併を承認したものとみなされます。
Q3電子公告調査機関とはどんな機関ですか?
法務大臣の登録を受け、電子公告の掲載状況を調査する民間の機関です。調査記録簿等を作って保存し、財務諸表等を閲覧できる状態にしておく義務を負います。
Q4過料はどこの裁判所が決めますか?
他の法令に特別の定めがある場合を除き、当事者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が、非訟事件手続法に基づいて決定します(同法119条)。
Q5司法書士法82条の過料はいくらですか?
上限は百万円です。法律に定められているのは上限額だけで、実際の金額は違反の内容や事情に応じて裁判所が決めます。
Q6電子公告調査を依頼したらすぐにやるべきことは?
準用される会社法946条3項に基づく所定の報告を、法務省令の定めに従って漏れなく行うことです。報告を怠ったり虚偽の報告をしたりすると、本条の過料の対象になります。
Q7閲覧請求を拒める「正当な理由」とは?
条文に列挙はありません。業務時間外の請求や、請求者に利害関係があるか不明な場合などが議論の対象になりますが、疑わしいというだけで拒めるとは限りません。
Q8調査機関の財務諸表も見られるのですか?
準用される会社法951条2項により、利害関係人は調査機関の財務諸表等の閲覧等を請求できます。正当な理由なく拒めば本条の過料の対象です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、払ったら前科がつくんですか?
つきません。本条の過料は秩序罰であり、刑法上の罰金とは別のものです。裁判所が非訟事件手続法に基づいて決定し、検察官の起訴も刑事裁判も経ません。実務のポイント:前科がつかなくても、資格者の法人にとっては「法令違反の事実」として懲戒や業界内の評判に響くことがあります。表向きの金額より、記録に残ることの方が重い場合があります
Q2合併する法人の取引先にすぎない自分でも、調査の記録を見せてもらえますか?
債権者であれば利害関係人として閲覧を請求できると解されます(司法書士法45条の2第6項が準用する会社法955条2項)。正当な理由のない拒否は本条の過料対象です。実務のポイント:利害関係人であることを示す資料(契約書や請求書)を最初の請求書面に添付しておくと、「利害関係が不明」という拒否理由をはじめから潰せます
Q3合併の公告が途中で一時消えていたら、合併は無効になりますか?
すぐに無効になるとは限りません。準用される会社法940条3項には、中断が短時間で、法人に悪意も重大な過失もなく、中断を調査機関に報告していたなどの要件を満たせば公告の効力に影響しないという救済規定があります。実務のポイント:この救済が使えるかどうかは、中断の事実を調査機関へ報告したかどうかで大きく変わります。報告を怠るとそれ自体が問題になるだけでなく、救済の道まで失うおそれがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料も罰金も同じようなもの」と思われがちだが、法的な性質はまったく違う。罰金は刑罰で前科がつくが、過料は秩序罰で、前科はつかない。手続も刑事裁判ではなく、非訟事件手続法に基づいて裁判所が決定する。ただし前科がつかないからといって軽く見てはいけない。資格者の法人にとっては、信用と懲戒の議論に火がつく火種になりうる
- 電子公告の期限を守ったかどうかだけが問題になる、という発想そのものがずれている。法律が問うのは、公告が掲載されていたことを第三者の記録で証明できる状態だったかどうかである。報告を怠ったり閲覧を拒んだりすれば、掲載が事実であっても証明の連鎖が切れる
- 債権者の側から見れば「合併は法人内部の話」に見える。しかし法律の側から見れば、債権者は異議を述べる機会を与えられた当事者であり、調査記録を閲覧する利害関係人でもある。この認識のずれに気づかないまま異議期間を過ぎると、黙って合併を承認したのと同じ結果になりうる
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では、合併の決議後に債権者へ個別通知と公告を行い、異議期間を定めることが求められる。日本のように第三者機関が電子公告を調査する制度はなく、司法書士法人に相当する法人形態もない
韓国の株式会社の合併では、債権者保護手続として公告と個別催告が求められる。電子公告調査機関の制度はない
ドイツでは、合併の登記公告後、債権者が一定期間内に申し出れば担保の提供を求められる。日本型の公告調査制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の司法書士法人が合併するという知らせを人づてに聞いた。未払いの報酬返還請求が残っているのに、異議を述べる期間はもう終わっていたらしい。本当にネットに公告が出ていたのか? 電子公告であれば調査機関に調査記録が残っており、利害関係人として閲覧を請求できる
- あなたは司法書士法人の事務局長で、合併の電子公告について調査機関との窓口を担当している。調査を依頼した後、法人の名称などを調査機関に報告する手続を「後でやる」と付箋に書いたまま放置していた。この報告を怠れば、本条で法人側が過料の対象になりうる。合併登記の準備に追われる時期こそ、報告の漏れが起きやすい
- 調査機関の担当者として、閲覧請求をしてきた人物が競合他社の回し者ではないかと疑い、記録を見せなかった。疑わしいだけでは「正当な理由」にならない可能性がある
- 合併の効力発生日まであと10日。公告がサーバー障害で数時間表示されていなかったことが、調査結果で判明した。中断があったと調査機関に報告し、会社法940条3項(準用)の救済要件を満たすか急いで確認しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 合併の公告がどの方法で行われたかを確認する(官報だけか、電子公告も使ったか) 2. 電子公告であれば、担当した調査機関を特定し、利害関係人として調査記録簿等の閲覧を書面で請求する3. 正当な理由なく拒まれた場合は、拒否の経緯を記録し、本条違反として過料事件を管轄する裁判所に情報を提供することを検討する4. 異議申述期間の内側にいるなら、記録の確認と並行して書面で異議を述べておく
訴えられた側:1. 法人の場合は、調査委託後の報告がいつ、何を、誰に出したかを記録で確認し、漏れがあれば直ちに補正する2. 調査機関の場合は、拒否に「正当な理由」があったことを裏づける資料(業務時間外、請求者が利害関係人であることの疎明不足など)を整理する3. 過料の決定に不服があれば、非訟事件手続法に基づく即時抗告を検討する4. 法人の場合は、懲戒の手続へ波及しないか、所属する司法書士会への説明方針も早めに固めておく
時効(請求できる期限):本条の過料に固有の申立期限は定められていない。異議を述べたい債権者にとって実際の期限となるのは合併の異議申述期間(公告等から1か月以上、司法書士法45条の2)であり、過料決定への即時抗告は告知を受けた日から1週間である(非訟事件手続法。最新の改正状況をご確認ください)
- 司法書士法 第45条の2合併時の債権者異議手続と会社法の準用
- 司法書士法 第45条司法書士法人の合併の根拠(現行効力を要確認)
- 会社法 第946条調査委託者の報告義務の本体
- 会社法 第955条調査記録簿等の閲覧等請求権の本体
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄と手続
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