建築士法 第24条の3(再委託の制限)
- 法令番号
- 昭和二十五年法律第二百二号
- 公布
- 最終改正
- 施行
- 効力
- 現行
- 種別
- 法律
- データ取得日
- 令和8年9月5日
- AI 解説の確認日
- 公式原文
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- 引用形式
- 建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第24条の3
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- 建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない。
- 2.建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理(いずれも延べ面積が三百平方メートルを超える建築物の新築工事に係るものに限る。)の業務を、それぞれ一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない。
この条文の基本情報
再委託の制限とは何ですか?
定義再委託の制限とは、建築士法第24条の3に定められた規定で、「建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第24条の3(再委託の制限)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第24条の3の条文原文は「建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない。」で始まります。
- 建築士法第24条の3は第六章 建築士事務所に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第24条の3の前の条は建築士法第24条の2です。
- 建築士法第24条の3の次の条は建築士法第24条の4です。
- 建築士法第24条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第24条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第24条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/24_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法24条の3は、建築士事務所の開設者が受託した設計・工事監理を事務所開設者以外へ再委託すること、及び延べ300㎡超の新築の一括再委託を、委託者の承諾があっても禁止する。
Q · 施主が承諾していれば、設計事務所は設計を別の事務所に丸投げしてもいいの?
承諾があっても違法。300㎡超の新築設計の丸投げは禁止
建築士法24条の3は、委託者の許諾を得た場合でも、建築士事務所の開設者以外の者への再委託を禁じ(1項)、延べ面積300平方メートル超の建築物の新築工事に係る設計・工事監理の一括再委託を禁じています(2項)。一方、登録事務所に構造設計や設備設計を部分的に再委託することは禁止されていません。違反は都道府県知事による事務所の監督処分(同法26条)の対象になります。
解説
設計事務所に家やビルの設計を頼むとき、あなたが「信頼した相手」が実際に図面を引いているとは限らない。建築士法24条の3は、そこに二本の線を引いている。一本目は、建築士事務所として登録していない者に設計や工事監理(図面どおりに工事が進んでいるかを建築主の代わりにチェックする仕事)を回すことの禁止である。あなたが「どうぞ」と承諾しても許されない。二本目は、延べ面積300平方メートル超の新築について、設計か工事監理を丸ごと他の事務所に回す「一括再委託」の禁止である。こちらも承諾があっても許されない。逆に言えば、構造計算や設備設計を登録事務所に部分的に回すことは禁じられていない。問題は外注そのものではない。誰が最終的に責任を持つ設計者なのかが消えてしまうことである。契約前に「どこを誰に回すのか」を聞く権利があなたにはあり、答えられない事務所は、それ自体が警告サインになる
法的な位置づけ
建築士法24条の3は、建築士事務所の開設者が委託を受けた設計又は工事監理の業務について再委託を制限する規定である。第1項は建築士事務所の開設者以外の者への委託を、第2項は延べ面積300平方メートルを超える建築物の新築工事に係る業務の一括再委託を、いずれも委託者の許諾の有無にかかわらず禁止する。
手順
- 1.重要事項説明で再委託の予定を確認する 設計・工事監理契約の締結前に受ける重要事項説明(建築士法24条の7)で、再委託の有無、再委託する業務の範囲、再委託先の事務所名を質問し、書面に記載してもらう
- 2.再委託先の事務所登録を確認する 再委託先として挙がった事務所が建築士事務所として登録されているかを、都道府県の登録簿や建築士事務所協会の公開情報で確認する。個人の建築士名だけで事務所名が出てこない場合は追加で質問する
- 3.規模と工事種別から一括再委託禁止の対象か判定する 延べ面積が300平方メートルを超えるか、新築工事かを図面で確認する。両方に該当する場合、設計又は工事監理を丸ごと他事務所に回す計画になっていないかを確かめる
- 4.名義と実際の担当者の一致を記録する 確認申請書の設計者・工事監理者欄、監理報告書の署名者と、打合せや現場に実際に来ている人物が一致しているかを記録しておく。不一致があれば早期に説明を求める
よくある質問 AI による整理
Q1設計の一括再委託とは何ですか?
受託した設計や工事監理の業務を、まとめて丸ごと他の建築士事務所に回すことです。延べ面積300平方メートル超の新築では建築士法24条の3第2項で禁止されています。
Q2設計の丸投げは違法?
延べ300平方メートル超の新築なら、施主の承諾があっても違法です。300平方メートル以下や増改築なら一括再委託禁止の対象外ですが、外注先は登録事務所に限られます。
Q3工事監理の再委託はできる?
登録された建築士事務所の開設者に対してであれば、部分的な再委託は可能です。ただし300平方メートル超の新築の工事監理を一括して回すことはできません。
Q4フリーの建築士に設計を外注できる?
建築士の資格があっても、建築士事務所の登録をしていない個人への外注は建築士法24条の3第1項違反です。外注先が事務所開設者かどうかの確認が必要です。
Q5再委託の制限に違反するとどうなる?
都道府県知事による建築士事務所への監督処分(戒告、事務所閉鎖、登録取消し)の対象になります(建築士法26条)。事務所の存続に関わる重い効果です。
Q6建築士法24条の3はいつから?
耐震偽装事件を受けた平成18年(2006年)改正で新設され、平成20年に施行されました。平成26年改正で一括再委託禁止の対象が延べ300平方メートル超の新築に拡大されています。
Q7再委託先は誰が確認できる?
建築主は契約前の重要事項説明(建築士法24条の7)で再委託の予定や再委託先を確認できます。説明を受けた内容は書面で残しておくと後の紛争で役立ちます。
Q8300平方メートルは延べ面積?建築面積?
条文は「延べ面積」と明記しています。各階の床面積の合計で判断するため、建築面積が小さい建物でも多層なら300平方メートルを超えることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1構造計算を別の事務所に頼んでるって聞いたんですけど、それって違法ですか?
外注先が登録された建築士事務所なら、部分的な再委託は違法ではありません。24条の3第2項が禁止しているのは、300平方メートル超の新築について設計または工事監理を「一括して」回すことです。実務のポイント:構造設計一級建築士の関与が必要な規模の建物では、構造を専門事務所に回すのはむしろ普通です。確認すべきは外注の有無ではなく、元請事務所が全体の整合性をチェックしているかどうかです
Q2設計を丸投げされてたことが分かったら、契約を解除できますか?
本条違反を理由に契約が当然に無効になるかについては、取締規定として私法上の効力は否定されないとする見方が有力ですが、実務上解釈が分かれています。ただ、誠実な業務遂行義務違反として債務不履行(民法415条、541条)を主張する材料になります。実務のポイント:解除で争うより、都道府県に監督処分(建築士法26条)を求める相談をしたうえで減額や補償を交渉したほうが、早く決着しやすい傾向があります
Q3うちは小さい住宅しかやってないけど、他の事務所に全部任せるのはアリ?
延べ300平方メートル以下や増改築なら、第2項の一括再委託禁止は適用されません。ただし第1項は規模に関係なく適用されるので、回す先は必ず登録事務所の開設者でなければなりません。また、復委任には委託者の承諾などが必要になる場合があります(民法644条の2)。実務のポイント:承諾を口頭で済ませると、紛争になったとき「聞いていない」と言われます。重要事項説明書に再委託先を明記しておくのがいちばんの防御です
間違えやすい点 AI による整理
- 「施主がいいと言えば丸投げしても問題ない」と考える事務所は多いが、条文は1項も2項も「委託者の許諾を得た場合においても」と明記している。承諾書を取っても違法性は消えない。施主を守るための規定なので、施主本人でも放棄できない設計になっている
- 外注が禁止されていることは知っていても、その範囲を広く見すぎている人が多い。2項が禁止するのは300平方メートル超の新築について設計または工事監理を「一括して」回すことだけである。構造設計・設備設計を登録事務所に部分外注することは日常的に行われており、合法である。外注があったという事実だけで違法を叫ぶと、交渉の信用を失う
- 建築主の目線では「完成した建物に欠陥があるか」がすべてだが、法律が見ているのは「誰が責任を持って設計・監理したか」というプロセスである。この落差があるため、建物に目立った欠陥がなくても24条の3違反は成立するし、逆に違反があっても、それだけで損害賠償が自動的に認められるわけではない。違反の私法上の効果(契約の効力など)は、実務上解釈が分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の対象 | 建築士法24条の3:受託した設計・工事監理の再委託 | 建築士法23条の10:事務所登録のない者による設計等の業務 建築士法22条の3の3:設計・工事監理受託契約の書面交付 |
| 規模要件 | 1項は規模不問、2項は延べ300㎡超の新築のみ | 規模不問 延べ300㎡超の新築(本条2項と同じ基準) |
| 委託者の承諾の効果 | 承諾があっても禁止は解除されない | 承諾の有無は関係しない 当事者の合意で書面交付義務は免除されない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では建築物の設計人・監造人を建築師に限り、建築師法で名義貸与等を規制する。日本のような規模基準付きの一括再委託禁止とは規律の仕方が異なる。
中国は勘察・設計業務の転包を禁止し、主体部分以外の分包は発注者の同意を条件に認める構造をとる。
米国は州法で、図書に押印する建築家が業務を responsible charge(直接の管理責任)の下で行うことを求め、名義だけの押印を規制する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した設計事務所の打合せにいつも同じ担当者しか出てこない。完成した確認申請書類を見ると、設計者欄に知らない事務所名が書いてある。延べ400平方メートルの賃貸併用住宅なら、丸投げ(一括再委託)は承諾していても違法である
- あなたは小さな設計事務所の開設者である。繁忙期に、知り合いの一級建築士(事務所登録なし、フリーで活動)に実施設計の一部を外注した。相手が資格者でも、事務所開設者でない以上1項違反になる。善意の外注が、知事による監督処分の入口になる
- 工事監理を頼んだはずの事務所が、現場には別会社の人間を送り込んでいたとしたら、どうなる? 監理報告書の署名と、実際に現場に来ていた人物が一致するかどうか、それが後の欠陥紛争の争点になる
- 引渡しまであと2週間。友人の新築店舗(延べ350平方メートル)で、壁のひび割れが見つかった。調べると設計も工事監理も元請事務所から別の事務所へ丸ごと流れていた。責任追及の相手を誰にするか、引渡し前の今こそ証拠を固める時期である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 設計契約書、重要事項説明書、確認申請書の設計者・工事監理者欄、監理報告書を集め、名義と実際の担当者が一致するか照合する2. 一括再委託や無登録者への外注が疑われる場合は、事務所の登録をしている都道府県(または指定事務所登録機関)に相談する3. 欠陥があれば、設計事務所への契約責任と、設計・施工者の不法行為責任(最判平成19.7.6)の両方を検討する4. 一級建築士や弁護士による調査報告書で損害を数値化する
訴えられた側:1. 外注した範囲が「一部」だったか「一括」だったか、対象が300平方メートル超の新築に当たるかを図面と契約で確認する2. 外注先が登録された建築士事務所の開設者かどうかを登録簿で確認する3. 重要事項説明で再委託を説明していたかどうかの記録を確保する4. 違反が認められる場合は監督処分(戒告・閉鎖・登録取消、26条)のリスクを踏まえ、自ら是正策を示して早めに説明する
時効(請求できる期限):本条違反そのものに特定の時効はない。設計の契約不適合を理由とする請求は、不適合を知った時から1年以内に通知が必要(民法637条、設計契約を請負と見る場合。準委任と見る説もあり、実務上解釈が分かれる)。一般消滅時効は知った時から5年、権利を行使できる時から10年(民法166条)。不法行為なら損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
学説
取締規定説(有力説):本条は行政上の取締規定であり、違反があっても設計契約・再委託契約の私法上の効力は当然には否定されないとする見方。ただし債務不履行や不法行為の判断材料にはなり得るとされ、実務上解釈は分かれている。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正(平成20年施行) 耐震偽装事件を受けて新設。登録事務所以外への再委託を禁止し、一定の用途・規模(共同住宅等で階数3以上かつ床面積1,000㎡以上)の新築について一括再委託を禁止した
- 平成26年(2014年)改正(平成27年施行) 一括再委託禁止の対象を、用途を問わず延べ面積300㎡超の新築工事に拡大。書面契約義務の新設と規模基準を揃えた
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:耐震偽装事件を受けた改正で新設(平成20年施行)。建築士事務所の開設者以外への再委託を禁止し、共同住宅等で階数3以上かつ床面積1,000㎡以上の新築について一括再委託を禁止した。
- 2.平成26年(2014年) 改正:一括再委託禁止の対象を、用途を問わず延べ面積300㎡超の新築工事に拡大(平成27年施行)。書面契約義務と規模基準を揃えた。
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- 出典
- e-Gov法令検索上流データと同期
- AI 解説
- 編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。