高圧ガス保安法 第58条の13(秘密保持義務等)
クイックジャンプ
- 指定試験機関の役員若しくは職員(試験委員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
- 2.試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
秘密保持義務等とは何ですか?
定義秘密保持義務等とは、高圧ガス保安法第58条の13に定められた規定で、「指定試験機関の役員若しくは職員(試験委員を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第58条の13(秘密保持義務等)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第58条の13の条文原文は「指定試験機関の役員若しくは職員(試験委員を含む。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第58条の13は第一節に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第58条の13の前の条は高圧ガス保安法第58条の12です。
- 高圧ガス保安法第58条の13の次の条は高圧ガス保安法第58条の14です。
- 高圧ガス保安法第58条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の13 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/58_13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法58条の13は、指定試験機関の役職員に退職後も続く守秘義務を課し、試験事務従事者を刑法上の公務員とみなす規定である。
Q · 高圧ガスの資格試験を運営する民間機関の職員は、法律上ただの会社員なの?
試験事務中は刑法上の公務員とみなされる
高圧ガス保安法58条の13第2項により、指定試験機関で試験事務に従事する役員・職員は、刑法その他の罰則の適用について公務員とみなされます。身分は民間法人の職員でも、職務に関する金品の授受は収賄罪・贈賄罪(刑法197条・198条)、職務中の監督員への暴行は公務執行妨害罪(刑法95条)の問題になりえます。また第1項により、役員・職員・試験委員は退職後も試験事務で知った秘密を漏らしてはなりません。
解説
高圧ガスの製造保安責任者試験や販売主任者試験は、国ではなく、経済産業大臣が指定した「指定試験機関」が実施できる(高圧ガス保安法58条の2)。運営は民間の法人である。それでも本条は二つの重い縛りをかける。第一に、役員・職員・試験委員は、試験事務で知った秘密を漏らしてはならない。この義務は辞めた後も続く。条文が「これらの職にあつた者」と明記しているからだ。第二に、実際に試験事務に携わる役員・職員は、刑法などの罰則の適用で「公務員」とみなされる(みなし公務員)。つまり、民間法人の職員に謝礼を渡せば贈賄罪(刑法198条)になりうる。試験会場で監督員に手を出せば、ただの暴行ではなく公務執行妨害罪(刑法95条)の対象になる。受験生、予備校、元職員、ガス会社の教育担当にとって、「民間だから大丈夫」という感覚がいちばん危ない
法的な位置づけ
高圧ガス保安法第58条の13は、指定試験機関の役員及び職員(試験委員を含む)並びにこれらの職にあった者に対し、試験事務に関して知り得た秘密の漏えいを禁止する規定である。あわせて、試験事務に従事する役員又は職員を、刑法その他の罰則の適用について法令により公務に従事する職員とみなす。
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法58条の13とは?
指定試験機関の役員・職員・試験委員の守秘義務と、試験事務に従事する役職員を刑法上の公務員とみなす旨を定めた条文です。
Q2みなし公務員とは何ですか?
身分は民間でも、法律の規定により罰則の適用上は公務員として扱われる人のことです。収賄罪や公務執行妨害罪などの対象になります。
Q3指定試験機関の守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。条文は「これらの職にあつた者」も対象にしているため、退職後も試験事務で知った秘密を漏らすことは禁止されます。
Q4試験委員に出題傾向を聞くのは違法?
非公開の出題情報を漏らせば委員側の守秘義務違反になりえます。働きかけの態様や金品の提供次第では、頼んだ側も刑事責任を問われうります。
Q5高圧ガスの試験監督員に暴行したら何罪?
監督員が試験事務に従事する役職員なら公務員とみなされるため、職務執行中の暴行は公務執行妨害罪(刑法95条)が問題になります。
Q6指定試験機関の職員にお中元を贈ってもいい?
試験事務に従事する職員はみなし公務員です。職務に関連する贈答は贈賄罪(刑法198条)の対象になりうるため、避けるのが安全です。
Q7試験委員もみなし公務員に含まれる?
第1項の括弧書きで「職員」に試験委員が含まれ、「次項において同じ」とされているため、試験事務に従事する試験委員も第2項の対象です。
Q8指定試験機関の守秘義務違反に罰則はある?
高圧ガス保安法の罰則規定により刑事罰の対象になりえます。具体的な法定刑は、e-Gov で最新の罰則条文を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1試験機関の職員って公務員じゃないですよね?お礼くらい渡してもいいのでは?
身分は民間法人の職員ですが、試験事務に従事している限り、刑法などの罰則の適用では公務員とみなされます(高圧ガス保安法58条の13第2項)。職務に関する利益の供与は贈賄罪(刑法198条)の問題になりえます。実務のポイント:贈賄の成否で問われるのは金額の大小より「職務との関連性」です。合格発表前後の贈答は、少額でも説明に困る時期に当たります
Q2辞めた元職員が講習会で「出題の裏側」を話していますが、問題ないんですか?
第1項は在職者だけでなく「これらの職にあつた者」も対象にしており、試験事務で知った秘密を漏らすことは退職後も禁止されています。罰則の対象にもなりえます。実務のポイント:一般的な学習法や公表済みの過去問分析なら秘密には当たりにくく、問題になるのは非公開の出題方針や採点基準です。講習を受ける側も、資料の出どころには注意したほうがよいです
間違えやすい点 AI による整理
- 「指定試験機関は民間法人だから、職員に贈り物をしても普通の付き合いだ」と考えがちだが、試験事務に従事する職員はみなし公務員である。職務に関する贈答は、贈った側も受け取った側も収賄・贈賄の構成要件に近づく
- 守秘義務は在職中の話だと思われやすいが、問題はその深刻度である。条文は「これらの職にあつた者」も対象にしており、退職後に講師業や執筆で出題情報を使えば、何年経っていても義務違反になりうる
- 受験生から見れば、監督員は「試験会場のスタッフ」にすぎない。法律から見れば、刑法上の公務員とみなされる人である。この見え方の差が、つい手が出た一瞬を刑事事件に変える
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は個別法ごとのみなし規定ではなく、刑法総則で「受託公務員」を一般的に定義する方式。委託を受けて公共事務に従事する者は刑法上の公務員となる
「依照法律从事公务的人员」を国家工作人员として扱う一般規定で、日本のみなし公務員と機能的に近い
ドイツは刑法総則の Amtsträger 定義で、公的行政事務を担う民間主体の担当者も包含する。特別義務者(Nr. 4)の概念もある
連邦の贈収賄罪は、連邦政府のために行動する者を public official に含める。委託先職員にも及びうる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 試験問題の作成に関わっていた元試験委員が、退職後に講習会講師となり、「今年はこの分野から出る」と受講生に語った。退職しても守秘義務は続く。「元」という肩書きは免罪符にならない
- 社内の合格率を上げたいガス会社の教育担当が、試験機関の知人職員に「出題傾向だけでも」と頼み、お中元を送り続けていた。相手がみなし公務員なら、職務に関する利益の供与は贈賄罪の射程に入る。頼んだ側が被疑者になる
- もし不合格に納得できない受験生が、会場で答案の返却を求めて監督員の腕をつかんだら、どうなる? 試験事務に従事する職員は公務員とみなされるため、暴行罪ではなく公務執行妨害罪が問題になる
- 試験機関の職員であるあなたの元に、受験者名簿と合否データの照会が「同業者」を名乗る人物から届いた。回答期限は明日と書いてある。期限に追われて答える前に、それが試験事務で知った秘密に当たるかを確認しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の受験情報や答案、個人データが外部に漏れた疑いがあるなら、漏洩の経路が分かる証拠(メッセージ、配布資料、日時)を保全する2. 指定試験機関の公式窓口に書面で通報し、監督官庁である経済産業省(産業保安担当部署)にも情報提供する3. 刑事責任の追及は警察・検察への告訴、損害の回復は民法709条の損害賠償請求として別々に組み立てる4. 試験の公正が害された場合は、試験結果への影響を記録しておく
訴えられた側:1. 守秘義務違反を疑われたら、まず漏らしたとされる情報が試験事務で知った「秘密」に当たるか(公開済み情報ではないか)を整理する2. 贈答や接待を疑われたら、職務との関連性の有無、時期、金額を時系列でまとめる3. 捜査機関から連絡があった時点で弁護士に相談し、供述内容を一人で決めない4. 所属組織の内部規程と照らし、自主申告の要否を検討する
時効(請求できる期限):守秘義務違反の罰則など長期5年未満の拘禁刑または罰金にあたる罪は公訴時効3年(刑事訴訟法250条2項6号)。収賄罪(刑法197条1項、5年以下の拘禁刑)は公訴時効5年、贈賄罪(同198条)は3年。いずれも犯罪行為が終わった時から起算する。民事の損害賠償は損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。法定刑は最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:みなし公務員規定は、公共性の高い事務を民間に委ねる際に、公務員と同等の汚職防止・職務保護を及ぼすための技術であり、適用範囲は条文が定める事務(本条では試験事務)に従事する場面に限られる。
- 高圧ガス保安法 第58条の2指定試験機関に試験事務を行わせる根拠
- 高圧ガス保安法 第31条製造保安責任者試験等の実施根拠
- 刑法 第197条みなし公務員に適用される収賄罪
- 刑法 第198条みなし公務員への贈賄罪
- 刑法 第95条試験事務従事者への公務執行妨害罪
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