高圧ガス保安法 第61条(報告の徴収)
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- 経済産業大臣又は都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、第一種製造者、第二種製造者、第一種貯蔵所若しくは第二種貯蔵所の所有者若しくは占有者、販売業者、高圧ガスの輸入をした者、特定高圧ガス消費者、液化石油ガス法第六条の液化石油ガス販売事業者、容器製造業者、容器の輸入をした者、容器検査所の登録を受けた者又は機器製造業者に対し、その業務に関し、報告をさせることができる。
- 2.経済産業大臣は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、指定完成検査機関、指定輸入検査機関、指定保安検査機関、指定容器検査機関、指定特定設備検査機関、指定設備認定機関又は検査組織等調査機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせることができる。
- 3.経済産業大臣は、第三十一条第三項の講習の業務又は試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定講習機関又は指定試験機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせることができる。
- 4.委任都道府県知事は、その行わせることとした試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、当該試験事務の状況に関し報告をさせることができる。
この条文の基本情報
報告の徴収とは何ですか?
定義報告の徴収とは、高圧ガス保安法第61条に定められた規定で、「経済産業大臣又は都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、第一種製造者、第二種製造者、第一種貯蔵所若しくは第二種貯蔵所…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第61条(報告の徴収)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第61条の条文原文は「経済産業大臣又は都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、第一種製造者、第二種製造者、第一種貯蔵所若しくは第二種貯蔵所…」で始まります。
- 高圧ガス保安法第61条は第五章に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第61条の前の条は高圧ガス保安法第60条の2です。
- 高圧ガス保安法第61条の次の条は高圧ガス保安法第62条です。
- 高圧ガス保安法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第61条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法61条は、経済産業大臣や都道府県知事が、災害防止などのため必要と認めるとき、高圧ガス事業者に業務の報告をさせられると定める。違反の疑いがあることは要件ではない。
Q · 県から高圧ガス保安法61条にもとづく報告を求められたら、必ず応じないといけないの?
応じる義務があり、拒否や虚偽報告は罰則の対象
高圧ガス保安法61条1項により、経済産業大臣又は都道府県知事は、公共の安全の維持や災害の発生の防止のため必要と認めるとき、製造者、貯蔵所の所有者、販売業者などに業務に関する報告をさせることができます。報告をしないことや虚偽の報告は罰則(罰金)の対象です。報告の内容は、62条の立入検査や38条の許可取消しなど、その後の判断材料にもなります。違反の疑いがあることは要件ではありません。
解説
経済産業大臣や都道府県知事は、必要と認めれば、ガスを製造する工場から LP ガス販売店、ボンベの製造業者まで、高圧ガスに関わる事業者に「業務について報告せよ」と求めることができる。根拠となるのが高圧ガス保安法61条だ。立入検査(62条)より目立たないが、行政が最初に打ってくる一手はたいていこの報告徴収である。条文は「公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるとき」としか書いていない。事故が起きる前でも、近隣で同種の事故があった直後でも、報告を求めることができる。押さえておくべき点は二つある。一つ目は、報告をしない場合や虚偽の報告をした場合は罰金の対象になること。二つ目は、ここで提出した内容が、許可の取消し(38条)など次の処分の材料にそのまま使われることだ。報告書は、行政に対してあなたが最初に出す答弁書だと考えたほうがよい。指定検査機関や指定試験機関には、業務だけでなく経理の状況まで報告を求められる。民間に検査を任せた分、行政が帳簿まで見て監督するという仕組みである。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法61条は報告徴収を定める規定である。経済産業大臣又は都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要と認めるとき、高圧ガスの製造者、貯蔵所の所有者・占有者、販売業者、容器製造業者などに対し、その業務に関する報告を求めることができる。指定検査機関などについては、業務又は経理の状況が報告の対象となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.文書の根拠条文・報告事項・期限を確認 届いた文書の冒頭で「法第61条」が根拠になっているか、何を報告するのか、いつまでに報告するのかの三点に線を引く。1項(業務)か2項・3項(業務又は経理)かも確認する
- 2.担当課に報告の範囲と形式を照会 範囲があいまいな場合は、自分で範囲を広げて解釈せずに担当課に電話で確認する。確認した日時、担当者名、回答内容を記録に残す
- 3.社内で事実を確認する 帳簿(60条)、点検記録、人員配置表と突き合わせて事実を確定する。不明な点は推測で埋めず「確認中」と明記する方針にする
- 4.不備には是正計画を添えて報告書を作成 見つかった不備は隠さずに記載し、是正の内容と完了予定日を併せて書く。事実の記述と、責任に関する評価の記述は分けて書く
- 5.刑事責任のおそれがあれば弁護士に相談してから提出 死傷者が出た事故や重大な違反が関わる場合は、提出前に弁護士の確認を受ける。期限に間に合わない場合は、期限前に延長を相談し、その記録を残す
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法の報告徴収とは?
経済産業大臣や都道府県知事が、高圧ガス事業者に業務の状況を報告させる行政調査の権限です。根拠は高圧ガス保安法61条です。
Q2高圧ガス保安法61条の報告徴収の対象者は誰?
第一種・第二種製造者、貯蔵所の所有者・占有者、販売業者、輸入者、特定高圧ガス消費者、LPガス販売事業者、容器製造業者、機器製造業者などです。
Q3高圧ガス 報告徴収 期限 いつまで?
61条に期限の定めはありません。行政が個別の文書で期限を指定します。間に合わない場合は、期限前に担当課へ延長を相談するのが通例です。
Q4高圧ガス保安法 虚偽報告 罰則は?
報告をしないことや虚偽の報告は罰則(罰金)の対象です。金額は改正で変わることがあるため、e-Gov で現行の罰則規定を確認してください。
Q5報告徴収に行政手続法は適用される?
報告を命ずる処分は行政手続法3条1項14号で適用除外とされています。理由の提示や弁明の機会といった同法の手続は保障されません。
Q6病院の液化酸素タンクも報告徴収の対象?
貯蔵量などによって特定高圧ガス消費者に当たる場合は、61条1項の対象になります。医療機関も例外ではありません。
Q7報告を求めてくるのは国?それとも県?
1項は経済産業大臣又は都道府県知事、2項・3項は経済産業大臣、4項は委任都道府県知事が主体です。文書の発信者と根拠となる項を確認してください。
Q861条で提出した報告書は情報公開で開示される?
情報公開請求の対象になりえます。ただし、事業者の営業秘密などに当たる部分は不開示(黒塗り)とされるのが一般的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県から報告を求める紙が来たんですが、無視したらどうなりますか?
61条にもとづく報告徴収であれば、報告しないことや虚偽の報告は罰則(罰金)の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)。さらに、報告しなかったことをきっかけに62条の立入検査に移ることも多い。実務のポイント:行政側からみて「報告が遅い事業者」は、それだけで重点的に監視する対象になりやすい。期限に間に合わないなら、期限前に延長を相談したという記録を残しておけば印象がまったく違う
Q2報告した内容が、あとで警察に回ることってあるんですか?
ありうる。報告徴収は行政調査であって犯罪捜査ではないが、行政が把握した違反を告発することは妨げられない。憲法35条、38条の保障が行政調査にどこまで及ぶかは、川崎民商事件(最大判昭和47.11.22)以来、実務上も解釈が分かれる論点である。実務のポイント:死傷者が出た事故の後の報告では、技術的な事実と、責任の所在に関する評価を分けて書く。評価にあたる部分を書く前に弁護士に見てもらうのが、大手の化学メーカーでは通常のやり方である
間違えやすい点 AI による整理
- 「報告を求められた=何か疑われている」と身構える人が多い。しかし条文の要件は「必要があると認めるとき」だけで、違反の疑いは要らない。他社の事故をきっかけとした一斉調査や、統計目的の照会もこの条文で行われる。過剰に防御的な報告をすると、かえって相手の関心を引くことになる
- 報告を怠った場合に罰金があることは知っていても、その報告が次の処分の証拠になることまでは意識されていないことが多い。報告書に書いた点検頻度、人員配置、事故歴は、そのまま38条の許可取消しや改善命令の事実認定に使われる。罰金は数十万円規模でも、許可を失えば事業そのものが止まる(罰金額は最新の改正状況をご確認ください)
- 事業者からすると「事務的な書類の提出」でも、法律上は行政調査であり、内容によっては刑事事件につながる。報告命令は行政手続法3条1項14号により、理由の提示や弁明の機会といった同法の手続の保障が及ばない。事前に反論する機会がないまま、報告の内容が独り歩きする。この認識のずれが事業者を不利にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行政の手段 | 61条:書面などで報告させる(報告徴収) | 62条:職員が事業所に立ち入って検査する 63条:事故の際に事業者が自分から届け出る |
| 誰が動き出すか | 行政が必要と認めたとき | 行政が必要と認めたとき 事故などが発生したとき、事業者側 |
| 事業者の負担 | 報告書の作成と資料の整理 | 現場への立入り、帳簿や設備の確認に対応 遅滞なく届け出ること |
| 手続の位置づけ | 監督の入口。結果次第で立入検査に進む | 報告徴収の次の段階として行われることが多い 61条・62条のきっかけになる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では高圧ガスの安全を主に労働安全の法制で規律しており、主管機関が検査と資料提出を求める構造になっている
韓国にも独立した高圧ガス安全法制があり、行政による報告・検査の権限が置かれている
ドイツでは、施設の監督において事業者に情報提供(Auskunft)義務を課す仕組みで、同種の機能を果たしている
米国では、危険物質を扱う施設に Risk Management Plan の提出を義務付けることで、事故前の監督を行っている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近隣県で同型の貯槽から漏洩事故が起き、翌週、あなたの工場に県から「同種設備の点検状況を報告されたい」という文書が届いた。期限は2週間後。点検記録が抜けている月があることを、担当者のあなただけが知っている
- LP ガス販売店の店長が、県の報告徴収に対して「保安点検は全戸実施済み」と回答した。実際は3割が未実施だった。点検をしていなかったことより、虚偽の報告をしたことのほうが重く扱われる。行政処分では、こうした逆転が実際に起こる
- 報告を求める文書に「任意」と書いていなかったら、出さなくても問題ないのか? 61条にもとづく報告徴収であれば、応じないこと自体が罰則の対象になる。文書の冒頭に根拠条文として「法第61条」と書かれているかどうかを、まず確認する
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の高圧ガス施設に不安がある住民の立場なら、61条の報告を求めるよう都道府県の保安担当課に情報提供することが入口になる。異臭、異音、ボンベが放置されている状況などを日時付きの写真で記録して伝える。行政がどんな報告を集めたかは、情報公開請求で開示を求められる場合がある(事業者の秘密に当たる部分は黒塗りになる)
訴えられた側:1. 文書で根拠条文、報告を求める事項、期限を確認する2. 範囲があいまいなら担当課に照会し、記録を残す3. 社内で事実を確認し、不明な点は「確認中」と正直に書く。推測で埋めない4. 不備は是正計画と一緒に報告する5. 刑事責任につながりそうな内容なら、提出前に弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。報告の期限は行政が個別の文書で指定する。報告拒否や虚偽報告の罪は罰金刑なので、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、最新の改正状況をご確認ください)。損害賠償の問題が生じた場合は、一般の消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
学説
通説(行政調査論):罰則によって間接的に強制される報告徴収は、物理的な強制を伴わない間接強制調査に分類される。比例原則に従い、調査の目的に必要な範囲で行われなければならないと解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:高圧ガス取締法として制定され、行政による報告徴収の規定が置かれる
- 2.平成8年(1996年) 改正:題名が高圧ガス保安法に改められ、自主保安を重視する方向へ制度が見直される
- 高圧ガス保安法 第62条立入検査、報告徴収の次段階
- 高圧ガス保安法 第63条事故届、事業者側の自発的報告義務
- 高圧ガス保安法 第60条帳簿の記載保存、報告の基礎資料
- 高圧ガス保安法 第38条許可取消し等、報告内容が処分材料に
- 行政手続法 第3条報告命令を処分手続から適用除外
- 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 第6条LPガス販売事業者の範囲を画定
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