土地収用法 第13条(立入の受忍)
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土地の占有者は、正当な理由がない限り、第十一条第三項の規定による立入を拒み、又は妨げてはならない。
この条文の基本情報
立入の受忍とは何ですか?
定義立入の受忍とは、土地収用法第13条に定められた規定で、「土地の占有者は、正当な理由がない限り、第十一条第三項の規定による立入を拒み、又は妨げてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 土地収用法第13条(立入の受忍)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
- 土地収用法第13条の条文原文は「土地の占有者は、正当な理由がない限り、第十一条第三項の規定による立入を拒み、又は妨げてはならない。」で始まります。
- 土地収用法第13条は第二章 事業の準備に置かれています。
- 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 土地収用法第13条の前の条は土地収用法第12条です。
- 土地収用法第13条の次の条は土地収用法第14条です。
- 土地収用法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219 - 本サイト収録
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点土地収用法13条は、土地の占有者が正当な理由なく、11条3項の測量・調査のための立入を拒み、又は妨げてはならないと定める。応じても収用への同意にはならない。
Q · 役所の測量で「土地に立ち入ります」と通知が来た。断ることはできるの?
正当な理由がなければ断れないが、応じても収用への同意にはならない
土地収用法13条により、土地の占有者は、正当な理由がない限り11条3項の規定による測量・調査の立入を拒んだり妨げたりしてはなりません。違反すると罰則の対象になりえます(143条、現行規定の確認が必要)。一方、立入に応じても売買や収用に同意したことにはならず、事業認定手続での意見提出や補償額の争いは残ります。立入で作物や塀に損失が出た場合は、91条に基づき起業者に補償を請求できます。
解説
測量会社の作業員が杭とメジャーを持って庭先に現れても、それは「土地を取られる」ことを意味しない。この条文が求めているのは、土地収用法11条に基づく測量・調査のための立入を、占有者(今その土地を実際に使っている人、所有者でなくても借地人や耕作者を含む)が正当な理由なく拒んだり妨げたりしないこと、つまり受忍義務(我慢して受け入れる法的な義務)である。ここで知っておくべき非対称がある。立入を受け入れても、売買にも収用にも同意したことにはならない。逆に門を閉ざしても事業は止まらず、拒否や妨害は罰則の対象になりうる。さらに、立入で畑の作物を踏まれた、垣根を傷つけられたといった損失は、起業者(事業を行う国・自治体・電力会社など)に補償を請求できる(91条)。抵抗のエネルギーを門の前で使い果たす人と、立入には応じつつ写真で記録を残し、補償請求と、のちの事業認定の段階での意見提出に力を回す人。同じ土地を持っていても、最後に手元に残るものはまったく違ってくる。
法的な位置づけ
土地収用法13条は、事業の準備のための測量・調査に伴う立入について、土地の占有者に受忍義務を課す規定である。占有者は、11条3項の規定による立入を正当な理由なく拒み、又は妨げてはならない。義務の主体は所有者に限られず、借地人や耕作者など現に土地を占有する者であり、立入によって生じた損失は91条により補償の対象となる。
手順
- 1.通知内容と法定手続を確認する 届いた通知書で事業の種類・立入区域・期間を確認し、都道府県や市町村の担当窓口に、届出または許可の手続がとられているかを問い合わせる
- 2.立入前に土地の現状を撮影する 測量の前日までに、作物・樹木・塀・門などの状態を日付入りで撮影しておく。損失補償の交渉では作業前の状態を示す記録が決め手になる
- 3.当日は立ち会い、証明書と作業範囲を記録する 作業員に証明書(15条)の提示を求めて撮影し、作業の範囲や進め方を確認する。拒否や妨害はせず、確認と記録に徹する
- 4.損失があれば91条に基づき書面で補償請求する 作業後に損傷を撮影し、起業者に対して損失補償を書面で請求する。請求期間には制限があるとされるため、損失に気付いたら速やかに行う
よくある質問 AI による整理
Q1土地収用法の受忍義務とは?
測量・調査のために他人が土地へ立ち入ることを、占有者が我慢して受け入れる法的義務です。土地収用法13条が定め、正当な理由がない限り拒否や妨害はできません。
Q2測量の立入を拒否したら違法?
正当な理由なく拒んだり妨げたりすれば13条違反となり、罰則(143条)の対象になりえます。罰則の内容は最新の条文で確認してください。
Q3立入を拒める「正当な理由」とは?
条文に列挙はありません。知事への届出・許可や事前通知など法定手続を欠く立入の場合などが主張材料になりえますが、具体的な線引きは個別判断です。
Q4借地人や借家人も測量の立入を受け入れる義務がある?
あります。義務を負うのは所有者ではなく「占有者」です。借地人、借家人、耕作者も対象で、立入による損失の補償を請求できる立場にもなります。
Q5測量の作業員が本物か確認できる?
できます。立入をする者には証明書の携帯が義務付けられています(15条)。当日は提示を求め、氏名や所属を確認・記録しておくと安心です。
Q6測量のために庭木を切られることはある?
立入の受忍と、障害物の伐除は別の手続です。木竹などの伐除には原則として所有者・占有者の同意か別途の許可が必要とされます(14条、要確認)。
Q7測量の立入に立ち会う必要はある?
法的義務ではありませんが、立ち会うことを強く勧めます。作業範囲や損傷の有無を自分で確認・撮影でき、後の損失補償請求の証拠になります。
Q8測量に応じたら土地を売らないといけない?
いいえ。測量・調査は事業準備の段階にすぎず、売買や収用への同意とは別です。任意買収の交渉や事業認定、収用委員会の裁決は後の段階で別に争えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の土地なのに、知らない人が入ってくるのを断れないんですか?
正当な理由がなければ断れない(土地収用法13条)。ただし立入には知事の関与と事前の通知などの手続が必要で(11条、12条)、作業員には証明書の携帯が義務付けられている(15条)。実務のポイント:現場では、手続を確認したいと冷静に言う住民に対して、作業の範囲や進め方が丁寧になる傾向がある。拒否ではなく確認が最も効く
Q2測量で畑を踏み荒らされました。泣き寝入りですか?
泣き寝入りではない。立入によって生じた損失は起業者が補償しなければならない(91条)。請求できる期間には制限があるとされるため、早めに書面で請求する。実務のポイント:補償の交渉では、作業前の状態を示す写真があるかどうかで話がほぼ決まる。測量の前日に一周撮影しておくだけで、交渉の土台がまったく違ってくる
Q3測量に協力したら、もう土地収用に反対できなくなりますか?
なくならない。測量は事業の準備段階にすぎず、事業認定の手続では利害関係人として意見書を提出でき、補償額は収用委員会の裁決でも争える。実務のポイント:反対運動が長期化した案件では、立入の妨害で刑事事件化したことが住民側の交渉力を削いだ例が語られる。争う場所を間違えないことが最大の防御である
間違えやすい点 AI による整理
- 「立入を許したら、収用を認めたことになる」と考えて門を閉ざす人は多い。しかし測量・調査の受忍と、土地を手放すことはまったく別の段階である。立入に応じても、事業認定への意見提出や補償額についての争いはすべて手元に残る
- 受忍義務があることは知っていても、それが罰則付きの義務であることまで知っている人は少ない。土地収用法の罰則規定は、立入を拒んだり妨げたりした者に罰金を科している(最新の改正状況をご確認ください)。「自分の土地なのだから断って当然」という感覚のまま動くと、事業の是非とは関係のないところで前科のリスクを抱えることになる
- 「所有者でなければ関係ない」というのは前提が誤っている。条文が名指ししているのは「占有者」、つまり今その土地を使っている人である。借家人、借地人、耕作者、さらには親から相続して未登記のまま住んでいる人も、受忍義務と損失補償の両方の当事者になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 13条:占有者の受忍義務(拒否・妨害の禁止) | 11条:起業者側の立入権と手続(届出・許可) 91条:立入によって生じた損失の補償 |
| 主体 | 土地の占有者(所有者に限らない) | 起業者またはその命・委任を受けた者 請求者=損失を受けた者、義務者=起業者 |
| 違反・不履行の帰結 | 正当な理由のない拒否・妨害は罰則の対象(143条、要確認) | 手続を欠く立入は「正当な理由」ある拒否の主張材料 請求期間を過ぎると補償請求ができなくなるとされる |
他国ではどう定めているか 4 か国
需用土地人が主管機関の許可を得て調査・測量のため土地に立ち入ることができ、所有者・占有者等は拒否・妨害できない構造。建物や囲障のある土地への立入には事前通知を要する点も日本と類似
韓国も「土地占有者の認容義務」として、正当な事由なく事業施行者の出入・測量・調査を妨げてはならないと定め、日本法と極めて近い
所有者・占有者は、測量・調査等の準備作業のための立入を受忍しなければならず、生じた財産上の不利益には補償が与えられる
米国は州ごとに収用前の立入(pre-condemnation entry)を規律。所有者の同意がなければ裁判所の命令を得る州もあり、日本より司法関与が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所から「〇月〇日に道路拡幅の測量で立ち入ります」という通知が届いた。父の代から住む家の裏庭である。断れるのか? 結論として、正当な理由がなければ断れない。ただし、通知の日付・事業の種類・立入区域が法定の手続を経たものかは確認する価値がある
- 測量の当日、隣の地主が門に鎖をかけ、作業員の前に立ちはだかった。あなたは同じ集落で、一緒に抵抗しようと誘われている。参加すれば、あなた自身も「妨げた者」として罰則の射程に入る
- あなたは借地で野菜を作っている農家で、所有者ではない。それでも占有者である以上、受忍義務を負うのはあなたである。そして踏まれたキャベツの補償を請求できるのもあなたである
- 測量は明後日。作業員が証明書を携帯しているか、立入の手続はどうなっているか、確認できるのはその場だけである。スマホの充電と、立会いをしてくれる家族の予定を今夜のうちに確保しておく
- もし作業員が予告もなく、日没後に塀で囲まれた敷地へ入ろうとしてきたら、どうなる? 手続を欠いた立入であれば「正当な理由」のある拒否になりうる。ただし、その線引きは実務上、解釈が分かれている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書で事業の種類・立入区域・期間を確認し、都道府県や市町村の担当窓口に手続の有無を問い合わせる2. 当日は立ち会い、作業員の証明書を確認・撮影する3. 作物・樹木・塀などの状態を作業前後に日付入りで撮影する4. 損失が出たら、起業者に91条に基づく補償を書面で請求する5. 事業そのものに異議があるなら、門前ではなく事業認定の手続で意見書を提出する
訴えられた側:1. 立入を拒んだ・妨げたとされた場合、まず当日の立入が法定の手続(知事への届出または許可、事前の通知、証明書の携帯など)を踏んでいたかを確認する2. 手続を欠いていれば「正当な理由」の主張材料になる3. 感情的な発言や物理的な妨害の有無が判断を分けるため、自分の側の記録も残す4. 早期に弁護士へ相談し、今後は立入に応じつつ争点を事業認定や補償へ移す方針に切り替える
時効(請求できる期限):受忍義務自体には時効がない。立入によって生じた損失の補償請求は、損失があった時から1年を経過すると請求できなくなるとされる(土地収用法91条、最新の改正状況をご確認ください)。罰則の公訴時効は罰金刑の場合3年(刑事訴訟法250条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法(昭和26年法律第219号)の制定により、測量・調査のための立入に対する占有者の受忍義務を規定
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