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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

土地収用法 第86条(宅地の造成)

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  1. 第七十七条の規定により建物を移転しようとする場合において、移転先の土地が宅地以外の土地であるときは、土地所有者又は関係人は、第七十一条、第七十二条、第七十四条、第八十条の二及び第八十八条の規定による損失の補償の一部に代えて、起業者が宅地の造成を行うことを収用委員会に要求することができる。
  2. 2.収用委員会は、前項の規定による要求が相当であると認めるときは、権利取得裁決又は明渡裁決において工事の内容を定めて宅地の造成による損失の補償の裁決をすることができる。

この条文の基本情報

宅地の造成とは何ですか?

定義宅地の造成とは、土地収用法第86条に定められた規定で、「第七十七条の規定により建物を移転しようとする場合において、移転先の土地が宅地以外の土地であるときは、土地所有者又は関係人は、第七十一条、第七十二条、第七十四条、…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第86条(宅地の造成)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第86条の条文原文は「第七十七条の規定により建物を移転しようとする場合において、移転先の土地が宅地以外の土地であるときは、土地所有者又は関係人は、第七十一条、第七十二条、第七十四条、…」で始まります。
  3. 土地収用法第86条は第一節 収用又は使用に因る損失の補償に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第86条の前の条は土地収用法第85条です。
  7. 土地収用法第86条の次の条は土地収用法第87条です。
  8. 土地収用法第86条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第86条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第86条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/86

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法86条は、建物の移転先が宅地以外の土地のとき、補償金の一部に代えて起業者に宅地造成を行わせるよう収用委員会に要求できると定める。認否は委員会の判断による。

Q · 収用で家を移す先が畑や山林しかないとき、宅地にしてもらえるの?

要求できるが、収用委員会が相当と認めた場合に限る

土地収用法86条により、建物を移転する先の土地が宅地以外であれば、土地所有者又は関係人は、補償金の一部に代えて起業者が宅地の造成を行うよう収用委員会に要求できます。収用委員会が要求を相当と認めれば、権利取得裁決又は明渡裁決の中で工事の内容を定めて、造成による補償を裁決します。造成は補償の上乗せではなく一部の置き換えであり、要求は裁決前の審理の段階で行う必要があります。

解説

道路やダムの用地として土地を取られ、家を建て直す移転先として手元にあるのは田んぼか山林だけ。こうした場合、補償金をもらっても、造成工事の業者探しや見積もり、擁壁や排水の設計、工事の監理まで自分でやることになる。土地収用法86条はこれに対する救済である。建物の移転先が宅地以外の土地であれば、あなたは補償金の一部の代わりに、起業者(事業を行う国・自治体・会社)に宅地の造成をさせるよう収用委員会に要求できる。認められると、裁決書に工事の内容が書き込まれる。つまり現金ではなく「家を建てられる地面」で補償を受け取る道がある。ただし要求すれば必ず通るわけではない。収用委員会が「相当」と認めた場合に限られ、要求できるのも裁決の前までである。黙って補償金を受け取った人は、この選択肢に最後まで気付かない。

法的な位置づけ

宅地の造成による補償とは、土地収用法第86条に基づき、建物の移転先が宅地以外の土地である場合に、土地所有者又は関係人の要求により、金銭による損失補償の一部に代えて起業者が宅地の造成工事を行う現物補償である。収用委員会が要求を相当と認めたときに限り、裁決で工事の内容を定めて行われる。

手順

  1. 1.移転先候補地の地目と現況を確認する 登記事項証明書で移転先候補地の地目を確認し、現地で現況(農地・山林・傾斜・地盤)を写真に残す。宅地以外であることが86条の前提になる
  2. 2.造成費の独自見積もりを取る 地元の造成業者から盛土・擁壁・排水・進入路を含む見積もりを取り、起業者の補償算定額と比べて差額を把握する
  3. 3.造成案を図面に落とし込む 造成の範囲、地盤の高さ、擁壁、排水、進入路を図面と仕様書にまとめ、建物移転に必要な規模であることを説明できるようにする
  4. 4.収用委員会に86条の要求を書面で出す 裁決前の審理期日までに、意見書で86条に基づく宅地造成の要求を明記し、図面・見積もりを添付する。審理では相当性を具体的に陳述する

よくある質問 AI による整理

Q1土地収用法86条とは何ですか?

建物の移転先が宅地以外の土地である場合に、補償金の一部に代えて起業者に宅地の造成をさせるよう収用委員会に要求できると定めた規定です。

Q2宅地の造成を要求できるのは誰ですか?

収用される土地の土地所有者又は関係人です。建物を移転する場合で、かつ移転先の土地が宅地以外であることが前提になります。

Q3宅地造成の要求はいつまでにすればいい?

収用委員会が権利取得裁決又は明渡裁決をする前、審理の段階で行う必要があります。裁決が出た後に造成を求める余地は乏しいです。

Q4移転先が農地の場合も86条は使える?

使えます。宅地以外の土地が対象なので農地も含まれます。ただし宅地に造成するには、別に農地法の転用許可の手続が問題になりえます。

Q5宅地造成の要求は断られることがある?

あります。収用委員会が要求を相当と認めた場合に限り裁決されるため、造成の必要性や規模の合理性を具体的に示せないと退けられやすいです。

Q6宅地造成で補償された場合、補償金はどうなる?

86条1項が定める損失補償の一部が造成に置き換わります。造成分を差し引いた残りは金銭で受け取る形になり、上乗せにはなりません。

Q7造成の内容は誰が決めるの?

収用委員会が裁決の中で工事の内容を定めます。審理で図面や仕様を具体的に示した側の案が、内容に反映されやすくなります。

Q8収用の補償額に不服があるときはどうする?

損失補償に関する訴えを、裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内に提起できます(土地収用法133条)。最新の改正状況もご確認ください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1補償金を全部もらうのと、宅地にしてもらうのと、結局どっちが得なんですか?

86条の造成は補償の一部に代わるもので、上乗せではない。差が出るのは、工事費の上振れ、施工の不具合、工期の遅れを誰が負うかである。現金ならあなた、現物なら起業者が負う。実務のポイント:起業者の造成費算定は標準的な単価で積み上げられることが多い。急傾斜地や軟弱地盤では実際の費用と離れやすいので、そういう土地ほど現物を選ぶ価値が上がる

Q2要求すれば必ず造成してもらえるんですか?

必ずではない。86条2項は、収用委員会が要求を『相当』と認めたときに限り、造成による補償の裁決をすることができると定めている。実務のポイント:委員会が見るのは、移転に造成が本当に必要か、規模が建物移転に見合っているかである。図面と見積もりを添えた具体案を出すと通りやすく、『とにかく宅地にしてほしい』という要望だけでは裁量で退けられやすい

Q3収用まで行かずに任意買収で話がまとまりそうなんですが、86条は関係ありますか?

直接適用されるのは収用委員会の裁決の場面だが、任意交渉でも事実上の基準になる。起業者は、収用に移ったときに86条や84条(工事の代行)、85条(移転の代行)による現物補償を求められる可能性を見込んで交渉している。実務のポイント:任意契約では造成を含めた補償条件も合意できる。その場合は工事の仕様を契約書に具体的に書かせないと、完成後に『こんなはずではなかった』となる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「収用の補償は現金一択」と思われがちだが、土地収用法は82条の替地、83条の耕地の造成、84条の工事の代行、85条の移転の代行、86条の宅地の造成と、現物補償のメニューをいくつも用意している。現金はデフォルトにすぎず、唯一の選択肢ではない
  • 要求する権利があることは知っていても、それが「収用委員会が相当と認めたときに限る」裁量付きの権利だという重さは見落とされやすい。造成の必要性、規模の合理性、補償額とのつり合いを具体的に示せなければ、要求はあっさり退けられる。権利の存在より、説得材料の質が勝負を決める
  • 「宅地を造ってくれるなら得だ」という発想は、問いの立て方が誤っている。86条の造成は補償の『一部に代えて』行われるもので、上乗せではない。考えるべきは得か損かではなく、工事費が膨らむリスク、品質の不具合、工期の遅れを自分と起業者のどちらが負うかである
比較の観点この条文ほかの条文
補償の形86条:移転先の宅地造成を起業者が行う82条:替地(代わりの土地)の提供
83条:耕地の造成
適用場面建物の移転先が宅地以外の土地である場合収用される土地等の補償に代えて土地を求める場合
耕地が収用され、耕地の造成を求める場合
代替される補償71条・72条・74条・80条の2・88条の補償の一部収用する土地等の補償金の全部又は一部
耕地の収用に係る補償金
裁決の条件収用委員会が要求を相当と認めること、工事内容を裁決で定める収用委員会が要求を相当と認めること
収用委員会の判断による

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
土地徵收條例

台湾は金銭補償が原則で、建築改良物の補償と、住居を失う低所得世帯への安置計画で生活再建を図る。宅地造成を現物で求める明文の仕組みは日本ほど細分化されていない

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제78조

韓国は住居を失う者への이주대책(移住対策)として、宅地や住宅の供給を事業者に義務づける仕組みを持つ

中国
国有土地上房屋征收与补偿条例 第21条

中国は被収用者が貨幣補償と房屋産権調換(住宅の現物交換)を選択できる制度を置く

ドイツ
BauGB § 100

ドイツは一定の場合に金銭に代えて土地による補償(Entschädigung in Land)を求めることを認める

アメリカ
Uniform Relocation Assistance and Real Property Acquisition Policies Act of 1970

米国連邦法は移転費用や代替住宅取得の支援を定めるが、補償は原則として金銭と移転支援で行われる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 県道拡幅で母屋が収用対象になった。残った土地は畑だけで、そこに家を移したい。補償金の算定書には造成費が十分に入っていないように見える。要求の根拠になるのが86条である
  • もし起業者が提示した造成費の見積もりが、地元業者の見積もりの半額だったら、どうなる? 現金で受け取れば差額は自腹になる。造成そのものを起業者にさせれば、工事が仕上がるリスクは起業者側に移る
  • あなたは市の用地担当職員で、地権者から「宅地にして返してくれ」と言われた。法的に断れるのか、収用委員会がどう判断しそうか。答えを持たずに交渉の場に出ると、手続全体が数か月止まりかねない
  • 収用委員会の審理期日まであと二週間。現物補償を求めるなら、それまでに造成の範囲、地盤の高さ、進入路を書面に落とし込む必要がある。審理後に気付いても、裁決は金銭補償で出る
  • 実家の父が「全部役所に任せた」と言っている。移転先は山林だ。息子や娘が今動かなければ、高齢の親が一人で造成業者と向き合うことになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 移転先候補地の地目(登記上の土地の種類)と現況を確認し、宅地以外であることを書面で押さえる2. 地元の造成業者から見積もりを取り、起業者の算定額と比べる3. 造成範囲、地盤の高さ、擁壁、排水、進入路を図面にまとめ、収用委員会への意見書で86条に基づく要求として明記する4. 農地なら転用手続の見通しを並行して確認する5. 補償の税務上の扱いは事前に税理士に確認する

訴えられた側:起業者側の場合:1. 要求が補償額の一部に代えるという範囲に収まっているか、必要以上の高規格な造成を求めていないかを検証する2. 代わりの工事案と費用比較を収用委員会に示し、相当性を争う3. 裁決で工事内容が定められると履行義務が生じるため、工期と施工体制を事前に固める4. 任意交渉の段階で造成条件を合意できれば、手続全体の遅れを防げる

時効(請求できる期限):86条の要求は、収用委員会が権利取得裁決または明渡裁決をする前に、審理の中で行う必要がある(裁決後に造成を求める余地は乏しい)。裁決の補償額に不服がある場合、損失補償に関する訴えは裁決書の正本の送達を受けた日から6か月以内(土地収用法133条、最新の改正状況をご確認ください)

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土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 収用又は使用に因る損失の補償

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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